展示会でもっと"魅せる"
2020年06月11日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
ジェトロ・ウェブアクセシビリティ方針に基づき、「世界は今」では次のような取り組みを行っています。
- 聴覚障害をお持ちの方向け
- 字幕キャプションを用意しています。動画コントロールバーで字幕をオンにしてご利用ください。ただし、Internet Explorerでは文字体裁が崩れるため、 Google ChromeやFirefoxのご利用を推奨します。
- 視覚障害をお持ちの方向け
- 動画の内容をテキストに起こした「テキスト解説」をご利用ください。動画の次にテキスト解説を表示させるリンクがあります。
新型コロナウイルスの影響で、予定されていた多くの展示会が延期や中止を余儀なくされた。今後、展示会はオンラインの活用も含めてスタイルが変化し、模索が続いていくことになるが、出展者にとって変わらないテーマは「商品の魅力をいかに伝えるか」だ。例えば、洗濯洗剤を扱う企業は、展示会場内のバイヤーだけでなく、外にいる消費者にアプローチするために地元の“助っ人”の力を活用。一方、手作りにこだわるランドセルのメーカーや木製品を天然の藍で染める技術を持つ企業が展示会場で見せたものとは? 世界中から集まる出展企業の中でどのようにアピールし、商談に結び付けるか。それぞれの“魅せる”工夫を紹介する。
(9分54秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」
映像説明: スタジオ。世界地図をバックに女性キャスターが座っている。 ショートタイの付いたグレーのブラウスを着ている。
テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)
八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 新型コロナウイルスの影響で、今年、世界中で予定されていた多くの展示会が、延期や中止を余儀なくされました。今後、展示会のスタイルは、オンラインによるものも含めて変化していくと思います。番組では、これまで展示会に出展したいろいろな企業を取材してきましたが、今回は、その中でも特にアピールのしかたが特徴的だった取り組みを、3社の事例であらためてご紹介します。
テロップ: 展示会でもっと“魅せる”
八木(やぎ)キャスター: まず最初は、オンラインで、展示会場から、その場にいないユーザーに向けて直接アプローチした事例です。
映像説明: 展示会場の外観。広い階段の下に、おなかに「CIIE」と書かれた2体のパンダのオブジェが飾られている。階段の上には、「CBME」、「2019」、「WELCOME」、中国語の簡体字(かんたいじ)で「歓迎」と書かれたカラフルな立体看板が置かれている。
テロップ: 中国 上海
映像説明: 会場の中。数多くの企業のブースが設けられ、大勢の人が通路を歩いている。
テロップ: 2019年7月24~(から)27日 CBME China 2019
ナレーション: 2019年、上海で開催された中国最大級のベビー、キッズ、マタニティー関連見本市。
映像説明: 白いブース。たくさんの人が周りに集まり、カーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が実演している様子を見ている。ビデオカメラで撮影している人やスマートフォンを手にしている人もいる。 カーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が、水が入った水槽にプラスチックのボトルから黒い液体を注ぐ。
ナレーション: その一角に出来た、この人だかり。行われていたのは、洗濯洗剤の洗浄力を紹介するデモンストレーションだ。
映像説明: 白いブース。カーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が、青系の柄物のワンピースを着た女性と身ぶりを交えて話をしている。女性はピンクのボトルを手に持っている。
ナレーション: しかし、よく見ると、ただの実演ではないようだが…。
