インドに日本酒を 初めて飲む味は?
2024年11月28日
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インドでは、ほとんど日本酒が売られていない。そこで日本酒をPR。初めて飲んだ感想は? 日本酒をインドに広める秘策とは? 現地で奮闘する企業の取り組みを追った。
(11分11秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: 薄暗い空間に赤や紫のネオンライトが光る室内。肩からつり下げた大きな太鼓をたたく男性や法被を着た数人の男性が一緒に踊っている。奥にあるステージでは、数人の男性や女性がバイオリンやキーボードを演奏している。 青い法被を着た男性が踊りながら両手に持った黒い瓶をカメラに向かって見せる。 青い法被を着た男性と短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)や黒いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が黒い瓶やプラスチックカップを手に踊っている。
テロップ: 日本酒(にほんしゅ)
ナレーション: インドの店で、太鼓をたたいてアピールしているのは… 日本酒(にほんしゅ)。
映像説明: 屋外。白い外壁の平屋の建物の前に赤いひし形模様のテントが設けられ、大勢の人が集まっている。建物やテントを囲む塀の周りにも人が集まっている。
ナレーション: 14億を超える、世界最大の人口を誇るインド。
映像説明: 低層の建物が建ち並ぶ通り。インドの民族衣装、クルタを着た男性が歩いている。 走る車からの車窓風景。商店が並ぶ通りをバイクが次々と走っていく。
テロップ: インド ヒンドゥー教は飲酒に不寛容 州ごとに飲酒や酒類販売のルールが異なる
ナレーション: ヒンドゥー教徒が8割を占め、飲酒は好ましくないとする価値観がある。州によって飲酒を禁止しており、ルールも異なる。
映像説明: 薄暗い空間にネオンライトが光る店内。黒いテーブル席に2人の男性が座り、緑色(みどりいろ)のポロシャツを着た男性がプラスチックカップに入った飲み物を口に運ぶ。 別のテーブル席。あごひげを生やした男性が飲み物を1口飲んだあと、手に持ったプラスチックカップを高く掲げる。
ナレーション: しかし、中間層(ちゅうかんそう)が拡大し、食の多様化が進みつつあることで、アルコールを飲む機会が増えている。
映像説明: グレーの壁の室内。6人の男性と女性が、長机(ながづくえ)に並んでいる。その中の茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が、立って手ぶりを交えながら話をしている。 メガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)や短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)、黒いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が座ったまま話に耳を傾けている。
茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい): みんなで、協力して日本酒(にほんしゅ)、焼酎を広めていきたいです。協力お願いします。
映像説明: 木目調の壁の前にあるテラス席に座る3人の男性が缶やボトルに入ったビールを手に乾杯をしている。
ナレーション: 日本酒(にほんしゅ)に関しては、ほとんど知られていない。
映像説明: 黒いカウンターの上に、ラベルや瓶の色が異なる数種類の日本酒(にほんしゅ)が並んでいる。茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が日本酒(にほんしゅ)の瓶を手で示しながら話をしている。 黒いカウンターやテーブル席のある店内。カウンターの中には青い法被を着た男性とメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)の姿があり、テーブル席は満席の状態になっている。 屋外。ベージュ色(いろ)の建物の前にあるスペースで、茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が数人の女の子とスマートフォンで自撮りをしている。
テロップ: インドに日本酒(にほんしゅ)を 初めて飲む味は?
