米粉ラーメン アメリカへ行く

2019年01月31日

今や世界中で愛されているラーメンだが、小麦などに含まれるグルテンへのアレルギーのために食べられない人もいる。そこで、米を原料に麺を開発し、米国に輸出しようとする企業が秋田県の大潟村にある。同国では、アレルギー対策だけでなく美容や健康のため、グルテンを含まない、いわゆる「グルテンフリー」の食品が人気で、市場は拡大している。テキサス州で開催された「Ramen Expo USA」でも、業界関係者から、現地で生産・調達が難しい米粉麺に高い関心が寄せられた。時代のニーズを捉え、米をそのままではなく、加工することで付加価値を高めて市場を開拓しようとする企業の挑戦を追った。

(10分50秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図から飛び出した、中が空洞になった地球儀が、回転しながら拡大表示される。 更に世界のさまざまな都市の画像が周囲を取り巻き、タイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。地球儀と都市の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。半袖の青いブラウスに小さなフリルの付いた黒いスカート姿。

テロップ: 宮瀬 茉祐子(みやせ まゆこ)

宮瀬キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 世界で愛されるラーメン。しかし、小麦粉アレルギーのため、食べられない人もいます。 多くの人においしいラーメンを食べてもらいたいと、小麦に代わり、米を原材料に麺を作る会社があります。 ラーメンが人気のアメリカへ米粉(こめこ)の麺を売り込む取り組みを追いました。

テロップ: 米粉(こめこ)ラーメン アメリカへ行く

映像説明: 曇り空の下を、黄色(きいろ)と白で塗装されたバスが通り過ぎる。街路樹が植えられた広い車道の奥に、高層ビルが並んでいる。画面左下、四角い枠内に北米大陸の地図のイラスト。アメリカは、カナダとメキシコのあいだに位置している。テキサスは、南部のメキシコ国境沿いにある大きな州。

テロップ: テキサス州

ナレーション: アメリカ南部、テキサス州。

映像説明: 車が行き交う交差点。角(かど)にベージュのビルがあり、通りに面した部分は大きなガラス窓になっている。 ベージュのビルの出入り口。ドアの上の看板に、オレンジ色のアルファベットで「ONI」、白で「RAMEN(らーめん)」と書かれている。

テロップ: オニラーメン ONI RAMEN(らーめん)

ナレーション: そこに、地元で人気のラーメン店がある。

映像説明: 木目調のテーブルと椅子が並ぶ店内。窓際の席で、髪を後ろで束ねた2人の男性がラーメンを食べている。 厨房。袖に3本の白いラインが入っているグレーのパーカーを着た外国人男性が、ざるに入った麺の湯を切っている。 ざるに入った麺を2つの白いどんぶりに分けて入れる袖に3本の白いラインが入ったグレーのパーカーを着た外国人男性。 テーブルに置かれたラーメン。乳白色のスープに入った麺の上には、もやしやきくらげ、高菜、刻みねぎ、スイートコーン、青菜などがトッピングされ、れんげが添えられている。 ラーメンがアップで映し出される。具の上に、七味唐辛子などが振りかけられ、乳白色のスープにはラー油が丸く浮いている。

テロップ: 豚骨ラーメン 8~(から)15ドル

ナレーション: 日本で修行を積んだガルシアさんが、3年前に開いた。 味は豚骨ベース。1杯8ドルから15ドル。 ここテキサスでも、ラーメンが人気になりつつある。

映像説明: たくさんのウイスキーやブランデーなどの瓶が並ぶカウンター。壁の棚に、角(つの)と牙のある、茶色や白などの鬼の面と刀が飾られている。その前で、袖に3本の白いラインが入っているグレーのパーカーを着た外国人男性が、身振りを交えてインタビューに答える。

テロップ: オニラーメン ヘイスース・ガルシア オーナー

ガルシアオーナー・英語: 誰でも(ラーメンは)知っているし、ここにみんな来てくれる。 このテキサスの店には、白人やアジア系だけでなく、黒人やヒスパニックなど、多様な文化の人が来る。 誰でも食べられるのがラーメンの良いところだ。

