オランダ お花最前線! 市場が求めているモノとは!?
2024年05月09日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
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オランダは、自国産および他国産の花をEUはもとより北米や日本などに出荷し、2023年の輸出額は約5,370億円で世界第1位だ。市場で今、求められている花とは? 日本の花が海外で展開していくためには何が必要か。世界最大級のオランダの花市場でヒントを探る!
(12分22秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: 照明が明るい工場内で、六角形の半透明の容器がベルトコンベヤーのレーンを流れていく。 工場内の別の一角。土(つち)や苗の入った鉢が次々と流れていく様子やアームのある装置が、複数の鉢を一度に持ち上げて移動させている様子が映し出される。
テロップ: 一体 何の工場?
ナレーション: こちらは、何の(なんの)工場?
映像説明: 工場内。2枚から3枚の葉がついた苗が鉢に入り、次々とベルトコンベヤーで運ばれていく。 別のレーンでは、白いアームのある装置が、複数の鉢を一度に持ち上げている様子が映し出される。
テロップ: 胡蝶蘭(こちょうらん)の栽培
ナレーション: 実は、ここ、オランダの花農家。最新技術を駆使した胡蝶蘭の栽培を行っている。
映像説明: ガラス張りの広い工場内で、黒いタートルネックを着た男性がインタビューに答える。
テロップ: TER LAAK ORCHIDS(テル ラーク オーキッド) オーナー エドゥアルド・テル・ラーク さん
テル・ラークさん・英語: 年間900万本以上の胡蝶蘭を栽培しています。
映像説明: ガラス張りの間仕切りがある室内。白や薄茶色(うすちゃいろ)の胡蝶蘭の鉢が置かれている。 別の室内。窓際に濃いピンク色や、レモン色(いろ)など、さまざまな色の胡蝶蘭の鉢が、ずらりと並んでいる。 ピンク色の胡蝶蘭のアップ。左右対称の花びらの中心に短く突き出た部位が、濃いオレンジ色(いろ)をしている。
テロップ: 花大国 オランダ
ナレーション: オランダは世界屈指の花大国だ。
映像説明: 天井の高い室内で、黄色い安全ベストを着た男性がインタビューに答える。
テロップ: Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド) 広報担当 ミシェル・ヴァン・シー さんヴァン・シーさん・英語: 当社は年間約120億点の製品(花き(かき))を販売していて総額は約50億ユーロです。
映像説明: 少し高い所から見下ろした室内。さまざまな色や種類の花が積まれたカゴ台車が数多く並んでいる。
テロップ: 輸出額 約5,370億円 世界第1位
ナレーション: オランダの切り花の輸出額が、およそ5,370億円で世界第1位。
映像説明: 「日本の切り花 輸出額」と題された棒グラフのCG。縦軸の目盛りには0円から20億円までの金額が4億円刻みで記されていて、横軸には2019年から2023年までの年数が記されている。輸出額は、2019年は8.8億円、2020年が8.1億円、2021年が13.4億円、2022年が15.1億円で、2023年は17.1億円となっている。(出所:財務省「貿易統計」)
ナレーション: 一方、日本の輸出額は、ここ数年伸び、2023年は17億1,000万円で、まだまだ伸びしろが残っている。
映像説明: ピンク色の胡蝶蘭のアップ。左右対称の花びらの中心に短く突き出た部位が、濃いオレンジ色(いろ)をしている。 えんじ色(いろ)と黄緑色(きみどりいろ)が混ざった、つぼみの花束のアップ。
テロップ: 世界が求めている花とは!?
ナレーション: 世界が今、求めている花とは?
映像説明: 照明が明るい工場内で、インナーポットに入ったピンク色や白い胡蝶蘭がベルトコンベヤーで流れていく。赤いTシャツを着た男性が、インナーポットに入った胡蝶蘭が並べられたトレーをコンベヤーにのせていく。 高い所から見下ろした室内。白やオレンジ色(いろ)、黄色(きいろ)など、さまざまな色や種類の花が入ったコンテナが、びっしりと並んでいる。 ガラス窓があるオフィスで、ヘッドセットを付けた男性が、2台並べたパソコンモニターに向かって話をしている。 天井の高い室内。こんもりと丸く茂った花を載せたカゴ台車が、列をなして移動していく。
テロップ: オランダ お花最前線! 市場(しじょう)が求めているモノとは!?
