知られざる親日国 バングラデシュ 若者が解決! 日本の人材不足

2023年06月22日

面接会場で若者が目を輝かせて「日本に行きたい」という。伝統的に極めて親日的な国民性のバングラデシュは人口が多く、若者の割合も高い。一方で、人材不足で悩む日本企業。両者の期待のもと新たなビジネスが動き出そうとしていた。

(10分14秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: 小高い場所から見下ろした地平まで続く大都会のビル群。 ビルの谷間から見上げた空に白い雲が浮かんでいる。

テロップ: 日本が抱える深刻な問題 人材不足(じんざいぶそく)

ナレーション: 現在、日本の多くの企業が抱える深刻な問題が、人材不足(じんざいぶそく)。

映像説明: 青い布が敷かれたテーブルに2台のスマートフォンが陳列されている。周りにPOP広告やカレンダー、青い表紙のパンフレットなどが置かれている。 イベント会場の一角。黒と紫色が基調の大きなイメージ看板を掲げたブースには、一体型パソコンを設置した展示台が複数並んでいる。スーツ姿にバックパックやショルダーバッグを肩に掛けた多数の来場者が訪れている。

テロップ: IT(アイティー)分野も例外ではない

ナレーション: それは、IT(アイティー)分野も例外ではない。

映像説明: 「メタバース活用EXPO」のつり看板が見えるイベント会場。ブースに設置した液晶ディスプレーの前で、フードつきの黒いスウェットシャツを着て、「出展社」と書かれたネックストラップを下げた男性がインタビューに答える。

テロップ: IT(アイティー)企業の経営者

IT(アイティー)企業の経営者: パンパンなんで、エンジニア募集します。

映像説明: IT(アイティー)エンジニア人材派遣の大きなイメージ看板を掲げたブースの前で、黒と白のギンガムチェックのシャツにフードつきの白いパーカーを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: IT(アイティー)人材の派遣業者

IT(アイティー)人材の派遣業者: (エンジニアが)足りないっていうお声は、あの、いただくので。その問い合わせがない週はない。

映像説明: 白い文字で「VIETNAM」、「ベトナム」と書かれた紫色の四角柱(しかくちゅう)が立つブース。ブースの前の通路で、数人の来場者が立ち話をしている。 液晶ディスプレーでメタバースを展示しているブース。来場者と出展者が話をしている。 青い布が敷かれたテーブルにスマートフォンアプリを展示しているブース。 白い台の上に液晶ディスプレーを展示しているブース。液晶ディスプレーには人物を自動識別する画面をが映し出されている。

テロップ: IT(アイティー)人材の需給調査 2030年には最大79万人が不足 出所:経済産業省

ナレーション: 経済産業省の調査では、IT(アイティー)人材は2030年には最大で79万人、不足すると試算されている。

映像説明: 緑色(みどりいろ)の背景に白抜きで「Bangladesh Pavilion」、「バングラデシュ パビリオン」と書かれたブース。展示物の前で10人ほどのバングラデシュ人の男性たちが談笑している。

テロップ: 日本に熱い眼差しを送るのが

ナレーション: そんな日本に熱い眼差しを送るのが、

映像説明: 街路樹が茂る広い通り。バスや車、バイク、自転車、リキシャなど、さまざまな乗り物が行き交っている。

テロップ: バングラデシュ

ナレーション: 知られざる親日国、バングラデシュ。

映像説明: 正面に大階段(おおかいだん)のあるピンク色の外壁の建物。色とりどりの民族衣装を着た人々が大階段(おおかいだん)を行き交っている。男性はシャツにジーンズのスタイルも多い。

テロップ: 人口は約1億7,000万人

ナレーション: 人口は、およそ1億7,000万人で、若者の割合が高い。

映像説明: レンガの壁と白い柵の前で、短髪であごひげを生やし、黒いシャツを着た男性がインタビューに答える。隣に黒いスーツを着て、黒とチェックのリバーシブルのマスクを首から下げた男性がいる。

短髪であごひげを生やし、黒いシャツを着た男性: 日本(にほん)に行きたいですから、 日本語を勉強しています。

映像説明: 白い壁の部屋。紺色のストライプのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)と、黒のスーツを着た男子学生が、お互いの名刺を手に話している。

黒のスーツを着た男子学生: 働いて…。

紺色のストライプのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい): 働きたい? 日本(にほん)で?