映像説明: オニラーメンの店内。袖に3本の白いラインが入っているグレーのパーカーを着たガルシアオーナーが、手にした写真入りのちらしを見ながら歩いていく。その先には、ソファーで囲まれたテーブル席。黒いジャンパーとグレーのズボンを身に付けた日本人男性が、テーブルの上の透明な袋に入った商品を手に取っている。壁には緑(みどり)や赤、銀、青、黄色(きいろ)の鬼の面が飾られている。 黒いジャンパーを着た日本人男性が、商品を手に取りながらガルシアオーナーに見せている。

ナレーション: 昼下がり、そのオニラーメンに営業に来た日本人(にほんじん)の姿が。

黒いジャンパーを着た日本人男性・英語: 3つのタイプの麺を持ってきました。 普通の麺と平たい麺。

ガルシアオーナー・英語: OK! OK! 使ってみたいね。

映像説明: ソファーで囲まれたテーブル席の前で話を続ける、黒いジャンパーを着た日本人男性とガルシアオーナー。オーナーが手にしたちらしを指さしながら話しかけると、黒いジャンパーを着た日本人男性がにこやかにうなずく。

テロップ: 大潟村あきたこまち生産者協会 加藤 貴之 さん

ナレーション: 秋田県から来た加藤さん。米粉(こめこ)で作ったラーメンの麺を開発し、アメリカに輸出しようとしている。

映像説明: 透明な袋に入った薄茶色(うすちゃいろ)の麺が、並べて置かれている。袋には製造日のほか、幅2.5ミリ、厚さ2.0ミリ、90グラムと印刷されている。

テロップ: 米粉(こめこ)で作ったラーメンの麺

映像説明: 店内。窓際のテーブル席で、2組(ふたくみ)の客が食事をしている。 別のテーブルでは、黒っぽいパーカー姿の男性と眼鏡をかけた髭のある男性がラーメンを食べている。

テロップ: グルテン gluten 小麦等に含まれるタンパク質 アレルギー反応を起こす人もいる

ナレーション: アメリカには、小麦に含まれるグルテンにアレルギー反応を起こす人が多くいる。 小麦を使った一般的なラーメンが食べられない。そうした人への配慮が求められている。

映像説明: たくさんのウイスキーやブランデーなどの瓶が並ぶカウンター。壁の棚に、角(つの)と牙のある、茶色や白などの鬼の面と刀が飾られている。その前で、ガルシアオーナーが大きな身振りでうなずきながらインタビューに答える。

ガルシアオーナー・英語: とても大切なことだが、料理する方にとっては大変。 しかし、いろいろな人が来るので、みんなが食べられるように対応することが必要。 だから、できる限りのことはしたい。

映像説明: 厨房で前方をじっと見つめる、黒いジャンパーを着た加藤さん。 ガルシアオーナーが、火にかけた鍋のほうに身をかがめる。 沸騰する湯の中でゆでられている、薄茶色(うすちゃいろ)の麺。 ガルシアオーナーが、茶色いスープの入ったどんぶりと、麺だけが入った小さなどんぶりを調理台に置く。スープの中には薄茶色(うすちゃいろ)の麺が入っている。

テロップ: 米粉(こめこ) グルテンを含まない(グルテンフリー)食材

ナレーション: そこで、加藤さんたちが開発した米粉(こめこ)から作った麺を食べてもらう。 米粉(こめこ)にはグルテンが含まれていない。いわゆるグルテンフリーの食材だ。アレルギーのある人でも安心してラーメンを味わうことができる。

映像説明: 店内のテーブル席。ラーメンをすするガルシアオーナーを、テーブルの上で手を組んだ加藤さんが見つめる。口を動かしながらうなずくガルシアオーナー。感想を伝えると、加藤さんが笑顔になる。はしで麺を持ち上げたり、身振りを交えたりしながら話を続けるガルシアオーナー。話し終わると、またラーメンを口に運ぶ。

ガルシアオーナー・日本語: おいしいです。

加藤さん: ありがとうございます。

ガルシアオーナー・英語: スープと一緒でも食感(しょっかん)が良い。 麺が多い場合、普通は麺が主張するが、これは麺とスープが調和している。 気に入りました。

加藤さん・英語: Thank you(さんきゅー).