ナレーション: 日本産(にほんさん)の花が海外で展開していくためには何が必要か。世界最大級のオランダの花市場(はなしじょう)でヒントを探る。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。各国のさまざまな人々の笑顔や、農作物(のうさくぶつ)を収穫している様子、ガントリークレーンが並んでいる港、緑色(みどりいろ)の仏像、小型飛行機や新幹線、バイクなどの乗り物や生き物など、世界中のいろいろな写真が現れて白い画面を埋めていく。連なった写真に重なるように世界地図のCGが浮かび上がり、中央に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。
映像説明: 十字形の大きな羽根がついた、オランダの伝統的な風車(ふうしゃ)。 太陽の光が降り注ぐ、カラフルなチューリップの鉢の写真。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): 世界最大級の花市場 最新技術を駆使した花栽培
ナレーション: 風車(ふうしゃ)やチューリップで有名なオランダ。
映像説明: 白い雲が浮かぶ空の下、グレーのとがった屋根の時計塔とレンガ色(いろ)の壁が特徴的な建築物が見える。建物の前には、たくさんの人々が行き交う石畳の歩道があり、その横を青と白を基調にした車体のトラムが走っている。 石畳の歩道を、スマートフォンを手にした女性やサングラスをかけた男性など、多くの人が歩いている。
テロップ: オランダ 面積 約42,000㎢(へいほうキロメートル) 人口 約1,770万人
ナレーション: 日本の九州とほぼ同じ広さで、人口は、およそ1,800万人(いっせんはっぴゃくまんにん)。
映像説明: 白を基調とした、ガラス張りのフラワーショップ。店先には多くの花が並んでいる。店内で黒い帽子をかぶった男性店員が、白いスウェットシャツを着た男性客を応対している。 店内。オレンジ色(いろ)やサーモンピンク、黄色(きいろ)など、さまざまな色や種類の切り花が並んでいる。
テロップ: 世界トップクラスの生産量
テロップ: 輸出額は世界第1位
ナレーション: 主要な産業の1つが「花」。オランダの花の生産量は世界トップクラスで、輸出額は世界第1位を誇る。
映像説明: 別のフラワーショップ。赤紫色や白の胡蝶蘭の鉢植えが並んでいる。 ピンク色の胡蝶蘭のアップ。中心部は、短く突き出た部位が濃い赤紫色をしている。奥に薄いピンク色の胡蝶蘭も見える。
ナレーション: こちらは、首都アムステルダムの郊外にある胡蝶蘭の専門店。
映像説明: 薄い黄色(きいろ)の花びらの中心から外側に向かって、濃いピンク色(いろ)線状の模様が入った胡蝶蘭や、ピンク色の花びらの中心に赤紫色の斑点模様が入った胡蝶蘭などが映し出される。
テロップ: 胡蝶蘭の価格 8~(から)15ユーロ (約1,300~(から)2,500円)
ナレーション: 店内には、さまざまな色の胡蝶蘭が並んでいる。
映像説明: ガラス張りの広い工場内で、テル・ラークさんがインタビューに答える。
テロップ: TER LAAK ORCHIDS(テル ラーク オーキッド) オーナー エドゥアルド・テル・ラーク さん
テル・ラークさん・英語: (オランダでは)母の日、バレンタインデー、国際女性デーにも購入されます。 贈り物や自分用に購入する人もいます。
映像説明: 外壁に「TER LAAK(テル ラーク)」の文字が見える大きな倉庫のような建物の外観。出入り口付近には胡蝶蘭のイラストが描かれたカーゴトレーラーが止まっている。同じ敷地内にガラス張りの大きな建物が建ち並んでいる。
テロップ: TER LAAK ORCHIDS(テル ラーク オーキッド)
ナレーション: これらの胡蝶蘭を専門に生産している会社を訪ねた。それが、こちら。
映像説明: ガラス張りの広い工場内で、テル・ラークさんが、白い胡蝶蘭を手にインタビューに答える。