映像説明: 青系の柄物のワンピースを着た女性とカーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性の前に、スマートフォンが取り付けられたスタンドが立てられている。青系の柄物のワンピースを着た女性がスマートフォンに向かって話をし、カーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性がおじぎをしながら挨拶をする。 女性が手にしているスマートフォンの画面に、青系の柄物のワンピースを着た女性とカーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が実演をする様子が映っている。周りに中国語のアイコンがいくつも表示されている。
ナレーション: なんとインターネットで通販番組をライブ配信中。
映像説明: 青系の柄物のワンピースを着た女性がカーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性の隣で話をしている。
テロップ: 夏夏(シャシャ) さん
ナレーション: 彼女はKOLのシャシャさん。
映像説明: カーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が青系の柄物のワンピースを着たシャシャさんと話をしながら胸の前で手を合わせたあと、一礼する。 シャシャさんが、手に持ったスマートフォンの画面を前に向け、画面を指さす。カーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が隣で小さくうなづいている。
テロップ: KOL Key Opinion Leader
ナレーション: KOLとは、いわゆるインフルエンサー。中国では広く認知されている存在だ。
映像説明: シャシャさんが「I LOVE MAMA」と書かれたピンクのボトルを手に、身ぶりを交えて話を続ける。 スマートフォンが取り付けられたスタンドの前で、シャシャさんが話をしながら手に持っているスマートフォンの画面を正面に向ける。
ナレーション: 彼らはインターネット上(インターンネットじょう)に店を持つショップオーナーでもあり、自らこうして商品を紹介し、販売している。
映像説明: スマートフォンが取り付けられたスタンドの前で、シャシャさんとカーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が話をしている。ブースの壁には、笑顔の赤ちゃんに頬を寄せる母親の顔が描かれ、「I LOVE MAMA」、「日本製 酵素植物系洗剤」、「環境に優しい赤ちゃん用洗剤」、「無添加」などと書かれたピンクのポスターが貼られている。中国語の説明と商品の写真などが入ったポスターも貼られている。
ナレーション: このKOLを使ってオンラインで消費者にもピーアールしていたのは、
映像説明: カーキ色(いろ)のエプロンを着けた男性が「I LOVE MAMA」と書かれたピンクのボトルを手に話をしている。
テロップ: 理想 浅倉 行雄 社長
ナレーション: 無添加で植物性の洗剤を販売する、理想の浅倉社長。
映像説明: シャシャさんが、手にしたピンクのボトルを指さしながらカーキ色(いろ)のエプロンを着けた浅倉社長と実演を続ける。
ナレーション: 前の年にKOLを活用して売り上げを大きく伸ばし、その効果を実感したという。
映像説明: 理想のブース。浅倉社長が身ぶりを交えてインタビューに答える。
浅倉社長: 3年前からもう本格的にKOLの時代に来てんじゃないかなと思って。 知らないお客さんから、こう、問い合わせが非常に多くなったんですね。
映像説明: スマートフォンを取り付けたスタンドの前でシャシャさんが白い布を手に話をしている。隣で浅倉社長がうなずいている。 シャシャさんが白い布を広げて話を続ける。シャシャさんの右隣に立つ白いプルオーバーシャツを着た女性が手に持った布を広げている。浅倉社長が白いプルオーバーシャツを着た女性の手元にある布を指さす。
ナレーション: シャシャさんのフォロワー数は28万人で、20代から40代の女性が多いという。
映像説明: 黒いTシャツを着た女性が、スタンドに取り付けたスマートフォンに向かって話をしているシャシャさんを見ている。腕輪を付けた女性の手がスタンドのスマートフォンの画面を指さす。画面の左上に人の形のアイコンと「13009」の数字が表示されている。
ナレーション: このときの視聴者数、およそ1万3,000人。