黒のスーツを着た男子学生: はい!

映像説明: 紺色の背景に世界地図が描かれたパネルがあるイベント会場の一角。黒いスーツを着た男性2人と黒いスーツを着た女性1人が白い丸テーブルを囲んで座り、話している。映像が左へ寄り、右半分に会議室で話す若い男性たちの別映像が挿入される。

テロップ: 人材不足(じんざいぶそく)に悩む日本企業(にほんきぎょう)

テロップ: 日本へ憧れを抱く バングラデシュの若者

ナレーション: 日本へ憧れを抱く、バングラデシュの若者。

テロップ: 知られざる親日国(しんにちこく) バングラデシュ 若者が解決! 日本の人材不足(じんざいぶそく)

ナレーション: 人材不足(じんざいぶそく)に悩む日本の企業と、日本へ憧れを抱くバングラデシュの若者。そこから生まれるビジネスの可能性を追った。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。各国のさまざまな人々の笑顔や、農作物(のうさくぶつ)を収穫している様子、ガントリークレーンが並んでいる港、緑色(みどりいろ)の仏像、小型飛行機や新幹線、バイクなどの乗り物や生き物など、世界中のいろいろな写真が現れて白い画面を埋めていく。連なった写真に重なるように世界地図のCGが浮かび上がり、中央に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: 遠くに高層ビル群、手前に木立が点在する低層のビルが建ち並ぶ街並みの遠景。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 日本で働く人材を 採用面接の現場

テロップ: ダッカ

ナレーション: バングラデシュの首都、ダッカ。

映像説明: 白い外壁にレンガを部分使いしたビルの外観。 屋内。重厚な茶色の木のドアに、「MEETING ROOM」、「(会議室)」と書かれたアルミのプレートが掛かっている。ドアを開けると、5人の男性がテーブルを囲んで座っている。 出入り口に近い席に、薄紫色(うすむらさきいろ)のシャツを着て、ひげを生やした男性とクリーム色(いろ)のシャツを着た男性が並んで座っている。 奥の席には、紺色のスーツを着てメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)と、白いシャツに紺色のスーツを着た2人の男性が、それぞれノートパソコンを開いて座っている。

ナレーション: その住宅街の一角で行われていたのが、ある企業の採用面接。

映像説明: 薄紫色(うすむらさきいろ)のシャツを着て、ひげを生やした男性と、クリーム色(いろ)のシャツを着た男性が、質問に答えている。

白いシャツに紺色のスーツを着た男性: 出身はどこですか?

薄紫色(うすむらさきいろ)のシャツを着て、ひげを生やした男性: ムンシゴンジ県で生まれたんです。

白いシャツに紺色のスーツを着た男性: ムンシゴンジ県ね。 日本語、どのぐらい勉強しました?

薄紫色(うすむらさきいろ)のシャツを着て、ひげを生やした男性: いままで、1年ぐらい、勉強してます。

映像説明: 会議室での面接風景。白いシャツに紺色のスーツを着た男性がクローズアップされる。 会議室の奥に座っている白いシャツに紺色のスーツを着た男性が手ぶりを交えながら話をしている。

テロップ: Kaicom(カイコム) ダス・アンジャン 社長

ナレーション: 面接官を務めるのは、日本とバングラデシュでIT(アイティー)関連の企業を経営しているアンジャンさん。

映像説明: 会議室での面接風景。短髪であごひげを生やし、黒いシャツを着た男性と、黒いスーツを着て、黒とチェックのリバーシブルのマスクを首から下げた男性が面接に臨んでいる。

ナレーション: 日本で働く人材を育てようと、日本語ができる人を探していた。

映像説明: バングラデシュの町なか。石畳の歩道を、たくさんの人が歩いている。前方から自転車に乗った若い男性が、こちらへ向かってくる。

ナレーション: バングラデシュでは就職先を探している若者が多いため、

映像説明: 水色の背景のCG画像。画面下部の中央に、黒い線で縁取られた(ふちどられた)薄い灰色のビルのイラストがあり、「アンジャンさんの会社」とテロップが出ている。その周りに、黄色(きいろ)、赤、白、灰色の小さなビルのイラストが配置されている。アンジャン社長の会社のビルに重ねて、「日本語OK」と書かれた人形(ひとがた)のイラストが現れ、同じ人形(ひとがた)のイラストが、アンジャン社長の会社から全ての小さなビルへコピーされる。