テロップ: TER LAAK ORCHIDS(テル ラーク オーキッド) オーナー エドゥアルド・テル・ラーク さん
テル・ラークさん・英語: 最初に半年育てて、それから12cmの鉢に植えます。 花が咲くまでに1年かかります。
映像説明: ガラス張りの広い工場内に、栽培中の胡蝶蘭の鉢が、ぎっしりと並んでいる。 別の一角。腰の高さほどある作業台の上に、白やピンク色の胡蝶蘭が並び、数名のスタッフが作業をしている姿が見える。
ナレーション: オランダでも指折りの最新技術を使って胡蝶蘭を育てているというので、その現場を特別に見せてもらうことに。
映像説明: 照明が明るい工場内で、六角形の半透明の容器がベルトコンベヤーのレーンを流れていく。
テロップ: 鉢は ベルトコンベヤーで運ばれる
ナレーション: ベルトコンベヤーによって運ばれる鉢。
映像説明: 土(つち)と苗が入った複数の鉢を、アームのある装置が一度に持ち上げて移動させている様子。
テロップ: 鉢に土(つち)と苗を入れる専用マシン
ナレーション: そこに専用の機械で土(つち)や胡蝶蘭の苗が植えられる。
映像説明: 白いアームのある装置が、持ち上げた複数の鉢を高い位置にあるベルトコンベヤーへと運んでいく。ベルトコンベヤーに載せられた鉢がトンネルのあるレーンへ入っていくと、中でフラッシュのようなライトが光る。
テロップ: 苗の生長状態は 全てデータで管理
ナレーション: もちろん苗の生長状態はデータで管理し、状態に応じて適切に育成。ほとんど、人の手を使わず、徹底したシステムで効率的に胡蝶蘭を栽培しているのだ。
映像説明: 2枚から3枚の葉がついた苗が鉢に入り、次々とベルトコンベヤーで運ばれていく。
テロップ: まるで花の製造工場
ナレーション: 花の栽培というよりは、花の工場といった趣だ。
映像説明: ガラス張りの間仕切りがある室内。白や薄茶色(うすちゃいろ)、中心部に赤紫色の斑点模様が入った胡蝶蘭が置かれている。
ナレーション: 高品質な胡蝶蘭を育てるために重要なのは室温。
映像説明: 白い鉢に入った胡蝶蘭が、根元から花までゆっくりと映る。ピンク色に赤紫色の線状の模様が入った花びらがアップになる。
テロップ: 胡蝶蘭栽培 適正温度28℃(ど)
ナレーション: オランダは、夏でも平均気温が25度未満だが、胡蝶蘭の栽培に最適な温度は28度。
映像説明: ガラス張りの広い工場内を見渡した映像。栽培中の胡蝶蘭の鉢が、ぎっしりと並んでいる。奥のほうに、稼働している機械などが見える。
テロップ: 栽培用温室
ナレーション: 通常、この室温を保つためには大きな経費がかかるが、
映像説明: ガラス温室の天井部分。青空が広がり、雲が流れていく様子が見える。室内にある、梁(はり)の部分が動いている。
テロップ: 温室の屋根に特殊なガラスを使用
ナレーション: こちらの企業では温室に特殊なガラス屋根を使うことで、その経費を、ぐっと抑えているという。
映像説明: ガラス張りの広い工場内で、テル・ラークさんがインタビューに答える。 ガラス張りの広い工場内の一角。テル・ラークさんが、模式図が表示された液晶ディスプレーを指し示しながら話している。 ガラス張りの広い工場内で、テル・ラークさんが話を続ける。
テロップ: TER LAAK ORCHIDS(テル ラーク オーキッド) オーナー エドゥアルド・テル・ラーク さん
テル・ラークさん・英語: 特に春から夏にかけては、ガラスを通して光が降り注ぎますが、 その太陽光で水を温めて貯めて(ためて)おいて、冬にそれを取り入れることで 年間を通して最大40~(から)50%のエネルギーを節約することができるのです。
映像説明: 円筒形(えんとうけい)をしたグレーの大きなタンクが並ぶ室内。タンクの前では、Tシャツ姿の男性が作業をしている。
ナレーション: 循環型のクリーンエネルギーを利用して、低コストで室温を維持することに加え、
映像説明: 照明が明るい工場内で、六角形の半透明の容器がベルトコンベヤーのレーンを流れていく。