映像説明: ソファーで囲まれたテーブル席の前。加藤さんが笑顔で右手を差し出すと、ガルシアオーナーがその手を握る。お辞儀をする2人。加藤さんの顔に笑みが浮かぶ。 透明な袋に入った薄茶色(うすちゃいろ)の麺。テーブルの上に袋に入った麺がいくつも置かれている。

テロップ: 米粉(こめこ)の麺をアメリカへ

ナレーション: 好感触を得た加藤さん。この麺をアメリカ全土に販売しようと考えている。 そこにはある理由が。

映像説明: 薄雲が掛かる空の下に広がる水田。黄金(こがね)色の稲穂が奥まで続いている。手前には背の低い木や緑の草が生えている。

テロップ: 秋田県 大潟村

ナレーション: 秋田県、大潟村。見渡す限り、水田が広がる。

映像説明: 大きな湖。水面にさざ波が立っている。その先に、なだらかな山が連なる。湖の上に白い薄雲が広がっている。

テロップ: 八郎潟

ナレーション: 八郎潟という、琵琶湖に次いで大きかった湖を干拓して生まれた村だ。

映像説明: 壁に掛かった6枚のセピア色(いろ)の写真のパネル。手や田植え機で苗を植える様子や、大型の機械で刈り取りと脱穀をする様子、平地(へいち)に立ち並ぶ2階建てと5階建ての貯蔵施設のような建物などが写っている。 古い新聞記事。「大潟村が正式に発足」という見出しが付いている。紙面では、役場の設置を祝う式典が秋田市で行われたことが報じられている。(秋田魁新報(あきたさきがけしんぽう)(1964年10月1日(ついたち) 夕刊))

ナレーション: 戦後の食糧不足(ぶそく)を補うため、巨大な湖が埋めたてられた。

映像説明: 三角屋根がある大きな白い建物の外観。 大型の機械が並ぶ室内。機械の横には白や水色のフードと作業服、長靴を身に付けた従業員の姿。ベルトコンベヤーでねじれた形のマカロニのようなものが運ばれている。 倉庫の出入り口。白い作業服姿の加藤さんが入っていき、中を指さす。その先には中身の詰まった大きな茶色い袋が積まれている。

テロップ: 大潟村あきたこまち生産者協会

ナレーション: そこにあるのが、加藤さんが働く大潟村あきたこまち生産者協会。農家が始めた、米(こめ)を専門に扱う民間企業だ。

加藤さん: こんな感じで積んでいって、で、満タンになります。

映像説明: 倉庫の中。高い天井に蛍光灯がともっている。10キロの米袋ぐらいの大きさで薄茶色(うすちゃいろ)の袋が大きなパレットに載せられ、何段にも積まれている。その近くには、1,000キログラム程度の米(こめ)が入る大型の袋が何十個も並ぶ。 大型の袋に貼られたラベルに、「27年産 1091.0Kg 新規需要米」などと書かれている。 床の木の板の上に置かれた、ずっしりとした大型の袋。 こうべを重そうに垂れて(たれて)いる、黄金(こがね)色の稲穂。 空の下に広がる、田んぼ。実った稲穂を刈り取るコンバインがゆっくりと進んでいる。 そよ風に稲穂が揺れる。

テロップ: 主食用から米粉(こめこ)用の米(こめ)へ

ナレーション: 村で育てた米(こめ)を全国に販売してきた。 しかし、時代は米(こめ)の増産から減反へ。 減反への対応策として、主食用の米(こめ)から、米粉(こめこ)用の米(こめ)に生産を切り替えた。

映像説明: 大きな棚に本がぎっしりと並ぶ部屋。シルバーのストライプのネクタイを締めた男性が、ソファーに座り、インタビューに答える。

テロップ: 大潟村あきたこまち生産者協会 涌井 徹 社長

涌井社長: 米(こめ)の消費拡大のために新しい切り口としての米粉(こめこ)というのは、非常に重要なわけね。 まあ、輸出も重要であるわけですよね。 ただ、輸出をするためには、(現状では)生産コストがまだ下がらない。日本のお米はね(おこめわね)。 生産コストが下がらなかった場合には、付加価値を高めて消費を開発すること。これが重要ですから。

