世界で人気! 日本製の“七輪” ‐復活の可能性を探る‐

2022年01月13日

日本製の七輪が海外で人気だが、南アフリカで調理道具を扱う店では「七輪の入手が難しい」と嘆く。需要はあるのに供給が追い付かない。その理由を調べに日本の七輪メーカーを訪ねると、3年前に事業停止していた。海外で売られている七輪をたどって、販売店から生産現場、さらには新しい形の七輪を模索する企業を取材した。輸出ビジネスから見えてくるものとは…。「南アフリカで売れている日本の工芸品」(2021年9月2日公開)の続編。

(10分04秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の薄い黄緑色(きみどりいろ)の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてある。モニターには、木製の展示台に長方形や円筒形(えんとうけい)の白い七輪(しちりん)が並んでいる映像が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。オレンジ色(いろ)の花柄がある黄色いワンピースを着ている。

女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。

映像説明: スタジオ。薄い黄緑色(きみどりいろ)のモニターを背景にした女性のバストショット。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: 古くから調理用コンロとして使われてきた七輪(しちりん)が、今、海外で注目を集めています。

映像説明: スタジオ。江連(えづれ)キャスターが左のほうに体の向きを変える。画面の左側に江連(えづれ)キャスター。右側に小型モニターがあり、紺色の服を着た男性が特殊なノミを使って地層から土(つち)を切り出す様子、白い壁の作業場で紺色の服を着て軍手をはめた男性がノミを使い七輪(しちりん)の上部をノミで削って成形している様子、木製の台に置かれた「バーベキューこんろ キンカ株式会社」のプレートがついたオレンジ色(いろ)の長方形の七輪(しちりん)の映像が映し出されている。江連(えづれ)キャスターが話を続ける。

江連(えづれ)キャスター: しかし、国内の生産現場は、高齢化や人手不足(ひとでぶそく)など、深刻な課題を抱えていました。海外のニーズが七輪(しちりん)の復活へとつながるのでしょうか。

テロップ: 世界で人気! 日本製(にほんせい)の“七輪(しちりん)” ‐復活の可能性を探る‐

映像説明: 青空の下。高台から見下ろしたケープタウンの港の街並み。船舶が港に停泊していて、奥には山がそびえたつ。画面左下の四角い枠内にアフリカ大陸の地図が表示される。アフリカ大陸の最南端にある南アフリカが緑色(みどりいろ)で示され、東側はインド洋、西側は大西洋に面している。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 南アフリカで人気 日本製(にほんせい)の七輪(しちりん)

ナレーション: アフリカ大陸の南端に位置する南アフリカ。

映像説明: グレーの壁の店内。画面奥に見える小壁(こかべ)には力士のイラストが描かれた3枚の紙が貼られている。中央に設けられたこげ茶色(こげちゃいろ)の長机(ながづくえ)や壁際のこげ茶色(こげちゃいろ)の棚に、さまざまな種類の皿や器が重ねて置かれている。右の壁際の木目調の机の上にはさまざまな種類の七輪(しちりん)が並べられてい る。画面手前の木目調の机の上には、上部に銀色の網が乗せられ、四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)や箸が置かれた青い皿、模様がある青い小鉢が並べられている。

テロップ: SETAMONO

映像説明: 濃い木目調の壁掛け棚。「日本製(にほんせい) バーベキューこんろ」などの文字があるプレートがついた白やオレンジの長方形の七輪(しちりん)が置かれている。上の段の棚には黒くて丸い火鉢のようなものが置かれている。

テロップ: 七輪(しちりん)

ナレーション: 日本のものを専門に扱う店で人気なのが調理用のコンロ、七輪(しちりん)だ。

映像説明: 壁際の木目調の棚に、さまざまな種類の器や皿が重ねて置かれている。グレーのシャツを着て紺色のキャップをかぶった外国人男性がインタビューに答える。

テロップ: SETAMONO ダリン・モリスビー 社長

モリスビー社長・英語: コンロのHIBACHI(七輪(しちりん))は、けいそう土と呼ばれる 特殊な素材を使って、日本で作られたものです。 すばらしい。めちゃくちゃカッコイイ。

映像説明: SETAMONOの店内の一角。窓から光がさし込んでいる。木目調の机の上に四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)や箸が置かれた青い皿、模様がある青い小鉢が並べられている。机の両脇には赤い模様があるクッションが置かれたグレーの椅子が置かれている。モリスビー社長が四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)の上の銀色の網を手にとり、七輪(しちりん)の中を触っている。 濃い木目調の棚の上。上部に銀色の網が乗せられ、四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた白い小型の七輪(しちりん)が置かれている。