ナレーション: 優秀な人材に、日本語などを教え、日本で活躍してもらおうというのだ。

映像説明: 会議室。緑色(みどりいろ)のシャツを着た男性がアンジャン社長の質問に答えている。

アンジャン社長: なぜ、日本語を習ったんですか?

クリーム色(いろ)のシャツを着た男性: あー、そっから、日本に行くために勉強しました。

映像説明: 会議室のドアを開けて出てきたアンジャン社長が、笑顔でコメントする。

アンジャン社長: 1人決まりそうです。

映像説明: 会議室のドアを開けて出てきたクリーム色(いろ)のシャツを着た男性が、笑顔でコメントする。

撮影スタッフ・英語: (どうだった?)

クリーム色(いろ)のシャツを着た男性・英語: Very good!

映像説明: 会議室。クリーム色(いろ)のシャツを着た男性が日本語で面接に臨んでいる。

テロップ: ファルク さん

ナレーション: この日、面接を受けたのは4人。そのうち、語学力が一定の基準に達していたファルクさんを採用した。

映像説明: ベージュ色(いろ)の花柄の壁の前で、革張りの椅子に座り、アンジャン社長がインタビューに答える。

テロップ: Kaicom(カイコム) ダス・アンジャン 社長

アンジャン社長: もっと(人材を)増やします。めちゃくちゃ増やします。

映像説明: Kaicom(カイコム)のワークスペース。パーティションで区切られた仕事机で3人の男性がそれぞれパソコンに向かっている。 別の部屋。長机(ながづくえ)にノートパソコンや液晶ディスプレーを置き、3人の男性が仕事をしている。

テロップ: 日本ではIT(アイティー)人材が不足

テロップ: バングラデシュに人材を求める

ナレーション: 日本でIT(アイティー)人材が不足するなか、バングラデシュに求める動きが加速している。

映像説明: ベージュ色(いろ)の花柄の壁の部屋に置かれた木製のデスクで、アンジャン社長と紺色のスーツを着てメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)が向かい合って座り、それぞれノートパソコンを見ながら会話している。

ナレーション: アンジャンさんも、日本の大手企業と新しい会社を立ち上げたばかりだ。

映像説明: 長机(ながづくえ)にノートパソコンや液晶ディスプレーを置き、3人の男性が仕事をしている。

ナレーション: 人材交流を通じて、企業間の連携も深めていく計画だ。

映像説明: ベージュ色(いろ)の花柄の壁の前で、革張りの椅子に座り、アンジャン社長がインタビューに答える。 Kaicom(カイコム)のワークスペース。壁際に、パーティションで区切られた仕事机が並び、3人の男性が仕事をしている。また、手前に置かれた、黒い長机(ながづくえ)では、2人の男性がノートパソコンや液晶ディスプレーに向かっている。 ベージュ色(いろ)の花柄の壁の前で、革張りの椅子に座り、アンジャン社長が話を続ける。

テロップ: Kaicom(カイコム) ダス・アンジャン 社長

アンジャン社長: (バングラデシュの)企業向けに、 あの、ビジネスの、その、あ、えーと、(日本の)カルチャーだったりとか、マナーだったりとか、そういったところもこれから教えてあげて、 バングラデシュのエンタープライズ(企業)をケーパビリティー デベロップメント(能力開発)しようと。 それが、いま以上なったら、もう、ブーン(利益)なるんじゃないかなと思います。

映像説明: 国際会議場クラスの大規模なイベント会場の外観。正面の出入り口には4本の柱で支えられたアーチ形の屋根がある。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): IT(アイティー)を基幹産業に 日本との連携

