ブルガリアにEU市場への新たな可能性を見る

2018年07月26日

欧州南東部、バルカン半島に位置する人口710万の国、ブルガリア。農業や工業を主要産業とし、技術立国を目指しているが、同じくEUに加盟する中東欧諸国と比べ、これまで日本企業の進出は進んでいなかった。そのブルガリアに6月、約20社の日本企業が訪れた。業績を伸ばす地場・外資系企業を、首都ソフィア近郊と第2の都市プロブディフで視察。人件費や法人税などの事業運営コストが低く抑えられることを確認した。一行の中には、現地生産を検討する機械部品メーカーも。彼らの目には、この国の投資環境はどのように映ったのか。EU市場につながるブルガリアの可能性を取材した。

(10分35秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図から飛び出した、中が空洞になった地球儀が、回転しながら拡大表示される。 さらに世界のさまざまな都市の画像が周囲を取り巻きタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。 地球儀と都市の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 チェックのカットソーにグレーのスカート。

テロップ: 宮瀬 茉祐子(みやせ まゆこ)

宮瀬キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 ブルガリアといえば、ヨーグルトをイメージされるかもしれませんが、ビジネスでは、今、新たな進出先として目が向けられています。 今回、およそ20社からなる視察団がブルガリアを訪問。 そこには、中小企業の姿も見られました。 日本企業にとって、ブルガリアの投資環境は、どのように映ったのでしょうか?

タイトル: ブルガリアにEU(いーゆー)市場への新たな可能性を見る

映像説明: 山裾に広がる街の風景をバックに、ヨーロッパの地図が表示される。南東部にブルガリア。西側にドイツ、フランス、イタリアが位置する。

ナレーション: ヨーロッパの南東部、バルカン半島に位置するブルガリア。

映像説明: ライオンの紋章を掲げる大統領官邸の入り口。2人の衛兵が直立不動で立っている。 建物の谷間にたたずむレンガ造りの教会。すぐ前が古代建築の跡地になっている。 遺跡の向こうに、ドーム型の屋根を備えたイスラム寺院。脇に尖塔がそびえる。 複数のドーム型の屋根を持つ大聖堂。鐘楼(しょうろう)の屋根が金色に輝く。

ナレーション: ヨーロッパでありながらも、異文化が混在する独特の趣を感じさせる。

映像説明: 木々(きぎ)が生い茂る公園。散策する人々や木陰のベンチで休む人々がいる。 噴水のそばをのんびりと人が行き交う。

テロップ: 人口 710万人

ナレーション: 面積は北海道よりやや大きく、およそ710万人が暮らす。

映像説明: 緑の中にたたずむドーム型の屋根を持つ建物の映像をバックに、地図が表示される。黒海に面したブルガリアは、北がルーマニア、南がトルコと隣接する。ブルガリア西部に位置するソフィアが星印(ほしじるし)で示される。

ナレーション: 首都ソフィアはヨーロッパでも高所にある首都だ。

映像説明: 食品売り場。冷蔵ケースのバットにホワイトチーズの塊が並んでいる。 棚に並ぶ乳飲料(にゅういんりょう)。キャップが黄色(きいろ)、紫、赤、青の4種類あり、紫のキャップのボトルには、ラベルにベリー類のイラストが描かれている。 冷蔵ケースに並ぶ真空パックのイエローチーズ。牛のイラスト入りのシールが貼られている。

ナレーション: 特産品は、日本でも知られているヨーグルトなどの乳製品。

映像説明: 切り花の売り場。ひまわりやユリのほか、色とりどりのバラが数種類ある。 バラにかすみ草(かすみそう)あしらったブーケなど、フラワーアレンジメントが並ぶ。 コスメショップ。花や草木をデザインしたパッケージが、カウンターのショーケースや奥の棚にずらりと並んでいる。

ナレーション: さらに、有数のバラの産地で、香水などで使われるローズオイルの生産量は世界最大を誇る。

映像説明: 芝生の上に「VOLACOM(ヴォラコム)」のロゴマークが入った六角形のスピーカーと、レンズを備えた三脚。 作業机で、白衣の女性がライト付きのスタンドルーペで基板をのぞく。 会議室の大型スクリーンに映し出されるコンピューターの画像。横で男性が説明する。

映像説明: 「CHECK POINT CARDIO」と題されたコンピューターの画像。人体のコンピューターグラフィックスとともに、心拍数など5項目の波形(はけい)グラフが表示されている。 (映像提供 チェックポイント・カーディオ)

ナレーション: 主な産業(さんぎょう)は農業(のうぎょう)や工業(こうぎょう)だが、ブルガリアは近年、技術立国を目指している。

映像説明: 薄いグレーのジャケットを着た白髪交じりの日本人男性が歩いている。 外国人の姿が見える空港ロビー。薄いグレーのジャケットを着た白髪交じりの日本人男性が出口に向かう。

ナレーション: 6月。ブルガリアでビジネスをスタートさせたばかりの企業の社長が現地に降り立った。

映像説明: 町工場(まちこうば)の外観。背の高いシャッターの搬入口(はんにゅうぐち)にトラックが置かれている。 工場の中。段違いに太いローラーが付いた機械が置かれている。周囲には、木製パレットに積まれた円筒状の製品が並ぶ。部品棚がある窓側の作業机で、従業員が立ち働く。

