肉も魚も細胞培養でつくる! ‐地球を救うミライの食Ⅰ‐
2022年12月01日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
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細胞を人工的に培養してつくった「培養肉」が、今、食料危機や環境問題などの課題を解決する食品として注目されている。世界に先駆けて2020年から販売を開始しているシンガポールで10月、培養肉を開発する企業や関連団体などが参加する、さまざまなイベントが開催された。開発商品の試食会の様子など、培養肉の最前線を取材した。
(10分34秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。
映像説明: スタジオ。横長の薄い黄緑色(きみどりいろ)の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターがある。モニターには、ニンジンなどの野菜が並べられた市場(いちば)を歩いている人々の映像が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。花柄のワンピースに黒いカーディガンを着ている。
女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。
映像説明: 画面左側に江連(えづれ)キャスターが写り、右側にモニターがある。モニターにはニンジンやなすなどの野菜が陳列されている様子、飲食店で数名の人物が着席している様子、ステーキ肉のような食べ物が黒い台の上に置かれている様子、青い台の上に揚げ物が置かれている映像が映し出される。
テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)
江連(えづれ)キャスター: 世界的な人口の増加による食料不足(しょくりょうぶそく)や環境問題などの課題を解決する食品として、今、注目されているのが、動物の細胞から作られた「培養肉」です。その最前線をシンガポールで取材しました。
テロップ: 肉も魚も細胞培養でつくる! ‐地球を救うミライの食Ⅰ‐
映像説明: 片側4車線の道路。道路の向こうには、黒い背景に金色の文字で「Dior(ディオール)」と書かれている看板や青や緑色(みどりいろ)の星などが飾られたクリスマスツリーが見える。黄緑色(きみどりいろ)トレーンジ色(いろ)のヘルメットをかぶり、黒いサングラスをつけた人物が乗った黒い箱型の荷物を積んだ黒いバイクと、赤と黒のヘルメットをかぶった人が乗り、黒い箱型の荷物を積んだ白いバイクが走り出す。数十台の車が行き交っている。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): シンガポールで認可! 培養肉もう食べた?
ナレーション: さまざまな料理が手軽にデリバリーなどで楽しめる昨今。
映像説明: 曇り空の下。高層ビルが建ち並び、白や黄緑の星が飾られたクリスマスツリーが置かれて、数台の車が走っている。画面左下の四角い枠に東南アジア周辺の地図が表示される。シンガポールはマレーシアの南部に位置し、赤い星印で示されている。
ナレーション: ここシンガポールでしか食べることができないものがある。
映像説明: 黒と青トレーンジ色(いろ)が混ざったパーカー姿の男性が「food panda」の文字と、パンダのイラストがついたピンク色の入れ物から黒い袋を取り出している。 オフィスの出入り口。オレンジ色(いろ)の半袖のシャツを着た短髪の女性が透明の扉を開き、ピンクの柄(がら)のマスクをつけ、黒と青トレーンジ色(いろ)が混ざったパーカーを着た金髪の男性から黒い袋を受け取り、話をしたあと、会釈をする。
ナレーション: ランチボックスがオフィスに届けられた。
金髪でオレンジ色(いろ)と青が混ざったパーカーを着た男性・英語: “グッド・ミート”の宅配です。よい体験を!