映像説明: 室内。金属製の大きな容器に、白い粉がいっぱいに入っている。 電動粉ふるい機の隣で、水色のフードと作業服、ゴム手袋を身に付けた従業員が、茶色の袋を開けている。

テロップ: 米粉(こめこ)

ナレーション: 付加価値を高めるため、商品開発に力を入れ、輸出にも取り組んできた。

映像説明: 茶色の袋から白い粉が電動粉ふるい機の上段の容器に移される。 電動粉ふるい機の下段の容器に流れ出てくる白い粉の表面をならす手元の様子。 テーブルに置かれたさまざまな商品。「機能性表示食品 平成28年~(から)」と書かれた札(ふだ)の後ろにはあきたこまちの胚芽米が置かれている。その横には、「グルテンフリーパスタ 平成28年~(から)」と書かれた札(ふだ)。後ろにはマカロニやペンネ、らせん状にねじれたフジッリ、スパゲティ、リングイネなどのパスタが並ぶ。

ナレーション: 海外の展示会に出品したところ、グルテンフリーへの関心が高く、ニーズがあることが分かった。

映像説明: 棚に置かれた薄茶色(うすちゃいろ)のパッケージに入った商品。黄緑色(きみどりいろ)の円の中に、白い文字で「小麦を使わないお好み焼きミックス粉」などと書かれている。 テーブルに並んだマカロニやフジッリなどのパスタのパッケージ。白地に茶色の文字で「グルテンフリー習慣」と書かれ、スプーンとフォークのイラストなどが描かれている。 大型の機械が並ぶ室内。帯状に薄くのばされたクリーム色(いろ)の長い生地が、ベルトコンベヤーで上に向かって運ばれている。生地はコンベヤーの先でいったん垂れ下がり、向かい側の機械に吸い込まれていく。水色のフードと作業服、ゴム手袋を身に付けた従業員が、長く伸びた生地の位置を調整する。

ナレーション: そこで今、力を入れているのが、日本の米(こめ)で作る、日本の文化に根付いた食品。ラーメンの麺の開発だ。

映像説明: 機械の下のほうから、麺のように細くなった生地が出てくる。 麺のようになった生地は、一定の長さでカットされてベルトコンベヤーに載って流れてくる。 水色の作業服姿の2人の従業員が、ベージュの平たいコンテナに麺の束を並べる。 コンテナの中、丸くそろえられた麺の束が並んでいる。 薄茶色(うすちゃいろ)の麺のアップ。透明感のある麺の表面に、細かい白い粉が付いている。

テロップ: 工場はアレルギー源となる物質の混入を 防ぐため厳重に管理されている

ナレーション: 工場は、小麦だけでなく、アレルギー源となる物質の混入を防ぐため、厳しく管理されている。小麦粉の麺の味や食感(しょっかん)に近づけようと、工夫を重ねてきた。

映像説明: 機械が並ぶ室内。白いフードとマスク、作業服を身に付けた加藤さんが、インタビューに答える。

加藤さん: まず、アレルギー対応の物質、持ち込めないっていうことで、原料が限られるってことなんですね。 だから、いろんなラーメンメーカーさんから「こういうのも入れて」「こういうものも入れて」っていう話もあったんですけども、 結局、うちの工場に持ち込めないので、それはだめだとか。じゃあ、その代わりに何か、何入れるっていう話で、そこが大変でした。

男性撮影スタッフ: 日本では売らないんですか?