ナレーション: インドに日本酒(にほんしゅ)を広めることができるのか? 奮闘する人々の姿を追った。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。各国のさまざまな人々の笑顔や農作物(のうさくぶつ)を収穫している様子、ガントリークレーンが並んでいる港、緑色(みどりいろ)の仏像、小型飛行機や新幹線、バイクなどの乗り物や生き物など、世界中のいろいろな写真が現れて白い画面を埋めていく。連なった写真に重なるように世界地図のCGが浮かび上がり、中央に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。
映像説明: 薄雲が浮かぶ空の下、小高い場所から見下ろしたインドの町並み。緑豊かな木々(きぎ)のあいだに低層の建物が建ち、遠くには近代的なビルが見える。画面左下の四角い枠にインドの地図が表示される。国土が緑色(みどりいろ)で示され、ニューデリーの南西にあるグルグラムが赤い星印で示されている。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): インドのリカーショップ 日本酒(にほんしゅ)はまだない
ナレーション: ここは、インド北部の都市、グルグラム。
映像説明: 近代的なビルが建ち並ぶ幹線道路。高架と平行した片側4車線ほどの広い道路を車やバイク、3輪タクシーが走っている。 道路沿いにあるガラス張りの商業施設。ポーズをとった女性が写る巨大な広告が壁面に掲げられている。ライトアップされた建物の前の歩道を人々が行き交っている。
ナレーション: 首都ニューデリーへのアクセスがよく、日系企業も多く進出している。
映像説明: 薄茶色(うすちゃいろ)とベージュ色(いろ)の外壁の建物。出入り口の上にある看板には、英文字で「WINE & BEER SHOP」と書かれている。 店内。木目調の棚に形状やラベルの異なった商品が、びっしりと陳列されている。
ナレーション: そのリカーショップの店内をのぞいてみると…。
映像説明: さまざまなパッケージの商品が6段の棚に陳列されている。 こはく色(いろ)の液体が入った透明なボトルのアップ。「WHISKY」などの文字がある白いラベルが貼られたボトルの横に、同じロゴがある麻袋に入ったボトルも置かれている。 木目調の棚に並んだボトルが次々と映し出される。黒い四角柱(しかくちゅう)のものや、黒いラベルが貼られたもの、紋章風(もんしょうふう)のロゴマークが描かれた箱入りのもの。
テロップ: ウイスキー
ナレーション: 大きなスペースを占めているのがウイスキー。イギリスの影響が大きく、最も親しまれているお酒だ。
映像説明: 円柱形(えんちゅうけい)のボトルに入ったウイスキーが棚に並んでいる。丸いラベルが貼られた透明なボトルに入った、こはく色(いろ)のウイスキー。 ボトルの前には、商品名と価格が書かれたプレートが置かれている。
テロップ: 現地生産のウイスキー 600ルピー(約1,100円)
ナレーション: 現地生産されているウイスキーは、価格もお手ごろ。こちらは、およそ1,100円。
映像説明: ワインのボトルが並んでいる棚。ボトルの形状やラベルが異なった4種類のワインが陳列されている。 冷蔵ショーケースの扉を開けている手元。緑色(みどりいろ)がある濃い緑色(みどりいろ)の瓶ビールや透明なボトルに入ったビールが陳列されている。
ナレーション: ウイスキーだけでなく、ワインやビールも売られている。
映像説明: 冷蔵ショーケースの前に立つ男性の手が、ショーケース内の缶ビールやワインのボトルを指さしている。
冷蔵ショーケースの前に立つ男性(声のみ)・英語: ビールは230ルピー(約420円)、ワインは160ルピー(約290円)。
映像説明: 買い物客でにぎわう店内。レジカウンターの前では緑色(みどりいろ)のターバンをした男性客が黒いボトルを手に順番を待っている。 ひげを生やした男性店員がボーダー柄のポロシャツを着た男性客を応対している。背後の棚にはワインやウイスキーのボトルが並んでいる。
テロップ: インド アルコール飲料の市場(2023年) 売上高 約503億ドル 世界7位 出所:Statista(スタティスタ)
ナレーション: インドのアルコール飲料の市場規模は、売上高がおよそ500億ドル。世界第7位だ。
映像説明: さまざまなパッケージの商品が6段の棚に陳列されている。バックパックを背負った男性や黒いシャツを着た男性が商品を眺めている。 冷蔵ショーケース。緑色(みどいいろ)の缶ビールや黒いボトルに入ったワインなど、たくさんの種類の外国産の酒が並んでいる。 さまざまなパッケージの商品が陳列された6段の棚の前で2人組(ふたりぐみ)の男性がボトルを手に話をしている。
テロップ: 日本酒(にほんしゅ)は売られていない
ナレーション: しかし、日本酒(にほんしゅ)は、全く売られていない。ほとんど認知されていないのが現状だ。
映像説明: 白やこげ茶色(こげちゃいろ)の壁のレストランの店内。テーブル席に座る人や立ち話をしている人でにぎわっている。オレンジ色(いろ)のクロスが掛けられたテーブルには保温器具に入った料理などが置かれている。 黒いカウンターの上にラベルや瓶の色が異なる数種類の日本酒(にほんしゅ)が並んでいる。 そばに青い法被を着た男性とメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)の姿もある。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): 日本酒(にほんしゅ)を初体験 その味は?
