日本の釣り具が最強! 中国の釣り大会に密着

2024年10月17日

世界の釣り文化を支えているのが日本の釣り具だ。高いシェアを誇っているのが「ダイワ」と「シマノ」の2つのブランド。さらに釣り針や糸など幅広い分野で日本の企業が活躍している。今回は中国で行われた釣り大会に密着。釣り具を売り込む戦略に迫る。

(11分02秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: アーチ型の橋が架かった運河。オレンジ色(いろ)の1人用カヤックに乗った人が、橋脚付近に数十人集まっている。運河沿いには、レンガ色(いろ)のビルやタマネギ形の屋根をした建物など、ヨーロッパの古い町並みを思わせる建築物が建ち並んでいる。 ドローン(無人航空機)で上空から運河を撮影した映像。開始の合図とともに、カヤックに乗った人々が一斉に運河へこぎ出していく。

テロップ: 江蘇省(こうそしょう) 江陰市(こういんし)

テロップ: 釣り大会

ナレーション: 中国の江蘇省(こうそしょう)で開催された釣り大会。

映像説明: カヤックに乗った男性たちが、釣り上げた魚を手に取る姿が次々と映し出される。

テロップ: 釣りブーム

ナレーション: 実は今、中国では釣りブームが到来! 大会には、総勢200名の釣り人(つりびと)が参加し、

映像説明: カヤックに乗っているメガネをかけた男性が、体長が1mほどありそうな巨大な魚を腕いっぱいに抱え、歓声を上げている。

ナレーション: 中には、両手で抱えきれないほどの巨大な魚を釣り上げた人も。

映像説明: 釣り糸を垂らし、魚が掛かるのを待っている男性や魚が掛かり、釣り糸を巻き上げている男性。全員カヤックに乗っている。

テロップ: ルアーフィッシング

ナレーション: 中国で人気なのが、スポーツ感覚で挑戦できる、ルアーフィッシングだ。

映像説明: 白い切り妻屋根のテントの下で、黒いロングヘアーの女性がインタビューに答える。

テロップ: 章 明怡(しょう みんい)さん

章(しょう)さん・英語: バスフィッシングをやります。

撮影スタッフ(声のみ)・中国語: 釣り歴は、どのくらい?

章(しょう)さん・中国語: 1年です。 釣りは困難もありますが、チャレンジングで学ぶことも多いです。

映像説明: グレーの壁に3本の釣りざおが立てかけられている。 釣りざおの持ち手付近に取り付けられた「リール」と呼ばれる装置のアップ。黄緑色(きみどりいろ)の釣り糸が巻かれ、糸を巻き上げるためのハンドルが付いている。

テロップ: 日本の釣り具

ナレーション: そんな彼らを引き付けているのが、日本の釣り具だ。

映像説明: 釣り具が販売されている店内。黒い棚に釣り用のサロペットや長靴、帽子などが並び、フックの付いた壁面にルアーと呼ばれる疑似餌(ぎじえ)が、びっしりと掛けられている。

テロップ: 釣り具の2大メーカー シマノとダイワ(グローブライド)

ナレーション: 世界で圧倒的シェアを誇っているのが、日本の「シマノ」と「ダイワ」で知られる「グローブライド」だ。

映像説明: 店内の別の一角。フックの付いた壁面に、魚が描かれたパッケージの釣り針や虫などを模した柔らかい素材のルアーが掛けられている。

ナレーション: ほかにも釣り針や糸など、幅広い分野で日本のメーカーが釣りという文化を支えている。

映像説明: 運河沿いの歩道で茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。

茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい): ま、ダイワさん、シマノさんも始めとして、もう、高級機種、(中国では)みんな本当、すごい、こんなん持ってる。

映像説明: ドローン(無人航空機)で上空から広い運河を撮影した映像。カヤックに乗り、魚が掛かるのを待つ人々がいる。 カヤックの上に立ち、釣りをする男性。リールのハンドルを回して糸を巻き上げている。

テロップ: 日本の釣り具が最強! 中国の釣り大会に密着

ナレーション: 今回は中国の釣り大会に密着! 日本の釣り具メーカーが狙うビジネスチャンスとは?