テロップ: 2月23~(から)26日 BASIS(ベーシス)ソフトエキスポ2023

ナレーション: こちらは、ダッカで行われたIT(アイティー)関連の展示会。

映像説明: 45度、傾けて置かれた立方体のオブジェがゆっくり回転している。立方体の各面には、「WELCOME TO THE SMARTVERSE」の文字や、スマートフォンやジョイスティック、クラウドなどを図案化したカラフルなアイコンが描かれている。 青字に白い文字で「Explore the World of 5G(エクスプロール ザ ワールド オブ ファイブジー)」と書かれたパネルのあるブース。白い台にロボットアームが展示されている。 白い壁に正方形の液晶モニターが掛けられているeスポーツ(イー スポーツ)体験のブース。

ナレーション: ソフトウエアの開発を行う企業やテック系のスタートアップがブースを構える。

映像説明: 宇宙飛行士のイラストと、大きな「5G(ファイブ ジー)」の文字が目を引くブース。 壁いっぱいの巨大なスマートフォン画面に「bKash(ビーキャッシュ)」の文字などが写しだれているブース。

テロップ: バングラデシュの主要産業 縫製産業(ほうせいさんぎょう)

ナレーション: バングラデシュは縫製産業(ほうせいさんぎょう)が盛んだが、

映像説明: 壁に「singularity」のロゴがあり、埋め込まれた4つの液晶画面を使って映像を見せているブース。

テロップ: IT(アイティー)産業

ナレーション: IT(アイティー)分野を、それに次ぐ基幹産業に育てようと、力を入れている。

映像説明: バングラデシュのIT(アイティー)分野の輸出額を示す棒グラフ。縦軸は、0、500、1,000、1,500と目盛りがあり、単位は100万USD(ユー エス ドル)。横軸は西暦年で、2008年から1年刻みで2019年まで目盛りがある。 2013年までは1億ユーエスドル程度のが、2014年は4億ユーエスドルとなり、以降、右肩上がりに成長している。(出所 BASIS(ベーシス))

テロップ: バングラデシュ IT(アイティー)分野の輸出額

ナレーション: IT(アイティー)分野の輸出額は2014年から急速に伸びている。海外との取り引きが増えている背景には、

映像説明: 白い壁の室内。ガラス窓の向こうに別の部屋が見えている。長いあごひげと髪を赤く染めた男性が、チェックのジャケットを着てメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)に話をしている。 白い壁の室内。液晶ディスプレーの前で男性がプレゼンテーションをしている。扇型に並べられた椅子に大勢の人が座り、話を聞いている。

ナレーション: 政府が人材育成やビジネス環境の整備に力を入れてきたことがある。

映像説明: イベント会場。白いネックストラップを下げた多数の来場者でにぎわっている。展示物を見上げながら歩いている人やブースの前で立ち止まる人、また、数人で立ち話をする人たちも見える。

テロップ: 10万人が来場

ナレーション: 今回の展示会にも、国内外から10万人が来場した。

映像説明: 黒い壁に白い文字で「EXPERIENCE ZONE」とある一角。大小の液晶ディスプレーが設置されている。若い男性たちでにぎわっている。

テロップ: eスポーツの大会

ナレーション: 展示以外でも、eスポーツの大会や

映像説明: ほの暗い紫色の全体照明で照らされた大きなホール。満席の観客を前に、壇上で男性がプレゼンテーションしている。

テロップ: IT(アイティー)技術者によるカンファレンス

ナレーション: IT(アイティー)技術者によるカンファレンスなども併せて開催された。

映像説明: 大きな会議室。長いテーブルをスーツを着た20人ほどの男性や女性が囲み、その後ろにも大勢の人が座っている。どの人も、正面にある大型液晶ディスプレーに注目している。 長いテーブルに座り、スーツを着た20人ほどの男性や女性が手元の資料を見たり、話を聞いている。

テロップ: ジャパン・セッション開催

ナレーション: 中でも注目を浴びたのが、日本だ。国別では唯一となるジャパン・セッションが開催され、

映像説明: 大型の液晶ディスプレーの前で、マイクを持った男性が話している。 Kaicom(カイコム)のアンジャン社長が、マイクを持って話している。

テロップ: オフショア開発 海外に開発を委託すること

ナレーション: 人材交流やオフショア開発など、IT(アイティー)分野での連携について議論が行われた。

映像説明: 大きな会議室。白いブラウスを着てメガネをかけた女性が、マイクを持って話している。

テロップ: バングラデシュ・ソフトウエア情報サービス協会 サミラ・ズベリ・ヒミカ 上級副会長

ヒミカ上級副会長・英語: 新しいインセンティブを、 10~(から)20年先のバングラデシュと日本企業(にほんきぎょう)のICT(アイシーティー)セクターのために用意することができます。

