オンライン商談会の歩き方 ‐これからの食品輸出 入門編‐
2021年02月25日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
ジェトロ・ウェブアクセシビリティ方針に基づき、「世界は今」では次のような取り組みを行っています。
- 聴覚障害をお持ちの方向け
- 字幕キャプションを用意しています。動画コントロールバーで字幕をオンにしてご利用ください。ただし、Internet Explorerでは文字体裁が崩れるため、 Google ChromeやFirefoxのご利用を推奨します。
- 視覚障害をお持ちの方向け
- 動画の内容をテキストに起こした「テキスト解説」をご利用ください。動画の次にテキスト解説を表示させるリンクがあります。
オンライン商談は、対面と比べて、五感をフル活用できないため伝える力が落ちてしまいがちだ。それゆえに、一層分かりやすい言葉や数字での説明が求められる。台湾のバイヤーとのオンライン商談に向けて、北九州市内の食品事業者は、準備のため講師との模擬商談に臨んでいた。講師のアドバイスや、事業者の工夫でどのようにプレゼンテーションが向上したのか。企業の取り組みを通じて、オンラインでバイヤーに訴求するポイントを紹介する。
(12分37秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」
映像説明: スタジオ。地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 薄茶色(うすちゃいろ)のフリルがあるブラウスに、茶色いロングスカートをはいている。
テロップ: 八木ひとみ(やぎ ひとみ)
八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 海外のバイヤーとの商談会はオンラインが主流になっていますが、商品の魅力や熱意が伝わりづらいなど、デメリットもあります。そこで今回は、初めての人でも分かるオンラインでの商談のやり方を紹介します。
テロップ: オンライン商談会の歩き方 ‐これからの食品輸出 入門編‐
映像説明: 白い雲が浮かぶ青空。水色のモノレールが駅ビルへ向かって走っている。10階ほどの高さの白い駅の壁に「KOKURA STATION」と書かれた立体文字が掲げられている。画面右下の四角い枠に九州地方の地図。福岡県は九州の北部に位置している。北九州市は県の北部にある海に面した街で赤い星印で示されている。福岡市は県の西部に位置していて赤い丸印で示されている。
ナレーション: 本州と九州を結ぶ玄関口(げんかんぐち)として栄えてきた、福岡県北九州市。
映像説明: 建物の2階ほどの位置に屋根があるアーケードの出入り口。「旦過市場(たんがいちば)」と書かれた立体文字が屋根に掲げられている。 アーケードの中。通路の両側に店が何軒(なんげん)も並んでいる。「豊の海(とよのうみ)」、「中津地魚(なかつじざかな))、「とれたて一番 今が旬」などと書かれた赤いのぼりが立てられている。人々が通路を歩き、店の前で立ち止まっている。 菓子店の外観。うぐいす色の屋根に小さな照明がいくつもともされている。出入り口の横に冷蔵ショーケースが置かれ、色とりどりのお菓子が並べられている。
テロップ: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)
ナレーション: レトロな風情で人気の商店街の中に小さなお菓子屋さんがある。
映像説明: 5種類の三角形のスコーンがショーケースに並べられている。さまざまな具材がクリーム色(いろ)や薄茶色(うすちゃいろ)の生地に練り込まれ、トッピングされている。「純生クリーム使用 ブルーベリー&クリームチーズ 〈卵フリー〉 ¥240(にひゃくよんじゅうえん)」、「くるみシナモン ¥230(にひゃくさんじゅうえん)」などと書かれた値札(ねふだ)が立てられている。 大きなオーブンの前。マスクを着け、白い調理服を着た女性が取り出し口(ちりだしぐち)から大きな鉄板を引き出す。鉄板の上には表面がひび割れ、焼き色(やきいろ)が軽く付いたスコーンが並べられている。
ナレーション: 米粉(こめこ)を使ったグルテンフリーのスイーツなど、全て素材にこだわった自家製。
映像説明: 店の前。マスクを着け、白いシャツを着た男性が話をしながら、ショーケースの商品を指さす。
テロップ: アイソラ 矢野 芳正 社長
ナレーション: この店を切り盛りしているのがアイソラの矢野社長だ。