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。各国のさまざまな人々の笑顔や、農作物(のうさくぶつ)を収穫している様子、ガントリークレーンが並んでいる港、緑色(みどりいろ)の仏像、小型飛行機や新幹線、バイクなどの乗り物や生き物など、世界中のいろいろな写真が現れて白い画面を埋めていく。連なった写真に重なるように世界地図のCGが浮かび上がり、中央に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: ドローン(無人航空機)で上空から撮影した広大なアミューズメント施設のような場所。運河を囲むように、レンガ色(いろ)のビルやタマネギ形の屋根をした建物など、ヨーロッパの古い町並みを思わせる建築物が建ち並んでいる。 ドローン(無人航空機)で上空からえんじ色(いろ)の建物や石造りの建物が見える運河を撮影した映像。白い遊覧船が水上を進んでいく様子やカヤックに乗った人々の姿も見える。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 釣り人(つりびと)200名が集結! 中国の釣り大会に密着

テロップ: ペガサス・ウォーター・シティ

ナレーション: 釣り大会の会場となったのが、ペガサス・ウォーター・シティー。アパレルメーカーが6年前に造ったアミューズメント施設だ。

映像説明: 石畳の通りの前に建つレンガ色(いろ)の建物。ポーズをとった女性と男性が写る巨大な垂れ幕が壁面を覆うように掲げられている。 施設のショッピングモール内。天井や壁に優雅な装飾やシャンデリアが施され、エスカレーターのある吹き抜けを囲むように店舗が並んでいる。 施設内に造られた水路。釣り大会の参加者が、カヤックに乗り、ここでも釣りを楽しんでいる。

ナレーション: 東京ドーム14個分の敷地にショッピングモールや美術館があり、周りを堀に囲まれている。

映像説明: 屋外に設置された白い切り妻屋根のテント。大会名や出展企業のロゴが入った青や紫色のユニフォームを着た人々が集まっている。 大会名が書かれた巨大パネルの前。集合した大勢の参加者が手を振りながら笑顔を見せている。

ナレーション: 大会には、北京や上海、成都などから、腕に覚えのある釣り人(つりびと)200名が集まった。

映像説明: 運河にある船着き場。カヤックに乗って待機している人々の中に茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい)の姿もある。

ナレーション: 2人1組(ふたりひとくみ)になり、釣った魚の総重量を競う。

映像説明: 白い切り妻屋根のテントの前。茶色い髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が釣りざおをチェックしている。そばには、黒いキャップをかぶった日本人男性(にほんじんだんせい)や黒縁(くろぶち)のメガネをかけた女性もいる。

テロップ: バスフィッシングのプロ 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

ナレーション: 日本から参戦したのが林さん。ブラックバス釣りのトップリーグのプロだ。

映像説明: 白い切り妻屋根のテントで、林さんがインタビューに答える。

テロップ: 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

林さん: あ、(目標は)もちろん優勝。 やるからには優勝で。 魚は、やっぱり絶対浮くので、浮いてる魚を獲りに(とりに)いきたいなと思います。

映像説明: 大きなガラス窓がある室内。テーブル席に座る黒いキャップをかぶった日本人男性(にほんじんだんせい)が、プラスチック容器に入った弁当をカメラに見せる。男性のそばに立つ林さんが弁当を指さしながら話をしている。

テロップ: 新井 大介(あらい だいすけ)さん

ナレーション: パートナーは幼なじみの新井さん。プロではないが、古くからの釣り仲間で、腕は確かだ。

映像説明: アーチ型の橋が架かった運河。オレンジ色(いろ)の1人用カヤックに乗った人が、橋脚付近に数十人集まっている。 ドローン(無人航空機)で上空から運河を撮影した映像。開始の合図とともに、カヤックに乗った人々が一斉に運河へこぎ出していく。

ナレーション: いよいよ釣り大会がスタート。

映像説明: カヤックに乗った男性たちが、釣った魚を手に取る姿が次々と映し出される。 船着き場。通路を歩いてくる水色のキャップをかぶった男性が両手で持った大きな魚をカメラに見せてアピールする。 大理石調の壁の室内。水色のキャップをかぶった別の男性が両手で持った大きな魚をカメラに見せてアピールする。