テロップ: 愛味(まなみ) 日本食(にほんしょく)レストラン
テロップ: 2024年10月16日 Culinary Delights & Sake Event(カリナリー ディライツ アンド サケ イベント)ナレーション: そんななか、グルグラムにある日本食(にほんしょく)レストランで、日本酒(にほんしゅ)や焼酎を体験する試飲会が開かれた。
映像説明: 茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が、黒い法被を着た男性が持つグラスに日本酒(にほんしゅ)をついでいる。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太(かわい りゅうた) 社長
ナレーション: 企画したのは、こちらの河合さん。
映像説明: 黒いカウンターの上に、ラベルや瓶の色が異なる数種類の日本酒(にほんしゅ)が並んでいる。河合社長が日本酒(にほんしゅ)の瓶を手で示しながら話をしている。 店内。こげ茶色(こげちゃいろ)のテーブル席は、日本酒(にほんしゅ)や食事を楽しむ参加者でにぎわっている。
テロップ: アスク 山形県で米(こめ)の卸売りを行う企業 インド市場向けに日本酒(にほんしゅ)などの輸出・販売に取り組む
ナレーション: 山形県で米(こめ)の卸を行っている企業、アスクの新規事業として、インド市場向けに日本のお酒の輸出、販売に取り組んでいる。
映像説明: オレンジ色(いろ)のクロスが掛けられたテーブルの前で、河合社長が話をしている。隣には短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)がいる。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太 社長
河合社長: 7月、うー、に、えー、焼酎とお酒(日本酒(にほんしゅ))を1万本ずつ、日本(にほん)から輸出してまして、日本酒(にほんしゅ)、焼酎をですね、お届けできるようになりますので、どうぞよろしくお願いします。
映像説明: 黒いカウンター。メガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)が、2人組(ふたりぐみ)の女性に日本酒(にほんしゅ)の瓶のラベル部分を見せながら話をしている。女性たちはうなずきながら話を聞いている。 こげ茶色(こげちゃいろ)のテーブル席。黒いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)がグレーのシャツを着た男性に向かって話をしている。 別のテーブル席。黒い法被を着た男性が紺色のジャケットを着た男性とノースリーブのカットソーを着た女性を応対している。
ナレーション: 日本から蔵人(くらびと)も参加し、現地に駐在している日本人(にほんじん)や、その友人にお酒をふるまった。
映像説明: 4人の男性と女性が座るテーブル席。白いシャツを着た男性とグレーのポロシャツを着た男性が談笑している。テーブルの上には、日本酒(にほんしゅ)の瓶や料理が置かれている。 テーブル席で白いシャツを着た男性がインタビューに答える。
白いシャツを着た男性・英語: ファーストタイム、ハハハ、イエース。
映像説明: テーブル席でグレーのポロシャツを着た男性がインタビューに答える。
グレーのポロシャツを着た男性: ハーフです。
撮影スタッフ(声のみ): インドでは、よく日本酒(にほんしゅ)飲まれますか?
グレーのポロシャツを着た男性: あー、初めてです。
撮影スタッフ(声のみ): 初めてですか? なんでですか?
グレーのポロシャツを着た男性: えー、あんまりないからです。
映像説明: ベージュ色(いろ)の壁がある倉庫。床に置かれたパレットの上に段ボール箱が数十箱積んである。その様子を、三脚を取り付けたビデオカメラで撮影している人々がいる。 倉庫のトラックバースのような場所。大型トラックの後方部分が接車されていて、3人の男性があごの高さまで積まれた段ボール箱をコンテナに積み込んでいる。(映像提供:アスク 2024年7月)
テロップ: 冷蔵コンテナを利用 鮮度を保って輸送
ナレーション: アスクでは、日本酒(にほんしゅ)のおいしさを損なわないよう、冷蔵コンテナを利用し、鮮度を保ってインドへの輸送を行ったのだが、その成果は?