映像説明: シャシャさんがピンクのボトルを手に持ちながらインタビューに答える。 スタンドに取り付けたスマートフォンの画面にシャシャさんが映っている。腕輪を着けた女性の手がスマートフォンに表示された買い物かごのアイコンをタップする。画面が切り替わり、ピンクのボトルの写真や中国語の説明、「\198(198えん)」などの文字が表示される。 シャシャさんがピンクのボトルを手に持ちながら話を続ける。
シャシャさん・中国語吹き替え: 今、配信を見ている人は、この画面からそのまま購入することができます。 販売数は大幅に増えます。 ライブ配信で紹介することは、視聴者にとって、よりブランドが理解できて、受け入れやすくなります。
映像説明: 腕輪を着けた女性が手にしているスマートフォンの画面にグレーのワンピースを着てマイクを持った女性が映っている。 理想のブース。スタンドに取り付けたスマートフォンの画面に手にしたボトルを指さす浅倉社長とシャシャさんが映っている。スタンドに取り付けたスマートフォンの前で浅倉社長が手に持ったボトルを見せながら話をしている。
ナレーション: シャシャさんのサイトではライブ配信後も動画が公開されていて、商品を購入することもできる。そのため、しばらくのあいだ、反響が続くという。
映像説明: 理想のブース。スタンドに取り付けたスマートフォンの前で商品を紹介しているシャシャさんと浅倉社長。ブースの前の通路を大勢の女性が歩き、立ち止まったりしながらその様子を見ている。
ナレーション: 展示会場の中と外がオンラインでつながることで、可能性は大きく広がりそうだ。
映像説明: スタジオ。世界地図をバックに座っている八木(やぎ)キャスターが話をする。 八木(やぎ)キャスターの右に、「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたグレーの枠が現れる。枠の中に、紺のストライプのスーツを着た男性が映し出される。
八木(やぎ)キャスター: 中国では、数年前からオンラインと実店舗を融合させたビジネスが増えていましたが、展示会の場面でも、そうした展開が可能なんですね。ここで、今回ご紹介した上海の展示会にも携わった、ジェトロの担当者にお話を聞いてみます。林さん。
映像説明: グレーの枠が拡大され、紺のストライプのスーツを着た男性が話をする。
テロップ: ジェトロ 海外市場開拓課 林 真彦(はやし まさと)
林(ジェトロ 海外市場開拓課): はい。先ほどのですね、VTRに出てきたKOLは、中国でマーケティングを行ううえで、重要なポジションとして定着しつつあります。
テロップ: トップクラスのKOLの視聴者数 3,000万~(から)4,000万人
林: 特に、トップクラスのKOLのライブ配信でプロモーションすると、3,000万人から4,000万人、視聴することもあり、売り上げに大きく貢献しています。
映像説明: スタジオ。世界地図をバックに八木(キャスター)が座っている。八木(八木)キャスターの右に表示されているグレーの枠の中で紺のストライプのスーツを着た林が話を続け、八木(やぎ)キャスターがうなずきながら聞いている。
林: KOLには得意とする、さまざまな分野やレベルがありますので、もし今後お願いしたいという場合には、自社に合うKOLを見極めることが大切になろうかと思います。
映像説明: グレーの枠が拡大され、紺のストライプのスーツを着た林が話を続ける。
テロップ: デジタル化に順応し 海外展開を継続させる
林: あと、中国に限ったことではありませんが、やはり今後はデジタル化に順応し、そのメリットと商機を見いだして、海外展開を継続させて、利益を生みだしていくことが不可欠であろうかと考えます。
映像説明: スタジオ。世界地図をバックに座る八木(やぎ)キャスターが林に対しておじぎをし、話をする。グレーの枠の中の林がうなずいたあと、枠の中の表示内容が「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」の文字に変わる。
八木(やぎ)キャスター: ありがとうございました。展示会の再開にも備えつつ、並行してデジタル化にも対応していく、ということが大切なんですね。
映像説明: スタジオ。世界地図をバックに座る八木(やぎ)キャスターが体の向きを変え、話をする。
八木(やぎ)キャスター: さて、どんな形の展示会であっても、商品の魅力をどう伝えるかは、変わらないテーマです。
テロップ: ものづくりの技で“魅せる”
八木(やぎ)キャスター: 次にご紹介するのは、商品の背景を見せる工夫をしていた2つの事例です。