テロップ: MORIGEN CUP(モリゲン カップ) 国際ルアー日中交流トーナメント プロと一般の部に分かれ3日間の総重量を競う

ナレーション: 大会はプロと一般の部に分かれ、3日間、通しで行われる。釣った魚すべての重さを競うため、できるだけ大きな魚をたくさん釣った人が優勝だ。

映像説明: 運河の一角。石積み風(いしづみふう)の護岸に、つる性の植物が茂っている。そばに林さんが乗るカヤックがあるのが見える。 林さんが水中に投げ入れた釣り針を引き上げ、手に取っている。

ナレーション: さて、日本から参加した林さんの出だしは…。

映像説明: 新井さんが船着き場の手すり越しにカヤックに乗った林さんを指さしながらインタビューに答える。

テロップ: 新井 大介 さん

新井さん: あんだけ余裕ぶっこいてんのに、1匹しか獲れて(とれて)(釣れて)ないですね、ハハハハハ…。

映像説明: カヤックに乗った林さんがルアーを手に取り、釣り糸を水中に投げ入れる。 アーチ型の橋の下で、カヤックに乗っている林さんが釣りざおを操っている。

ナレーション: 前日、下見をしたときには、たくさんの魚を確認できたが、大会当日は魚が底のほうに移動してしまったという。

映像説明: 船着き場に上がった林さんが、エメラルドグリーンのバケツを手に、白い外壁の建物へと向かっていく。

ナレーション: 読みが外れた結果、厳しいスタートとなった。

映像説明: 大理石調の壁の室内で、林さんがインタビューに答える。

テロップ: 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

林さん: バスの、その、ポジションが、ちょっと変わっちゃってるのかなと思って。 ま、まだ始まったばっかなんで、頑張りますね。

映像説明: 敷地内にあるイベント会場。水色や黄色(きいろ)でデザインされたゲートの奥に白い切り妻屋根のテントが並んでいる。 白い切り妻屋根のテントの下にブースが設置されていて、多くの人でにぎわっている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 日本の釣り具に商機アリ 中国でのビジネス戦略とは

テロップ: JAPAN MALL事業(ジャパン モール事業) 中国消費者向け販促・PRイベント 主催:ジェトロ

ナレーション: この大会に合わせてジェトロが開催したのが、日本の釣り具の販売促進イベントだ。

映像説明: ブース内の棚に掛けられた商品が次々とアップになる。細長い形状のルアーやフック型の釣り針が陳列されている。

ナレーション: 越境EC(えっきょうイーシー)を活用して、日本の商品を世界に広める。

映像説明: 別のブース。白い木枠のボードにプラスチック素材やメタリックな質感のルアーがディスプレーされている。 ハンガーに掛けられて展示されている赤や青のライフジャケット。 4人組の男性と女性が、釣り針が販売されているブースで商品を眺めている。

ナレーション: ルアーや糸、さお、さらに救命具などを製造販売する14社が参加。釣り人たち(つりびとたち)に商品をアピールした。

映像説明: ブースの前で、グレーのポロシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。

テロップ: ジェトロ 上海事務所 田中 正義(たなか まさよし)

田中(ジェトロ 上海事務所): 中国の釣り人口、約1.2億人ぐらいいるというふうに言われてるんですが、 ま、そうした多くの方(かた)が、今、新しくルアーフィッシングを始めていてですね。 で、あの、そういったトレンドに、うまく日本(にほん)の商品、日本(にほん)のブランドを乗せていくことを目的として、 ま、このたび、あの、こういった、あの、プロモーションイベントを企画しました。

映像説明: 大理石調の壁の室内。白い木枠のボードに、プラスチック素材やメタリックな質感のルアーがディスプレーされた、屋外と同じメーカーのブースがある。 丸刈りの男性が白い木枠のボードにディスプレーされたルアーに触れながら見ている。ボードの前には、QRコードのプレートが置かれている。 床置きのラックに立てて、コルクのような質感の持ち手の細い釣りざおも展示されている。