ナレーション: 日本製(にほんせい)の七輪(しちりん)は、自宅でバーベキューがおいしくできると評判だ。メディアでも取り上げられた。しかし、商品が手に入らない。品薄の状態が続いている。

映像説明: 壁際の木目調の棚に、さまざまな種類の器や皿が重ねて置かれている。モリスビー社長がインタビューに答える。 木目調の机の上に四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)が置かれている、七輪(しちりん)の上の銀色の網を持ち上げた、炭を置く部分に触れたあと、網を載せなおす。

モリスビー社長・英語: 世界的に人気が高く、注文してから手に入るまで4~(から)6ヵ月かかります。

映像説明: 濃い木目調の壁掛け棚にオレンジの長方形の七輪(しちりん)が置かれている。七輪(しちりん)の側面に「日本製(にほんせい) バーベキューこんろ キンカ株式会社」と書かれた銀色のプレートが取り付けられている。 「日本製(にほんせい) バーベキューこんろ キンカ株式会社」と書かれた銀色のプレートへのズームイン映像。

ナレーション: ビジネスチャンスがあるのだが、なぜ、商品が手に入らないのか。七輪(しちりん)に刻まれている「キンカ」のロゴを頼りに、日本の企業を訪ねた。

映像説明: 雨上がりの曇り空の下。横長のグレーの倉庫のような建物が建っていて、出入り口の前に白い車が停車している。道路に面したフェンスに沿って樹木が植えられていて、門のそばに「キンカ株式会社」と書かれた白い看板が掲げられている。画面左下の四角い枠内に愛知県の地図。北部を岐阜県、南西部に伊勢湾をはさんだ三重県と隣接した愛知県が緑色(みどりいろ)で示されている。海に面した愛知県南部に位置する碧南市は赤い星印で示されている。 信楽焼きのタヌキの置物がガラス窓に「キンカ株式会社」と書かれた銀色の扉がある建物の手前に置かれている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 幻の七輪(しちりん)ブランド 廃業するメーカー

ナレーション: 行きついたのは愛知県にある倉庫。ここに南アフリカで売られていたキンカの七輪(しちりん)があるはずだが…。

映像説明: 鉄骨が組まれたグレーの壁の倉庫内。重ねて置かれた木製パレットや、グレーのパレットガードがついた段ボール箱が積まれたパレットが天井近くまで積まれている。グレーの作業服を着てマスクをつけた男性が指をさしたり、身振りを交え、話をしながら歩いている。

テロップ: 七輪(しちりん)の販売会社 古橋 幸夫 社長

古橋社長: いや、だから空(から)パレットばっかですよ、今。商品が、こう、ないもう。 昨日、入ってきたやつで、もう、昨日と今日で、ほとんど出ちゃう。

映像説明: 倉庫内。パレットガードがついたパレットの上などに、上下を段ボールで保護された白い円柱の七輪(しちりん)が水色のPPバンドで4台1組(ひとくみ)に梱包されて置かれている。

ナレーション: 海外だけでなく、国内でも人気があるのだが、七輪(しちりん)の製造はやめてしまったという。一体どういうことなのか。

映像説明: 窓がある木目調の壁と床の室内。紺色のカーディガンを着て眼鏡をかけマスクをつけた女性、グレーのカーディガンを着てマスクをつけたポニーテールの女性、紺色の服を着た男性、古橋社長がパソコンを置いた机に座り作業をしている。奥にはすりガラスで仕切られた部屋ある。

ナレーション: 話を聞くと、「キンカ」という七輪(しちりん)を作っていた会社は、3年前に事業を畳んでいた。

映像説明: 倉庫内。梱包された七輪(しちりん)が置かれたパレットガードがついたパレットのそばに、古橋社長と紺色のカーディガンを着て眼鏡をかけた女性、グレーのカーディガンを着てポニーテールの女性が話をしている。全員マスクをつけている。古橋社長の後ろにはフォークリフトが止められている。出入り口のそばには木製のパレットが天井近くまで積まれて置かれている。