映像説明: 2階建ての建物の外観。「株式会社 村瀬鞄行(むらせかばんこう)」と書かれた立体文字が正面に掲げられている。2階の壁にランドセルを背負った子どもが描かれ、1階の前面部分はガラス張りになっている。
テロップ: 名古屋市
テロップ: 村瀬鞄行(むらせかばんこう)
ナレーション: 名古屋で60年以上、ランドセルをつくり続けている、村瀬鞄行(むらせかばんこう)。
映像説明: 建物の中。壁の棚に、薄茶や緑、青など、色とりどりのランドセルが20個ほど並べられている。壁には「コードバン オリジナルモデル」、「牛革 オリジナルモデル」と書かれた札(ふだ)が貼られている。 天井近くに掛けられた大きな額の中に、金属や茶色い革などでつくられた、さまざまな形のパーツがいくつも並べられている。それぞれのパーツには、「かぶせ」、「マベロ」、「引っぱり」などと書かれたラベルが貼られている。 作業台にプラスチック製のケースが2つ置かれている。1つには、バックルが取り付けられた短い革のベルトのようなものが並べられている。もう1つの「②」の札(ふだ)が付いたプラスチック製のケースには金属のパーツが入ったポリ袋が並んでいる。
テロップ: ランドセルのパーツ
ナレーション: ランドセルは200を超えるパーツからつくられている。その一つ一つが、職人による手づくりだ。
映像説明: 作業場。眼鏡を掛けた職人の男性が、作業台に置かれた細長い四角形のパーツの上に、異なる材料でつくられた同じ四角形の形のパーツを慎重に重ねている。 白いシャツを着て茶色いエプロンを着けた職人の男性が、ランドセルの縁(ふち)の部分を縫っている。太めの白い糸が付けられた針が分厚い黒い革に突き通される。突き通された2本の糸が互いに逆方向に引っ張られる。革の表面に糸の縫い目が等間隔につくられていく。
ナレーション: ミシンでは太い糸が使えないこともあり、製造には伝統的な手縫いの技術を要する。太い糸でしっかりと縫製することで、丈夫で縫い目もきれいな製品ができる。
映像説明: 白いシャツを着て茶色いエプロンを着けた男性がランドセルの縁(ふち)を2本の針と糸で縫う作業を続ける。
テロップ: かばんづくりの“技のデパート”
ナレーション: ランドセルは、かばんづくりの「技のデパート」ともいわれているのだ。
映像説明: 作業場。黒いシャツを着て茶色いエプロンを着けた職人の男性がミシンで縫い物をしている。その手前にグレーのジャケットを着た女性が立ち、インタビューに答える。
テロップ: 村瀬鞄行(むらせかばんこう) 林 州代(はやし くによ) 社長
林社長: 日本(にほん)のものづくり、に関して、ランドセルっていうのは6年間持って、毎日持っても壊れないっていう、その技術というものは、あの、私、世界に誇れるものだなっていうふうに思ったもんですから。
映像説明: 青空の下の街並み。鏡面ガラスの建物があり、車道の上を横断するモノレールを5両編成の車両が走っている。
テロップ: 米国 ラスベガス
映像説明: 展示会場の中。「PROJECT」、「31000」と書かれた看板が天井からつり下げられている。何本も建てられた柱には、「DENIM PROJECT」、「CONTEMPORARY SPORTSWEAR PROJECT」などと書かれている。通路沿いに設けられた白いブースの前で人々が足を止めている。
テロップ: 2017年2月21~(から)23日 PROJECT LAS VEGAS(プロジェクト ラスベガス)
映像説明: 白いブース。壁際の棚に、カラフルな無地のランドセルや、花柄のランドセル、革のバッグが並べられている。棚の奥の壁には「eddy」と書かれたロゴが描かれている。
テロップ: 村瀬鞄行(むらせかばんこう)
ナレーション: 2017年、ラスベガスで開かれたファッション関連の見本市に、村瀬鞄行(むらせかばんこう)が出展。
映像説明: ブース内に置かれた階段状の台に、髪を後ろでまとめた職人の男性が座り、ランドセルを縫っている。
ナレーション: そのブースの中央に座る1人の職人。
映像説明: ブース内に置かれた階段状の台で、髪を後ろでまとめた職人の男性がランドセルを膝で挟み、2本の針と糸で縫う作業を進めている。
ナレーション: バイヤーの足を止めるために行った(おこなった)のは、ランドセルづくりの実演だ。
映像説明: 職人の男性が2本の針と糸でランドセルを縫う手元。赤いランドセルの縁(ふち)の部分に、白い縫い目がきれいに並んでいる。赤い皮に突き通された2本の糸が互いに逆方向に引っ張られ、新たな縫い目がつくられていく。 ブース内に置かれた階段状の台の前。黒いジャンパーを着た男性とポニーテールの女性が、職人の男性の作業を眺めている。ピンクのランドセルを背負った林社長がブースの中からその様子を見守っている。