映像説明: 大きな会議室。前方にある大型の液晶ディスプレーに、演台(えんだい)で右手を上げながら話す男性の映像が映っている。どの人も、画面の男性に注目している。 液晶ディスプレーに映し出された映像のアップ。

テロップ: なぜバングラデシュでは 日本への関心が高いのか?

ナレーション: しかし、なぜバングラデシュでは日本への関心が高いのか? そこには歴史的な背景がある。

映像説明: バングラデシュの町なか。道路を多くの車やバイクが走り、歩道にも多くの人が歩いている。 道路脇には、バナナなどの果物や、ボトル入り飲料、衣料品など、さまざまな商品を扱う露天商が店を出している。

ナレーション: バングラデシュは1971年、パキスタンから独立する形で建国。

映像説明: 1973年、当時のラーマン首相が日本を訪れた際の映像。両国の国旗が掲げられた日本記者クラブ(にほんきしゃクラブ)での記者会見や、当時の日本の首相・田中角栄氏主催の晩さん会で、金屏風を背に田中首相と乾杯するラーマン首相が映し出される。(映像提供:日本外務省(にっぽんがいむしょう) 毎日映画社)

ナレーション: 1つの国として、いち早く承認したのが日本だった。しかも、その直後から、さまざまな分野で支援するなど、絆を深めてきた。

映像説明: 満席のイベント会場。壇上には、左半分が白地、右半分が緑色(みどりいろ)で、中央に共通の赤い丸を置いた、日本とバングラデシュの国旗を合わせたデザインの背景に、ダッカにあるバイトゥル・ムカッラムや鳥居などの絵が描かれたパネルが置かれている。グレーのスーツを着た日本のスタッフに促され、黄緑色(きみどりいろ)のサリーを着てメガネをかけた女性が登壇する。

テロップ: 東京・目黒

テロップ: 2023年4月27日 バングラデシュ貿易・投資サミット

ナレーション: ことしの4月、日本を訪れたハシナ首相からは、このような話が。

映像説明: 壇上で、黄緑色(きみどりいろ)のサリーを着てメガネをかけた女性が話をする。

テロップ: ハシナ首相

ハシナ首相・英語: バングラデシュは豊かな未来に向かって進んでいます。 日本が私たちの開発と達成のパートナーになってもらいたいです。

映像説明: バングラデシュ貿易・投資サミットの壇上。ハシナ首相と、スーツの胸に紅白の花のリボンをつけた9人の男性が並んで立っている。会場には、その様子をカメラやスマートフォンで撮影している人たちがいるのが見える。 中央に立つ紺色のスーツの日本人男性と、白髪交じりの短髪の男性、その隣に立つハシナ首相がクローズアップされる。

テロップ: BJIT(ビージェーアイティー)

ナレーション: その会場で日本の大手商社と業務提携を発表したのが、IT(アイティー)企業、BJIT。

映像説明: バングラデシュの建設中の建物や整備中の道路がある地区。道路を挟んで片側は、さら地が続き、反対側には、まだ足場が外れていない建築中のビルが見える。土ぼこりが上がり、遠くがかすんで見える。 舗装されていない道沿いに建つ、薄いグレーの7階建ての建物の外観。隣接地にはトタン造りの住宅が並んでいる。

テロップ: ダッカ

ナレーション: ダッカ郊外の新興エリアに本社を構える。

映像説明: BJITの社内。目の高さほどの白いパーティションで仕切られたデスクが並び、民族衣装やシャツにジーンズなど、さまざまな服装の男性がパソコンに向かっている。

テロップ: BJIT ソフトウエア開発会社

ナレーション: バングラデシュで急成長している、ソフトウエアの開発会社だ。

映像説明: ガラス張りの会議室。10人ほどの男性や女性がテーブルにつき、それぞれノートパソコンを広げている。 白いマスクをつけ、手ぶりを交えながら話す白髪交じりの短髪の男性がクローズアップされる。

