羽田空港で調べてみた! 外国人に売れる商品とは?
2020年02月20日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
ジェトロ・ウェブアクセシビリティ方針に基づき、「世界は今」では次のような取り組みを行っています。
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羽田空港国際線旅客ターミナルで、日本の工芸品や日用品のテストマーケティングが行われた。そこは、インバウンド客やビジネスパーソンが行き交う“日本の中の海外”。売り場に設置されたカメラとヒアリングを通じて、外国人の関心を分析。「このくらいの値段なら手頃だ。」「もっとバリエーションがあるといい。」「調達する原材料への配慮が感じられる。」 参加企業は、こうした声を製品づくりと販売戦略に生かしていく。藍で染めた木製のカップを販売した徳島の企業は、その数ヵ月後、フランスの展示会に臨んだ。単に良いモノというだけでなく、外国人に売れる商品とは何か、確認しながら前に進む企業の取り組みを取材した。
(11分18秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」
映像説明: スタジオ。 地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。腰から下が細かいプリーツ加工になっている黄色いニットのワンピース姿。
テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)
八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 商品の海外展開にあたり、ターゲットとする国や価格などを考えるための情報収集は欠かせません。そうしたなか、外国人を対象に、工芸品や日用品の好みを探る、テストマーケティングが行われました。今回、その舞台となったのは、羽田空港です。果たして、この結果をうまく輸出に生かせるのか。参加企業を追いました。
テロップ: 羽田空港で調べてみた! 外国人に売れる商品とは?
映像説明: グレーの人工大理石の床の、広々とした施設の中。奥の通路には大勢の人が行き交っている。中央の吹き抜けの広場に設置されたカウンターの中には3人のスタッフが立っている。上部の壁には、10台のモニターが横1列に並び、看板には「DUTYFREE PICKUP」と書かれている。カウンターの前にはテーブルと白い椅子が並び、スーツケースやカートをそばに置いた人々が腰を下ろしている。テーブルが置かれたスペースの中央部分の床にはレッドカーペットのような太くて赤いラインが引かれ、黒い柱とショーウィンドウで囲われたスペースへとつながっている。出入り口の上部には「ESSENCE OF JAPAN」と書かれている。
テロップ: 羽田空港 国際線旅客ターミナル
映像説明: 黒い柱とショーウィンドウで囲われたスペースの外観。出入り口の上部には「ESSENCE OF JAPAN」と書かれ、両脇のショーウィンドウには赤と薄い黄色(きいろ)で描かれた幾何学模様の和柄を何種類も組み合わせたロールスクリーンが下がっている。正面に立てられた1メートル以上ある白いスマートフォンのような形の立て看板には液晶ディスプレーがはめこまれ、画面の写真が自動で切り替わっていく。スペースの奥の壁際には陳列棚が並べられ、それぞれ一番上の棚の上に、白い紙製のショッピングバッグがディスプレーされている。陳列棚の前で3人の男女が話をしている。レジカウンターの奥では、白いワイシャツに黒のネクタイ姿の男性が手を前に組んで立っている。 スペースの内部。ガラスのはめ込まれた壁際に並ぶ薄茶色(うすちゃいろ)の陳列台に、脚の長い白いワイングラスや内側が金色に輝く白い器、木製のビアカップ、ピンク色の折り鶴など、陳列台ごとに異なった特色の商品がディスプレーされている。各陳列台には、白い小型のモニターが1、2台ずつ置かれ、桜が咲き誇る風景や皿に絵付けをする様子など、それぞれ異なった映像が流れている。
テロップ: 2019年8月15日~(から)9月12日 第1回 羽田空港出国エリアにおけるテストマーケティング 主催:ジェトロ
ナレーション: 去年夏、羽田空港、出国エリアの特設会場でテストマーケティングが実施された。工芸品や日用品などを扱う15社が出品し、4週間に渡って試験販売を行う。
映像説明: レジカウンター。黒のネクタイ姿の男性が黒い化粧箱にゴムひもを掛ける。 黒のネクタイ姿の男性が小さなカードを箱に添え、スーツケースに手をかけた黒いTシャツ姿の男性が、その様子を見ながらレジカウンターの前で待っている。
ナレーション: ターゲットは、国際線ターミナルを利用するインバウンド客だ。
映像説明: 陳列台の上に、下の方がくびれた木製のビアカップが2つ置かれている。 白木の木目を生かした背の高いビアカップは、下半分が濃い藍色に染められ、上部のほうに向かってグラデーションになっている。白い富士山と桃色の花が描かれた藍色の板に載せられており、「12,000円」と書かれた小さな値札が添えてある。
ナレーション: こちらの藍で染めた木製のカップを販売したのは、徳島県の企業。3年前から海外展開に取り組んできたが、まだ本格的な輸出にはつながっていないという。
映像説明: さまざまな商品がディスプレーされた陳列台の前で、紺のスーツを着て、前髪をおろした髪型の男性がインタビューに答える。 木製のビアカップ。白木になっている上の部分と下の藍染めとの中間は、グラデーションになっている。 前髪をおろした髪型の男性が話を続ける。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい) 小濱 利郎(こはま としろう) 専務