映像説明: 木目調の机の上に、木製のフタがついた黒い長方形の弁当箱が置かれている。左手でフタを開け、右手で弁当箱を支えている。 弁当には茶色いソースをまとったごはん、数個の揚げ物、3つのチンゲン菜が詰められ、刻んだネギなどが散らばっている。 数個の揚げ物のアップ。
ナレーション: それがこちらのグッド・ミートという名前で販売されている商品。ライスの上にあるチキンナゲット。
映像説明: 枝や雑草が生えている草地。手前に1羽のにわとりが見える。風でにわとりの羽が揺れている。(映像提供 イート・ジャスト) 黒い壁の部屋。白い服を着て青い手袋をつけた人物の手が3本の試験管が入ったオレンジ色(いろ)の入れ物から目盛りの入った試験管を上に持ち上げている。試験管の底には少し液体が入っている。 透明の板に数十個の穴があり、穴の近くに白い文字でB2からH12という英数字の組み合わせが1つずつ書かれている。 透明の板にある穴の中で茶色い液体が動いている。 1つの穴に丸い形の豆のようなものが数個ずつ入れられている。
テロップ: 培養肉 採取した細胞を増殖させてつくる“肉”
ナレーション: これは、農場で育った鶏(とり)の肉ではない。細胞を培養してできた培養肉だ。培養肉は、細胞を栄養素が入った培養液に入れ、増殖させてつくる肉。
映像説明: 枝や雑草が生えている草地に置かれた白い羽を手に取っている。 黒い壁の部屋。目盛りのついた試験管などが置かれた作業台の上で、白い服を着て青い手袋をつけた人物がピンセットで白い羽を持ち上げている。 白い服を着て青い手袋をつけた人物が白い羽の付け根を切って目盛りのついた試験管に入れている。 真上から撮影した、液体が入った試験管の中に羽の付け根が落ちていく様子。
ナレーション: この企業では、鶏(とり)を殺すことなく、羽根の付け根の部分などから採取した細胞を培養しているという。
映像説明: 白い壁の部屋。オレンジ色(いろ)の半袖のシャツを着た短髪の女性と黒いノースリーブを着た長い髪の女性が木目調の机に置かれた弁当のチキンナゲットを箸で口に運んでいる。
ナレーション: 初めて食べたという、こちらの2人。
映像説明: 白い壁の部屋。木目調のテーブルで、弁当を前に置き、2人が話している。 弁当に詰められているチキンナゲットを箸で持ち上げている。弁当にはチキンナゲットのほかに茶色いソースをまとったごはん、3つのチンゲン菜が詰められ、刻んだネギなどが散らばっている。 黒いノースリーブを着た長い髪の女性が弁当に詰められているチキンナゲットを口に運んでいる。 茶色いソースをまとったごはん、チキンナゲット、3つのチンゲン菜、刻んだネギなどが散らばっている弁当が置かれている。 白い壁の部屋。木目調のテーブルで、弁当を前に置き、2人が話している。
短髪でオレンジ色(いろ)の半袖のシャツを着た女性・英語: 味はいい。
長い髪で黒いノースリーブを着た女性・英語: 本物の鶏肉(とりにく)と比べると歯応えが違うように感じる。 でも香りがよい。ほぼ完璧! 興味深い(きょうみぶかい)選択肢だと思う。 またロックダウンがあって鶏肉(とりにく)が買えなければ、これに替えるかもしれない。
映像説明: ちゅう房。まな板の上に透明の袋に入った衣がついたチキンを水色のふきんが載った銀色のトレーに移している。 黄緑色(きみどりいろ)の半袖シャツを着て黒いエプロンをつけ、腕にタトゥーがある男性が作業している。 4個の丸型のチキンナゲットが油で揚げられ、上から箸で動かされている。 透明の手袋をつけた人物が木製のまな板に置かれた揚げたチキンナゲットをキッチンナイフでカットする。
テロップ: 米国企業 イート・ジャストが開発
ナレーション: 開発したのは、アメリカのスタートアップ。 イート・ジャスト。世界で最初の培養肉のメーカーだ。
映像説明: 薄曇りの空の下。数個の窓がある白い外壁の3階建ての建物の外観。1階に赤いテントの屋根があり、数十名が並んでいるのが見える。 黒い背景に白と赤い文字で「I Love Cultivated Chicken Curry Rice」と書かれ、チキンを箸で上げている写真がある看板が置かれている。 黒い壁のレストラン。黒い机の上にチキンナゲットのようなものとソースが盛られた黒っぽい皿と中華セイロ、赤ワインが注がれたワイングラスが置かれている。 黒と赤の柄(がら)がある半袖の服を着てひげを生やした男性と黒い服を着た男性が向かい合って座っている。 等間隔に樹木が植えられた道路。白い建物の前に黒い背景に白文字で「JTC Bedok Food City(ジェーティーシー べドック フード シティー)」や「IN」、「P(パーキング)」の文字が書かれた看板が掲げられている。道路を挟んで反対側に白い外壁の6階建てほどの高さの建物が建っている。ナレーション: いまは、デリバリーのほか、レストランなどで、限定的に販売されているが、増産に向けて、シンガポールに培養肉の大規模な工場を建設中だ。
映像説明: 等間隔に樹木が植えられた通り。髪を結んで青い半袖シャツを着た女性や、髪の長い白とグレーのボーダーのワンピースを着た女性など数人の男女が歩いている。