加藤さん: あの最初は。まずはアメリカのラーメンを先にしようと。

映像説明: 走る車から映した街の風景。曇り空の下に伸びる道路の脇に、英語で書かれた黄色い標識が立っている。カーブを曲がると、その先には高層ビルが立つ地域。

テロップ: テキサス州 ダラス

映像説明: 街路樹が並ぶ雨上がりの歩道。黒いジャンパーを着た加藤さんが、赤い上着を着た男性のあとを歩いている。 ガラスのドアがある建物の前。ピンクのダウンジャケットを着たセミロングの女性が、ドアから中をのぞき込む。その後ろにいる加藤さんも、様子をうかがっている。

ナレーション: 米粉(こめこ)で作った麺を売り込むため、テキサスにやってきた加藤さん。

映像説明: 白と青を基調とした店の外観。通りに面した部分が、ガラス張りになっている。ひさしの下には、「ROYAL BLUE GROCERY」の文字がつるされている。

テロップ: ロイヤル・ブルー・グローサリー ROYAL BLUE GROCERY

ナレーション: 高級住宅街にある食料品店。

映像説明: 店内。ピンクのダウンジャケットを着たセミロングの女性が、棚に置かれた白い容器に手を伸ばしている。加藤さんが、背丈よりも高い陳列棚のあいだを歩いていく。棚には、箱や瓶に入った商品がきれいに並べられている。

ナレーション: グルテンフリーの食材がどれだけ浸透しているのか、調べていく。

映像説明: 話をしながら陳列棚の上の段に手を伸ばす加藤さん。透明な袋に青いラベルが印刷された筒状の商品を手に取る。なかに穀物のような白い粒で作られた食べ物が入っている。

加藤さん: これグルテンフリーですね。これは、日本でいうポン菓子(ぽんがし)ですね。

映像説明: 加藤さんが、焼き菓子(やきがし)の写真が印刷された水色の箱を指(ゆび)さす。 陳列棚の上の段の商品を横に沿って確認していく加藤さん。

加藤さん: ああ、これ(クラッカー)もグルテンフリーですね。 ここは全部、グルテンフリーです。

映像説明: 加藤さんが、黄色い缶詰を手に持ち、カメラに向ける。その奥で、赤い上着を着た男性が、白いラベルの瓶詰を手に取りながら話す。 缶詰を指さす加藤さん。

加藤さん: これもグルテンフリーの。

赤い上着を着た男性: 認証がある。

加藤さん: 認証ありますね。 青唐辛子。

赤い上着を着た男性: の刻んだやつですね。 関係ないですけど。

加藤さん: でも、「グルテンフリー」って(認証を)付けることで売れるんでしょうね。

映像説明: ウォッカの瓶に付けられた木目調のラベル。白い円の中にアルファベットで「GF」と書かれたマークが印刷されている。 マークの上に「Certified」、下には「Gluten‐Free」と書かれている。 棚に並んだポテトチップのパッケージ。パッケージの中央、左隅に、ウォッカについていたラベルと同じ文字とマークが印刷されている。

テロップ: グルテンフリーの認証

ナレーション: 店で売られているものの多くに、グルテンフリーの認証が付けられている。

映像説明: ヘーゼルナッツが入った透明のプラスチック容器。ラベルの隅にグルテンフリーの認証マークが付いている。

テロップ: グルテンフリーの認証

映像説明: 陳列棚の前で、加藤さんがみそ汁の写真の入った商品パッケージを見ながら話している。

加藤さん: へー、すごい。

ナレーション: すでに、日本食(にほんしょく)にも。

映像説明: 加藤さんがパッケージに書かれた「MISO-CUP(みそ はいふん かっぷ)」の文字と、「GF」と書かれた四角いマークを指(ゆび)さしながら話す。

加藤さん: みそ汁でグルテンフリーですね。 そうですね。

映像説明: どんぶりに入った黒っぽい麺の写真が印刷されたパッケージを手にしている加藤さん。 裏の表示に目をやる。

加藤さん: これは。

男性撮影スタッフ:  ライスラーメン。

加藤さん: はい、グルテンフリーですね。 これはもう完全にバッティングしますね。

映像説明: さまざまな商品が入ったガラスのショーケースが並ぶ店内。黒いコートを着た女性が、ベビーカーを押して歩いていく。ショーケースの先にあるカウンターでは、栗毛のロングヘアの女性が会計をしている。 陳列棚の隣には楕円形(だえんけい)の冷蔵ショーケース。ショートブーツを履いた女性が、かがみながら商品に手を伸ばしている。 ハンドソープなどの黒っぽいボトルが置かれた陳列棚。その前で、ピンクのダウンジャケットを着た女性が、赤と黒の箱の説明書きを指さし、内容を確認している。