古橋社長: 社長が高齢だったってことですね。もうほぼ、まあ80歳近いということで。

映像説明: 倉庫内。PPバンドを巻いた段ボール箱の上に、梱包された「炭火焼 卓上 しちりん」と書かれたオレンジ色(いろ)の箱が置いてある。

ナレーション: 経営者が高齢になり、子どもも跡を継がなかった。

映像説明: 倉庫内。天井近くまで重ねて置かれた木製パレットやグレーのパレットガードがついた段ボール箱が積まれたパレットが置かれている。グレーの作業服を着て、マスクをつけた古橋社長がインタビューに答える。

テロップ: 七輪(しちりん)の販売会社 古橋 幸夫 社長

古橋社長: (キンカが)事業停止されるということで、まあ、お客様とか、それからこちらでいろいろ作っていただいとった部品やなんかの業者さんも困るってことで。 何とかしてもらいたいということで、まあ、私が1番、やるしかなかったもんで。

映像説明: 倉庫内。PPバンドとビニールで梱包された段ボール箱がパレットに積まれている。 木目調の壁の室内。机に座った古橋社長がペンを走らせたり、腕を組みながら話をしている。

ナレーション: この倉庫は、キンカで働いていた古橋さんが、そのブランドを残そうと新しく設立した法人のものだ。

映像説明: 倉庫内。パレットガードがついたパレットに、「炭火コンロ」、「しちりん」、「炭火焼(すみびやき)」、「炭火焜炉」などと書かれた段ボール箱が梱包され、積み置かれている。古橋社長がパレットのほうを指さしながら話したり、段ボール箱に手を添えたりしている。

ナレーション: 主な事業は七輪(しちりん)の販売で、製造に関しては外部への委託生産に切り替えた。

映像説明: 木目調の壁の室内。すりガラスで仕切られた部屋で、マスクをつけた古橋社長が黒いソファーに座り、身振りを交えながら話をしている。 黒いテーブルの上に白とオレンジ色(いろ)の長方形や円形の七輪(しちりん)の写真を印刷したパンフレットが置かれ、長方形の七輪(しちりん)についている「キンカ株式会社」と書かれたプレート部分を指す人物の手元。 倉庫内。「炭火焜炉」、「炭火焼(すみびやき)」と書かれた段ボール箱がPPバンドとビニールで梱包され、積み置かれている。

ナレーション: 南アフリカから大口の注文が入ったが直接は対応しきれないと断ったという。では、一体、誰が輸出しているのか。

映像説明: 雲が浮かぶ青空の下。広がる海の奥に陸地が見える。画面左下の四角い枠内に石川県の地図。東部に富山県が隣接した石川県が緑色(みどりいろ)で示されている。能登半島の先端に位置する珠洲市は赤い星印で示されている。 2階建てほどの住宅などが建ち並ぶ漁港に白い漁船3隻ほどが停泊している。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 七輪(しちりん)の産地 能登へ 現地の課題とは

ナレーション: 石川県、能登半島の先端に位置する珠洲市。七輪(しちりん)の産地として知られている。

映像説明: 煙突がある瓦屋根の平屋の建物。屋根に「七輪(しちりん)の里」と書かれた紺色の看板が掲げられていて、出入り口のサッシの横の窓に「鍵主工業」などと書かれている。

テロップ: 鍵主工業

ナレーション: そこで長年に渡り、七輪(しちりん)を作ってきた鍵主工業。キンカの製品もここが製造を請け負っている。

映像説明: クリーム色(いろ)のレンガの壁の室内。黒い服に紺色のウインドブレーカーを着てマスクをつけた男性がインタビューに答える。

テロップ: 鍵主工業 鍵主 哲(かぎぬし てつ) 社長

鍵主社長: 10倍近くなったのかな。

撮影スタッフの男性: 生産量?

鍵主(かぎぬし)社長: はい。ここ5年、もうたちますかね。ええ、徐々に増えてって。 新規はもうお断りしている状態です。

映像説明: 紺色の渦巻きの柄(がら)が描かれた白いカーテンがかかった窓がある室内。壁際に置かれたスチールラックと中央に置かれた木製の展示台に、数多くの長方形や円筒形(えんとうけい)をした白やベージュ色(いろ)の七輪(しちりん)が置かれている。 すだれがついた木製の展示台に、黒や赤茶色の金具がついた長方形や円筒形(えんとうけい)の白やベージュ色(いろ)の七輪(しちりん)が並んでいる。 薪(まき)ストーブがある部屋。ストーブの周辺に薪(まき)が積まれ、木製の天板の真ん中に長方形の七輪(しちりん)が備え付けられたテーブルが置かれている。七輪(しちりん)のなかに白くなった炭とゆらゆらとオレンジの炎が揺れている。