映像説明: 銀色の壁の厨房。白い調理服を着た2人の人物が調理台で作業をしている。白いシャツを着た矢野社長がそばで見守っている。全員がマスクを着けている。 クリーム色(いろ)の瓶詰が調理台に並べられている。フタにはぶたの形の小さな容器が載せられ、赤いテープで固定されている。白い手袋を着け、白い調理服を着た人物がクリーム色(いろ)の瓶詰にぶたの形の小さな容器を赤いテープで固定している。 店の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで、白いシャツを着た矢野社長が赤や茶色、オレンジ、緑のテープのデザインが描かれた書類を手にしている。ノートパソコンの画面には幾何学模様が描かれたテープのデザイン画が映っている。 6種類の小さな正方形の包装紙がテーブルに積まれている。茶色と薄茶色(うすちゃいろ)、黄色(きいろ)、緑、オレンジ、ピンクの紙に、それぞれ花や水玉模様、円などが描かれている。 店の一角。矢野社長がノートパソコンに向かっている。そばには別のモニターが置かれている。
ナレーション: 広告業界でのデザイン経験があり、ホームページから商品のパッケージまで自ら手がけている。そんな矢野社長が初めての輸出に挑戦するという。
映像説明: 棚にオレンジの瓶詰が並べられた部屋。矢野社長が身ぶりを交えてインタビューに答える。 店の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで、矢野社長が正方形の小さな包装紙の束をそろえている。 棚にオレンジの瓶詰が並べられた部屋。矢野社長がうなずいて話を続ける。
矢野社長: 1つのゴールとして、私はニューヨークにギャラリー付きのスイーツショップを出したいっていうのがあるんですけども、 輸出に対するノウハウとか勉強していって、チャレンジできるような形にしたいなと…。
映像説明: 店の一角。デスクで矢野社長がノートパソコンに向かっている。 画面に表示された小さな枠に矢野社長が映っている。 矢野社長がノートパソコンを見つめる。画面には紺のベストを着た男性が映っている。 矢野社長がうなずき、挨拶をする。(Zoomのビデオ通話)
ナレーション: まだ商談会の経験がない矢野社長。この日はオンラインで商談の練習を行っていた。
映像説明: 矢野社長がノートパソコンに向かって話を続ける。マウスを操作する。
矢野社長: よろしくお願いします。商談会シートは見えてますか。
紺のベストを着た男性: 商談会シート、見えません。
映像説明: ノートパソコンの画面。「FCP展示会・商談会シート」と題された資料が表示されている。「記入日 2020年1月28日」、「出展企業名 株式会社アイソラ」、「商品名 おからと豆乳のガトーショコラ」、「賞味期限 解凍後10日」、「主原料産地 福岡県、宮崎県、熊本県」などと書かれている。 矢野社長が話を続ける。
矢野社長: 今回ですね、私どもが、いちばん推しているのがですね、グルテンフリーシリーズなんですね。
映像説明: 店の一角。デスクで矢野社長がノートパソコンに向かって話を続ける。
ナレーション: 緊張のためか、自己紹介をせず本題に入ってしまった。
映像説明: ノートパソコンの画面。「FCP展示会・商談会シート」が映っている。
矢野社長: 次にグルテンフリーシリーズのシュークリームをご紹介したいんですけども、こちらは…。
紺のベストを着た男性: 矢野社長、すいません。 ちょっと写真かなんかを見せてもらえるとイメージしやすいんですけども。 今、商談シート、上の部分だけしか映ってないんですよ。
映像説明: 店の一角。デスクで、ノートパソコンに向かっている矢野社長がマウスを操作している。 矢野社長がノートパソコンに向かって話を続ける。 ノートパソコンに映った「FCP展示会・商談会シート」がスクロールされる。「認証等」、「ターゲット」、「利用シーン」、「商品特徴」などの項目のしたに、粉砂糖が振りかけられたシュークリームの写真と説明が載っている。
ナレーション: 不慣れな操作に、プレゼンが止まってしまう。
矢野社長: 資料、見えますか?
紺のベストを着た男性: 今は見えてないです。 あ、今、見えました。
映像説明: 矢野社長がノートパソコンに向かって話を続ける。 ノートパソコンの画面。「藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)とは」と題された資料が表示されている。店の外観や店内を写した写真が載り、「当店の生い立ち」と見出しが付けられた説明が書かれている。
紺のベストを着た男性: 商品の紹介は以上ですか?