ナレーション: シンガポールの人たちに培養肉について聞いた。
映像説明: 樹木が植えられた植え込みの前。灰色の半袖のシャツを着た茶髪の女性がインタビューに答える。
テロップ: 広告業
広告業の女性・英語: もう少し一般的になったら食べるかもしれないが 食べたことはない。
映像説明: 白と緑色(みどりいろ)のパネルが貼られている会場。黄色(きいろ)のシャツを着て大きなピアスを付けた女性がインタビューに答える。
テロップ: 栄養士
栄養士の女性・英語: 培養鶏肉(ばいようとりにく)を食べた。 鶏肉(とりにく)とほぼ同じ食感や風味だった。 料理したらどんな感じか分からないが 培養肉によい印象を持っている。
映像説明: オレンジ色(いろ)のカーペットの会場の出入り口付近のフロア。黄色(きいろ)のシャツの上に黒いカーディガンを着て眼鏡をかけマスクをつけた女性がインタビューに答える。
テロップ: 政府関連機関
政府関連機関の女性・英語: 肉の供給に必要な土地や水が足りなくなるかもしれない。 だから培養肉は将来役に立つと思う。 食肉産業のなかで重要な役割を果たすのではと感じている。
映像説明: 青空の下。海の向こうに大勢の人々が行き来している広場などが見える。広場のそばにある上半身がライオン、下半身が魚の姿をした大きな白いマーライオンの像が口から大量に水を吹き出している。海につながる階段に、人々が腰をかけている。 多くの店が軒を連ねている市場(いちば)。黄緑色(きみどりいろ)の背景に色とりどりのジュースの写真が並び、店にはたくさんの缶ジュースが並んでいるのが見える。等間隔に机といすが並べられ、大勢の人が座っている。 紫色の背景に白い皿に食べ物が載っている写真と黄色(きいろ)の文字で書かれた看板が掲げられた店や黒い背景に白い文字で「BRIYANI(ビリヤニ)」などと書かれた看板を掲げられている店などが建ち並ぶ。青い半袖シャツを着た男性や赤いシャツを着た男性など数人の人物が立っている。
テロップ: 2020年 世界初 培養肉の食用販売を認可
ナレーション: シンガポール政府は、2年前に世界で初めて、培養肉の販売を認めた。
映像説明: オレンジ色(いろ)や黄緑色(きみどりいろ)のかごにニンジンやトマト、ナスなどの野菜が並べられている。 グレーの半袖のシャツを着た男性や紺の半袖のシャツを着てリュックサックを右肩に背負った男性が野菜を選んでいる。 数個のオレンジ色(いろ)の六角形が映し出されているスクリーンがあるステージ。緑色(みどりいろ)のジャケットを着て眼鏡をかけた女性がステージの演台(えんだい)でマイクに向かって話をしている。
テロップ: 2030年までに 食料自給率を30%へ引き上げを目指す
ナレーション: 食料の9割を輸入に依存しているが、2030年までに食料自給率を30%まで引き上げることを目指している。
映像説明: ステージ。緑色(みどりいろ)のジャケットを着て眼鏡をかけた女性が演台(えんだい)でマイクに向かって話をしている。
テロップ: シンガポール国旗 フー 環境持続相
フー環境持続相・英語: (培養肉など)新規食品は食料安全保障を補う多くの可能性を秘めている。 新規食品の生産は従来の動物性たんぱく質と比べ、利用する土地や二酸化炭素排出量も少ない。 産業界と密接に連携し、食の安全と革新の両立を目指す。
映像説明: 天井にオレンジ色(いろ)の箱型シェードの照明のある会場で大勢の人が着席している様子を背景に「世界の培養肉企業数」と題されたグラフが表示される。縦軸の目盛りには0から120までの企業数が20社刻みで記されており、横軸には2011年から2021年までの年数が記されている。2011年に1社、2015年に5社、2016年に13社、2017年に22社、2018年に38社、2019年に61社、2020年に86社、2021年に107社と示されている。(出所:GFIの資料を基に作成)。
ナレーション: いま世界中で、培養肉を開発する企業は年々増加し、去年までに25ヵ国で開発が進められている。
映像説明: 曇り空の下。出入り口の上に「THE SHOPPES AT MARINA BAY SANDS(ザ ショップス アット マリーナ ベイ サンズ)」の英語の立体看板が掲げられたガラス張りの壁の建物の外観。雨で濡れた広場にはブラインドが開いたような形をした屋根があり、大勢の人々が集まっている。 建物の中。出入り口に「EXPO HALL A」の文字の立体看板や「AGRI‐FOOD TECH EXPO ASIA 2022(アグリ フード テック エキスポ アジア 2022)」などと書かれた青い看板が掲げられている。横に会場の見取り図や出展企業の一覧が記載された大型パネルが設けられ両脇にピンクの花が飾られた白い鉢が置かれている。出入り口の前のオレンジ色(いろ)のカーペットが敷かれた通路を行き来する数人の女性や立ち止まってスマートフォンに視線を向けている男性が立っている。数人の来場者が出入り口を通り、会場内に入って行くのが見える。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 培養肉 最前線 ミライの食が見えた!