小濱(こはま)専務: えー、オリンピックということもございますけど、その次には万博というものも控えておりまして、海外に向けて日本のいい物っていうものを、いよいよ、こう、打って出るタイミングだなということで、えー、出ることを決めました。
映像説明: 別の陳列台。紫色のテーブルクロスの上に、切株のように年輪が浮き出た木がデザインされたシートが置かれ、金色の脚のついたコップと、ナプキンリングが巻かれた金色のナプキンが置かれている。大きな光沢のあるピンクの折り鶴や、「SHINOBI」と書かれたカタログが一緒に並べられ、金色の模様がデザインされたシートが2枚、カタログとともに立てかけられている。 紫色のテーブルクロスが掛けられた陳列台の上に立てて置かれた色違いの2枚のシート。右半分が黒のものと朱色のものがあり、左半分には異なる種類の金色の花柄の織物を取り合わせたデザインとなっている。陳列台の上に置かれた、光沢を放つ黒のシートには切株のように年輪が浮き出た木がデザインされている。そのシートの上に金色のカップとナプキンリングが巻かれた金色のナプキンがセッティングされており、光沢のあるピンクと、紫と金色の和柄の折り鶴が飾られている。
テロップ: シップペイント藤田
ナレーション: 広島県の企業が作った、帯などに使われる金らん織物を取り入れたランチョンマットや、
映像説明: フレームが黒で台の部分が白の陳列台に置かれたキャメルとグレーの革製のかばん。薄い箱型で、ランドセルのように表面が大きなフラップで覆われている。 キャメルのかばんのフラップを上げると、四角いファスナーポケットがついている。ブレスレットをつけた手が、がっちりした作りのランドセルのようなかたちのかばんの中を見せる。 紺色のブラウスを着たショートボブの女性と、白と黒のギンガムチェックのシャツを着た男性が、キャメルのかばんを手にした紺のポロシャツを着た男性と話をしている。
テロップ: 土屋鞄製造所
ナレーション: 東京のかばんメーカーの大人用ランドセルなども販売された。
映像説明: 2客の木製のビアカップが置かれた陳列台。上半分が白木で、下半分が藍色に染められたビアカップのほか、パウチ加工をした4枚の植物の葉、黒い液体の入った瓶、写真入りの資料、小さなモニターなどが置かれている。モニターには表面が泡立った、とろみのある黒い液体が映し出される。
ナレーション: 各社のブースでは、原材料の展示のほか、生産の背景を動画で紹介し、商品の価値をアピール。
映像説明: 店内の別の一角。ガラス製の足高のぐいのみやグラスなどが並べられた陳列台の隣に、大小の鉄瓶が置かれた陳列台があり、肘当てのあるグレーのジャケット姿の男性が、鉄瓶が映し出される小型モニターに見入っている。その男性の後ろに立つ紺のジャケット姿の男性も足を止めてモニターのほうを見ている。 木製のビアカップが置かれた陳列台。小型モニターには木材をカットする映像が流れている。モニター上部についているカメラのレンズの横に、黒い文字で「本機器は画像・映像の保存機能はございません。よって、個人情報の蓄積はしておりません。」と書かれた透明のシールが貼られている。 青いリュックサックを背負った男性と水色のシャツを着て黒のリュックサックを背負ったポニーテールの女性が、模様の入ったポットや茶碗が飾られた陳列台のほうへと歩いていく。隣の陳列台には、表面が黒、内側が赤やオレンジ、黄色(きいろ)に塗られた鍋が置かれている。 肘当てのあるグレーのジャケットと同色のズボンをはいた男性が、木製のコップや金らん織物をあしらったランチョンマットが陳列された棚を見て歩く。店内の中央には、下半分が黄色(きいろ)や赤の細じまで、上半分がつややかな黒の壺が置かれている。 模様の入ったポットや茶碗が並ぶ陳列台の前。紺色の長袖シャツを着た男性が身ぶりを交えて話をし、青いリュックサックを背負った男性と、水色のシャツを着て黒のリュックサックを背負ったポニーテールの女性が聞いている。
テロップ: 年齢層 性別 商品への関心度 注視時間の計測
ナレーション: このプロジェクトの売りは、モニターの内蔵カメラ。商品が並んだ棚の前にお客が来ると、その行動がデータとして記録される。年齢層、性別のほか、顔認識のシステムを活用し、購入しなかった人も含めて、どの程度、商品に関心を持っているかを注視時間の計測により分析する。
映像説明: 柄物の黒いノースリーブのブラウスを着たショートヘアの女性が、黒いバッグを手に話をする。 レジカウンターの奥で、白いワイシャツ姿で眼鏡を掛けた男性が、バッグをビニール袋に入れている。柄物の黒いノースリーブのブラウスを着たショートヘアの女性がカウンターの前で待っている。 陳列台に置かれた黒い布製のトートバッグや小さな縦長のショルダーバッグ、リュックサック。どのバッグも黒の丸いエンブレムがワンポイントでついている。陳列台の上には白黒のパンフレットや、緑とオレンジの芯に白い糸が巻かれた糸巻きが並んで置かれている。
テロップ: タケヤリ
ナレーション: 仕事でよく来日するという、上海出身の女性が購入したのは、帆布(はんぷ)専門メーカーのかばん。何が購入の決め手となったのだろうか。
映像説明: 「タケヤリ」の陳列台の前で、柄物の黒いノースリーブのブラウスを着た女性が、陳列台の上の黒いバッグを手で示しながら話をする。小型モニターには布を織る機織機の映像が映し出されている。
テロップ: 中国からのお客
中国からのお客・女性・中国語: 天然素材にひかれる。 流行を追わず、耐久性があって品質がいい。
映像説明: 小指にシルバーの指輪を抜き差しする手のアップ。 黒のキャップをかぶり、黒のTシャツを着た男性が、手にした指輪を陳列台に戻しながら話をする。
テロップ: 米国からのお客
ナレーション: 指輪を見ていたのは、サンフランシスコから観光に来たという20代の男性。購入に至らなかった理由は?