矢野社長: そうですね、はい。すいません。えーとですね、後先になってしまうんですけども、 ランディングページ(商談会用の特設サイト)という形で情報をですね、おだししておりますので…。
映像説明: 店の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで矢野社長が話を続ける。 10分割された画面。紺のスーツを着た男性と矢野社長を含む11人の人物が話をする様子が映っている。
テロップ: 2021年1月15日~(から)2月19日 海外オンライン商談スキルアップ講座 主催:北九州市 ジェトロ
ナレーション: 実はこの模擬商談、北九州市が開催した輸出初心者向けの支援事業の一環。これから海外ビジネスを始めたいと希望している、市内の食品事業者7社が参加した。
映像説明: グレーのスーツを着た男性の写真。男性は壁に掛けられたスクリーンの横に立ち、話をしている。スクリーンには「事例から見る中国輸出 成功のポイント」、「‐中国ビジネス最前線から見た生死を分けた理由とは‐」と題されたスライドが表示されている。 紺のスーツを着た男性の写真。男性は黒板の前でマイクを手に話をしている。 教室の写真。紺のスーツを着た男性が指し棒で黒板の前に設置されたスクリーンを指し、制服姿の生徒たちに話をしている。スクリーンには「India」と題された円グラフの一部が強調表示され、「2030 11%」と書かれた吹き出しが表示されている。(写真提供 UTS JAPAN)
テロップ: 福岡県の貿易アドバイザー UTS JAPAN 古閑 涼二(こが りょうじ) CEO
ナレーション: この事業に講師として招かれたのは、福岡県の貿易アドバイザーである古閑さん。アジアを中心に輸出のコンサルなどを手がける、海外との商談のスペシャリストだ。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。紺のスーツを着た古閑CEOが身ぶりを交えてインタビューに答える。
古閑CEO: (オンライン商談会は)相互に五感をフル活用できないので、やっぱり伝える力がどうしても落ちてしまう。 何もしなければ、オンライン商談はリアルに比べて、半分ぐらい効率は落ちる。 そのために、しっかりした言葉とか数字とかを伝えないといけないってことですね。
映像説明: 「海外オンライン商談スキルアップ講座」と題された表が表示される。「STEP1 【講習】セミナー」、「STEP2 【個別指導】講師と模擬商談」、「STEP3 【実践】台湾バイヤーと商談会」と書かれている。
ナレーション: 参加企業はまずセミナーを受け、資料を準備して模擬商談を行う。最後のステップでは台湾のバイヤーとの実践に挑む。
映像説明: 「海外オンライン商談スキルアップ講座」と題された表の「STEP1 【講習】セミナー」が強調表示される。 「STEP1:自社商品と海外需要のマッチング」、「STEP:2日本での参入前準備」、「STEP3:海外での商品力チェック」、「STEP4:自社に最適な販路構築」、「STEP6:自社に最適な販路構築」と題された資料が次々に表示される。画面右の5つの小さな枠に、紺のスーツを着た古閑CEOを含む6人の人物が話をする様子が映っている。
ナレーション: ステップ1のセミナーでは、海外バイヤーとの商談までに必要な準備から、実際の商談会までの基本が解説された。
映像説明: 「海外オンライン商談スキルアップ講座」と題された表が表示される。表の中の「STEP2 【個別指導】講師と模擬商談」が強調表示される。 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで、矢野社長が画面に向かってうなずいている。 古閑CEOと矢野社長がオンラインで話している様子が映し出された画面。 店の一角で、矢野社長が話をしている。 店の一角。デスクで、矢野社長がノートパソコンに向かって話をしている。画面には古閑CEOが映っている。
ナレーション: ステップ2の模擬商談では講師の古閑さんがバイヤー役になり、内容をチェック。先ほどプレゼンを終えた矢野さん、続いてオンライン商談のポイントを指導してもらう。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが身ぶりを交えて話をする。
テロップ: Point! 質感を伝える工夫