ナレーション: グルテンフリーの食材を購入する人は、アレルギーのある人とは限らない。美容や健康面から関心を持ち、購入していく人も多い。

映像説明: 商品が入った冷蔵ショーケースの映像をバックに、「米国 グルテンフリーの市場規模」と題された赤枠が表示される。枠の中央に、「29.8億ドル(2018年)」という文字が現れる。バックの映像が、陳列棚に変わっていく。(出所:Euromonitor International)

ナレーション: 民間の調査会社によると、アメリカのグルテンフリーの市場規模は、およそ30億ドル。今後も伸びると予測されている。

映像説明: ロイヤル・ブルー・グローサリーの店舗前。グレーのキャップをかぶり、紫のチェックのシャツを着た外国人男性がインタビューに答える。

紫のチェックのシャツを着た店員・英語: ほとんどの人が必ずしもグルテンフリーの食材を食べなければならないわけではなく、 好みとして食べている。

映像説明: 店内の陳列棚。棚に並ぶ紫や茶色、緑色(みどりいろ)の袋に入った商品を、加藤さんが順番に指さしていく。 透明なフィルムが付いた窓のあるポテトチップの袋。フィルムの下には、「GLUTEN FREE」「PEANUT FREE」「100% NATURAL」「NON‐GMO」などと書かれた丸いマークが6つ印刷されている。 ビリヤニという米(こめ)料理や、エンチラーダというとうもろこし料理の写真が載った商品のパッケージ。「GF」などの丸いマークが表示されている。

ナレーション: この店の多くの商品に、グルテンフリーだけでなく、遺伝子を組み換えていないことを証明するマークやオーガニックなど、さまざまな認証が付いている。

映像説明: ロイヤル・ブルー・グローサリーの店舗前。黒いジャンパーを着た加藤さんが、インタビューに答える。

加藤さん: ちょっとグルテンフリーってのがこれだけ多いってのは、ビックリしましたし、 やっぱ、あの、ラーメンだとか、お米(おこめ)自体にも「グルテンフリー」って書いてるところを見ると、本当に書かなきゃいけないのかなっていう気がしますね。 これだけグルテンフリーが当たり前だとすると、もう何で差別化をするかってのを非常に考えてかなきゃいけないかなと思いますね。

映像説明: れんが造りの建物の外観。出入り口前の屋根に掛かった白い看板に、黒い筆文字のアルファベットで「RAMEN(らーめん)」「USA」と書かれ、その2つの言葉のあいだには赤い四角形の中に白い文字で「EXPO」と書かれたロゴがある。 広々とした建物の中。入り口に設けられたゲートから「Ramen(らーめん) Expo USA」の看板が下がる。ゲートの両脇には、赤と黒の布が掛けられたパーティションが置かれている。

テロップ: 2018年10月14~(から)15日 Ramen(らーめん) Expo USA

映像説明: 調理台のあるブース。テーブルの上に、麺が入った黄色(きいろ)の平たいコンテナが置かれている。クッキングヒーターの上には寸胴鍋(ずんどうなべ)。黒いポロシャツにエプロン姿のスタッフが中華鍋で調理をしている。調理台の後ろには紅白のちょうちんと黒い垂れ幕が下がっている。垂れ幕には日の丸の上に「sun」と書かれたロゴが描かれている。ブースの周りには、調理の様子を見つめる人々が集まっている。 「とんこつしょうゆ」と書かれたラーメンの写真が貼られたブース。コック帽に赤いエプロン姿の男性がざるを手にしている。ブースの前では数人が列を作っている。 白いパーティションで仕切られたブース。「米粉の郷(こめこのさと)」「秋田県大潟村」などと書かれたピンクや緑ののぼりが飾られている。ブースの中には、黒いポロシャツを着た加藤さんと、白いTシャツを着たセミロングの女性の姿。カウンターの外には紫色のシャツを着た男性が立っている。