テロップ: 2022年10月25~(から)28日 Singapore International Agri‐Food Week(シンガポール インターナショナル アグリ フード ウィーク)
ナレーション: シンガポールで10月。「インターナショナル・アグリ・フード・ウィーク」と題し、その期間中に、
映像説明: 大型スクリーンとステージがある会場。ステージに6人の男女が座っている。後ろの大型スクリーンの中央部分にそれぞれの顔写真と名前、マイクを手に持ち、話をしている右端の男性の映像が両端(りょうはし)に映し出されている。大勢の客が座り話を聞いている。 オレンジ色(いろ)のカーペットの会場。オレンジ色(いろ)の箱型シェードの照明が15個ずつ等間隔に天井からつり下げられている。壁際にブースが並び、大勢の来場者が出展者と話をしている。中央には四角形や円いテーブルが設けられている。 「haofood(ハオフード)」と書かれた水色の壁のブース。数人の来場者が立ち止まり、通路を大勢の来場者が行き交っている。
テロップ: 2022年10月26~(から)28日 Asia‐Pacific Agri‐food Innovation Summit(アジア パシフィック アグリ フード イノベーション サミット)
ナレーション: 食に関する新しい技術が集まる展示会や国際会議など、さまざまな催しが開催された。世界中から培養肉を開発する企業や関連する団体などが集まった。
映像説明: オレンジ色(いろ)のカーペットの会場の一角、箱型の白いいすの前で白いワイシャツを着て眼鏡をかけた男性がインタビューに答える。
ナレーション: 培養牛肉にフォーカスするのはアメリカのスタートアップ。
テロップ: 米国国旗 培養牛肉 開発 サイファイ・フーズ デビッド・トヌッチ 副社長
トヌッチ副社長・英語: 当社は環境負荷の大きい牛肉に着目している。 輸出用食料の主要生産国である米国は、この問題を解決しなければならない。
映像説明: サミット会場。大型スクリーンがあるステージに4人の男女が座っている。スクリーンには、それぞれの顔写真と名前が映し出され、右から2番目に座った紺色のジャケットを着た男性がマイクを左手に持ち、手ぶりを交えて話をしている。 左端に座った水色の服を着て長い金髪を編んだ女性がマイクを左手に持ち、手ぶりを交えて話をしている。
テロップ: 米国国旗 非営利団体 グッド・フード・インスティテュート(GFI) ミルテ・ゴスカー アジア太平洋地域代表
ナレーション: 培養肉の振興を手がける団体は、規制のガイドライン作りが重要だと話す。
映像説明: オレンジ色(いろ)のカーペットのピンクの花が飾られた通路。オレンジ色(いろ)を基調とした図形模様がある壁の前で、水色の服を着て長い金髪を編んだゴスカー アジア太平洋地域代表がインタビューに答える。
テロップ: 米国国旗 非営利団体 グッド・フード・インスティテュート(GFI) ミルテ・ゴスカー アジア太平洋地域代表
ゴスカーアジア太平洋地域代表・英語: シンガポールは新規食品に関する規制の枠組みをリードしている。 他国でも規制を革新することで培養肉産業のスキルアップが図れる。
映像説明: オレンジ色(いろ)のカーペットの会場の一角、箱型の白いいすの前で、黒いジャケットを着て眼鏡をかけた女性がインタビューに答える。
ナレーション: こちらは、イスラエルのスタートアップで培養肉の法規制を担当する責任者。
テロップ: イスラエル国旗 培養鶏(ばいようどり)・七面鳥・牛肉 開発 スーパーミート ベス・ロベラント 法規制担当部長
ロベラント法規制担当部長・英語: 自社と欧州にある協会の代表として会議に参加した。 他社や規制機関と交流する機会を得られてとてもエキサイティングだった。