映像説明: 愛味(まなみ)の店内。こげ茶色(こげちゃいろ)のテーブル席で、黒いジャケットを着た男性とグレーのチェック柄のシャツを着た男性が乾杯をしている。メガネをかけた女性が、微笑みながら隣で見ている。
黒いジャケットを着た男性・英語: 乾杯!
映像説明: テーブル席で黒いジャケットを着た男性がインタビューに答える。
黒いジャケットを着た男性・英語: 甘くはない。強くもない。 米(こめ)の香りがするよ。
映像説明: テーブル席でメガネをかけた女性がインタビューに答える。
メガネをかけた女性・日本語: 初めて、飲みました。 あー、とてもおいしいでした。
映像説明: テーブル席で白いシャツを着た男性がインタビューに答える。
白いシャツを着た男性・英語: いろいろな種類があるんですね。 とてもおいしいです。もっと知りたいから飲んでみます。
映像説明: 河合社長が日本酒(にほんしゅ)の瓶を手に店内を歩いている。その途中で、カメラに向かって手を振り、インタビューに答える。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太 社長
撮影スタッフ(声のみ): うまくいってますか?
河合社長: うまくいってるよね。大盛況だよね。
河合社長: ね、ありがとう。
映像説明: 河合社長がワンピースを着た女性とグレーの長袖シャツを着た男性と談笑している。 黒いカウンター。青い法被を着た男性とメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)が、カウンターの向こうに立つ2人組(ふたりぐみ)の女性と話をしている。
ナレーション: アスクの本業は、日本での米(こめ)の卸。しかし、なぜインドに日本のお酒を輸出することになったのか?
映像説明: 田園地帯を走る車の車窓風景。黄金色(こがねいろ)の田んぼが広がっている。画面左下の四角い枠にインドの地図が表示される。国土が緑色(みどりいろ)で示され、ニューデリーのやや北西にあるカイタルが赤い星印で示されている。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): インドで日本米(にほんまい)を作る 生まれる地域との絆
ナレーション: その理由は、グルグラムから車で5時間ほど離れた、カイタルにある。
映像説明: 稲穂が実っている田んぼ。葉は黄緑色(きみどりいろ)で、黄金色(こがねいろ)に実った稲の穂先が、こうべを垂れている(たれている)。
ナレーション: ここは、インド国内でも有数の米(こめ)の生産地だ。
映像説明: コンクリート製の建物の外観。壁面には白地にこげ茶色(こげちゃいろ)の英文字で「ASUKU INDIA Pvt. Ltd.(アスク インディア プライベート リミテッド)」と書かれた看板が掲げられている。
ナレーション: 河合さんたちは、10年前から日本米(にほんまい)の生産を行ってきた。
映像説明: 薄暗い倉庫内。すのこ状の床の上に20kgほどありそうな米(こめ)の袋が、天井近くまで積まれている。
ナレーション: 温度管理された倉庫には、収穫された米(こめ)が、ずらり。
映像説明: 河合社長が米(こめ)の入った麻袋に付いている白いラベルを手にインタビューに答える。 倉庫の様子。すのこ状の床があり、壁の上部に小型のファンが設置されている。 作業場のような場所。河合社長が精米用の機器を手で示しながら話をしている。 白い箱型の装置にホースが付いたものやメーターが取り付けられた四角い装置。傍らに茶色いパッケージの米(こめ)の袋が何段にも積まれている。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太 社長
河合社長: お米(おこめ)、えー、なんかは、えー、すごい古いものしかなくてですね、虫が中に入ってるとか、 何とか(なんとか)してほしいという相談を受けて、 その当初ですね、インドで輸入規制がかかっておりましたので、であれば、現地で生産しようと。
映像説明: モダンなデザインの商業施設。観葉植物の棚で隔てられた通路と、テラス席のあるレストランがある。出入り口付近には、少年が両手で食べ物をほおばる様子が漫画タッチで描かれた看板が置かれている。
ナレーション: インドの日本食(にほんしょく)レストランに、おいしい米(こめ)を提供する。