テロップ: 鉢を繰り返し使うなど環境にも配慮
ナレーション: 栽培に使う鉢は洗浄して繰り返し使うなど、環境を意識した取り組みも行っている。
映像説明: ガラス温室の天井部分。青空が広がり、雲が流れていく様子が見える。室内にある、梁(はり)の部分が動いている。
ナレーション: 世界の花市場では、価格による競争力はもちろん、消費者のニーズに応えるサステナブルな取り組みも必須なのだ。
映像説明: ガラス張りの広い工場内で、テル・ラークさんがインタビューに答える。
テル・ラークさん・英語: 将来的に持続可能でなければ、植物は売れません。
映像説明: 照明が明るい工場内。インナーポットに入ったピンク色や白い胡蝶蘭がベルトコンベヤーで流れていく。赤いTシャツを着た男性が、インナーポットに入った胡蝶蘭が並べられたトレーをコンベヤーにのせていく。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): “世界一”卸売市場(おろしうりしじょう)が求める花 カギはサステナブル
ナレーション: こうして育てた胡蝶蘭は、アムステルダムの南西に位置する町、アールスメールに向けて出荷される。
映像説明: 薄茶色(うすちゃいろ)の低層の建物の外観。画面左下の四角い枠にオランダの地図が表示される。オランダ国土が緑色(みどりいろ)で示され、西部にあるアールスメールが赤い星印で示されている。
テロップ: Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド)ナレーション: この町にあるのが、ロイヤル フローラホーランド。
映像説明: 天井の高い広大な室内。紺地に白抜きの文字で番号が書かれたプレートが等間隔に並び、その下にはグレーのカゴ台車がびっしりと並んでいる。 手前には運搬車専用の通路があり、立ち乗り運搬車を運転するスタッフが行き交っている。
ナレーション: この地で100年以上続く、花の卸売市場だ。
映像説明: 高い所から見下ろした場内。白やオレンジ色(いろ)、黄色(きいろ)など、さまざまな色と種類の花が入ったコンテナが、びっしりと並んでいる。 束になった白い花びらの先端がピンク色をしたバラのアップ。 束になった真っ赤なバラのアップ。 コンテナに入ったピンク色のバラのアップ。
ナレーション: 世界最大級の規模を誇り、国内外から持ち込んだ花をオランダ国内はもとより、EU(イーユー)や北米、日本などへ輸出しているという。
映像説明: 天井の高い場内の運搬車専用の通路。カゴ台車を付けた立ち乗り運搬車が行き交っている。
ナレーション: ここから世界へ出荷している花トップファイブは、このとおり。
映像説明: 場内の映像を背景に「2023年 オランダが輸出する花卉(かき)ベスト5(ファイブ)」と題されたCGが表示される。5位はガーベラ、4位はユリ、3位はキク、2位はチューリップで、1位はバラとなっている。それぞれの花の名前の左側に写真も表示されている。(出所:Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド))ナレーション: オランダの名産、チューリップは意外にも2位で、1位は、やはり世界共通で大人気(だいにんき)のバラ。
映像説明: 倉庫のような場所。3段の棚に生花用コンテナを積んだカゴ台車が整然と並んでいる。 10台前後で列をなしたカゴ台車が、中央の通路を移動していく。
テロップ: 1日の取扱量 6,400万本以上 取引額 約1,700万ユーロ(約28億円)
ナレーション: この市場(いちば)では、1日に6,400万本以上のチューリップやバラなどが競りにかけられ、取引額1,700万ユーロ、日本円で、およそ28億円に及ぶ。しかも…。
映像説明: 天井の高い場内で、黄色い安全ベストを着たヴァン・シーさんがインタビューに答える。 場内を少し高いところから見下ろした映像。ピンク色や赤いバラなどを積んだ、数多くのカゴ台車が移動していく。