テロップ: 大潟村あきたこまち生産者協会

ナレーション: グルテンフリーの市場の大きさを実感した加藤さん、米粉(こめこ)の麺を売り込むために参加したのがラーメン・エキスポだ。

映像説明: 黒い鍋に入ったざるの中でゆでられている薄茶色(うすちゃいろ)の麺。 加藤さんが、フォークを添えた白い紙コップがいくつか載ったトレーを運んでいる。その先のテーブルには、グレーと黒のキャップをかぶり、グレーのシャツを着た男性と、カーキ色(いろ)のキャップをかぶり、青いTシャツを着た女性が立っている。加藤さんが2人にトレーを差し出す。2人の男女がトレーから紙コップを受け取り、中身を口に運ぶ。 キャップをかぶった男性が、親指を立てて感想を言う。笑顔でうなずく加藤さん。

加藤さん・英語: グルテンフリー どうですか?

青いTシャツ姿の女性・英語: Thank you(さんきゅー).

グレーのキャップをかぶった男性・英語: おいしい。

加藤さん・英語: Thank you(さんきゅー).

映像説明: 「NISHIYAMA SEIMEN Co., Ltd.」ののぼりが飾られたブース。 黄色い麺が入った平たいコンテナが並んでいる。その奥のテーブルで、青い帽子に黒いTシャツを着たスタッフと数人の男女が話をしている。パーティションには、日本語で説明が書かれたラーメンのポスターが貼られている。 赤いクロスが掛かったテーブルのあるブース。テーブルの上に、乾物のようなものや寸胴鍋(ずんどうなべ)などが並んでいる。ブースの前では、グレーのシャツを着た男性が、試食品が盛られた小皿を手にしながら、オレンジ色(いろ)のポロシャツ姿の女性と話をしている。 黒地の布に日の丸の上に「sun」と書かれたロゴの入った垂れ幕が下がるブースの前。同じロゴの入った黒いテーブルクロスが掛けられたテーブル席で6人ほどの男女がラーメンを食べたり、話をしたりしている。 さまざまな形や色のどんぶりが置かれているブース。数人の男女が足を止め、スマートフォンで写真を撮ったり、じっくり眺めたりしている。

ナレーション: その道のプロが集まる、専門の見本市だ。 ラーメンに関連するさまざまな企業が参加している。

映像説明: みそ汁の入ったおわんを手に持った、坊主頭の男の子のキャラクター人形(にんぎょう)が飾られたブース。テーブルに掛かった赤いクロスにも、同じキャラクターが描かれている。テーブル越しに2人の男性が名刺交換をしている。 ブースの奥に、ライトアップされた2つの白いパネル。右側のパネルには坊主頭のキャラクターと「marukome」の文字。その下に、丸いメダルのようなマークが大きく描かれている。 左のパネルには、みそ汁のイラストが描かれ、その周りに赤やオレンジ色(いろ)で「GLUTENfree(ぐるてんふりー)」「100%ORGANIC」「NONGMO(のんじーえむおー)」などと書かれている。

テロップ: マルコメ

ナレーション: グルテンフリーの看板を掲げる、みそメーカー。 アメリカの食品にも変化が生じていると話す。

映像説明: 坊主頭のキャラクター人形が載った段ボール箱の横で、グレーのポロシャツを着た性がインタビューに答える。

テロップ: マルコメ 海外開発課 倉石 徹 課長

倉石課長: 今までのですね、アメリカの加工食品っていうのは、かなりいろいろな添加物(てんかぶつ)が入ってたりですとか、いろんな調味料が入ってたりですとか、まあ、そういったイメージがあって、 まあそういったところから、だんだんこの、えー、健康志向に、人々が移ってきたというところで、えー、その、かなり需要が増えてきたのかなと思います。

映像説明: 「サンヌードル製麺」と書かれた、木箱がラックに並んでいるブース。テーブルの上に、麺が入った黄色(きいろ)の平たいコンテナが置かれている。ブース前のテーブル席には若い男女数人が座っている。調理台には寸胴鍋(ずんどうなべ)や発泡スチロール製の小さなどんぶりなどが置かれている。 中華鍋で調理をするロゴ入りの黒いポロシャツを着た若い男性スタッフ。その様子を両脇の2人の男性スタッフが見守る。ブースには日の丸の上に「sun」と書かれたロゴが入った垂れ幕が下がり、その後ろの壁には大きく映し出されたラーメンの写真とロゴの入った紅白のちょうちんが飾られている。