古閑CEO: サンプルがないときは、どうやってこの商品のおいしさとか質感を伝えるかっていうのが、すごく大事になってきます。 その場合、実物を手元に置いて、例えば(カメラに)割って見せるとかですね、 こう、カメラに近づけて見せるとかっていう工夫が必要になってきます。
映像説明: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角。デスクで、矢野社長がノートパソコンに向かっている。
ナレーション: さらに、矢野さんのデザインスキルを生かしたアドバイスも…。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが話をする。
テロップ: Point! プレゼンの流れを作る
古閑CEO: 御社のお店全体のイメージはすごくきれいなので、 ランディングページを相手に見せながらですね、お店のストーリーとか商品の説明をされると、 たぶん流れ的にはきれいだったかなと思います。
映像説明: 矢野社長が話をしている。
ナレーション: 矢野さんからも質問。
映像説明: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで画面に向かって話をしている。
矢野社長 向こうの方に逆に質問をして「じゃ、こう改善します」みたいなのっていうのは、 その、こっちのポリシーがないといえばないようにも見られるような気はするんですけども、 バイヤーさんに、その、相談するっていうのは有りなんですかね。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが身ぶりを交えて話をする。
テロップ: Point! 商談で現地のニーズを聞く
古閑CEO: それはもちろんです。 それはむしろ、してないといけないと思いますよ。 商談というのは、自社の商品を売り込むと同時に、バイヤーさんから現地のニーズをヒアリングする最適な場所だと思うんですよね。
映像説明: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで画面に向かって話をする。
矢野社長: なるほどですね。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが身ぶりを交えて話を続ける。
古閑CEO: なので、台湾向けに新しい提案を持っていけたりするのは御社の強みだと思うんです。 それができれば、海外にもっと広がっていく可能性がありますよ。
映像説明: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで、矢野社長がタンブラーを手に取り、飲み物を口にする。
ナレーション: 模擬商談が終わった。
映像説明: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角で、矢野社長がインタビューに答える。 店の一角。矢野社長がノートパソコンに向かいながらうなずいている。 矢野社長がうなずきながら、話を続ける。
矢野社長: 自分のリズムを作れない、かったっていうかですね、 最初に「どんな思いで作ってるのか」っていうのをきちんと説明しとかないとダメだなって…。 とにかくランディングページをブラッシュアップするところが、いちばん急いでやるべきかな。
映像説明: 平屋の工場の外観。壁沿いに数十枚のパレットが積み重ねられている。隣には白い壁の事務所が建っている。出入り口の上のひさしに「株式會社(かぶしきがいしゃ)カワカミ」と書かれた立体ロゴが掲げられている。
テロップ: カワカミ
ナレーション: 続いて模擬商談を行うのは、カワカミ。創業70年の老舗だ。
映像説明: 工場の中。白い金属の柱で組まれた大型の機械が置かれている。白い帽子をかぶった人々が周りで作業をしている。 機械の取り出し口(とりだしぐち)から緑の豆が入った袋が次々に滑り出てくる。青い作業着を着た人物が袋の形を整え、ベルトコンベヤーに載せる。 別の一角。マスクを着け、白い帽子をかぶった2人の女性がコンベヤーで運ばれてくる豆が入った袋を段ボール箱に詰めている。 室内。オレンジの箱入りの「焼うどん」がテーブルに置かれている。箱には湯気を立てている麺のイラストが描かれ、「小倉(こくら)発祥」、「焼うどん」、「乾麺 3食入」、「小倉っ子(こくらっこ)のこだわり」、「株式会社カワカミ」などと書かれている。
ナレーション: 主に砂糖や雑穀などの卸業を営んでいるが、今回、海外に売り込もうとしているのは、こちら。