テロップ: 東京都 足立区

テロップ: 電気鉄芯(てっしん)工業(こうぎょう)

ナレーション: 東京・足立区。電気鉄芯(てっしん)工業(こうぎょう)。創業78年の中小企業だ。

映像説明: 作業机の前。グレーのスーツジャケットを着た白髪交じりの男性が、リング状の鉄芯(てっしん)を手に説明する。

テロップ: 電気鉄芯(てっしん)工業(こうぎょう) 渡部 忠利(わたべ ただとし) 社長

ナレーション: 2代目を務めるのが渡部(わたべ)社長。

映像説明: 段ボール箱に鉄製の小さい部品がびっしりと詰まっている。 形の異なる鉄芯(てっしん)のサンプル。コの字形(がた)、切れ目の入った丸形や角形がある。 何段にも積まれた分厚い円筒状の鉄芯(てっしん)。

テロップ: 変圧器鉄芯(てっしん)・電流センサー用コア (モーターを制御するための部品)

ナレーション: 扱うのは変圧器鉄芯(てっしん)や電流センサー用コア。 モーターを制御するための部品などを作っている。

映像説明: 奥行きのある事務所。室内には大きなホワイトボードやキャビネット。壁際のデスクで、渡部(わたべ)社長がパソコンを操作する。 画面には2次元CADの図面。

ナレーション: 東京本社では製造販売や研究開発を行っている。

映像説明: 巨大なオフィスビル群。門柱に中国語の文字が並ぶ。

テロップ: 中国・遼寧省に進出

ナレーション: 2004年にはコスト削減と生産の拡充を目指し、中国に進出した。

映像説明: 工場のコア巻き機械。テープ状の薄い金属が巻き取られていく。 軍手をして操作する作業服を着た男性従業員。薄い金属を金づちでたたく。 別の機械が、水を噴射させながら高速回転し、鉄芯(てっしん)を研磨する。 従業員が、濡れた鉄芯(てっしん)にヤスリをかける。仕上げた鉄芯(てっしん)が並べられている。

テロップ: 主要取引先がブルガリアへ移転 2017年10月 ブルガリアで販売を開始

ナレーション: さらに、主要取引先の欧州企業が、日本からブルガリアに移転したことに伴い、去年10月、ブルガリアに営業拠点を開設。

映像説明: ショッピングセンターのような建物の隣に、白い平屋建ての建物。看板に、企業のロゴマークが4つほどある。 窓やドアの枠が赤くふちどられている。入り口には「DTI Sofia EOOD」と刻まれた金色のプレート。

テロップ: ブルガリア ソフィア

テロップ: 電気鉄芯(てっしん)工業(こうぎょう) ブルガリア事業所

ナレーション: 渡部(わたべ)社長は、ソフィア市内に設けたその事務所に空港から直行した。

映像説明: 事業所の中。渡部(わたべ)社長がノートパソコンを開きながら、黒髪の女性と打ち合わせをする。社長の話に黒髪の女性がうなずく。

ナレーション: 駐在スタッフと打ち合わせ。 現地で販売を始めて、まだ8ヵ月。

渡部(わたべ)社長: 7月が、(売り上げが)バーンと落ちるんだよね。

映像説明: 打ち合わせを続ける渡部(わたべ)社長。ノートパソコンの画面を見つめる。

ナレーション: 中国に続き、ブルガリアでも本格的に製造を開始したいが、現地の情報が足りない。

映像説明: 車窓越しにゆっくりと流れる緑豊かな景色。 旗が掲揚されている敷地の一角。渡部(わたべ)社長をはじめ、スーツを着た一団が集まる。大半が日本人男性で、外国人の男女も何名かいる。

ナレーション: そう感じた渡部(わたべ)社長は、今回ブルガリアで、企業視察に参加することにした。

映像説明: ガラス張りの建物のエントランスにスーツの一団が入っていく。 資材倉庫を歩く一団。天井まで届きそうな4段ほどの資材ラックが通路の両側に続く。

テロップ: 2018年6月25~(から)27日 ブルガリア・ビジネスミッション 主催:ブルガリア政府 在ブルガリア日本大使館 ジェトロ

ナレーション: 視察には商社、金融、製造業、農業(のうぎょう)などの分野から29名が同行。 ブルガリアで操業する企業をまわる。

映像説明: 建物の表(おもて)で、カジュアルな服装姿の渡部(わたべ)社長が話す。

渡部(わたべ)社長: 来年には、生産もこちらでやりたいんでね、ここの土地の人の気質、そういうものを経営者の立場から聞いてみたい。

映像説明: 広大な敷地に建ち並ぶ工場群を背景に、ブルガリアの地図が表示される。北にルーマニア、東に黒海、南にトルコ。ソフィアの西隣に位置するボジュリシュテが星印(ほしじるし)で示される。 低層の建物が並ぶ中、通りに面した工場の壁は、レンガ色(いろ)とグレーのモダンなデザイン。