ナレーション: 品質が高く、革新的な日本の釣り具。各企業がマーケティングに力を入れ、世界市場を席けん(せっけん)している。

映像説明: 小魚(こざかな)を模したルアーが陳列された棚の映像を背景に、 「釣り具の輸出額」と題した縦棒グラフが現れる。縦軸の目盛りには0円から500億円までの金額が100億円刻みで記されていて、横軸には2013年から2023年までの年数が記されている。釣り具の輸出額を表す縦棒は、2013年から2019年にかけては300億円に満たないが、2020年以降、急上昇し、2022年以降は400億円を超えている。(財務省貿易統計を基に作成)

ナレーション: 海外で製造されている釣り具も少なくないが、日本からの輸出は拡大傾向にある。2023年は460億円を超えた。

映像説明: 大理石調の壁の室内のブース。黒いTシャツを着た男性やサングラスを試着する青いユニフォームを着た男性が展示されているルアーなどを眺めている。 別のブース。迷彩柄のショルダーバッグを掛けた男性がスマートフォンを取り出すと、薄いピンク色のシャツを着た女性スタッフがQRコードのプレートを指し示す。

テロップ: 釣り具 輸出先のシェア 中国が3割以上で世界最大

ナレーション: そのうち3割以上を占めているのが中国。世界最大の輸出先となっているのだ。

映像説明: ブースに置かれたプレートのQRコードや、白いボードに貼られたポスターのQRコードを、田中がスマートフォンでスキャンしている。

テロップ: EC)化率 中国 日本 48.0% 13.7% 出所:経済産業省

ナレーション: その中国の商取引に占めるECの割合は、半分近い取り引きが、すでにインターネット経由で行われている。

映像説明: 白い切妻屋根の下のブースの前の通路で、田中がインタビューに答える。 メタリックカラーでルアーが描かれたポスターのQRコードがアップになる。

テロップ: ジェトロ 上海事務所 田中 正義

田中: 中国は日本(にほん)の4倍程度ですね、EC化が進んでいるというふうに考えられますので、 ま、リアルな展示と合わせて、ま、ECへの流入とい、いうものが、あの、大事になってきてます。

映像説明: スマートフォンのアップ。プレートのQRコードにカメラをかざすと、画面が瞬時にショッピングサイトに切り替わる。 白い切妻屋根の下のルアーが販売されているブース。サングラスをかけた男性がスマートフォンで決済をすると、グレーのTシャツを着た男性スタッフが手元のスマートフォンを確認し、商品の紙袋を手渡す。

ナレーション: 消費者はECサイトへと飛んで、容易に買い物ができる。

映像説明: ルアーが販売されているブースの前で、サングラスをかけた男性がインタビューに答える。

サングラスをかけた男性・中国語: 遠くに行って、これで大物を釣りたいです。

映像説明: 青い空に浮かんだ、うっすらとした白い月のアップ。 護岸沿いにある船着き場。銀色の柵がある桟橋の周りに、オレンジ色(いろ)のカヤックに乗った人々が集まっている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 釣り具市場は拡大も… 知られざる中国の釣り事情

テロップ: 大会2日目

ナレーション: 大会の2日目。

映像説明: 橋脚付近。半透明のレインコートを着た男性がカヤックの上に立ち、釣り糸を水面に投げ入れる。 紺色の帽子をかぶった男性が釣りざおを持ったままカヤックのペダルをこいでいる。 運河に架かる橋の欄干から、多くの人が観覧している。

ナレーション: きょうも思い思いのポイントで糸を垂らす釣り人たち(つりびとたち)。多くのギャラリーが見守る。

映像説明: 運河沿いの歩道。大会の様子を実況しながらスマートフォンで撮影している人や大きな魚を持ちポーズを取る男性をスマートフォンで撮影している短髪の男性などがいる。

テロップ: インフルエンサー

ナレーション: また、ライブ配信をするインフルエンサーの姿も…。

映像説明: ドローン(無人航空機)で上空から運河を見下ろした映像。おびただしい数のオレンジ色(いろ)のカヤックが運河に浮かんでいる。 フックの付いた棚に、ピンク、赤、紫などの箱に「MORIGEN」と書かれた釣り糸のパッケージが並んでいる。