ナレーション: 僅かな道具を使って仕上げ作業の工程を見せるだけでも、ランドセルづくりの高い技術を披露することができる。
映像説明: 村瀬鞄行(むらせかばんこう)のブースの中。薄茶のランドセルを背負った男性が自分の姿を鏡に映している。ピンクのニット帽をかぶった男性が背中から黒いランドセルを下ろしている。 林社長が薄茶のランドセルを背負って笑顔を浮かべた女性にスマートフォンを向け、画面をタップする。林社長が親指を立てたあと、薄茶のランドセルを背負っていた女性も親指を立てる。 紺のスーツを着た男性が水色のランドセルの「かぶせ」の部分を開けて中を見ている。林社長がランドセルに手を添えて支えている。
ナレーション: 次々と集まってきたバイヤーは、初めて見るランドセルに興味津々。
映像説明: ブース内に置かれた階段状の台で職人の男性がランドセルを2本の針と糸で縫う作業を続けている。 職人の男性が作業をしている台のそばで、白いシャツを着た女性とベストを着た男性が話をしている。
ナレーション: 丁寧に縫製されていく作業を目の当たりにすることで、品質の説得力が増し(まし)、価格に対する理解にもつながる。
映像説明: 村瀬鞄行(むらせかばんこう)のブース。紫のTシャツの上にグレーのカーディガンを着た女性がインタビューに答える。
テロップ: ブティックの経営者
ブティックの経営者・英語: 納得できる価格でとてもよかった。
映像説明: ピンクのシャツを着た男性が、ブース内に置かれた階段状の台で2本の針と糸でランドセルを縫う作業をしている職人の男性にスマートフォンを向けている。2人が握手を交わす。2人が握手をする様子が静止画に替わり、画面中央に、ランドセルを縫う職人の男性の写真が表示される。その写真の周りに「facebook」、「Twitter(ツイッター)」、「Instagram」のアイコンが表示される。
ナレーション: 写真撮影されることも多く、日本の職人の様子がSNSでも紹介され、拡散された。
映像説明: ブース内に置かれた階段状の台でランドセルづくりの作業を続ける職人の男性のそばで、キャップをかぶった男性と白いワイシャツに茶色いエプロンを着けた男性スタッフが話をしている。キャップをかぶった男性が親指を立てる。
ナレーション: 職人技をパフォーマンスとして見せることが、バイヤーの関心を強く引き付けたのだ。
映像説明: ベージュのブース。グレーのコートを着た男性が手に持った何かを見つめている。男性の手元にはモザイクが掛けられ、はてなマークが表示されている。白と黒のストライプのシャツを着た女性が、男性の手元を指さしながら話をしている。2人のあいだに立つ黒いカーディガンを着た女性がその様子を見ながら話を聞いている。
ナレーション: 一方、物を使って技術力を見せた企業もある。
映像説明: 展示会場の中。籐でつくられたランプシェードが天井からいくつもつり下げられ、同じ籐の素材でつくられた椅子が床に並べられている。大勢の人が商品を見ながら通路を歩いている。 照明の明かりを抑えた一角。ガラスの壁の内側に赤や青、黄色(きいろ)、緑、オレンジなど、それぞれ同じ色(いろ)のひもの束を縦にならべてつり下げているブース。表側には白の文字で「MISSONI HOME(ミッソーニ ホーム)」のロゴがある。通路を挟んで黒い格子状のパーティションに「FENDI(フェンディ)」と書かれたサインが明るく浮かび上がったブースがある。 白いブース。フランス語で「NATACHA ET SACHA(ナターシャ エ サーシャ)」と書かれた看板が掲げられている。グレーのニットを着た女性と首に白いスカーフを巻いた女性が、壁に掛けられた長いコードが取り付けられたグレーの照明器具を見ている。ブースの奥にはポットのような形をしたパステルカラーの商品が3つ並べられた展示台があり、天井から長いコードが取り付けられた赤い照明器具がつり下げられている。
テロップ: フランス ビルパント
テロップ: 2020年1月17~(から)21日 メゾン・エ・オブジェ・パリ
ナレーション: インテリアのパリコレともいわれるメゾン・エ・オブジェ。
映像説明: ベージュのブース。展示台の周りで、黒いブラウスを着た女性とグレーのダウンジャケットを着た男性、紺のトレーナーを着た男性、白と黒のストライプのシャツを着た女性が身ぶりを交えて話をしている。展示台には豊富なバリエーションの藍色の商品が並べられている。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい)