映像説明: 青紫色のカーペットの会場。「NL ALTERNATIVE PROTEINS」と書かれた緑色(みどりいろ)の看板を掲げたブースなどが並び、それぞれのブースで出展者と来場者が話をしている。奥に「Germany」と書かれた看板を掲げたブースが見える。 「Alchemy Foodtech」と書かれたオレンジ色(いろ)の看板を掲げたブースの前。黒い服を着た2人の女性が「ALCHEMY FIBRE」の文字やオレンジ(いろ)色のハートマークがあるベージュ色のパッケージの商品の写真が載ったパネルや商品を見ている。傍らに2人の女性が立ち、黒い服を着た女性は紙に包まれた食べ物を口に運び、白い花柄の服を着た女性はスマートフォンに視線を向けている。 「GRAIN(グレイン)」などと書かれたロールスクリーンが置かれたブース。右側に8段の棚にライトがあてられた植物が置かれ、左側に4段2列の棚に赤や紫のライトがあてられた植物が置かれている。数人の来場者が歩きながら見ている。
テロップ: 2022年10月26~(から)28日 Agri‐Food Tech Expo Asia(アグリ フード テック エキスポ アジア)
ナレーション: 1回目となるアグリ・フードテックの展示会も開催され、150社が出展した。
映像説明: 「Steakholder(ステークホルダー)」と書かれた白いパネルが置かれたブース。スマートフォンで撮影したり、話を聞いている、多くの来場者が立ち止まっている。 「Dreaming of cultured meat?」と書かれた白いポスターに牛、豚、鶏の写真や「Cell source」などの文字が書かれている。テロップ: イスラエル国旗 ステークホルダー・フーズ バイオ3D(スリーディー)プリンターによる培養肉開発
ナレーション: イスラエルの企業が展示したのは、牛の細胞から、さまざまな部位のステーキ肉をつくる装置。
映像説明: 「Sirloin」と表示されたタッチパネル。「Yummy... Now choose the fat proportion」の文字の下に「20%」、「30%」、「50%」の文字と脂身の量が異なるステーキ肉の3枚の画像が映し出されている。「20%」と表示されたステーキ肉の画像を指でタップし、「View order」と表示された部分を押すと「Send to print」の文字が表示される。 箱型の黒い装置の下に敷かれたレールの上を車輪のついた紫色の台が左右に行き来している。 紫色の台の上にある透明のプレートに赤身の生肉(なまにく)のようなものが見える。
ナレーション: タブレットで好みの脂肪の量などを選択すると、3D(スリーディー)プリンターが形をつくる。
映像説明: 車輪のついた紫色の台の上にある透明のプレートにある生肉(なまにく)のようなもののアップ。
ナレーション: この肉をさらに数週間培養し、熟成させることで繊維質がある肉が完成する。
映像説明: 透明のプレートにある生肉(なまにく)のようなもののアップ。
テロップ: 培養肉開発企業 米国26社 イスラエル14社 英国12社 シンガポール9社 出所:「2021 State of the Industry Report: Cultivated meat and seafood」GFIナレーション: イスラエルには、培養肉を開発する企業が14社あり、世界でアメリカに次いで多い。
映像説明: 青紫色のカーペットの会場。カウンターで囲まれた展示エリアに「GAIA FOODS」の文字と箸で焼き肉を持ちあげている写真が載った黒いロールスクリーンが置かれたブース、「Feed 9B」と書かれた緑色(みどりいろ)のカウンター、「Shiok Meats(シオック ミーツ)」と書かれた赤いカウンターが設けられたブースが集まっている。 「GAIA FOODS」と書かれたロールスクリーンにある箸で焼き肉を持ちあげている写真のアップ。 シューマイやミートボール、パスタを使った料理の写真や「Shiok Meats(シオック ミーツ)」と書かれた黒いロールスクリーンの前にワイシャツを着て眼鏡をかけた男性が後ろ向きで立っている。
ナレーション: 食料危機や環境問題などを背景に、培養肉への関心は高まっている。その動きは、シーフードの開発にも広がりを見せている。
映像説明: 「avant(アバント)」の文字とタルタルソースが載ったチーズ、トマト、バンズで揚げ物をはさもうとしているバーガーの写真が載ったロールスクリーンが置かれたブース。黒いノースリーブの服を着た女性と黒いスーツを着て眼鏡をかけた女性が話しをしている。横のブースには背の高い男性が白い作業服を着た3人の男女に話をしている。 バーガーの写真が載ったロールスクリーンのアップ。