テロップ: BJIT ジェエム・アクバル 会長

ナレーション: 創設者のアクバルさんは、36年前、日本に留学し、

映像説明: アクバル会長の日本留学時代の写真。グレーのシャツにチェックのネクタイをしたアクバル会長が冊子を広げ、数人の留学生たちと日本人(にほんじん)スタッフが、のぞき込んでいる。

ナレーション: その後、日本の会社で10年間働いた。

映像説明: BJITの会議室。10人ほどの男性や女性がテーブルを囲み、壁の大型液晶ディスプレーを見ながら話している。 壁の大型液晶ディスプレーのほうを見ながら、アクバル会長が話をしている。

ナレーション: その中で、日本の企業からバングラデシュへ、ソフトウエアの開発依頼が増えると見込み、2001年に会社を立ち上げた。

映像説明: 手ぶりを交えながら話をするアクバル会長がクローズアップされる。

テロップ: BJIT ジェエム・アクバル 会長

アクバル会長: ま、われわれの強みっていうと、日本(にほん)のクオリティーですね。日本(にほん)の会社に提供しようと。

映像説明: イベント会場。アクバル会長がパンフレットを広げ、白いシャツを着てメガネをかけた男性と話している。数人の女性や男性のスタッフが周りでその様子を見ている。 BJITの社内。白いパーティションに囲まれたデスクで、緑色(みどりいろ)のサリーを着た女性がパソコンに向かっている。 白いパーティションに囲まれた別のデスク。4人の男性がパソコンに向かっている。

ナレーション: 創業当初は、日本の企業が求める品質に応えることに苦労したが、人材の育成に力を入れ、日本の企業とともに成長してきたという。

映像説明: BJIT本社ビル。隣接地域が見晴らせる場所でアクバル会長が話をしている。

ナレーション: そんなアクバルさんには、大きな夢が。

映像説明: BJIT本社ビル。隣接地域が見晴らせる場所でアクバル会長がインタビューに答える。

テロップ: BJIT ジェエム・アクバル 会長

アクバル会長: ここ(バングラデシュ)には大企業を作ることですね。 やはり、IBMとか、アクセンチュアとか、TCS、インフォシスみたいの会社、バングラデシュに、いち早く作りたいと思っています。

映像説明: BJIT本社のエントランス。アクバル会長が日本からの視察団のバスを迎える。バスから数人の男性や女性が降りてくる。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 日本で働きたい若者 連携を模索する企業

テロップ: 2023年2月25~(から)27日 バングラデシュ IT(アイティー)・スタートアップ視察会 主催:ジェトロ

ナレーション: そのBJITを訪れたのが、日本の企業の一団。

映像説明: BJIT本社ビル。屋上を視察団の一行が歩いている。アクバル会長が長身の日本人男性(にほんじんだんせい)と話している。 白いパーティションのあるワークスペース。アクバル会長が視察団の数人と話している。 その姿をスマートフォンで撮影している男性や女性がいる。20人をBJITのスタッフたちが自席で立ち上がり、その様子を見ている。

ナレーション: 急成長を遂げているBJITは、バングラデシュのIT(アイティー)エンジニアを日本に送るモデルケースになると、視察に来たのだ。

映像説明: 短髪で白と黒のチェックのシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が、吹き抜けの階段の前でインタビューに答える。 BJIT本社ビルの屋上で、アクバル会長と石谷(いしたに)さんが話している。

テロップ: ASIA JAPAN(アジア ジャパン) 石谷 亮(いしたに りょう) さん

石谷(いしたに)さん: IT(アイティー)の、えー、人材ビジネスっていう、需要が日本(にほん)でどんどん高まってきてて、 そういう拠点を作りましょう、というお話に、つい最近なりまして、動いてます。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁で、茶色い大きな扉がある一角。水色のシャツに紺色のブレザーを着てメガネをかけた男性が笑顔でインタビューに答える。 白い壁の部屋。窓ガラスの向こうに別の部屋が見えている。水色のシャツに紺色のブレザーを着てメガネをかけた男性が丸刈りで白いシャツを着た男性と話している。