ナレーション: この展示会に初めて挑んだのが大利木材(だいりもくざい)だ。
映像説明: 展示台に並べられた、大きさの異なる藍色の四角形の板。木目が浮かんだ表面に、冬化粧をした富士山と桜などの花が色鮮やかに描かれている。 透明のパッケージに入れられた小さな長方形の板。「AOLA(アオラ)」、「Mobile Stand」と書かれたラベルが巻かれている。隣に置かれたサーフボードのようなデザインのスタンドにスマートフォンが載せられる。 木製のカップ。飲み口(のみくち)の部分は、木、そのものの薄茶で、中ほどはグラデーションが掛かり、底の辺りは藍色に染められている。 木製のカップの周りに、藍色の切り子のグラスや、化粧箱に入れられた、とっくりとおちょこなども置かれている。
ナレーション: 地元徳島県特産の藍で染めた木製の雑貨を多数展示。スマホスタンドやひのきのカップなど、木材の質感と藍のコントラストが、和の雰囲気を漂わせる。
映像説明: 大利木材(だいりもくざい)のブース。グレーのコートを着た男性と白と黒のストライプのシャツを着た女 性が身ぶりを交えて話をしている。2人のあいだに立つ黒いカーディガンを着た女性と、白と黒のストライプのシャツを着た女性の隣に立つ紺のトレーナーを着た男性が話を聞いている。グレーのコートを着た男性が手に持っている小さな藍色の板を照明の下に持っていき、眺める。
ナレーション: スタッフがバイヤーに説明しているのは商品ではなく、ただの青い板のようだが…。
映像説明: 展示台に置かれた小さな藍色の板。8枚の板が1枚につなげられており、表面にそれぞれの板の木目が浮かんでいる。
ナレーション: 実は、この板に施されているのが、大利木材(だいりもくざい)の技術だ。
映像説明: 市街地の道路沿いに並ぶグレーの2階建ての建物。コンクリートの建物の屋上には、大きく「大利(だいり)」と筆文字で書かれた看板が取り付けられ、入口には「大利木材(株)(だいりもくざいかぶしきがいしゃ)」と書かれた縦長の白い看板が掲げられている。コンクリートの建物の隣には灰色のトタンで作られた大きな三角屋根の建物が建っている。
テロップ: 徳島市
テロップ: 大利木材(だいりもくざい)
映像説明: 屋外の木材置き場。大きいもので直径1メートルほどもあろうかという丸太が山のように積み上げられている。紺の作業着を着た男性が上に手を伸ばして丸太の断面に触れながら話をする。 コンクリートブロックの壁の作業場。赤いズボンをはいて、工具の入った白いバックを腰に付けた男性が、作業台の上にある組み合わされた木材の向きを変える。 上部の窓から外の光がさし込む材木置き場。紺の作業着を着た男性が、藍色に染められた2メートルを超える長さの板を立てかけている。 上部の窓から外の光がさし込む材木置き場。2メートルを超える長さの板がならべて立てかけられている。濃い藍色に染められたものや塗装をしていないもの、表面にうろこのような立体的な模様に加工され、藍色に染められたものもある。
ナレーション: 1958年に原木の販売からスタートし、建材を軸に、日用品までを手がける大利木材(だいりもくざい)。自社の建材を差別化するため、木材に藍染めを施す技術を開発した。
映像説明: 異なる木目の板をつなぎ合わせた小さな板を染色する男性の手元。染料をしみこませた道具を何度もこすりつけている。 木目が濃淡のある藍色に染めあげられた板。
テロップ: 浸透させて染める
ナレーション: ただ表面に塗るのではなく、浸透させて染める風合いは、化学塗料には出せない魅力だ。
映像説明: 上部の窓から外の光がさし込む材木置き場。紺の作業服を着た男性が身ぶりを交えてインタビューに答える。 藍色で、さまざまな風合いに染められた板材がならべて立てかけられている。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい) 小濱 利郎(こはま としろう) 専務
小濱(こはま)専務: 染料だからこそ、その(木材の)組織、細胞のですね、穴の大きさだとかによって風合いが変わってくると。 節のある部分っていうのは、茶色で残るんですが、それ以外の所は青く染まると。