テロップ: 中国国旗 アバント・ミーツ 培養魚肉 開発
ナレーション: 細胞を培養することで魚肉を作る企業も多く参加していた。
映像説明: オレンジ色(いろ)のカーペットの会場。「BLUU SEAFOOD(ブルー シーフード)」の文字と2匹の魚のイラストが描かれたパネルが置かれたブース。紺色でペインティングされたようなデザインのベージュ色のノースリーブの服を着てカバンを肩からかけた女性がカウンターの前に立っている。 カウンターを囲んで、紺色でペインティングされたようなデザインのベージュ色のノースリーブの服を着てカバンを肩からかけた女性と、白い水玉模様のような黒いワンピースを着て眼鏡をかけた女性と黄緑色(きみどりいろ)のポロシャツにグレーのジャケットを着た白い髪の男性が立っている。3人が笑顔で話をしている。
テロップ: ドイツ国旗 ブルー・シーフード 培養魚肉 開発
ナレーション: ドイツの企業は、来年、まずはシンガポールでの販売を目指している。
映像説明: 黄緑色(きみどりいろ)のポロシャツにグレーのジャケットを着た白髪の男性がインタビューに答える。
テロップ: ブルー・シーフード クリスチャン・ダマン COO(シーオーオー)
ダマンCOO(シーオーオー)・英語: 最高のシーフードを提供するために遺伝子組み換えをせず、 魚に含まれるオメガ3(オメガスリー)脂肪酸などを増加させている。 この培養魚肉は最も健康的でサステナブルな選択肢だ。
映像説明: 水色のカーペットの会場。「Umami Meats」と書かれたオレンジ色(いろ)の看板を掲げたブース。台の上に「Umami Meats」の文字とQRコードや「Yellowfin Tuna(イエローフィン ツナ)」、「Japanese Eel」、「Red Snapper」と書かれた魚のイラストなどが描かれたパネルが黒い掲げられている。前に赤身や白身の魚のすしと、うな丼が置かれている。横にご飯に載せられたうなぎのかば焼き、下に皿にもられた刺身とうなぎのかば焼きの3枚の写真が載ったロールスクリーンが置かれている。ワイシャツにブルーグレーのスーツを着て口元からあご、頬にひげを生やした男性が手ぶりを交えて青と白のフレンチスリーブの服を着た女性と話をしている。 「Umami Meats」の文字とQRコードや「Yellowfin Tuna(イエローフィン ツナ)」、「Japanese Eel」、「Red Snapper」と書かれた魚のイラストなどが描かれたパネルのアップ。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 異業種も注目!培養魚肉 おいしさへの挑戦
テロップ: シンガポール国旗 ウマミ・ミーツ 培養魚肉 開発
ナレーション: ウマミ・ミーツは、うなぎやフエダイなどの、培養魚肉の開発に取り組むシンガポールのスタートアップ。
映像説明: ウマミ ミーツのブース。ワイシャツにブルーグレーのスーツを着て口元からあご、頬にひげを生やした男性がインタビューに答える。
テロップ: ウマミ・ミーツ ミヒール・プルシャド CEO
プルシャドCEO・英語: 当社はBtoB(ビートゥービー)で細胞培養魚肉の技術をパートナー企業に提供している。 筋肉や脂肪を多く含むユニークなタイプの細胞を使い、ブランド化している。
映像説明: 雲が浮かぶ青空の下。白とエメラルドグリーンの外壁の横長の建物の外観。エントランスに黒い車が停車していて数本の白い柱で支えられた格子状のひさしがあり、手前に石段がつくられている。 「Food Innovation & Resource Centre」などの文字や六角形のオレンジ色(いろ)の模様がある白い壁の出入り口。ドアの横に「Cultivated, Not Caught.」などと書かれたフライ料理の写真が載った2枚のロールスクリーンが置かれている。テロップ: 2022年10月27日 Umami Meats Fête(ウマミ ミーツ フェット)
ナレーション: このウマミ・ミーツが主催する初めての試食会が、投資家や提携先の企業を招いて開催された。
映像説明: 天板が銀色のオレンジ色(いろ)のテーブルが並べられた試食会場。テーブルの上に淡い黄色(きいろ)の液体が入ったワイングラスや緑色(みどりいろ)の瓶が置かれている。数人の男女がテーブルに座り、奥のテーブルや壁際にも多くの男女が立ち、話を聞いている。全員が拍手をする。