テロップ: イベント主催の狙い

ナレーション: こうした盛り上がりこそ、イベントを主催した日本の釣り具メーカーの「もりげん」が狙っていたことでもあった。

映像説明: 大理石調の壁の室内。ブースの前で、黒縁のメガネをかけた女性がインタビューに答える。

テロップ: 上海森源釣漁具(しゃんはいもりげんつりぎょぐ) 黄 燕茹(こう えんじょ) 総経理

黄(こう)総経理・日本語: 釣り、あの、やってる、らっしゃる、KOL(ケーオーエル)(中国版インフルエンサー)を呼んできて、 体験のおもしろさを、あの、ライブで配信してくれるんですよ。 (ブランドを)プロモーションすることに、かなり役立つ(やくたつ)と思います。

映像説明: 運河。幅の広い形状のボートの上で、黒い帽子をかぶった男性が三脚付きのビデオカメラを構え、カヤックで釣りをする参加者を撮っている。 大きなガラス窓がある室内。テーブル席で、林さんと黄(こう)総経理、バックプリントがあるTシャツを着た男性が話をしている様子を、向かいの席の男性がカメラで撮影している。

ナレーション: イベントを開催し、ブランドの認知度を高めていくことが欠かせない。

映像説明: 運河。カヤックに乗ったメガネをかけた男性が巨大な魚を釣り上げ、膝の上に抱えている様子を赤いボートに乗った男性が撮影している。 カヤックに乗ったメガネをかけた男性が、体長が1mほどありそうな巨大な魚を腕いっぱいに抱え、歓声を上げている。

テロップ: ハクレン

ナレーション: 釣り大会は大物が掛かり、盛り上がりを見せる。

映像説明: 林さんがカヤックのペダルをこいで、移動している。 船着き場の通路に現れた林さんを、新井さんが迎える。林さんが、釣りざおを手にインタビューに答える。

テロップ: 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

ナレーション: 初日に苦戦した林さん。2日目を終えて成果を聞いてみると…。

林さん: きょうはね、きょうは、いいとこいったと思います。きょうだけだったら。 よかった。

映像説明: 新井さんが黒い袋状のネットを持ち上げ、カメラに見せる。体長が50cmほどはありそうな、少し黒みがかった魚が3匹入っている。

テロップ: ブラックバス

ナレーション: どうやら、本来の調子を取り戻したようだ。

映像説明: 3車線の道路を走る車からの車窓風景。前方には数台の車が走り、緑色(みどりいろ)の案内標識の下を通過すると、道路沿いに高層ビルが建ち並んでいるのが見える。 街なかを走る車からの車窓風景。レンガ造りの建物に到着する。

ナレーション: その日の夕方、林さんたちが向かったのは、町にある釣り具店。

映像説明: レンガ造りの壁にガラスドアの出入り口がある店舗。上部に木目調の看板が掲げられている。 店のガラス窓に飾られた丸い看板。魚のイラストの下に「三平(さんぺい)」の文字と、中国語で店名が書かれている。 「三平(さんぺい)」の文字と、中国語で店名へのズームアップ。

テロップ: 佑漁三平ルアークラブ(ゆうぎょさんぺいルアークラブ)

ナレーション: その名も三平ルアークラブ(さんぺいルアークラブ)。日本の人気釣り漫画(にんきつりまんが)から付けた名前だ。

映像説明: 店内。フックの付いた白い棚に、「MORIGEN」と書かれた釣り糸のパッケージや小魚(こざかな)を模したメタリックな質感のルアーが並んでいる。

ナレーション: 店内には、もりげんの商品を始め、さまざまな釣り具が売られている。

映像説明: 店内。ガラス窓に飾られた丸い看板の前で、短髪の男性がインタビューに答える。

テロップ: 佑漁三平ルアークラブ(さんぺいルアークラブ) 趙 偉(ちょう い) オーナー

撮影スタッフ(声のみ)・中国語: どんな商品が売れている?