映像説明: 黒いキャップをかぶった米国からの男性がインタビューに答える。 黒いキャップをかぶった米国からの男性が、右手の小指に指輪をはめながら話を続ける。隣で白と黒のギンガムチェックのシャツを着た男性が大きくうなずく。
米国からのお客・男性・英語: サイズが合わなかった。 小指にしか入らないが、ほかの指にしたいから。
映像説明: 白と黒のギンガムチェックのシャツを着た男性が、商品を手で示しながら話をする。黒いキャップをかぶった米国からの男性が耳を傾ける。大きな身ぶりで話すギンガムチェックのシャツを着た男性の話に黒いキャップをかぶった男性が陳列台を見ながら小さくうなずく。
テロップ: 調査担当者
調査担当者・男性・英語: この商品が米国で販売されていたら、いくらで買う?
映像説明: 黒いキャップをかぶった米国からの男性が、手ぶりを加えながら質問に答える。
米国からのお客・男性・英語: ブランド品ではなくても職人の手作りなので、200ドルから300ドルなら手ごろだ。
映像説明: 金らん織物のランチョンマットを陳列した「シップペイント藤田」の陳列台の前で、白と黒のギンガムチェックのシャツを着た調査担当者が、白いシャツを着て黒のリュックサックを背負った男性に話しかけている。 白いシャツを着た男性が、藍染めのビアカップが置かれた「大利木材(だいりもくざい)」の陳列台を見ている。調査担当者がビアカップを手に取って見せながら話をし、元の場所に戻す。白いシャツを着た男性が、小型モニターを指さす。 ブルーグレーのTシャツを着て青いリュックを背負った男性が、藍染めのビアカップが置かれた「大利木材(だいりもくざい)」の陳列台の前で、店の奥のほうを指し示しながら紺のシャツを着た男性に話をする。
ナレーション: 購入しなかった人にもヒアリングを行い、各企業が価格設定やデザインなどを検討するための情報を集めていった。期間中、1万人余りが来場。15ヵ国、154人が商品を購入し、テストマーケティングが終わった。
映像説明: スクリーンに映し出されたスライド。薄い茶色の縦長の長方形に白で四角(しかく)や三角の模様が描かれ、「ESSENCE OF JAPAN MASTERY COLLECTION」と書かれたロゴマークの隣に、「羽田空港出国エリアにおけるテストマーケティングプロジェクト フィードバックワークショップ」と書かれている。日時、会場の項目の下には、黒で「JETRO(ジェトロ)」の下に英語で団体名が書かれたロゴ、青と白で塗り分けられた六角形(ろっかくけい)のシンボルマークに、英語と日本語で「経済産業省」と書かれたロゴ、漢字の「羽」の字の一部が飛行機を横から見た形にデザインされたマークに「HANEDA」と「HANEDA RESEARCH INSTITUTE INC」と書かれたロゴが並んでいる。 木目調の壁の部屋。窓際の長机(ながづくえ)に男女が座っている。ほかに4台の長机(ながづくえ)をカタカナのロの字に組み合わせた席が3つ設けられ、それぞれにスーツ姿の3、4人(さん、よにん)の男女が座って資料に目を落としている。前方に3つ並んだスクリーンには同じスライドが映し出され、スクリーンに向かって右側に置かれた演台(えんだい)で黒いスーツ姿の男性が左手にマイクを持ちながら話をしている。
テロップ: 東京都 港区
テロップ: 2019年10月30日 羽田空港テストマーケティング フィードバックワークショップ
ナレーション: その翌月、参加企業が一堂に会し、結果がフィードバックされた。
映像説明: グレーのシャツに紺のジャケットを着て眼鏡を掛けた男性が手を動かしながら話をし、隣に座る黒いニットを着たショートボブの女性が資料をめくりながら話を聞いている。 紺のシャツを着た女性が口元に手を当てながら資料を見つめている。 スクリーンの前のロの字に組まれた席。男性4人と女性2人がテーブルを囲んでいる。
ナレーション: 各社に配られたのは、調査報告の詳しい資料だ。
映像説明: 窓側に近い席で、アイボリーのジャケットを着て銀縁の眼鏡を掛けた女性が、資料をめくりながら話をする。隣に座る黒いキャップをかぶった男性が手元を見ている。右下の四角い枠内に金らん織物を使った黒と朱色のランチョンマットの画像が映し出される。
テロップ: ランチョンマット 15,000円~(から)
テロップ: シップペイント藤田 堀内 忍(ほりうち しのぶ) 常務
堀内常務: 価格については、ずーっと迷ってきたので、あの、高いのか安いのか。 その答えは、あの、この、えーと、中に、価格としてはいいと思うというような声が出ていたので、 簡単に答えを、あの、出していただいて、私はとてもありがたかったです。