テロップ: Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド) 広報担当 ミシェル・ヴァン・シー さんヴァン・シーさん・英語: 現時点では、すべての花のうち87%が持続可能性証明書を持っています。 消費者だけでなく、小売店も認定製品を求めているため、 その重要性は、ますます高まっています。
映像説明: コンテナに収まっている薄いピンク色のバラや黄緑色(きみどりいろ)チューリップのつぼみ、真っ赤なバラ、カラフルな色合いのガーベラなどの花が、次々とアップで映し出される。
テロップ: 持続可能性証明書 環境配慮 生産・流通との連携 従業員育成 品質管理 顧客満足度 安全管理などが必要
ナレーション: 持続可能性証明書の取得に必要な項目は、環境配慮、生産・流通との連携、従業員育成など。しかし、日本産(にほんさん)の花で、この認証を取得しているのは、まだまだ少ないという。
映像説明: 天井の高い場内で、後ろにカゴ台車を付けた立ち乗り運搬車が行き交っている。 場内の一角。カゴ台車が並ぶ場所で、スタッフが作業をしている。 こんもりと丸く茂った花を載せたカゴ台車が、列をなして移動していく。
ナレーション: そして、これだけの物量の取り引きを午前中の数時間で終えられるのには秘密があった。一体、どのように競りを行っているのか。
映像説明: ガラス窓があるオフィス。黒いポロシャツを着た男性が木目調のテーブルの上に並べだ2台のパソコンモニターに向かっている。 黒いポロシャツを着た男性はヘッドセットを付けていて、パソコン画面を見ながら話をしている。
テロップ: 競りはすべてリモートで行われている
ナレーション: 競りをしている場所をのぞくと、何やらパソコンを操作している人が。そう、今や競りは全てリモートで行われているのだ。
映像説明: テーブルの上に並んだ、2台のパソコンモニター。どちらも競りシステムの画面が映し出されていて、円形のタイマー時計や花の画像などが表示されている。 競りシステムの画面がアップになる。仕入れ対象となるピンク色のバラの画像や円形の競り用のタイマー時計が動いている。
テロップ: 入札価格はモニターに表示
ナレーション: モニターには、競りの対象の花。円形になっているのは競り用の時計で、あらかじめ決められている価格から、減額方式で価格が表示されていく。
映像説明: サーモンピンクのバラに入札されている競りシステムの画面。画面の下部には買い手の一覧が表示されている。
テロップ: 入札時間の短縮
ナレーション: バイヤーは、リモートで競りに参加し、希望価格になったらパソコン上(ぱそこんじょう)で入札する。早く落札しないと目当ての花が手に入らないことから、1回の競りの時間が大幅な短縮につながっているのだ。
映像説明: 高いところから見下ろした場内。白やオレンジ色(いろ)、黄色(きいろ)など、さまざまな種類の花が入ったコンテナが、びっしりと並んでいる。 場内の通路。こんもりと丸く茂った花を載せたカゴ台車が、列をなして移動していく。
ナレーション: 市場内(いちばない)を見ると、いろいろな花が載せられたカゴ台車は自動で運ばれ、行き先別(いきさきべつ)、品種別などの用途に分けられていく。
映像説明: 天井の高い場内で、ヴァン・シーさんがインタビューに答える。 場内の一角。カゴ台車が並ぶ場所で、スタッフが作業をしている。 こんもりと丸く茂った花を載せたカゴ台車が、列をなして移動していく。
テロップ: Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド) 広報担当 ミシェル・ヴァン・シー さんヴァン・シーさん・英語: 今では電動化され、より効率的になりました。 同じ作業をするのに必要な人数が減り、非常に効率的に行えるようになりました。
映像説明: 少し高い所から見下ろした別の室内。ピンク色の花や段ボール箱を載せたカゴ台車が数多く並んでいる。
テロップ: 日本産(にほんさん)の花の評価は?