ナレーション: その七輪(しちりん)。形や素材はさまざまだ。海外での人気やアウトドアブームで、最近は、需要が持ち直している。しかし、長期的に見ると、生活様式の変化から、使用される機会は減ってきた。かつては30社ほどあったメーカーが今では5社しか残っていない。

映像説明: 木製の展示台に七輪(しちりん)が並ぶ室内。木製の台に長方形のオレンジの七輪(しちりん)や、黒、茶、ベージュなどの丸い七輪(しちりん)などが並んでいる。「日本製(にほんせい) バーベキューこんろ キンカ株式会社(かぶしきがいしゃ)」と書かれた銀色のプレートがついたオレンジの長方形の七輪(しちりん)が置いてある。 クリーム色(いろ)のレンガの壁の室内。鍵主(かぎぬし)社長がインタビューに答える。

撮影スタッフの男性: どうしたらこの産業というか、守っていけるんでしょうかね。

鍵主社長: 正直、つらいですね、はい。厳しいですね。 1社、この前、辞められたんですけど、予想外の感じだったので困ったなという感じですけどね。 何とか(なんとか)供給していかないと忘れ去られるという。せっかくのチャンスを逃してしまう可能性もありますんで。

映像説明: 古びたトタンのひさしがある坑道の出入り口。舗装されていない道路脇の壁面に苔や草が茂っている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 伝統的な七輪(しちりん)を作る 土(つち)との対峙

ナレーション: その珠洲市の山の中、ぽっかりと坑道が口を開けている。

映像説明: 明かりがともった坑道の中。土(つち)がむき出しの茶色い壁際に数個の石が乱雑に置かれている。数メートルおきに明かりがともり、土(つち)がむき出しの茶色い壁とぬかるんだ坑道が奥へ続いている。

ナレーション: 数百メートルに渡って暗く、湿った穴が続く。すべて、けいそう土と呼ばれる土(つち)を掘った跡だ。

映像説明: 明かりが灯った採掘場。黒い服を着て作業用手袋をはめた男性が、柄が長いノミを使い、凹凸のある岩盤の壁を平らに削っている。

テロップ: けいそうど 珪藻土

ナレーション: 今も職人が特殊なノミを使って、手作業で掘っている。けいそう土は、植物性プランクトンが堆積したもの。保温効果が高いことから、七輪(しちりん)の原料に適していた。

映像説明: 坑道に、グレーの直方体のけいそう土の塊が4つほど置かれている。

ナレーション: こちらの塊は1つ40キロ。作る七輪(しちりん)の大きさに合わせて切り出されたものだ。

映像説明: トタンの壁の作業場。奥の木材の柱には、さまざまな道具が掛けられている。オレンジ色(いろ)の服を着て紺色のベストを着た男性が、板状の石6枚が積み上げられた上に置かれた、円筒形(えんとうけい)の七輪(しちりん)の外側を削っている。そばには、複数の直方体のけいそう土(けいそうど)の塊が2段に重ねて置かれている。

テロップ: 丸和工業

ナレーション: この土(つち)を使って伝統的な七輪(しちりん)を作っているのが丸和工業。

映像説明: 作業場の一角。紺色の作業服を着て軍手をはめた男性が、作業台の上の円筒形(えんとうけい)の七輪(しちりん)の上部をノミで削っている。奥の棚や柱には、さまざまな道具が掛けられていて、台の上には成形された七輪(しちりん)が数個置かれている。

ナレーション: 1つの塊から、七輪(しちりん)1つ、作り出す。

映像説明: 作業台の上。紺色の作業服を着て軍手をはめた男性が円筒形(えんとうけい)の七輪(しちりん)の上部をノミで削り、形を整えている。

テロップ: 切り出し

ナレーション: 切り出しと呼ばれる伝統技法だ。

映像説明: 作業場。台の上に、形が整えられた円筒形(えんとうけい)の七輪(しちりん)が11個置かれている。窓際の作業台で、紺色の作業服を着て軍手をはめた男性が円筒形(えんとうけい)の七輪(しちりん)の底を削り、奥では、紺色の作業服を着て軍手をはめ、タオルを頭に巻いた男性が機械の前で作業をしている。

ナレーション: 毎日、土(つち)と対峙する。地道で忍耐のいる仕事だ。若者がなかなか定着しない。

映像説明: 作業場。奥にはさまざまな形の七輪(しちりん)が積み上げられている。マスクをつけ、紺色の作業服を着た男性がインタビューに答える。

テロップ: 丸和工業 玉置 仁一(たまき じんいち) 社長

撮影スタッフの男性: 今、おいくつなんですか?