テロップ: ウルトラエックス 坂本 哲也(さかもと てつや) CTO

坂本CTO: バングラデシュという、あの、国がですね、ICT人材を積極的に育成していると、いうのと、 IT(アイティー)人材が非常に、ま、豊富におられる、というとこで、ま、訪問させていただきました。

映像説明: BJITのワークスペースへ入っていく視察団の列に、ショートカットで黒い服を着た女性がいる。 ワークスペースの一角。ヒジャブをかぶった女性やカジュアルな服装の女性IT(アイティー)エンジニアがパソコンに向かっている。 フロア全体には30席ほどあり、男性や女性のIT(アイティー)エンジニアがパソコンに向かっている。

ナレーション: 実際にソフトウエアの開発現場などを視察し、女性の就労の割合が高いなど、IT(アイティー)企業の現状を知る機会となった。

映像説明: 石造りの門の前に止まったバスから視察団が降りてくる。現地の男性が内側のゲートの中へ案内している。 「SOUTH ACADEMIC BUILDING」と書かれたエントランス。ゲート式の金属探知機や自動改札機のような機器、顔写真が映し出されたモニター、監視カメラの設置を知らせる表示などがあり、厳重な警備がうかがえる。 建物の前の広場。たくさんの若い人々が行き交っている。

テロップ: ノースサウス大学

ナレーション: さらに、視察団が訪問したのは、こちらのノースサウス大学。バングラデシュで最も歴史ある私立大学だ。

映像説明: 大学内の1室。学生たちが視察団の一行を歓迎している様子。正面にスクリーンがあり、その横で、茶色の服を着てメガネをかけた男子学生があいさつしている。出入り口付近には、7人ほどの学生たちが並んでいるのが見える。

茶色の服を着てメガネをかけた男子学生: バングラデシュへようこそ。はい。バングラデシュはどうですか?

映像説明: 室内の前方に10数人の学生たちが並んで立っている。前に座っている男性が椅子から立ち上がり、発言すると、会場にドッと笑いが起こる。

ナレーション: 学生たちが日本語で迎えてくれた。

映像説明: 黒いシャツに茶色のスーツを着た男子学生がプレゼンテーションをしている。スクリーンには料理などの写真が映し出され、「Fuchuka」、「フチュカ」の文字がある。

ナレーション: 実は、ノースサウス大学では、日本の企業へ就職を目指すプロジェクトが行われている。

映像説明: 室内の前方で、話を聞いている3人の男子学生の様子。 視察団を歓迎している様子。出入り口付近に男子学生たちが並ぶなか、ドアのそばに立っているスーツを着た男性が、白いシャツにネクタイをした男性と、紺色のスーツを着た男性を招き入れる。入室した男性たちはあいさつし、室内に向かって会釈する。

テロップ: B‐JET(ビー ジェット) ダッカで5ヵ月間 日本語 IT(アイティー) ビジネスマナーを学び 日本企業(にほんきぎょう)への就職を目指すプロジェクト

ナレーション: それが、B‐JET(ビー ジェット)と呼ばれ、ダッカで5ヵ月間、日本語、IT(アイティー)、ビジネスマナーを学び、日本企業(にほんきぎょう)への就職を目指す。

映像説明: カーキ色(いろ)の服を着た男子学生が、スクリーンの前でプレゼンテーションをしている。 「B‐JET(ビー ジェット)」の模式図のCG画像。水色の逆三角形の中央に「B‐JET(ビー ジェット)」と書かれ、左側の頂点に、「ノースサウス大学」と書かれた黄色(きいろ)の円と、右側の頂点に「宮崎大学」と書かれた緑色(みどりいろ)の円が配置されている。 下の頂点には、「民間企業」と書かれたピンク色の円が配置されている。画面下部の中央に説明テロップが表示される。

テロップ: B‐JET(ビー ジェット) 2017年 JICA(ジャイカ)の事業としてスタート 2021年 大学と民間企業に移行

ナレーション: このプロジェクトは2017年にJICA(ジャイカ)の事業としてスタート。2021年からは、ノースサウス大学と宮崎大学、民間企業が連携して行っている。

映像説明: 視察団の歓迎やプレゼンが行われていた室内。名刺交換会が行われている。胸にカタカナの名札をつけた学生たちが視察団のメンバーと名刺を交換し、あいさつをしている。

ナレーション: 視察に訪れた一行にとっては、これから日本とバングラデシュの架け橋になる若者たちと交流する機会となった。

映像説明: 紺色のストライプのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が、黒のスーツを着た男子学生と話している。

紺色のストライプのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい): 卒業したら、どう、何したいんですか?