ナレーション: 世界中の花が集まる、この市場(いちば)。日本産(にほんさん)の花の評価は?
映像説明: 天井の高い場内で、ヴァン・シーさんがインタビューに答える。 画面右下の四角い枠に、フリル状の花びらがついた花の写真が写し出される。写真の下部には、ピンク地(じ)に白抜きの文字で「トルコギキョウ」とテロップが表示されている。
テロップ: Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド) 広報担当 ミシェル・ヴァン・シー さんヴァン・シーさん・英語: チューリップやガーベラよりも高価なトルコギキョウが人気商品です。
映像説明: 場内の通路。切り花が入ったコンテナやグレーのケースが積まれた電動のカゴ台車が、ゆっくりと移動していく。 倉庫のような場所。グレーのケースが積まれた電動のカゴ台車が、ゆっくりと入ってくる。
ナレーション: 高品質で人気がある、日本産(にほんさん)トルコギキョウ。
映像説明: 薄いグレーの外壁の四角い建物の外観。上部に「大田市場(おおたしじょう)」と書かれ、屋根には青や赤、黄色(きいろ)などの、カラフルな花のオブジェがある。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): 世界へ羽ばたけ日本の花 高品質(こうひんしつ)&本の独自性
ナレーション: そんな日本の市場(いちば)では、今、オランダをお手本にした改革が進みつつある。
映像説明: 室内。前方にある複数の大型の液晶ディスプレーにタイマー時計のようなものと花の画像が映し出されている。向かい側にあるカウンターには小さな液晶画面がある端末があり、前に立っている人物が端末に手をかけながら液晶ディスプレーのほうを見ている。 大型の液晶ディスプレーの前は階段状に座席があり、それぞれの席に小さな液晶画面がある端末が設置されている。
テロップ: 大田市場 花き部競り会場
ナレーション: こちらが競りの会場。場内を見渡すと、どこかで見覚えが…。
映像説明: 水色のグラデーション画像を背景に、2つの枠付きの画像が表示される。左側の枠の下に「日本」、右側の枠の下に「オランダ」の文字があり、それぞれに競り用のタイマー時計と商品である花の画像が表示されている。
ナレーション: そう、オランダの市場(いちば)の競りシステムに、そっくりだ。
映像説明: 高いところから見下ろした大田市場の場内。長方形の段ボール箱が次々と運ばれているベルトコンベヤーがあり、その右側にはグレーのカゴ台車がずらりと並び、左側には花が並べられ、それを見ている人がいるのが見える。 場内の一角。店舗のような場所に花が陳列され、その前にあるスペースには段ボール箱が積まれたカゴ台車が数多く置かれている。
テロップ: 約120万本の花が約1時間で競り終えた
ナレーション: オランダ方式を採用することで、業務の効率化ができ、これまで2時間以上かかっていた競りが、この日は半分の1時間ほどで競り終え、120万本の花や植物を全国へ出荷している。
映像説明: 大田市場の花き部競り会場で、メガネをかけた白髪の日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。 競りが行われている花き部競り会場。前方の大型の液晶ディスプレーに、競り用のタイマー時計や花の商品画像が映し出され、階段状の座席の前に立つ人物が入札用の端末に手をかけ、画面を見つめている。
テロップ: フラワー オークション ジャパン 豊吉 伸司(とよし しんじ) 常務
豊吉(とよし)常務: 今まで競り人(せりにん)が、ああだ、こうだって競り上げ方式でやってて、時間かかっていたものを、 たった100本売るのに、何分(なんぷん)かかってるような世界だと、だめじゃないですか。 ヨーロッパなんてのは、機械競り(きかいぜり)なんで、あっという間に、何万本も一瞬のあいだに競っちゃう(せっちゃう)わけですよね。 ですから、そういうところは、やっぱり、あの、見習わなきゃいけないということで…。