玉置社長: 今70。

撮影スタッフの男性: 70。まだまだ…。

玉置社長: いやいや、やっとやっと。

映像説明: 作業場。奥には、円筒形(えんとうけい)の七輪(しちりん)が重ねて積み上げられている。壁際で、紺色の服を着てタオルを頭に巻いた男性が、七輪(しちりん)を成形する機械を操作している。機械のまわりには、削られた土(つち)が積み上がっている。

ナレーション: 事業を続けていくには人を育てることが不可欠だ。

映像説明: ベージュ色(いろ)の壁の室内。壁際の棚に、ダンボール箱やビニール袋に包まれた、さまざまな形の七輪(しちりん)が置かれている。玉置社長がインタビューに答える。 作業場。窓際の作業台で、紺色の作業服を着て軍手をはめた男性が、円筒形(えんとうけい)の七輪(しちりん)の上部に印をつけている。

玉置社長: あとは、もう若い後継者ですね。あの、まあこれは珠洲市の地場産業だし、 この伝統的工芸をなくさないように、それを育てていかないとまずダメだと思いますね。

映像説明: 別の作業場。紺色の服を着て緑色(みどりいろ)のエプロンをつけ、柄(がら)があるアームカバーをつけた女性が、新聞紙が敷かれた作業台の上で、長方形の白い七輪(しちりん)に金色の補強の金具を付けている。作業台には、刷毛や器などが置かれている。奥には、木製の棚にコンテナなどが置かれている。

ナレーション: 職人の手によって作られた七輪(しちりん)は1つ2万円ほど。

映像説明: 新聞紙が敷かれた作業台の上。側面に5つの穴がある、金具を付ける前の成形された長方形の白い七輪(しちりん)が4個並べられている。 太陽光がさし込む窓際の木目調の棚。ビニール袋につつまれた金色の金具がついた長方形の白い七輪(しちりん)が置かれていて、「大判七輪(おおばんしちりん)」などと書かれた値札(ねふだ)が置かれている。

ナレーション: 日本らしい工芸品として、海外からも引き合いがあるが、1日に作れるのはわずか30個ほどだ。

映像説明: 白い壁際の木目調の棚。ビニール袋につつまれ、金色の金具がついたさまざまな形の白い七輪(しちりん)が並べられている。

ナレーション: 輸出に関しては、手が回らないため、自社では対応していないという。輸出しているのは誰なのか。

映像説明: 薄曇りの空の下。川が奥に伸び、堤防沿いには民家が立ち並び、はるか奥には山並みが見える。画面左下の四角い枠に新潟県の地図。新潟県は日本海沿岸に位置し、緑色(みどりいろ)で示されている。東側には福島県がある。新潟県のほぼ中央に位置する燕市が赤い星印で示されている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 七輪(しちりん)を送ったのは誰 新潟から南アフリカへ

ナレーション: その答えを求めて新潟県へ。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の5階建ての建物の外観。屋上には白い文字で「江部松商事」と書かれた赤い看板が掲げられている。右側には、ガラス張りの白い2階建ての建物が立っていて、建物の前には駐車場がある。

テロップ: 江部松商事

ナレーション: ここは業務用の調理器具の卸を行っている商社。

映像説明: 緑色(みどりいろ)の床の広い倉庫。白い柱の横に「バーベキューコンロ」などと書かれたダンボール箱20個ほどが、パレットに載せられ積み上げられている。黒い服を着た男性が、積み上げられたダンボール箱を指さし、インタビューに答える。

テロップ: 江部松商事 海外事業部 内田 学(うちだ まなぶ) さん

内田さん: これが、南アフリカ向けで今保存しているやつですね。 南アフリカは1年に2、3回ありますね。うーん。

映像説明: 倉庫の一角。PPバンドで封がされたダンボール箱や開けられたダンボール箱が、たくさん並べられ積み上げられている。 黒いカーペットの上。右側に「バーベキューコンロ」「こだわりの土 (つち)珪藻土(けいそうど) 使用」と書かれ、コンロのイラストが描かれたダンボール箱の上に、黒い金具がついた長方形のオレンジの七輪(しちりん)、左側に、銀色の網が載った、濃紺の金具がついた円筒形(えんとうけい)の白い七輪(しちりん)、奥には、「珪藻土(けいそうど)使用」「能登 炭火焜炉」などと書かれたダンボール箱の上に、縁(ふち)などに黒い金具がついた長方形のベージュの七輪(しちりん)が置かれている。