映像説明: 上部の窓から外の光がさし込む材木置き場に、藍色に染められた板、染色前の板、うろこのような立体的な模様に加工され、藍色に染められた板がならべて立てかけられている。 大利木材(だいりもくざい)のブース。展示台に藍色のおぼんや小鉢、コースターなどが並べられている。 8枚の板を1枚につなげ、表面にそれぞれの板の木目が浮かんでいる板も置かれている。
ナレーション: しかし、こうした大型の製品を海外で展示することは難しい。
映像説明: 展示台に置かれた、8枚の板を1枚につなげ、表面にそれぞれの板の木目が浮かんでいる板。
ナレーション: そこで用意されたのが、この板のサンプルだ。
映像説明: 工場の中。異なる木目の板をつなぎ合わせた小さな板を染色する男性の手元。 木目が濃淡のある藍色に染められた板が作業台に立てて置かれている。
ナレーション: 建材として使われる杉は、木目や節が多く、はっきりしているため、藍と木目のコントラストが、より鮮やかに浮かぶ。
映像説明: 大利木材(だいりもくざい)のブース。展示台に置かれた8枚の板を1枚につなげ、表面にそれぞれの板の木目が浮かんでいる板を前に、小濱(こはま)専務が柄物のワンピースを着た女性と緑のカーディガンを着た女性と話をしている。 展示台の前で、白と黒のストライプのシャツを着た女性と黒い上着を着た女性、紺のセーターを着た女性が、カタログや展示台の上に並べられた製品を指さしながら話をしている。
ナレーション: これが、ほかの商品を説明するときにも活躍し、藍染めの奥深い(おくぶかい)魅力を伝えることにつながった。
映像説明: 大利木材(だいりもくざい)のブース。展示台のそばで、紺のセーターを着た女性がうなずきながらインタビューに答える。
テロップ: 米国のバイヤー
米国のバイヤー・英語: 木のカップを天然の藍で染めたものは見たことがない。
映像説明: 緑のカーディガンを着た女性が、8枚の板を1枚につなげ、表面にそれぞれの板の木目が浮かんでいる板を手に持った小濱(こはま)専務と身ぶりを交えて話をしている。2人のあいだに立つ栗色のロングヘアの女性が胸に手を当てながら話を聞いている。 グレーのセーターを着た女性が手に持った木製のグラデーションがあるカップをなでながら、緑のカーディガンを着た女性と話をしている。 展示台の前で、小濱(こはま)専務がグレーのコートの男性に名刺を渡している。 小濱(こはま)専務が、水玉模様のブラウスを着た女性と黒い上着を着た女性、白と赤のボーダー柄のシャツを着た女性に笑顔で話をしながらおじぎをしている。
ナレーション: 技術力を分かりやすく見せることが商品の価値を高める。大利木材(だいりもくざい)では今後、藍染めの新商品も展開していく予定だ。
映像説明: 大利木材(だいりもくざい)のブース。小濱(こはま)専務が身ぶりを交えてインタビューに答える。 展示台を挟んで、小濱(こはま)専務が水玉模様のブラウスを着た女性と白と赤のボーダー柄のシャツを着た女性に話をしている。水玉模様のブラウスを着た女性が熱心に聞いている。 小濱(こはま)専務が、展示台の商品を指さしながら話をしている。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい) 小濱 利郎(こはま としろう) 専務
小濱(こはま)専務: ジャパンブルーとしての藍を広めるというのと、私どもが持っている技術との組み合わせによって、 まだまだ市場としては、拡大できるなと思っています。
映像説明: スタジオ。世界地図をバックに座る八木(やぎ)キャスターが話をする。
スタジオの八木(やぎ)キャスター: 丁寧な職人技を直接見せたり、素材の美しさを見せるサンプルを用意するなど、一工夫(ひとくふう)するだけでも、バイヤーに伝わるものは大きく変わってきますよね。オンラインでも、動画などを使って、さらに表現できることがありそうです。
映像説明: 八木(やぎ)キャスターがおじぎをする。
次の番組も併せてご覧ください:
- 外国人が発見! 日本の製品の使い方 ‐ところ変われば おしゃれアイテムに‐ (2017年7月5日)
- ママとベビーの中国市場 ‐ポスト「一人っ子政策」のチャンスを見る‐ (2019年9月12日)
- 羽田空港で調べてみた! 外国人に売れる商品とは? (2020年02月20日)
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11月14日(予定)
テーマ:水素革命Ⅲ 世界がわかる! オーストラリアで見た最前線
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