映像説明: 薄いグレーの外壁の四角い建物の外観。上部に「大田市場」と書かれ、屋根には、青や赤、黄色(きいろ)などのカラフルな花のオブジェがある。
テロップ: 東京都 大田区
ナレーション: そう話すのは、この大田市場に本社を置いているフラワー オークション ジャパンの海外事業の担当常務だ。
映像説明: 場内。白地に紺色の文字で「フラワー オークション ジャパン FAJ:と書かれた看板。左右にオレンジ色(いろ)の背景に黒い文字で「5」、「6」と書かれた看板もある。ズームアウト すると看板の下に荷さばき口(にさばきぐち)が現れる。「5」、「6」の看板がある荷さばき口(にさばきぐち)の左側に「3」、「4」の看板がある荷さばき口(にさばきぐち)もある。
テロップ: フラワー オークション ジャパン
ナレーション: ここは、従業員およそ190人の花の卸売企業だ。
映像説明: 高い所から見下ろした場内。仲卸会社の店舗や長方形の段ボール箱が次々と運ばれているベルトコンベヤー、ずらりと並んだグレーのカゴ台車などが見える。 長方形の段ボール箱が次々と運ばれているベルトコンベヤーの右側にはグレーのカゴ台車がずらりと並び、左側には花が並べられ、それを見ている人がいるのが見える。
テロップ: 輸出の割合は売り上げの約2%
ナレーション: この企業は、オランダを含め5ヵ国に切り花を輸出しているが、年間売り上げに占める輸出額の割合は、まだ2%ほど。
映像説明: 場内にある仲卸会社の店舗。花が陳列された一角の前にあるスペースに段ボール箱が積まれたカゴ台車が数多く置かれている。
ナレーション: 今後は海外へ積極的に打って出たいという。
映像説明: 大田市場の花き部競り会場で、豊吉(とよし)常務がインタビューに答える。
テロップ: フラワー オークション ジャパン 豊吉 伸司(とよし しんじ) 常務
豊吉(とよし)常務: (オランダは)贈り物するとか、やっぱギフトとかそういうもの、それから装飾関係については、やっぱり日本(にほん)の、ちょっと高単価で高品質なものを(選んでいる)。 そこに、われわれのマーケットのチャンスっていうのが、ありますので…。
映像説明: コンテナに入った、3種類の出荷用の花のアップ。薄いオレンジ色(いろ)の花びらにえんじ色(いろ)の縦じまの模様がある切り花や小ぶりのレモン色(いろ)の「キノレモン」と書かれたシールがある花束、円すいを逆さまにした形の白い花で「カラー」と書かれたシールがある花束が順々に映し出される。 カゴ台車に積み重ねられている、ラベルが貼られたさまざまな大きさの段ボール箱。
ナレーション: さらにフラワーオークションジャパンは、オランダを単なる市場(しじょう)と考えているのではない。今後、日本産(にほんさん)の花を売るために、日本の独自性を生かしてオランダ経由でヨーロッパに輸出していこうとしている。
映像説明: 青いジャンパーを着たスタッフが、切り花の束を出荷用に包装している。
ナレーション: この日はオランダに輸出する花の準備をしていた。
映像説明: 透明のビニールに包まれた状態で段ボールの中に入った、波打つような形の赤と黄色(きいろ)の花びらが細長く反り返っている花のアップ。
テロップ: グロリオサ
ナレーション: 出荷するのは、ヨーロッパでは、あまり見かけないグロリオサ、
映像説明: 透明のビニールに包まれた白く厚みのある花びらの花の束のアップ。
テロップ: フランネルフラワー
ナレーション: フランネルフラワー、
映像説明: 透明のビニールに包まれた、ふんわりとした花びらの、紫色や黄色(きいろ)の花のアップ。
テロップ: パンジー
ナレーション: そして現地では、なじみ深いパンジー。
映像説明: 出荷用のコンテナ。貼られたラベルには「パンジー」の文字や品名、産地のスタンプなどがある。 コンテナに入ったパンジーの切り花のアップ。