ナレーション: 南アフリカへの輸出は、この商社が行っていた。これまでに築いてきた国内のネットワークを生かして、七輪(しちりん)の仕入れを行う。一定の量をまとめて、発送している。

映像説明: 黒いカーペットの上。銀色の網が載った、「珪そう土(けいそうど)製品 木炭コンロ 株式会社キンカ」などと書かれたプレートと、濃紺の金具がついた円筒形(えんとうけい)の白い七輪(しちりん)、奥には「珪藻土(けいそうど)使用」「能登 炭火焜炉」などと書かれたダンボール箱の上に、縁(ふち)などに黒い金具がついた長方形のベージュの七輪(しちりん)が置かれている。右側には、「バーベキューコンロ」と書かれコンロのイラストが描かれたダンボール箱の上に、「日本製(にほんせい) バーベキューこんろ キンカ」などと書かれたプレートがつき、黒い金具がついた長方形のオレンジの七輪(しちりん)が置かれている。

ナレーション: きっかけになったのは、海外バイヤーが自ら問い合わせてきたことだ。

映像説明: 障子窓がある室内。椅子に座り、内田さんがインタビューに答える。

テロップ: 江部松商事 海外事業部 内田 学(うちだ まなぶ) さん

内田さん: 4年ぐらい前に、そのお客さんが直接、私どもを探されて、で、直接、私どもの会社に来たんですよ。 メーカーさんでもやっぱし海外の輸出対応、あの、なかなかできないところが結構あるんで。

映像説明: 太陽光がさし込む倉庫。上部に銀色の網が載った、四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)と槌目模様(つちめもよう)が入った銀色のクレバートングが置かれている。奥には、切り株のような木の台の上に、上部に銀色の網が載った、四方に白い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の黒い七輪(しちりん)や青海波(せいがいは)模様が入ったグレーのクレバートング、銀色の容器などが置かれている。

ナレーション: 海外で人気の七輪(しちりん)だが、製造現場では、高齢化や人手不足(ひとでぶそく)が大きな影を落としていた。

映像説明: 道路沿いに建つ白い壁の3階建ての建物の外観。屋上に「GREEN LIFE」と書かれた看板が掲げられている。建物の前には駐車場があり、車8台がとまっている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 旺盛な海外需要 新しい七輪(しちりん)の形

テロップ: 新潟県 三条市

テロップ: グリーンライフ

ナレーション: 一方、海外の旺盛な需要に新しい形の七輪(しちりん)で挑む企業がある。

映像説明: オフィスの中。机が向かい合って設置されていて、青い服を着た女性が机に置かれたデスクトップパソコンに向かっている。奥には、パソコンが置かれた机の前で作業をしている男性やグレーの机に座って作業をしている男性が見える。

ナレーション: アウトドア用品を製造、販売しているグリーンライフ。

映像説明: さまざまな商品が並べられた店舗のような室内。スチール製の白い棚に、銀色の網が載った白や赤、青など、さまざまな色の長方形の金属製の七輪(しちりん)が並べられている。棚の横には、トングなどがつり下げられている。奥の壁際の棚には、シートなど、さまざまな商品が並べられている。

ナレーション: 手掛けているのが金属製の七輪(しちりん)だ。

映像説明: スチール製の白い棚。銀色の網が載った白や赤、青の長方形の金属製の七輪(しちりん)が並べられている。 さまざまな七輪(しちりん)が並べられたスチール製の棚の前で、白いシャツに金色のネクタイを締め黒いスーツを着た男性がインタビューに答える。 スチール製の白い棚に、銀色の網が載った、枕草子(まくらのそうし)の随筆やイラストが描かれた長方形の金属製のベージュの七輪(しちりん)が置かれている。 スチール製の棚の前で、黒いスーツを着た男性が話を続ける。