黒のスーツを着た男子学生: 働いて…。

紺色のストライプのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい): 働きたい? 日本(にほん)で?

黒のスーツを着た男子学生: はい!

紺色のストライプのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい): 待ってます。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の部屋に2人掛け(ふたりがけ)の机が3列に並び、20人あまりの老若男女、さまざまな人々が座っている。左上の横長の長方形に、「B‐MEET(ビー ミート) 社会人クラス B‐MEET Professionals Class(ビー ミート プロフェッショナルズ クラス)」と書かれている。 液晶ディスプレーの前で、互いの国の民族衣装を着て笑顔を見せている日本人女性(にほんじんじょせい)とバングラデシュ人女性の写真。 クリーム色(いろ)の壁の部屋での講義風景の写真。 スクリーンを示しながら講義をする女性の写真。 右下の横長の長方形に、「卒業証書授与 Certificate giving(サーティフィケート ギビング)」と書かれた集合写真。

ナレーション: このプロジェクトは開始から7年目を迎え、すでに200人を超えるバングラデシュの若者が、IT(アイティー)の高度人材として日本の企業に就職した。

映像説明: ホワイトボードの前で、ASIA JAPAN(アジア ジャパン)の石谷(いしたに)さんと、黒いシャツに茶色のスーツを着た男子学生が話している。

ナレーション: そのうち60人以上は、宮崎県内の企業に就職している。

映像説明: 視察団の歓迎やプレゼンが行われていた室内。紺色のストライプのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が椅子から立ち上がり、正面に立っている10数人の学生たちに話している。

ナレーション: 日本の地域経済の活性化にもつながるプロジェクトとして注目されている。

映像説明: 視察団の歓迎やプレゼンが行われていた室内。ショートカットで黒い服を着た女性がロングヘアーで黒いスーツを着た女子学生と名刺交換をしながら話している。

ナレーション: 初めてバングラデシュに来た参加者は。

映像説明: 大学の屋外。ショートカットで黒い服を着た女性がインタビューに答える。 ショートカットで黒い服を着た女性が茶色の服を着てメガネをかけた男子学生と話している。 大学の屋外。ショートカットで黒い服を着た女性が話を続ける。

テロップ: Nikkei Business Lab Asia(ニッケイ ビジネス ラボ アジア) 杉山 牧子(すぎやま まきこ) 社長

杉山社長: ま、親日国っていうのも、うわさには聞いてたんですけど、こんなにフレンドリーだとは、まず思わなかったのと、 あと、(バングラデシュは)安全だなと思いました。 みんな親切で、あのー、ニコニコして、 危険を感じることもないので、たくさんもっと日本(にほん)の人は来るべき(くるべき)だと思います。

映像説明: 視察団の歓迎やプレゼンが行われていた室内。名刺交換会が行われている。ストライプのシャツに紺色のスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)とロングヘアーで黒いスーツを着た女子学生が笑顔で話している。 大学構内のピロティーに、たくさんの学生たちが行き交っている。 赤いサリーを着た日本人女性(にほんじんじょせい)が、黒いネックストラップを下げメガネをかけた男子学生と話している。2人のあいだに立つスーツ姿の日本人男性が話を聞きながらうなずいている。 視察団の歓迎やプレゼンが行われていた室内。、笑顔でポーズを取る男子学生たち。背後には「B‐JET Center(ビー ジェット センター)」と書かれたアクリルの看板が掲示されている。

ナレーション: IT(アイティー)人材の獲得競争が、国際的にも激しさを増す今、親日国のバングラデシュの若者と、日本企業(にほんきぎょう)のマッチングは、急速に進む可能性を秘めている。

映像説明: 水色のグラデーション背景画。画面の右側で地球の陸地部分だけが点描され、中が空洞になった地球儀のグラフィックイメージが回転している。

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