趙オーナー・中国語: リールが売れています。 シマノやダイワが売れています。

映像説明: 店内のリールのコーナー。ガラスショーケースに、銀色や黒のリールが化粧箱とともに陳列されている。

ナレーション: 人気の秘密は、軽さや耐久性、精度などが優れていることだという。

映像説明: 店内を見渡した映像。フックの付いた白い棚に、手のひらサイズのパッケージの商品が数多く並んでいる。 小魚(こざかな)や虫、甲殻類を模した柔らかい素材のルアーが陳列された棚。林さんと新井さんがルアーや釣りざおなどの商品を手に取りながら談笑している。

ナレーション: 中国ではEC化が進み、実際の店舗が減っている。この店も売り上げの9割がECサイト、オンライン販売によるものだという。

映像説明: 出入り口付近や店内に飾られた、たくさんの写真。巨大な魚を手にポーズを取る男性や女性、店舗の前で撮られた集合写真などがある。

ナレーション: そうしたなか、実店舗を作った目的、それは販売ではなく、釣り人たち(つりびとたち)に交流を深めてもらうためだ。

映像説明: 趙オーナーがガラスドアを開け、人工芝が敷き詰められた広いスペースへと案内する。一角に設けられた四角い水槽のそばで、趙オーナー、新井さん、黄(こう)総経理の3人が談笑している。 四角い水槽のアップ。白やだいだい色のコイが泳いでいるのが見える。 白やだいだい色のコイが泳ぐ四角い水槽で、ハーフパンツをはいた男性がルアーを試している。

ナレーション: 店の横には大きなスペースがある。そこでバーベキューをしたり、ルアーを試すことができる。

映像説明: 豊かに茂る木々(きぎ)に囲まれた、湖のような場所。

ナレーション: 今、中国の釣りを取り巻く環境は、劇的に変わりつつある。

映像説明: 湖のような場所のほとりで、3人の男性が10mほどの間隔をとって並び、釣りを楽しんでいる。 湖のような場所のほとりの別の一角。男性たちが、さざ波が立つ水面に釣り糸を素早く投げ入れている。

ナレーション: こちらは、上海にある企業が管理している釣り場。海に囲まれた日本と異なり、陸地が大部分を占める中国では、湖や川で釣りを楽しむ人が多い。

映像説明: 広大な河川。岸辺に茂る木々(きぎ)のあいだに、送電線の鉄塔や、屋根の上に相輪がある仏塔の上部が見える。

テロップ: 長江流域(ちょうこうりゅういき)の河川 2021年から10年間 資源保護のため禁漁(きんりょう)

ナレーション: しかし、中国を代表する大河、長江(ちょうこう)では、2021年から10年間、漁業資源の保護のため魚を獲る(とる)ことが禁止された。

映像説明: 釣り場のほとり。大きな木々(きぎ)の前で、黒い長袖Tシャツを着た男性や白いTシャツを着た男性が釣り糸を素早く投げ入れている。

ナレーション: そのため、釣りができる場所は許可を得ている釣り場などに限定されている。

映像説明: 白いTシャツを着た男性が釣り場に釣り糸を投げ入れ、リールを巻きながらインタビューに答える。

テロップ: 釣り人(つりびと)

釣り人(つりびと)・中国語: しかたがない。生物の多様性を守るには必要な措置です。 中国には釣り人(つりびと)がたくさんいますから。

映像説明: 3階建ての建物の1階にある店舗の外観。ガラス張りの出入り口の上部には、白地に赤い文字の中国語で書かれた赤い看板が掲げられている。 白い壁の店内。看板と同じロゴ入りの黒い釣り用ベストを着た男性スタッフが店内を案内する。

テロップ: 風雨路釣具店(ふううろつりぐてん)

ナレーション: 釣り具店を営む経営者は、販売を増やすためには釣りができる環境の整備が不可欠だという。

映像説明: 店内。釣りざおが立てかけてある壁の前で、黒い釣り用ベストを着た男性スタッフがインタビューに答える。

風雨路釣具店 潘 煒傑(はん いけつ) 店長

潘 店長・中国語: 釣り人(つりびと)が遊びに行ける場所が増えるといいですね。 多くの湖で釣りが禁止されていますから。 将来的には、釣りへの理解が一層進むことで、 いろいろな釣りが楽しめるよう願っています。

映像説明: MORIGEN CUPの会場。カヤックに乗った人々が護岸近くに集まり、釣りをしている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 大会の釣果とは? 広がる釣りの魅力