映像説明: 別の店舗。レンガ調の建物の上部に、オレンジ色(いろ)の立体文字で「CURRY HOUSE」、 「CoCo ICHIBANYA(ココ イチバンヤ)」と書かれた看板とカレーライスが描かれた円いロゴが掲げられている。 室内。茶色いパッケージに筆文字で「谷藤米(たにふじまい)」などと書かれた米(こめ)の袋が何段にも積まれている。
テロップ: 輸入規制が厳しい→現地で生産
ナレーション: 輸入規制が厳しかったため、現地で生産することを決めた。
映像説明: 箱型の建物に隣接する駐車場。黄緑色(きみどりいろ)の大型の農業用車両が通り過ぎると、歩いてくる河合社長に白いシャツを来た男性が向かっていく様子が見える。 刈り入れを終えた田んぼ。薄茶色(うすちゃいろ)のワラが無造作に置かれている。
ナレーション: インドの農業試験場と協力し、日本のお米(おこめ)を栽培できないか、挑戦した。
映像説明: 刈り入れを終えた田んぼの向こうに稲穂が実っている広大な田んぼが見える。その奥に立つ木々(きぎ)のあいだから、建物の屋根がのぞいている。
テロップ: アスクの作付面積 350ha(東京ドーム 約74個分)
ナレーション: 今では、作付面積は350ヘクタール。東京ドームおよそ74個分まで増えた。
映像説明: 白い壁の室内。チェック柄のシャツを着た男性が、両手を合わせておじぎをしている。そばに立つ河合社長が手ぶりを交えながら話をしている。
テロップ: 現地の人との信頼関係
ナレーション: 背景には、現地の人たちと築いた信頼関係がある。農家との調整を担ってくれたサトバルさんは…。
映像説明: 白い壁の室内で、チェック柄のシャツを着た男性がインタビューに答える。
テロップ: サトバル・チャハル さん
サトバルさん・ヒンディー語: 私たちみんなで日本米(にほんまい)を栽培しています。 河合さんたちが教えてくれたことで、 インドの気候や文化にあったお米(おこめ)を作ることができるようになりました。
映像説明: エメラルドグリーンの装置が並ぶ、天井の高い室内。河合社長が、天井高くまで複数のパイプが張り巡らされた装置を指さしながら案内をしている。 天井の高い室内の全景。エメラルドグリーンの装置や中2階のオペレーター質のようなものがある。、
ナレーション: 日本から農業の専門家を招き、農作業の方法などを伝えてきた。こちらの精米工場は、昨年、新たに増設したものだ。
映像説明: 精米工場で河合社長がインタビューに答える。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太 社長
河合社長: でかくなったでしょ。 ここからお米(おこめ)をガンガン入れて…。
映像説明: 室内。茶色いパッケージの米(こめ)の袋が何段にも積まれている。 河合社長が、抱えた茶色いパッケージの米(こめ)の袋をカメラに見せる。パッケージには筆文字で「谷藤米(たにふじまい)」などの文字がある。
テロップ: 谷藤米(たにふじまい) アスクが手がける日本米(にほんまい)
ナレーション: 作ったお米(おこめ)の売り先は、日本食(にほんしょく)レストランや日本と関わりがある店や企業。
映像説明: 黒い布の上に置かれた「谷藤米(たにふじまい)」の袋のアップ。中央に筆文字で「谷藤米(たにふじまい)」と書かれ、その脇に稲穂のイラストが描かれている。
ナレーション: しかし、お米(おこめ)を販売していると別の問題が見えてきた。
映像説明: 大きなガラス窓がある室内。河合社長がノートパソコンを前にインタビューに答える。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太 社長
河合社長: まずは、日本食材(にほんしょくざい)が正規で入ってこないっていうことで、えー、こういう和食レストランがすごい困ってまして。 で、それで、われわれに相談を受けて、ま、加工食品、魚介類、お酒を正規で輸入できないかっていうことに、 約4年前からチャレンジをして、 やっと、今年の7月にコンテナ単位での輸出ができるようになったと。
映像説明: 商業施設のレストラン街にある、赤いタペストリーが掛かった和風のレストランの外観。格子の付いたガラス窓の前に、装飾用の「こも」が巻かれた「こもかぶり」の酒樽が飾られている。
テロップ: インドの日本食(にほんしょく)レストラン数(2023年) 410店舗 出所:農林水産省
ナレーション: インドにある日本食(にほんしょく)レストランの数は、わずか400軒ほど。
映像説明: 別のレストランの外観。黒い格子が窓を覆うように設置された和風のデザイン。出入り口付近には、2巾(にきん)ののれんが掛かっていて、左側の巾(きん)の左下に筆文字で「日本」と書かれている。 木目調のカウンター席がある店内。カウンターの上に数種類の日本酒(にほんしゅ)の瓶が並んでいる。