映像説明: ロの字に組まれた別の席で、黒いニットを着たショートボブの女性が笑みを浮かべながら話をする。右下の四角い枠内にキャメルとグレーの革製の大人用ランドセルが映し出される。
テロップ: 土屋鞄製造所 山田 智子 プランニング部長
山田プランニング部長: どこだったらそういう可能性が少し(すこし)でもあるのかなっていうのを、まあ、試すために、 あの、日本(にほん)で、しかも半分、かい、外国みたいな日本(にほん)でできるっていうのは、すごい、いい機会だったと思うんです。 で、少しヒントがつかめたかな、というのがやってみてよかった。
映像説明: ロの字に組まれた別の席。髪を後ろで結んで、黒い長袖のトップスを着た女性と、白いワイシャツを着て前髪をおろした髪型の小濱(こはま)専務が並んで座り、うなずきながら話をする。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい) 石川 奈美 さん
テロップ: 大利木材(だいりもくざい) 小濱 利郎(こはま としろう) 専務
ナレーション: 商品に目が留められた時間と、売れた数がともに高かったのが、徳島県の大利木材(だいりもくざい)。
映像説明: 藍染めの絞り布を敷いた台。小さな板の上に、下のほうの3分の1ほどが藍色に染められた木製のカップが2つ置かれている。
ナレーション: 地元特産の藍で染めた、ひのきのカップなどを出品。
映像説明: 屋外の木材置き場。大きいもので直径1メートルほどもあろうかという丸太が山のように積み上げられている。紺の作業着を着た小濱(こはま)専務が、上に手を伸ばして丸太の断面に触れながら話をする。 コンクリートブロックの壁の作業場。赤いズボンをはいて、工具の入った白いバックを腰に付けた男性が、作業台の上にある組み合わされた木材の向きを変える。 上部の窓から外の光がさし込む材木置き場。2メートルを超える長さの板が、ならべて立てかけられている。濃い藍色に染められたものや塗装をしていないもの、表面にうろこのような立体的な模様に加工され、藍色に染められたものもある。 短い棒の上に挿した木の升。底の部分に、エアブラシで藍色の染料を吹き付ける。 広げた新聞紙の上に載せられた、木製のビアカップとタンブラー。下半分が藍色に染められている。
ナレーション: 1958年に原木の販売からスタートし、建材を軸に、日用品までを手がける。藍の畑を所有し、原料の管理から製造、販売までを行う。テストマーケティングでは、その点もアピールしていた。
映像説明: 木目調の壁の部屋。小濱(こはま)専務が指を折りながら話をし、髪を後ろで結んだ石川さんが笑顔でうなずく。
小濱(こはま)専務: このアンケートを見さしていただくと、香りとか、それから色、色目だとか、それから、木材でのこういう製品って海外にないとか、いう意見が上がってきているんですよ。 だから、まあ、そういう意味では海外相手にして、えーと、特殊化という意味での勝負ができるのかなあと、いうのは感じますね。
映像説明: 茶色の木目調の机の上に置かれた報告書。横向きの印刷物で左隅がホチキスで閉じてある。表紙の上部には「大利木材(だいりもくざい)株式会社 様(さま)」と書かれ、タイトルは「羽田空港出国エリアにおけるテストマーケティング結果報告」となっている。左下には「2019年10月23日」、「日本貿易振興機構(にほんぼうえきしんこうきこう) デジタル貿易・新産業部 デジタルプロモーション課」、「株式会社羽田未来総合研究所(かぶしきがいしゃはねだみらいそうごうけんきゅうしょ)」と書かれている。 「2. 購買者の行動」と題された資料。2019年9月9日(月)(げつよう)に店舗に10分間滞留し、大利木材(だいりもくざい)の「藍染ペアグラス」を購入した30代のマレーシア人女性の情報が記載されている。店舗の見取り図には赤の矢印で店内での行動が示されている。22時32分に来店した購買者は、入って左の陳列台に置かれたかばんを3秒間見つめ、次に突き当りのガラス工芸品を2秒間見た。次に右手に置かれたかばんを2秒間、手に取って、手前の「大利木材(だいりもくざい)」の陳列台に移動。藍染めのペアグラスと藍の葉を手に取って、入口近くに陳列された磁器を8秒間、手にした。もう一度、「大利木材(だいりもくざい)」の陳列台に戻り、85秒間滞在するあいだに、商品を手に取って何度も箱を確認。スマホで写真を撮ったあと、購入を決めた。その後、22時42分に退店(たいてん)。(「羽田空港出国エリアにおけるテストマーケティング結果報告」より)