映像説明: 大きな鉄板で焼きうどんが調理されている。ソースが絡んだ細めのうどんとカットされたキャベツやにんじん、たまねぎが2本のヘラで炒められている。 室内。円い皿に盛りつけられた焼きうどんがテーブルに置かれている。青のりとかつお節、揚げ玉がトッピングされている。
ナレーション: 実は、北九州市の小倉(こくら)は、焼うどん発祥の地といわれている。
映像説明: 屋台の写真。「小倉(こくら)発祥焼うどん」と書かれた看板が屋根に掲げられている。淡い緑の調理服を着た男性が中で作業をしている。屋台の前に10人ほどの行列が出来ている。 ステージの写真。淡い緑の調理服を着た男性が「小倉(こくら)発祥焼うどん」と書かれた黄色いのぼりを手に立っている。天井に取り付けられた色とりどりのスポットライトがステージを照らしている。(写真提供 カワカミ)
テロップ: B級グルメブーム当時のイベント
映像説明: 室内。箱入りの「焼うどん」と皿に盛りつけられた焼きうどんがテーブルに置かれている。
ナレーション: 全国的にB級グルメブームが起きた2003年、新たな主力商品として地元の土産用に開発されたのだ。
映像説明: 工場の中。窓際の棚に段ボール箱が積まれている。赤いジャンパーを着た女性と白い帽子をかぶった女性が話をしている。2人ともマスクを着けている。 赤いジャンパーを着た女性がうなずいている。
テロップ: カワカミ 村上 杏菜 事業開発部長
ナレーション: 海外事業を担当する、村上さん。
映像説明: 工場の一角。白や薄茶色(うすちゃいろ)の大きな紙袋に入った商品がパレットの上に積み重ねられている。薄茶色(うすちゃいろ)の袋には「ホクレンの小豆」などと書かれている。赤いジャンパーを着た村上事業開発部長と青いジャンパーを着た男性が白い袋のほうを指さし、話をしている。 別の一角。村上事業開発部長が書類を手に話を続ける。青いジャンパーを着た男性がうなずく。2人ともマスクを着けている。
ナレーション: 国内企業との商談はオンラインでも経験しているが、海外バイヤーと直接やり取りするのは初めてだ。
映像説明: 事務所の中。テーブルに置かれたノートパソコンに古閑CEOが映っている。 マスクを着けた村上事業開発部長が箱入りの「焼うどん」を手に、ノートパソコンに向かって話をしている。
村上事業開発部長: ご自宅で一度(乾麺を)茹でて、(具材は)お好きなものを入れていただいて 楽しんでいただけるという商品になっております。
映像説明: 事務所の中。マスクを着けた村上事業開発部長がノートパソコンに向かって話をしている。 ノートパソコンの画面に古閑CEOが話をする様子が映っている。
ナレーション: 早速、古閑さんから質問が…。
映像説明: ノートパソコンの画面に古閑CEOが話をする様子が映っている。
古閑CEO: 今回、台湾のバイヤーにいくらで卸しますか。
映像説明: 事務所の中。村上事業開発部長が話をする。
村上事業開発部長: それがちょっと私も値付け(ねづけ)の面で古閑先生にお尋ねしたかったんですけれども。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが身ぶりを交えて話をする。
テロップ: Point! 取引の条件を明確に
古閑CEO: バイヤーさんが聞きたいのはですね、いくらで卸してくれるのかということなんですね。 決済を、どの通貨でやるかっていうことも聞かれますので、 そのあとの支払いサイトも重要です。
映像説明: 事務所の中。村上事業開発部長が話をする。
村上事業開発部長: 初めての商談で、そこまで詰めていいものなんですか。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが身ぶりを交えて話をする。
古閑CEO: そこまで詰めないと逆にダメなんですよ。 バイヤーさんも毎日いろんな商談入ってすごく忙しいので、 そこで値付け(ねづけ)とか支払いの条件とかを、もう決めていかないと。逆に次に持ち越しますよとなるとチャンスが無くなってしまうので、 そこまで準備をしておきましょう。
映像説明: 事務所の中。村上事業開発部長がノートパソコンに向かって話をしている。画面には古閑CEOが映っている。 村上事業開発部長がノートパソコンの画面を見ながらメモを取っている。
ナレーション: 「まずは交渉のための取引条件が重要だ」というアドバイス。さらに、海外ではなじみのない食品だからこそ…。