テロップ: 日本米(にほんまい)の販売増には 日本食(にほんしょく)の浸透が不可欠
ナレーション: お米(おこめ)の販売を増やすには、日本食(にほんしょく)が、もっと浸透していく必要がある。
映像説明: 屋外。ベージュ色(いろ)の建物の前にあるスペース。白い服を着た、たくさんの子どもたちが歓声を上げていて、河合社長がその様子をスマートフォンで撮影している。 高い所から見下ろしたベージュ色(いろ)の建物の前にある中庭のようなスペース。ステージエリアが設けられていて、中庭の半分以上は子どもたちを含む多くの人々で埋め尽くされている。ステージエリアにいるバイオリンを持ったボブヘアーの女性が手を振ると、観覧席側にいる人々が手を振り返しながら歓声を上げる。 観覧席の子どもたちが映し出される。白いシャツを着た男の子たちがカメラに向かって手を振っている。
テロップ: 日本の文化を広める
ナレーション: そこで、河合さんたちが始めたのが、日本の文化を広めることだ。
映像説明: ステージエリア。和柄の布を腰に巻き付けた2人の男性が、そろってポーズを取っている。ステージエリアの脇に立つ河合社長が、観覧席側の様子をスマートフォンで撮影している。 頭部が黒く、体は柔らかい薄茶色(うすちゃいろ)の毛に覆われた獅子舞の獅子。観覧席に近づき、かみつくそぶりを見せると、子どもたちが体をのけぞらせ、歓声を上げる。 和柄の布を腰に巻き付けた4人の男性と女性が、肩からつり下げた大きな太鼓や片手で持てるくらいの大きさの太鼓の演奏を披露している。
ナレーション: この日はカイタルにある学校で、獅子舞や太鼓などを披露。
映像説明: 赤いひし形模様のテントの中。オレンジ色(いろ)の椅子が並んでいてヒジャブを頭に巻いた女性や子どもなど、大勢の人が椅子に座っている。 和柄の布を腰に巻き付けた4人の男性と女性が、肩からつり下げた大きな太鼓や片手で持てるくらいの大きさの太鼓の演奏を披露している。 テントのそばに建つ建物の壁面には、英語で「WELCOME TO BY ALL PATTI AFGAN VILLAGE(ウェルカム トゥー バイ オール パティ アフガン ビレッジ)」などと書かれた垂れ幕が掲げられている。
ナレーション: 子どもたちだけでなく、村の集会場では大人向けのイベントも開催した。まずはインドに、日本の文化そのものを浸透させようという狙いだ。
映像説明: 大きなガラス窓がある室内。河合社長がノートパソコンを前にインタビューに答える。 村の集会場。ショートヘアーの女性が、赤いひし形模様のテントの中でバイオリンの演奏をしている。ヒジャブを頭に巻いた女性や子どもなど、大勢の人々がそれを聴いている。 カイタルにある学校の中庭。和柄の布を腰に巻き付けた男性が、観客席側にいる大勢の子どもたちと握手を交わしている。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太 社長
河合社長: インドに商品を売るっていう立場ではなくて、ま、文化交流っていう面で、しっかり伝えていかないと、 ま、今回、えー、イベントとしては、音楽を、ま、われわれ農家の方々(かたがた)とか小学校の人に、 そういった活動もしながら、ま、お互いがですね、 ま、日本酒(にほんしゅ)を売るっていうだけではなくて、そういった交流っていうのは、すごく重要になってくるんだと思います。
映像説明: 村の集会場。和柄の布を腰に巻き付けた男性と女性が、肩からつり下げた大きな太鼓や片手で持てるくらいの大きさの太鼓の演奏を披露している。ヒジャブを頭に巻いた女性や子どもなど、大勢の人々がそれを聴いている。 天井にシーリングファンがある室内。カメラに向かい、歓声を上げながらポーズをする十数人の男の子たち。
ナレーション: こうした活動に理解を示してくれる仲間を増やし、インド市場の開拓に取り組んでいる。
映像説明: 愛味(まなみ)の店内。カウンターの中に立つメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)が日本酒(にほんしゅ)の瓶のラベル部分を見せながら話をしている。 テーブル席。黒いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が、茶色い髪の女性のグラスに日本酒(にほんしゅ)をついでいる。
テロップ: 日本酒(にほんしゅ)を広めるのは難しい