ナレーション: 調査報告の資料には、藍染めのペアカップを購入した、マレーシアの30代女性が店内にいた時間は10分間で、店に入ってから出るまでの行動が記録されている。大利木材(だいりもくざい)のブースには2度訪れ、商品だけでなく、展示されている藍の葉を手に取ったり、写真を撮ったりしている。説明書に書かれた産地の歴史や文化についても、よく読んでいることが分かる。
映像説明: 「2. 購買者の行動」と題された資料から、30代のマレーシア人女性のインタビューの内容が映し出される。商品を選んだ理由について、「友だちへのギフトとして購入。まず天然素材であること、マレーシアでも森林資源の保護は課題だが、日本でも同様の問題意識をもっている企業があることを知って勉強になった。商品自体としては軽いこと、色が美しいことがよかった。」と回答している。藍の歴史、文化については、「藍も含め、森林資源の保全をしていると聞いて驚いた。民間企業は営利を追求するというのが常識なので、そうした中長期の視野にたったことも投資として位置付けていることに関心を持った。」と答えている。(「羽田空港出国エリアにおけるテストマーケティング結果報告」より)
ナレーション: インタビューによると、購入目的は、友人へのギフト。大利木材(だいりもくざい)が森林の管理までしていることにも関心を示していた。
映像説明: 資料の別のページ。「ほかにどういった商品があれば購入したいか」との質問には、中国の20代男性がティーセット、フランスの30代女性がディナープレートやキャンドルホルダー、米国の20代男性が大きいサイズのカップと回答している。(「羽田空港出国エリアにおけるテストマーケティング結果報告」より)
ナレーション: また、商品を購入しなかった人も含め、多くの人から声が上がったのは、ディナープレートといった食器や雑貨など、商品のバリエーションを求めるものだ。
映像説明: 「5 .傾向と対策」と題された資料には、羽田未来総合研究所(はねだみらいそうごうけんきゅうしょ)からのコメントとして、ペアカップを探している人が多かったこと、ヒノキと藍色の組み合わせに関心が寄せられたこと、軽いのが良いという人がいたこと、タンブラーのペアセットがあるとよい、ヒノキを藍染めする技術の大変さ、価値観をアピールするツール(動画やペラ)の工夫が必要、ヒノキ以外への拡張があれば更に関心が高まると考えられる、などの情報や提案がまとめられている。(「羽田空港出国エリアにおけるテストマーケティング結果報告」より)
ナレーション: 資料には傾向と対策も示され、さらに商品の価値を高めるため、木を藍で染める技術の難しさをアピールする工夫が必要というフィードバックもあった。
映像説明: 木目調の壁の部屋。髪を後ろで結んだ石川さんが手を動かしながら話をする。隣で、手にあごを置いた小濱(こはま)専務が相づちを打つ。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい) 石川 奈美 さん
石川さん: 海外に向けた製品視点のマーケティングがちょっと足らなかったかな、というのを思うので、 まあ、今後ちょっと生かしていけたらな、とは思いました。
映像説明: 幾重にも連なる山並みを背景に川が穏やかに流れる。日光を反射して水面(みなも)がキラキラと光る。両岸(りょうぎし)の土手は草が茂り、葉を落とした木がまばらに生えている。
テロップ: 徳島市
映像説明: 市街地の道路沿いに並ぶグレーの2階建ての建物。コンクリートの建物の屋上には、大きく「大利 (だいり)」と筆文字で書かれた看板が取り付けられ、入口には「大利木材(株)(だいりもくざいかぶしきがいしゃ)」と書かれた縦長の白い看板が掲げられている。コンクリートの建物の隣には灰色のトタンで作られた大きな三角屋根の建物が建っている。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい)
ナレーション: その後、大利木材(だいりもくざい)では、次の海外出展に向けて準備が進められていた。
映像説明: 壁が白で、窓に青いブラインドがおろされた部屋。大きな茶色いテーブルを3人の男女が囲んでいる。室内の奥の応接セットの横に、地球儀を置いた白い棚が置いてある。大きな茶色いテーブルには、たくさんの資料や藍色のサンプルが広げられ、黒い液体が入った赤いフタの大きな保存容器が置かれている。紺の作業着を着た小濱(こはま)専務と紺色のシャツを着た男性が、銀色の細い棒を手に話をし、髪を後ろで結んだ石川さんが聞いている。 正方形の藍染めの板の四隅に小さなボルトがつけられ、正方形の金属板の四隅には小さな穴が開けられている。藍染めの板の2つのボルトに、それぞれ異なる金属板の穴をはめ込んで3枚の板をつなげている。 藍染めの板の四隅に4枚の金属板の端をつなぎ、市松模様のような柄(がら)を立体的に再現したオブジェがハンガーラックに吊るされている。紺色のシャツを着た男性が、オブジェの位置を手で調整する。隣で見守る小濱(こはま)専務の横には、設計図などを貼りつけたホワイトボードが置かれている。