テロップ: 大会最終日

ナレーション: 大会最終日。

映像説明: カヤックに乗った女性や男性の参加者が、魚が掛かった釣り糸を引き寄せている。

ナレーション: 腕自慢の釣り人たち(つりびとたち)が次々と魚を釣り上げる。

映像説明: アーチ型の橋の付近。カヤックに乗った林さんが、魚を釣り上げ、糸を手元に引き寄せている。

ナレーション: 初日の出遅れを巻き返したい林さんも、全力を尽くした。

映像説明: 林さんが船着き場に上がり、新井さんが交代でカヤックに乗り込んでいく。

テロップ: 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

林さん: 任せたぞ。もう俺は無理だ。もう無理だ。

映像説明: 新井さんがパドルをこぎながら運河を進んでいる。 止めたカヤックに横向きに座った新井さんが、釣り糸を垂らし待機している。

テロップ: 新井 大介 さん

ナレーション: 途中で新井さんと交代、幼なじみに、あとを託す。

映像説明: 運河で橋の近くにいる新井さんに、林さんが橋の上から別の方向を指さしながら声をかける。

テロップ: 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

林さん: 絶対いる。ここは絶対いる。

映像説明: カヤックに乗った新井さんが、体長30cmほどの魚を手にしながらカメラに向かって笑顔を見せる。

ナレーション: 2人で力を合わせ、釣果を伸ばしていく。

映像説明: ドローン(無人航空機)で上空から運河を撮影した映像。おびただしい数のオレンジ色(いろ)のカヤックが一斉に橋の下をくぐり抜けていく。

ナレーション: そして、3日間にわたる戦いが終わった。

映像説明: 巨大パネルがある特設ステージ。壇上に上がった男性や女性の参加者が、それぞれ首にメダルを下げ、横1列に並んでいる。20人ほどが並ぶなかに、体長が1mほどありそうな巨大な魚を釣り上げていたメガネをかけた男性や章(しょう)さんの姿もある。

ナレーション: 表彰式。

映像説明: 特設ステージ。章(しょう)さんが、金色と透明でデザインされたメダルをカメラに見せながらガッツポーズをする。

ナレーション: 釣り歴1年の章(しょう)さんは、一般の部門で入賞。

映像説明: 白い切妻屋根のテントのブースの前で、章(しょう)さんが、インタビューに答える。

テロップ: 章 明怡(しょう みんい) さん

章(しょう)さん・中国語: リールはシマノです。 針は、もりげんを使っています。とても良いです。

映像説明: 後方にアーチ型の橋が見える船着き場。林さんが、バッグを持って通路を歩いていく。

テロップ: 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

ナレーション: 一方、林さんたちは、初日の出遅れが尾を引き、惜しくもプロの部での入賞を逃した。

映像説明: 白い切り妻屋根のテントの下。林さんと新井さんと章(しょう)さんが、田中を交えて談笑している。

ナレーション: それでも、釣り人同士(つりびとどうし)、お互いの健闘をたたえ合う。

映像説明: MORIGEN CUPの会場。護岸近くでたくさんの人たちがカヤックに乗り、釣りをしている。 白い外壁の建物の近くにある船着き場。林さんが体長30cmほどの魚を手に、カメラに向かって笑顔を見せる。 巨大パネルがある特設ステージ。壇上に上がった受賞者たちがトロフィーやメダルを掲げてポーズを取っている。

テロップ: 林 祐吾(はやし ゆうご) さん

林さん(声のみ): 趣味を通じて、釣りを通じて知り合った仲間たちっていうのは、すごいよくしてくれていて。 次回来るときは、ま、プロたち、また連れてきたいなと思いますんで、 次は、もうちょっと、いい成績出せるんじゃないかなと思ってます。

映像説明: 屋外のイベントブース。白いボードに並んだ、もりげんの釣り糸のアップ。 大理石調の壁の室内のブース。白い木枠のボードにディスプレーされた小魚(こざかな)を模したルアーのアップ。 大理石調の壁の室内。メガネをかけた男性が、体長が1mほどありそうな巨大な魚を両腕で頭上に持ち上げている。

ナレーション: 日本のメーカーが作ってきた釣り具の市場。世界へ、より広げていけるのか。愛好家たちとともに、釣りの魅力を発信していくことが求められている。

映像説明: 水色のグラデーション背景画。画面の右側で地球の陸地部分だけが点描され、中が空洞になった地球儀のグラフィックイメージが回転している。

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