ナレーション: そこには日本企業(にほんきぎょう)の姿も。
映像説明: 試食会場の出入り口にあるロールスクリーンの前。赤い輪の模様の黒い服に薄いグレーの上着を着た髪の長い女性がインタビューに答える。 展示会場のウマミ・ミーツのブース。紺色のジャケットを着て眼鏡をかけた男性が薄いカーキ色(いろ)の服を着て薄い茶色のリュックを背負った人物に手ぶりを交えて話をしている。横に黒いシャツを着た男性が立っている。 ごはんに載せられたうなぎのかば焼き、下に皿にもられた刺身とうなぎのかば焼きの3枚の写真が載ったロールスクリーンのアップ。 カウンターに置かれたうな丼のアップ。 試食会場の出入り口のロールスクリーンの前。赤い輪の模様の黒い服に薄いグレーの上着を着て髪の長い女性が話を続ける。
テロップ: 東洋紡 イノベーション戦略部 皆地 恵実 サステナブル食プロジェクト リーダー
皆地サステナブル食プロジェクトリーダー: これからの社会に必要とされる、えー、分野というところで、あの、ビジネスをやっていきたいっていうのがありまして 培養肉ですとか、そういったところは非常にワクワクしますし、 ウマミ・ミーツさんというのは培養肉のなかで、あの非常に特殊な技術を持ってらっしゃいますので 当社の技術とコラボレーションをすることによって、もっとおもしろいことができるのではないかなということで。
映像説明: 試食会場。テーブルの上にキッチンナイフやステンレス製の鍋、ボウル淡い黄色(きいろ)の液体が入ったワイングラスなどが置かれている。テーブルに皆地サステナブル食プロジェクトリーダーを含む大勢の男女が集まり、スマートフォンを手に持った人物の話を聞いている。
ナレーション: 繊維を扱うなかにも培養技術があり、それを食品の分野にも活用できると考えている。
映像説明: 白い服を着てビニール手袋をつけたシェフが鍋から麺と白い団子のような食べ物を白い小さいカップに取り分ける。
ナレーション: この日、用意されたのは培養してつくられた魚肉を使った3種類の料理。
映像説明: ワインレッドの服を着た髪の長い女性とグレーと白のストライプ柄のシャツを着て眼鏡をかけた男性が料理の入った小さいカップとフォークを手に持ち、料理について話している。傍らでスカイブルーのドレスを着た女性がうなずく。後ろに数人の男女が飲み物の入ったワイングラスや緑色(みどりいろ)の瓶を手に取り、話をしている。
試食した女性・英語: 弾力がある。
試食した男性・英語: うん。
映像説明: 銀色のテーブルの上にオレンジ色(いろ)のスープと麺、白い団子のような食べ物が小さいカップに盛られて並べられている。
ナレーション: シンガポールのラクサや
映像説明: フライパンで数個のさつま揚げのような食べ物が調理されている。
ナレーション: タイ風のさつま揚げなど
映像説明: 試食会場。皆地サステナブル食プロジェクトリーダーがフォークで料理を口に運ぶ。後ろで白いノースリーブの服を着た女性やスマートフォンに視線を向けている眼鏡をかけた男性、「UMAMI Meats」と水色の文字で書かれた深緑色(ふかみどりいろ)のTシャツを着た3人の男女などが立っている。
ナレーション: 培養魚肉を使った各国の料理がふるまわれた。
映像説明: 調理器具のフライヤーで数個の培養魚肉が揚げられている。 青いカッティングボードの上で培養魚肉のフライがキッチンナイフでカットされる。
ナレーション: これは細胞培養で作られたフエダイのフライ。
映像説明: 青いカッティングボードの上にある、カットされた培養魚肉のフライの白い身の断面。
テロップ: シェフ
シェフ・英語: 魚はフレーク状になっている。
映像説明: カットされたフライやアボカドなどをトルティーヤで包んだ料理が白い丸い皿に重ねて置かれた四角い茶色の皿に盛りつけられ、並べられている。 青を基調とした花のような模様のあるシャツを着た男性が、タコスの料理を指で示し、白いノースリーブの服を着た女性に話をしている。
ナレーション: フエダイのフライはタコスにして提供された。