ナレーション: インテリア業界の「パリコレ」と言われる「メゾン・エ・オブジェ」に初めて挑む。
映像説明: 青く染まった手が、黄色い柄に藍色の巾着布がついたような道具で木材に染料を塗りつけていく。手のひらほどの幅の木材は、木目が異なる木片をいくつもつなぎ合わせて1枚の板にしたもので、表面が薄く藍色に染まっていく。 透明の波板(なみいた)の壁の部屋。新聞紙を敷いた作業台には、大小さまざまな木の升や、赤 や黄色(きいろ)のラインが入った白いボトルのほか、木目が異なる木片をいくつもつなぎ合わせて1枚の板にした3枚の藍色の木材が置かれている。石川さんが真ん中の板を指さし、黒いジャンパーを着た男性と小濱(こはま)専務がその板に目を落とす。
テロップ: 技術力をアピールするサンプル
映像説明: 板張りの作業台の上に木のスタンドに立て掛けた木目が異なる木片をいくつもつなぎ合わせて1枚の板にした3枚の藍染めの木材が置かれている。小さなものは5枚の木片、大きなものは8枚の木片でできており、さまざまな木目が浮き出て模様のようになっている。
ナレーション: テストマーケティングのフィードバックにあった一つが、技術力をアピールする工夫が必要ということ。そこで新しく、木材を藍で染めたサンプルを制作した。サンプルでは、染料が木の組織まで入り、自然な風合いを生み出していることが感じられる。
映像説明: 新聞紙の上に置かれた木製のカップ、ビアカップ、おちょこ。3つとも下半分ほどが深い藍色に染められている。 手のひらほどの大きさの木片を30枚ほどまとめて立てかけたものが、ふた山置かれている。1枚1枚に薄く藍が塗られ、白っぽい木目が透けるように浮き出ている。
テロップ: 新製品の出品
映像説明: 作業場の一角。たくさんの薬品や染料の瓶が並ぶ棚の前に、新聞紙を敷いた作業台が置かれている。台には、角棒(かくぼう)の上に逆さにはめ込まれた大小の升が置かれ、底の部分が藍色に染められている。椅子に腰掛けた黒いジャンパー姿の男性が、升を指でさしながら、傍らにしゃがみこんだ小濱(こはま)専務と話をしている。石川さんが手に取った藍染めのビアカップを作業台の上に戻す。
ナレーション: さらに商品のバリエーションが欲しいという声に応えて、カップのほかに、日本酒用(にほんしゅよう)のおちょこやスマートフォン用のスタンドなど、新製品も出品することにした。
映像説明: カラー写真入りのチラシの束。藍染め商品の写真の下に、6枚の写真が、英語、フランス語とともに掲載されている。 木製のカップや卓上ランプなどの藍染め商品の3枚の写真の下に、丸太置き場、カットされて並べられた木材、数人が作業をする緑の葉が一面に育った畑、袋に収穫された緑の葉、桶に入れられた黒っぽい染料、染料を板にすり込む作業風景の6枚の写真が並んでいる。
テロップ: 製作過程を紹介するチラシ
ナレーション: テストマーケティングで効果的だったと指摘されたのは、商品のストーリーを伝えること。そこで、動画のほかに、製品が作られる過程を紹介したチラシを用意。
映像説明: 薄暗いレンガ造りの広場。広場に立つ葉の部分がこんもりとした大きな木の奥に大きな建物があり、屋根の向こうは明るく光り、青白い空を白く染めている。キャリーケースを引いた男性が広場を横切る。
テロップ: フランス ビルパント
映像説明: 明るくなったレンガ造りの広場。緑の葉を上に伸ばす大きな木の奥に、シルバーのはりで覆われ、外壁に看板が掲げられた大きな建物がある。ニット帽やフードをかぶり、ジャンパーやコートを着た大勢の人が白い息を吐きながら足早に建物のほうへ向かう。 大きな建物の中。天井からホール名やジャンルなどの案内板がつり下げられ、その下をたくさんの人々が進んでいく。
テロップ: 2020年1月17~(から)21日 メゾン・エ・オブジェ・パリ
映像説明: 天井の高い会場の中。ラタンのような素材で編まれたリクライニングチェアが並ぶブース。天井からは、同じくラタンのような素材で作られたランプシェードがつり下げられている。パンフレットを手にした来場者が、ブースを見ながら歩いていく。板張りの大きなブースの前には、ランプシェードとともに、背の高い人の形をしたオブジェがたくさん並べられている。