ナレーション: しかし、インドを訪れた日本の酒蔵の人たちは、日本酒(にほんしゅ)を広めるハードルの高さを実感したという。
映像説明: 吹き抜けのある室内で、メガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。
テロップ: 小嶋総本店(こじまそうほんてん) 小嶋 健市郎(こじま けんいちろう) 社長
小嶋社長: 商取引環境は、かなり未整備なので、 ほかの国みたいに、一般的な、こう、開かれた市場の常識が通用しないみたいな、ところがあるんじゃないですかね。 日本食(にほんしょく)レストラン自体が、すごく、まだ少ないっていう実感がありますよね。
映像説明: 白い壁の室内。えんじ色(いろ)の椅子に座り、黒いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。
テロップ: 出羽桜酒造(でわざくらしゅぞう) 営業部 鴨田 直希(かもた なおき) 輸出担当長
鴨田(かもた)輸出担当長: ま、私の感覚ですけれども、インドという国が、えー、自国の産業を、きっちりと守りたいと、 保護したいと、という気持ちが強いということで。 えー、ただ、こう輸出することに対して、非常にハードルを、うー、登録とか、求められる書類とか、非常に多いと。
映像説明: 薄暗い空間にネオンライトが光る店内。中庭を囲むように開放的なオープンテラス席が設けられている。2階部分にあるフェンスには、つる性の観葉植物が飾られている。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): 日本酒(にほんしゅ)を広めるために 文化イベントを開催
テロップ: BUCK STOPS(バック ストップス) ナイトクラブ
ナレーション: 文化とともに日本酒(にほんしゅ)を広めたいと考えている河合さん。
映像説明: 中庭にあるステージ。バイオリンやキーボードを演奏する人と、スマートフォンで中庭のフロアのほうを撮影している河合社長の姿がある。 ステージが見える1階のフロアは、どの席も、お客で埋まっている。
テロップ: 2024年10月17日 Japanese Sake Festival(ジャパニーズ サケ フェスティバル) 主催:アスクインディア 共催:世界音育協会(せかいおんいくきょうかい)
ナレーション: この日、仕掛けたのがクラブでのイベント。
映像説明: ステージの前にある客席と同じ高さのフロアで、和柄の布を腰に巻き付けた4人の男性と女性が、肩からつり下げた大きな太鼓や片手で持てるくらいの大きさの太鼓を持ち、パフォーマンスをしている。
ナレーション: 宮古島からアーティストを呼び、舞踊や音楽を演奏した。
映像説明: 2階のフロアにいるロングヘアーの女性が、ステージに向かって拍手や声援を送っている。 ステージの前に集まった数人の男性と女性が声援を送ったり、曲に合わせて踊ったりしている。
ナレーション: イベント自体は盛り上がっていたのだが、ここでも一筋縄ではいかないことが…。
映像説明: ステージの足元に設けられた収納棚。ラベルの異なる十数本の日本酒(にほんしゅ)の瓶が並んでいる。
テロップ: 日本酒(にほんしゅ)の販売ができない
ナレーション: 日本酒(にほんしゅ)を小売店に卸すライセンスの取得が間に合わず、用意したお酒を販売することができなかった。
映像説明: 中庭にあるステージ。鴨田(かもた)輸出担当長が右手にマイクを持ち、客席に向かって話をしている。左手には数枚のチケットのようなものを持ち、頭上に掲げている。
ナレーション: そこで苦肉の策が…。
テロップ: 出羽桜酒造(でわざくらしゅぞう) 営業部 鴨田 直希(かもた なおき) 輸出担当長
鴨田(かもた)輸出担当長・英語: ナマステジー。 1つだけ覚えてください。 お酒のディスカウントチケットを渡します。
映像説明: ディスカウントチケットのアップ。黒い背景に日本酒(にほんしゅ)の瓶の写真がプリントされている。「Gift Card」や「15% DISCOUNT」などの文字が印刷されている。 鴨田(かもた)輸出担当長が、2階のテーブル席に座るカップルや4人組の男性と女性にディスカウントチケットを配っている。
ナレーション: 次に来たとき、日本酒(にほんしゅ)を安く買える割引チケットを配布しながらPRを行った。イベントを見た現地の人は…。
映像説明: テーブル席に集まった6人の男性と女性がカメラに向かって大声で叫ぶ。
テーブル席に集まった6人の男性と女性・日本語: ありがとう!