映像説明: 事務所の中。ノートパソコンの画面に、話をしている古閑CEOが映っている。 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが身ぶりを交えて話を続ける。
テロップ: Point! 調理方法や完成品の動画
古閑CEO: もう少し欲しかったのが、焼きうどんの出来た料理の写真なり、ま、実物でもいいんですけど。 特に作り方とか、どういうふうに作ったらいいか分からないっていう方(かた)もいらっしゃいますんで、 すごく参考になるので、動画はやっぱり必要だったかなと思います。
映像説明: 事務所の中。村上事業開発部長がノートパソコンに向かって何度もうなずいている。
ナレーション: 30分ほどの模擬商談で多くの課題を指摘された村上さん。
映像説明: 事務所の中。村上事業開発部長がインタビューに答える。 村上事業開発部長がノートパソコンを見つめながら、メモを取っている。 村上事業開発部長が話を続ける。
村上事業開発部長: 海外のバイヤーさんに向けて、何を準備すればいいかも分からなかったので、大変勉強になりました。 調理例の写真を作ること。 どんなものか分からなかったら(商談相手は)分からないですよね。フフフ。
映像説明: 事務所の中。話をする古閑CEOの姿がノートパソコンに映っている。
ナレーション: 次のステップはいよいよ商談の実践だ。最後に古閑さんは…。
映像説明: 観葉植物が飾られた部屋。古閑CEOが身ぶりを交えてインタビューに答える。
古閑CEO: このオンライン商談会をきっかけに準備した資料ですとか、表情の練習とかっていうのは、どんな場面でも使えるので、 今からしっかり準備をして、よりブラッシュアップをして、いい、そのプレゼンテーションの準備をするのが大事かなと思います。
映像説明: カワカミの白い壁の事務所の外観。工場の裏手には緑の林が広がり、山がそびえている。 事務所の中。村上事業開発部長がテーブルで書類をまとめている。傍らに箱入りの「焼うどん」が並べられている。フタが開けられた化粧箱の中には「オリジナルソース」と書かれた黄色い小袋やかつお節の小袋などが詰められている。 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の中のデスク。薄茶色(うすちゃいろ)の小さな豚のオブジェが傍らに飾られている。壁には「こぶたのプリン」、「チーズ饅頭」と書かれた商品の写真入りのポスターが貼られている。矢野社長が腕時計を見る。
ナレーション: 模擬商談から5日後。台湾のバイヤーとの商談の日がやって来た。2人はどんな準備をしてきたのだろうか。
映像説明: クリーム色(いろ)の壁の部屋。グレーのポロシャツを着た男性が話をしている。
テロップ: 宏光開発国際(ホングワンカイハツコクサイ) 楊 凱宇(よう かいゆう) さん
ナレーション: 今回2社が商談をするのは、高級ホテルから小さな小売店まで幅広い販路を持つバイヤー。
映像説明: カワカミの事務所の中。村上事業開発部長が書類をめくっている。 村上事業開発部長がノートパソコンに向かって話をしている。 「小倉(こくら)発祥焼うどん」と題された資料が表示される。フタが開けられた化粧箱の写真と皿に盛りつけられた焼きうどんの写真が載っている。右下に「株式会社カワカミ」の社名が日本語と英語で書かれている。 村上事業開発部長がノートパソコンに向かって話を続ける。 「5食入り(5 meals(ファイブ ミールズ)」と題された資料が表示される。
ナレーション: 商談のトップバッターは村上さん。まずは自社の紹介。続いて、「焼うどん」のセットの中身と、1つひとつしっかり見せられる資料で紹介していった。
映像説明: 化粧箱から取り出された中身の写真が載り、周りに円が4つ描かれている。それぞれの円に「干しうどん 佐賀県 神埼市」、「揚げ玉」、「ソース」、「かつお節 鹿児島県 枕崎市」と書かれ、商品の中身と結ぶ線が引かれている。
村上事業開発部長: 次は、こちらの焼うどんの作り方をご紹介いたします。
映像説明: 事務所の中。村上事業開発部長がノートパソコンに向かって話を続ける。
ナレーション: 実は村上さん、模擬商談のあと、すぐに動いていた。
映像説明: 繁華街。車道沿いに建つ、9階建ての茶色いビルの外観。 屋上に「IZUTSUYA」と書かれた立体ロゴが掲げられている。
テロップ: 井筒屋
ナレーション: 北九州市の老舗百貨店、井筒屋。