ナレーション: そして今年1月、テストマーケティングの結果を生かし、フランスへ。大利木材(だいりもくざい)が初めて出展する「メゾン・エ・オブジェ」は、5日間で世界中から8万人余りが来場。
映像説明: 照明の明かりを抑えた会場内の一角。黒い格子状のパーティションに「FENDI(フェンディ)」と書かれたサインが明るく浮かび上がっている。通路を挟んで向かい側には、ガラスの壁の内側に赤や青、黄色(きいろ)、緑、オレンジなど、それぞれ同じ色(いろ)のひもの束を縦にならべてつり下げているブース。表側には白の文字で「MISSONIHOME(ミッソーニホーム)」のロゴがある。 白い壁で囲われたブース。フランス語で「NATACHA ET SACHA(ナターシャ エ サーシャ)」と書かれた看板が掲げられている。グレーのニットを着た女性と首に白いスカーフを巻いた女性が陳列台に載せられた、白い円筒形(えんとうけい)に突起のついた商品に見入っている。 陳列台に置かれた筒のような形をした商品。グレー、赤、緑の3色で、外側は石のような材質、背面からはコードが延びており、前面には2つの細長いボタンが縦に並んでついている。底部分には小さな穴がたくさん開いた(あいた)金属製のスピーカーのようなものが見える。 赤とオレンジの壁のブース。壁には花びらのような額がついた鏡や、さまざまな形の卓上ランプ、アーチ型でラタンの白い扉がついたクローゼットが置かれている。展示スペースには食器が並べられたダイニングテーブルや、チンパンジーの像、ソファセットや姿見鏡(すがたみかがみ)などが置かれている。奥には青い壁の部屋があり、黒いトップスに黒いズボン姿の女性スタッフが立っている。
ナレーション: 世界的なブランドから新進気鋭のデザイナーの作品まで、インテリアとデザインに関するアイテムが集結する。
映像説明: 上から照明が当てられた白い陳列台が並ぶ一角。色とりどりのトレーや1輪挿し、木桶などさまざまな工芸品が並び、来場客でにぎわう。壁には藍染めの板と金属板をつなげ、市松模様にしたオブジェが飾られている。 「blue2@Tokushima LED ∝ 藍(ブルーブルー アットマーク トクシマ エルイーディー ひれいきごう あい)」と書かれた白い長方形の電光看板が、薄暗い壁に柔らかい明かりを放つ。
ナレーション: 大利木材(だいりもくざい)は、徳島県が地元企業の商品を集めたブースに参加した。
映像説明: グレーの陳列台。下半分を藍で染めた木製のタンブラー、ビアカップ、とっくりとおちょこのセットなどを中心に、富士山の絵が描かれた藍染めのコースターや藍染めの木材のサンプルなどが並ぶ。 藍染めの板と金属板をつなげ、市松模様にしたオブジェの前。髪を後ろで結んだ石川さんが、黒いカーディガンを着た女性とこげ茶のジャケットを着た男性に、チラシを見せながら話をする。身ぶりを加えて説明をする石川さんを、ジャケットの襟元にSDGs(エスディージーズ)の17色のドーナツ型のピンバッジをつけた小濱(こはま)専務がその様子を見守っている。
ナレーション: チラシを活用しながら、製品の背景を説明する石川さん。
石川さん・英語: 森や所有する藍の畑の管理から、新たな技術の開発まで行なっている。
映像説明: 表面がつややかに光る藍染めの木材のサンプル。緑のカーディガンを着た女性が藍染めの木材サンプルを指さしながら、小濱(こはま)専務の話を聞いている。小濱(こはま)専務が話し終えたあと、緑のカーディガンを着た女性が隣に立つ黒地に白い水玉模様のブラウスを着た女性に通訳する。その女性の後ろに立つ紫のジャンパーを着た男性も一緒に話を聞いている。
ナレーション: 藍染めのサンプルを手にした来場者からは、技術の高さが評価されていた。
映像説明: 小濱(こはま)専務が藍染めの木材のサンプルを手に取って話をする。緑のカーディガンを着た女性が、黒いジャケットを着たセミロングヘアーの女性に通訳する。
ナレーション: フランスで今、注目されている若手のデザイナーも製品に関心を示し、コラボレーションの提案があった。
映像説明: 黒いジャケットを着たセミロングヘアーの女性と、隣に立つひげをはやした男性が緑のカーディガンを着た女性が手にした藍染めのビアカップに視線を向ける。顔を見合わせてうなずきながら、セミロングヘアーの女性がインタビューに答える。
テロップ: フランスのデザイナー
フランスのデザイナー・女性・フランス語: とてもきれい。 グラデーションがすばらしい。
映像説明: 徳島県のブースの一角。白い薄手のスカーフで頭を覆った女性と黒いTシャツに紺のジャケットを着た男性が並んで腰掛け、話をしている。