テロップ: グリーンライフ 外山 裕一(とやま ゆういち) 社長

外山社長: まあ、ほかの七輪(しちりん)と比べてもう明らかに形、デザインが違いますね。 海外の方(かた)、あの、もの珍しいもの、やっぱりお好きな方(かた)多くいらっしゃいますので、 興味非常に強いわけですよね。 そう、そういうような問い合わせの中から、じゃあ実際ちょっとサンプルいただけますかとか、そういう話に発展する。

映像説明: 白い壁の室内。机上にアクリル板が設置されたクリーム色(いろ)の長机(ながづくえ)で、外山社長を含む5人の男女が、それぞれノートパソコンを前に座り打ち合わせをしている。外山社長がうなずいている。全員マスクをつけている。

ナレーション: 設計から開発までグループ会社で一貫して行っている。

映像説明: 緑と茶色い床の工場。赤と黒の機械が奥までずらりと並び稼働している。奥の機械の前には、薄い緑色(みどりいろ)の作業服を着た男性が作業をしている。 赤と黒の機械。中央の台にライトが照らされ、右側から台にアームが伸び、台の上の金属の板を持ち上げ引き抜く。左側から金属の板がセットされたアームが台に伸び、金属の板を設置する。

ナレーション: 金属加工の技術を生かし、生産量を増やすことが可能だ。

映像説明: 室内のクリーム色(いろ)の机の上。銀色の網が載った長方形のダークグレーの七輪(しちりん)が置かれている。 炭を入れる銀色の火床(ひどこ)の上に、表面に数ヵ所、山型の突起がある銀色の火床屋根(ひどこやね)が設置されている。

ナレーション: 製品の改良にも余念がない。こちらは、食材の油が、直接、炭に垂れない(たれない)構造。煙が立つのを減らすことができる。

映像説明: 室内のクリーム色(いろ)の机の上。銀色の網が載った長方形のダークグレーの七輪(しちりん)が置かれていて、緑色(みどりいろ)の服を着た人物が、七輪(しちりん)の横に設置されたハンドルを上げると、フレームにセットされた銀色の網が持ち上がる。

ナレーション: 簡単に炭を追加できるようにした工夫は、特許を取得した。

映像説明: 青い縦型のブラインドがかかった室内。軍手をはめた人物が、肉や玉ねぎ、にんじんなどの食材が銀色の網に置かれた、長方形のダークグレーの七輪(しちりん)をクリーム色(いろ)の机の上に置く。 七輪(しちりん)の横に設置されたハンドルを上げると、食材が置かれた網が持ち上がる。七輪(しちりん)の中に炭を入れ、ハンドルを下げると、網が元の位置に戻る。

ナレーション: 輸出についてはロシアや台湾など多くの国から引き合いが来ている。さらに、行政の輸出支援なども活用し、販路を広げる計画だ。

映像説明: さまざまな商品が並べられた店舗のような室内。白やダークグレー、青の長方形の七輪(しちりん)が並べられているスチール製の白い棚の前で、外山社長がインタビューに答える。 深緑色(ふかみどりいろ)の台の上。赤や黒、茶色などの長方形の七輪(しちりん)と化粧箱が2段に積み上げて置かれている。

外山社長: その、活路を見いだすにはやはり海外というところで着目しております。まあ幸いなことに世界の人口自体がどんどん増えているというのが実情でございますので、 まあまだ、(七輪(しちりん)が)行っていない国のほうがたくさんありますので、そこは私にとってチャンスだというふうに捉えている次第でございます。

映像説明: グレーの壁のSETAMONOの一角。奥の窓から日がさし込んでいる。木目調の机の上に四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)や箸が置かれた青い皿、青い模様がある小鉢が並べられている。机の両脇には赤い模様があるクッションが置かれたグレーの椅子が置かれている。モリスビー社長が四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)の上の銀色の網を手にとり、七輪(しちりん)の中を触っている。 濃い木目調の棚の上。上部に銀色の網が乗せられ、四方に黒い文字で縦書きの日本語が書かれた小型の白い七輪(しちりん)が置かれている。 濃い木目調の壁掛け棚。白やオレンジの長方形の七輪(しちりん)が置かれている。上の段の棚には黒く丸い火鉢のようなものが置かれている。 壁掛け棚の上。「日本製(にほんせい) バーベキューこんろ キンカ」などと書かれたプレートがついたオレンジの七輪(しちりん)が置かれている。

ナレーション: 生活道具として使われていた七輪(しちりん)。海外の需要を取り込み、文化を継承していくことができるのか。企業の模索が続いている。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。

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