テロップ: パンジーは 元々鉢植えの花 それを育種改良して輸出
ナレーション: パンジーは鉢植えの花だが、従来のものより茎を長くした切り花に育種改良したものだ。
映像説明: 大田市場の花き部競り会場で、豊吉(とよし)常務がインタビューに答える。
テロップ: フラワー オークション ジャパン 豊吉 伸司(とよし しんじ) 常務
豊吉(とよし)常務: 切り花の場合は、花束とか、贈呈のときは花束とか、アレンジとかいうものになるので。 もう、全然、その、いろんな目的によって使えるってことですよね。 ってことは、ビジネスチャンスいっぱいあるってことですよね。
映像説明: 青いジャンパーを着たスタッフが、透明のビニールに巻かれたグロリオサやパンジーの茎の切り口に保水用のペーパータオルを巻いている。
ナレーション: 日本独自(にほんどくじ)の技術で育種改良された花は、オランダのマーケットでも大きな期待が寄せられている。
映像説明: Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド)の天井の高い場内で、ヴァン・シーさんがインタビューに答える。テロップ: Royal FloraHolland(ロイヤル フローラホーランド) 広報担当 ミシェル・ヴァン・シー さんヴァン・シーさん・英語: 日本の生産者が作った独自の花を、 当社の競り会場で販売してもらいたいと思っています。
映像説明: TER LAAK ORCHIDS(テル ラーク オーキッド)のガラス張りの広い工場内で、テル・ラークさんがインタビューに答える。
テロップ: TER LAAK ORCHIDS(テル ラーク オーキッド) オーナー エドゥアルド・テル・ラーク さん
テル・ラークさん・英語: 生きていくうえで食べ物は必要ですが、花や植物は心の感情や健康のために必要。 将来的に、花という植物も、とても大切だと思います。
映像説明: 英文字で「Made in Japan(メイド イン ジャパン)」と書かれたラベルを段ボール箱に貼っている女性の手元。 別の段ボール箱。「TO:My‐Japan(トゥー マイ ジャパン)」、「(オランダ)」、「3」、「Flower Auction Japan(フラワー オークション ジャパン)」と書かれたシールが貼られている。
ナレーション: オランダで高い評価を受けている日本産(にほんさん)の花。そのことは、つまり、国内の花農家が世界に打って出るチャンスがあるということなのだ。
映像説明: 大田市場の花き部競り会場で、豊吉(とよし)常務がインタビューに答える。 青いジャンパーを着たスタッフがグロリオサやパンジーの花を出荷用にまとめている。
豊吉(とよし)常務: 日本(にほん)の中のトップレベルの生産者のものを送ってるんですよね。 だから、マーケットを、単なる国内だけじゃなくて、世界に自分のものを発信していきたいっていう、 そういう人たちが輸出っていうのに向いていると思いますよ。
映像説明: 大田市場の場内にある仲卸会社の店舗。花が陳列された一角の前のスペースには、段ボール箱が積まれたカゴ台車が数多く置かれている。 高い所から見下ろした場内。仲卸会社の店舗や長方形の段ボール箱が次々と運ばれているベルトコンベヤー、ずらりと並んだグレーのカゴ台車などが見える。
ナレーション: 日本が少しずつ、まき始めた海外戦略の種。世界市場(せかいしじょう)で花開く日も、そう遠くないかもしれない。
映像説明: 水色のグラデーション背景画。画面の右側で地球の陸地部分だけが点描され、中が空洞になった地球儀のグラフィックイメージが回転している。
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次回の番組
11月14日(予定)
テーマ:水素革命Ⅲ 世界がわかる! オーストラリアで見た最前線
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