テロップ: ドバイのバイヤー
映像説明: 紺のジャケットを着た男性が藍染めのカップを手に取って、いろいろな角度から見ながらインタビューに答える。隣に立っている白いスカーフで頭を覆った女性も話に加わる。2人の後ろの陳列台には、木桶や藍染めのハンカチが並んでいる。
ナレーション: ドバイでカフェをオープンする予定というこちらの2人は…。
ドバイのバイヤー・男性・英語: 小さな砂浜と海のようにも見える。とても興味深いカップだ。軽いのもいい。
映像説明: 上から照明が当てられた陳列台に藍染めのカップや食器が並ぶ。 石川さんが右手でスマートフォンを操作しながら、陳列台の上に置いた紙の資料を左手の指でなぞる。紺色のセーターにシルバーのネックレスをつけた女性が、藍染めのおちょこを手で示し、少し後ろに立つ黒のニットを着た女性と石川さんが藍染めのおちょこに視線をむけて話をする。
テロップ: 米国のバイヤー
ナレーション: そしてこの日、商品の発注が入った。ロサンゼルスで2店舗を展開するセレクトショップから、新製品のおちょこなど、大口の取引が決まった。
映像説明: 陳列台の前でシルバーのネックレスをつけた米国からの女性バイヤーがにこやかにインタビューに答える。
米国からのバイヤー・女性・英語: 木のカップを天然の藍で染めたものは見たことがない。
映像説明: シルバーのネックレスをつけた米国からの女性バイヤーが藍染めのおちょこを口元に運び、中身を飲み干したあとで大きくうなずく。隣に立つ、ファイルと白木の丸盆を手にした黒いニットを着た女性が笑顔で見つめる。おちょこを手にシルバーのネックレスをつけた米国からの女性バイヤーが、再びおちょこを口元に運ぶ。 小濱(こはま)専務が白いジャケットを着た男性に藍色の名刺を渡す。石川さんが笑顔で見つめる。 商品を見ていたこげ茶のジャケットを着た男性に、小濱(こはま)専務が後ろから声を掛けて名刺を手渡す。 小濱(こはま)専務が黒と白の柄物のシャツを着た女性に名刺を渡し、近くに立つ黒いブラウスを着た女性と赤と白のボーダーのシャツを着た女性にお辞儀しながら挨拶をする。4人ともに笑顔で挨拶を交わす。 藍染めのカップや木の板のサンプルなどが並べられた陳列台を囲んで、黒のダウンジャケットを着た男性と黒いブラウスを着た女性、小濱(こはま)専務、石川さんが談笑している。
ナレーション: 小濱(こはま)専務は、メゾン・エ・オブジェの5日間で、300枚近くの名刺を交換。多くの企業と商談を行なっているという。
映像説明: 来場者でにぎわう徳島県のブースの前で、小濱(こはま)専務がインタビューに答える。 黒いダウンジャケットを着た男性と小濱(こはま)専務が、手に持った藍染めのおちょこを口元に運ぶ。 小濱(こはま)専務が陳列台を挟んで、大きな身ぶりを交えて話をする。黒と白の柄物のシャツを着た女性が聞き入り、隣に立つ赤と白のボーダーのシャツを着た女性はスマートフォンを操作しながら聞いている。 陳列台の上に並べた商品を指さして話をする小濱(こはま)専務。陳列台の向かいで、黒いブラウスを着た女性が話を聞いている。
テロップ: 大利木材(だいりもくざい) 小濱 利郎(こはま としろう) 専務
小濱(こはま)専務: 歴史文化、えー、こういうようなものから培われたですね、反応というのは非常に高いということで、 サステナブルなというようなものの、ものづくりの考え方を持っておりますので、これが十分通用するなということを感じております。
映像説明: グレーの陳列台に並べられた藍染めのカップやトレー、おちょこなどの製品。 藍染めのおちょこの2個セットや、とっくりとおちょこの2点セットが、淡いグレーの台紙を敷いた藍色の化粧箱にきれいに納められている。
ナレーション: 大利木材(だいりもくざい)は、ことし2月から羽田空港で開催されている2回目のテストマーケティングに新商品を出品、外国人に売れる商品を探求していきたいという。
映像説明: 来場者でにぎわう徳島県のブースの前で、小濱(こはま)専務がインタビューに答える。
小濱(こはま)専務: テストマーケティングが非常に生きたな、というふうに感じております。ま、それを肥やしにというかですね、その答えを持って、今回これ(フランス)に乗り込んで参りました。 えー、それで、そのうえで、さらにですね、手応えとしては十分なものを感じております。
映像説明: 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 中が空洞になった地球儀が回転している。
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