映像説明: 食品売り場。オレンジののぼりが立てられた棚にパック入りの総菜が並べられている。棚の奥にはガラス張りの厨房がある。 棚にパック入りの焼きうどんが積まれている。フタに「めんテツ 小倉(こくら)焼うどん本舗」と書かれたラベルが貼られている。 ガラス張りの厨房。茶色い調理服を着てヘラを手にした男性が大きな鉄板で焼うどんを作っている。 トングで皿に焼きうどんを盛りつける。
ナレーション: 地下の食品売り場の一角にカワカミの焼うどんを販売する店舗があり、その場で作りたての焼うどんを食べることもできる。
映像説明: 食品売り場の通路。マスクを着けた村上事業開発部長が歩いてくる。レジに立っている茶色い調理服を着た女性に会釈をする。 ガラス張りの厨房。焼きうどんを作る茶色い調理服を着た男性の手元に村上事業開発部長がスマートフォンを向けている。
ナレーション: そこに現れた村上さん。指摘を受けて、早速、焼きうどんの調理の様子を撮影に来たのだ。
映像説明: 村上事業開発部長が持つスマートフォンの画面。焼うどんが調理される様子が映っている。
ナレーション: 撮影機材は、スマホ1台。
映像説明: カワカミの事務所の中。村上事業開発部長がノートパソコンに向かって話をしている。 「How to cook YAKI‐UODN(ハウ トゥー クック ヤキウドン)」と題された調理の様子の映像が表示される。
ナレーション: 狙いどおり、これがバイヤーに高評価。
映像説明: クリーム色(いろ)の壁の部屋。グレーのポロシャツを着た楊さんがインタビューに答える。
楊さん・中国語吹き替え: 商品をどのようにお客様にお薦めできるかよく分かって、 あの動画は、とても良かったです。
映像説明: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角。デスクで矢野社長がノートパソコンに向かっている。
ナレーション: 続いて、商談に臨むのはアイソラの矢野社長。
映像説明: 店内の一角。ノートパソコンとモニターが置かれたデスクで、矢野社長がノートパソコンに向かってうなずいている。ノートパソコンには楊さんが映り、モニターには資料が映し出されている。 棚に置かれた白い籠に、透明な袋で包装された数種類の三角のスコーンが入れられている。茶色の円い籠には丸い2種類のスコーンが入っている。
ナレーション: 矢野さんの後ろには実際の商品がスタンバイ。
映像説明: 半分にカットされた丸いスコーンが紙の上に置かれている。スコーンの中には白いクリームがたっぷりと詰められている。
ナレーション: 断面図を見せるために、あらかじめカットしたものも用意した。
映像説明: 矢野社長の傍らに小さな豚のオブジェが飾られている。壁には「こぶたのプリン」と「チーズ饅頭」のポスターが貼られている。 店の一角。デスクで矢野社長がノートパソコンに向かって会釈をし、話をする。
ナレーション: さらに、画面に商品のポスターやマスコットが映るように配置するなど、雰囲気作りも工夫した。
映像説明: 店の一角。壁に貼られた「こぶたのプリン」と「チーズ饅頭」のポスターを背景に矢野社長が挨拶をする。
矢野社長: よろしくお願いします。
楊さん・日本語: よろしくお願いします。
映像説明: 店の一角。デスクで矢野社長がノートパソコンに向かって話をする。
矢野社長: 資料のほうを画面共有させていただきますので、見えるかどうか、ちょっとご確認ください。
映像説明: ノートパソコンの画面。「藍堂菓子舗昊(あおぞらどうかしほ)について」、「当店の経歴」と題された資料が表示され、スクロールされる。 円い形の焦げ茶色(いろ)のケーキの写真が載った資料が表示される。ケーキの真ん中にはカットされたくるみがトッピングされている。写真の傍らに「豆乳ガトーショコラ」、「ちょっぴりオトナの濃厚リッチが人気。ほろ苦さがアクセント。」と書かれている。
ナレーション: 矢野さんは複数の資料を1つにして自社の紹介、商品紹介と順番にトークを進めることで、プレゼンの流れを作った。
映像説明: 茶色の丸いスコーンの写真が入った資料が表示される。スコーンの断面にぎっしり詰まった白いクリームが見えている。「藍昊堂謹製(あおぞらどうきんせい) チーズ饅頭」、「優しい甘さの生地に、クリームチーズの酸味が絶妙です。」と書かれている。 店の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで、矢野社長がスコーンの断面を前のほうに向けている。