テロップ: サンヌードル

ナレーション: アメリカ大手のラーメンの麺メーカーは、自社の工場では作りづらいという。

映像説明: サンヌードルのブースの前。ロゴ入りの黒いポロシャツとエプロンを身に着けた男性が、インタビューに答える。

テロップ: サンヌードル 澤川 啓介 副社長

澤川副社長: 私どもの、その、製麺工場で、まあ作れれば良いんですけど、ただその、グルテンフリーの麺作るためには、 えー、その、コンタミネーション(混入)を防ぐということで、こう、製造設備ですとか倉庫ですとか、それ全部分けなきゃいけないんですね。 なかなか現実的には、あの、難しいので、そうそう、その、まあ、専門の会社、業者、あの、製造メーカーの方(かた)に作ってもらうのが今のところ一番、えー、良いのかなと、まあ、そう考えています。

映像説明: 大潟村あきたこまち生産者協会のブース。黒いポロシャツを着た加藤さんが、試食のラーメンが入った紙コップを載せたトレーを持って立っている。 調髪で髪を後ろで1つに束ね、口ひげを生やし、紺色のパーカーを着た男性が、加藤さんの持つトレーから試食の入った紙コップを手に取る。 黒のカーディガンを着て眼鏡をかけた男性にトレーの上の試食の入った紙コップを差し出す加藤さん。 茶色のジャンパーを着た男性が、加藤さんから名刺を受け取っている。 テーブルの隅で白髪の男性と話をする加藤さん。笑顔でお辞儀をする。 加藤さんが、黒いスーツを着て、眼鏡をかけた男性と笑顔で名刺交換をして、会釈をする。

ナレーション: 加藤さんにとって、この見本市(みほんいち)が主戦場(しゅせんじょう)。 ここで、大手の食品メーカーや代理店(だいりてん)と商談を行った(おこなった)。

映像説明: 寸胴鍋(ずんどうなべ)が並ぶブース。テーブルの奥では黒いTシャツ姿の男性スタッフたちが調理をしている。ブースの前で白いボタンダウンシャツ姿の男性が、チャコールグレーのTシャツを着た男性と話をしている。

テロップ: テキサス共同貿易

ナレーション: 現地の代理店は。

映像説明: 赤と黒の布で仕切られたブース。「SOUPerior」「since 1950」「A bowl of satisfaction.」という文字とラーメンが写っている立て看板の横で、白いボタンダウンシャツを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: テキサス共同貿易 瀧井 圭一 さん

瀧井さん: コストを実際に出していただけるお願いをしてるところで。 米粉(こめこ)のヌードルの、あの、引き合いは非常に強いんじゃないかと注目はしてます。

映像説明: 大潟村あきたこまち生産者協会のブース。黒いポロシャツを着た加藤さんが、クッキングヒーターに向かって手を伸ばしている。 黒い小さめの鍋の上で、ざるに入った麺の湯を切っている加藤さん。湯切りが終わるとざるをボウルに載せる。 ざるの中の麺をトングで混ぜるようにほぐす。

ナレーション: 商談を積み重ね、食品メーカーとの取り引きも進もうとしている。

映像説明: ラーメンの大きな写真が貼られた壁の前で、加藤さんがインタビューに答える。

加藤さん: 非常に食感(しょっかん)も味も、まあ良いという評価もらいました。 まずはですね、あの、まあ、数ヵ月に1回になると思うんですけども、コンテナ単位の商談ができればなと思っています。

スタジオの宮瀬キャスター: 米(こめ)をごはんとして食べるのではなく、さまざまな食材に応用する。世界の事情を調べ、発想を転換することで、輸出の可能性が広がることが分かりました。こうしたアイデアは、他の産品にも生かせるのではないでしょうか。

映像説明: 宮瀬キャスターがお辞儀をする。

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