映像説明: 試食会場。水色のシャツを着て眼鏡をかけ、口元とあごにひげを生やした男性がタコスを片手に持ちながら試食した感想を話す。
試食した男性・英語: 食感(しょっかん)がかなりいい。
映像説明: 調理スペースの前、水色のシャツを着て眼鏡をかけ、口元とあごにひげを生やした男性がインタビューに答える。
テロップ: 食品原料メーカー イングレディオン・シンガポール エリック・ワイザー シニアディレクター
ワイザーシニアディレクター・英語: 本物の魚のようにフレーク状になっていて魚の味がした。 培養魚肉かどうか分からない、本当に。
映像説明: 試食会場。水色のワイシャツに黒いスーツを着て眼鏡をかけた白髪の男性と皆地サステナブル食プロジェクトリーダーがインタビューに答える。
テロップ: 東洋紡 イノベーション戦略部 粟津 慶司(あわず けいじ) 担当部長
粟津担当部長: 次のあの機会に、ほんとにあの刺身であったり、すしであったり、ほんとにあの生(なま)の魚の感じのを作ってくれると、すごい楽しみ。
皆地(みなち)サステナブル食プロジェクトリーダー: すごい楽しみになりました。はい。
映像説明: 試食会場。スクリーンの横でプルシャドCEOと皆地サステナブル食プロジェクトリーダーが2人で賞状のようなものを持ち、記念撮影をしている。皆地リーダーが笑顔で賞状のようなものを受け取る。 試食会場。スクリーンの前でプルシャドCEOがインタビューに答える。後方で黒いTシャツを着てマスクをつけた女性が消毒スプレーを手に持ち、テーブルの上を青い布でふいている。
テロップ: ウマミ・ミーツ ミヒール・プルシャド CEO
プルシャドCEO・英語: 日本、韓国、米国のパートナーと協力して、うなぎやフエダイを市場に出したい。
映像説明: 試食会場。スクリーンの横でプルシャドCEOと賞状のようなものを両手で持ったワイザーシニアディレクターが笑顔で並び、記念撮影をしている。 試食会場。スクリーンの前でプルシャドCEOが手ぶりを交えて話をしている。
ナレーション: プルシャドCEOには、環境への貢献に向けた大きな志がある。
映像説明: 試食会場。ワインレッドの服を着た髪の長い女性やグレーと白のストライプ柄のシャツを着て眼鏡をかけた男性、スカイブルーのドレスを着た女性がタコスを左手に持ち、前に視線を向けてうなずいている。 白い服を着たシェフがタコス料理を作るのを粟津担当部長や皆地サステナブル食プロジェクトリーダー、ワイザーシニアディレクターを含む大勢の男女が見ている。 持ち手のある白いスプーンのような形のカップの上に盛られた野菜の上に、2つにカットされたさつま揚げのような食べ物などが載せられる。 試食会場。スクリーンの前でプルシャドCEOがインタビューに答える。
プルシャドCEO・英語: 2050年までに100億人を養うために 少なくとも海産物の半分を守るとともに 人々が好きなように食事ができるようにしたい。
映像説明: 展示会場。シオック ミーツのブースの前に数人の男性が立ち止まっている。 白いテーブルの上。シューマイが中華セイロに入れられ、3貫のエビのにぎりずしが長方形の黒い皿に盛られている。 白い液体が入ったペットボトルを小さく振っている手元。 レンゲでアイスクリームのような食べ物を口に運ぶ女性。 透明な丸い皿に白とピンク色のメレンゲクッキーのようなお菓子が置かれている。 ギョーザのような食べ物が蒸し器で調理されていて、紫のゴム手袋をはめた人物が2段目の鍋を持ち上げ横に置いている様子。
テロップ: 世界は今 地球を救うミライの食Ⅱ 2023年1月19日(木(もく))公開予定
ナレーション: シリーズの2回目では、培養肉だけでなく、注目の精密発酵技術で作られた乳製品や卵などの、新規食品を開発する企業も登場する。乞うご期待。
映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑(みどり)を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。
次の番組も併せてご覧ください:
- 微生物や藻もタンパク質に! ‐地球を救うミライの食Ⅱ‐ (2023年1月19日)
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