矢野社長: こういうですね、中にクリームチーズがいっぱい入っておりまして…。
ナレーション: 商品は実物で中身を見せた。
映像説明: 店の一角。デスクで矢野社長がノートパソコンに向かって身ぶりを交えて話をしている。 ノートパソコンの画面に「ご提供価格について」と見出しが付けられた資料が表示されている。 矢野社長が話を続ける。
矢野社長: 一応、想定している値段を載せてるんですけども、そちらの(消音)%で卸させていただこうと思っています。
ナレーション: 矢野さん、卸価格も明確に提案。
映像説明: ノートパソコンの画面に「最後に」と見出しが付けられた資料が表示されている。「お客様のオリジナルデザインパッケージや商品の企画など、柔軟な対応が可能です。」などと書かれている。 店の一角。ノートパソコンが置かれたデスクで矢野社長が話を続ける。
矢野社長: 広告代理業というのもやっておりまして、台湾で売られるときのオリジナルとしての展開ということもサポートさせていただけますので…。
ナレーション: 現地のニーズに対応できることも伝えられた。
映像説明: 店の一角。デスクで矢野社長がノートパソコンに向かって話をしている。
ナレーション: 商談を終え、バイヤーの反応は…。
映像説明: クリーム色(いろ)の壁の部屋。楊さんがインタビューに答える。
楊さん・中国語吹き替え: 物流に関する情報なども詳しい説明があり、 矢野社長が準備した資料は、すばらしかったです。
映像説明: 井筒屋のガラス張りの厨房。村上事業開発部長が鉄板で調理される焼うどんにスマートフォンを向けている。 カワカミの事務所の中。村上事業開発部長が「焼うどん」の化粧箱や小袋を手に話をしている。 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)の一角。デスクで矢野社長がカットされたスコーンを指さし、話をしている。 店の一角。壁に貼られた「こぶたのプリン」と「チーズ饅頭」のポスターを背景に矢野社長が話をしている。
ナレーション: 輸出への第一歩をオンライン商談で踏み出した村上さんと矢野社長。彼らの挑戦は、まだまだ始まったばかり。
映像説明: 藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)。棚にオレンジの瓶詰が並べられた部屋。矢野社長がうなずきながら、インタビューに答える。 銀色の壁の厨房。白い調理服を着た女性と青いエプロンをした女性が調理台で作業をしている。2人ともマスクを着けている。 茶色い粒がトッピングされたシュークリームが冷蔵ショーケースに並べられている。「〈グルテンフリー〉 米粉(こめこ)のシュークリーム ¥260(にひゃくろくじゅうえん)」、「ご注文頂いてからクリームをつめています。」と書かれた札(ふだ)が立てられている。 棚にオレンジの瓶詰が並べられた部屋で矢野社長が話を続ける。
矢野社長: 日本(にほん)ではですね、まだまだ小さいですけども、まずはアジアから ステップとしてですね、今回の商談をなんとかですね、つなげていけるように…。
映像説明: カワカミの事務所の中。村上事業開発部長がノートパソコンを見ながらメモを取っている。画面には楊さんと古閑CEOが順番に映っている。 村上事業開発部長がうなずきながら、話をしている。 パーティションの前で村上事業開発部長がインタビューに答える。
村上事業開発部長: (今回の商談で)吸収できたことを自分の中でかみ砕いて 新しい選択肢(オンライン商談)ができるようにしていきたいなと思ったのと、 そういうことができる、今、環境があるんだなというのを、とても実感しています。
スタジオの八木(やぎ)キャスター: オンライン商談会というスタイルは、輸出ビジネスにとって大きな変化でした。今後、対面での商談が再開しても、オンラインのメリットと組み合わせて、海外展開の可能性が、ますます広がりそうですね。
映像説明: 八木(やぎ)キャスターがおじぎをする。
番組に関連するレポートを「海外バイヤーとのオンライン商談のポイント(農林水産物・食品)(2020年9月)」でご覧いただけます。
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テーマ:水素革命Ⅲ 世界がわかる! オーストラリアで見た最前線
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