映像説明: テーブル席で、ピンク色のポロシャツを着た男性がインタビューに答える。
ピンク色のポロシャツを着た男性・英語: 日本の文化は、とても魅力的ですね。もっと知りたいです。 あなたたちが来てくれたことを光栄に思います。
映像説明: 中庭のステージの前に集まった人々。ベストを着た男性や、ひげを生やした男性が肩からつり下げた大きな太鼓をたたきながら踊っている。その横で、和柄の布を腰に巻き付けた男性や黒い法被を着た男性が一緒に踊っている。 夜空に浮かぶ丸い月が、明るく光っている。
ナレーション: 夜まで続いたイベント。日本人(にほんじん)とインド人がともに踊り、交流の輪が広がっていく。
映像説明: BUCK STOPSの店内で、河合社長がインタビューに答える。
テロップ: アスクインディア 河合 龍太 社長
河合社長: お酒飲ませられたら、もっと最高だったね。うん。
映像説明: BUCK STOPSの店内で、小嶋社長がインタビューに答える。
テロップ: 小嶋総本店 小嶋 健市郎 社長
小嶋社長: いいお酒が、たくさん入ってくるんだねって、気付いて、あの、知ってくださった方(かた)もあるので、まずは、そこから始まるといいなと思います。
映像説明: BUCK STOPSの店内で、鴨田(かもた)輸出担当長がインタビューに答える。
テロップ: 出羽桜酒造(でわざくらしゅぞう) 営業部 鴨田 直希(かもた なおき) 輸出担当長
鴨田(かもた)輸出担当長: うまくいったと思いますね。はい、はい。 ま、またインドに来たいと思います。はい。
映像説明: BUCK STOPSの店内で、短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。
テロップ: アスクインディア 小河原 淳(こがはら あつし) 取締役:
小河原(こがはら)取締役: いいイベントになりましたね。 最高です。
映像説明: 中庭のステージの下に集まった人々。片手で持てるくらいの大きさの太鼓をたたくベストを着た男性と日本酒(にほんしゅ)の瓶を持った黒い法被を着た男性が顔を見合わせ、一緒に踊っている。 カイタルにある学校の中庭。和柄の布を腰に巻き付けた男性たちが、子どもたちにバチを手渡し、片手で持てるくらいの大きさの太鼓をたたかせている。 村の集会場。赤いひし形模様のテントの中で、和柄の布を腰に巻き付けた男性と女性が、肩からつり下げた大きな太鼓の演奏を披露している。ヒジャブを頭に巻いた女性や子どもなど、大勢の人々がそれを聴いている。
ナレーション: 日本酒(にほんしゅ)をインドで売るには、日本について理解を深めてもらう必要がありそうだ。
映像説明: カイタルにある学校の中庭。河合社長が集まった子どもたちと握手を交わしている。 高い所から中庭を見下ろした映像。河合社長、小河原(こがはら)取締役、太鼓をたたいていたメンバーを中心に子どもたちや大勢の人々が集まり、笑顔でカメラに手を振っている。
ナレーション: インド市場の開拓に向けて、地道な取り組みが続いている。
映像説明: 水色のグラデーション背景画。画面の右側で地球の陸地部分だけが点描され、中が空洞になった地球儀のグラフィックイメージが回転している。
次の番組も併せてご覧ください:
- インドで“SAKE”は造れるのか!? 試行錯誤の初挑戦! (2025年1月23日)
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