テロップ: ソフィア‐ボジュリシュテ経済区域

ナレーション: 視察団は、ソフィア市近郊へと向かった。 「ソフィア‐ボジュリシュテ」経済区域。 地元ブルガリアの企業が多い、近年注目を集めているエリア。 ハイテクや物流などの分野で誘致をしている。

映像説明: モダンなデザインの工場の正面。壁には大きな「VOLACOM(ヴォラコム)」のロゴマークがある。手前の駐車場を視察団が歩く。 屋内のレンガ造りの壁にも「VOLACOM(ヴォラコム)」のロゴマークがある。

テロップ: ヴォラコム VOLACOM(ヴォラコム)

ナレーション: 訪れたのは、外国企業と取引がある、地元ブルガリアの優良企業「ヴォラコム社」。

映像説明: 白い床の明るい倉庫。視察団が、何台も置かれた八角形(はちかくけい)のスピーカーを熱心に見つめる。 展示されたスピーカー。八角形(はちかくけい)のスピーカーは、六角形の筒を4つ束ねたようなデザイン。軸は台座に固定され、スピーカー本体の向きや角度を変えられるようになっている。脇にはヘッドホン装着のマーク。

ナレーション: 主に、航空機への鳥の衝突を防止する装置などを製造している企業だ。

映像説明: スピーカーの資料映像。芝生の上に三脚に設置されたセンサーと六角形のスピーカーが置かれている。 海岸に面した滑走路に、スピーカーから音波が発せられるシミュレーションCG。長い滑走路に向けて複数箇所から発射される。 鳥が飛来した場合のデモ映像。紺色の画面に羽を広げた鳥のシルエットが映し出され、赤い検知信号が点滅する。 鳥の頭部の構造を示した図解。耳に届いた音波を表す、赤い線が示される。 滑走路に音波を放つシミュレーション映像。音を表す緑の光がスピーカーから発射されると、鳥が離れていく。(映像提供 ヴォラコム)

ナレーション: 防止装置は熱センサーで鳥を検知して、音で追い払うという仕組み。

映像説明: 丘陵地帯に広がる農地の写真。 風力発電機のイメージ画像。5基の発電機がバリアーで囲まれるように守られている。

ナレーション: 空港だけでなく、農地などへの鳥侵入防止にも対応ができる。

映像説明: 大型装置が置かれた部屋で、コンピューター機器を操作するパーカーを着た男性。モニターを見ながら操作ボタンやつまみを動かす。 別の作業場。Tシャツを着た男性が電動の工作機械を操作する。

ナレーション: この装置の開発には理工系の優れた人材が携わっている。

映像説明: 資料映像。アンテナが対(つい)になったような白い機器。 滑走路を走る飛行機のシミュレーション映像。両側に一定間隔でスピーカーの位置を示す緑の光が続く。(映像提供 ヴォラコム) 工場。大型装置内の動きを監視する男性従業員。装置の中で、タンク状の機械が水を噴射しながら旋回する。その様子を視察団の男性が見つめる。

テロップ: アメリカで特許を取得 日本を含む外国企業とも取引

ナレーション: アメリカで特許を取得。 日本を含む外国企業との取引もある。 視察団はブルガリアの技術力の高さを確認した。

映像説明: フォーラム会場。大型スクリーンに、「JETRO(ジェトロ)」、「Japanese Business Mission 26 June 2018、Sofia」の文字。その下には日本とブルガリアの国旗も表示されている。国旗が飾られたステージに、3人の男性が腰掛けている。 会場の席はスーツを着た参加者で埋まっている。日本人と外国人の割合は、ほぼ半々。

ナレーション: 視察期間中、ブルガリアへの理解を深めるためのセミナーが開かれ、現地の投資環境の概要などが説明された。

映像説明: 大型スクリーンに「About Meiji Corporation」と題された資料が映し出される。ヨーグルトなどの乳製品やスナック菓子、レトルト食品などの写真が並んでいる。

映像説明: 「Yogurt(ヨーグルト) market in Japan」と表示されたスクリーンを見せながら、男性が説明する。 ステージに並んで座る3人の外国人パネリスト。白髪でスーツを着た男性がマイクで話す。 ステージの反対側にも4人の外国人パネリスト。白いジャケットを着た女性がマイクを持つ。

テロップ: 2007年 EU(いーゆー)加盟 →関税なしで輸出

ナレーション: ブルガリアは2007年、EU(いーゆー)に加盟。 EU(いーゆー)域内へは関税がかからずに輸出できる。

映像説明: 執務室のデスクに座る、紺色のスーツを着て水色のネクタイをした男性が話す。

テロップ: トミスラフ・ドンチェフ 副首相

ナレーション: 副首相はそのメリットについてこう語る。

ドンチェフ副首相・英語: ブルガリアはEU(いーゆー)の一員で、単一市場の一部だ。 EU(いーゆー)域内には5億人がおり、恐らく世界で最も豊かな市場。

映像説明: フォーラムの会場。スーツを着た白髪の日本人男性と、スーツを着て紺のネクタイをした外国人男性が署名式に臨む。台紙付きの書面を交換し、それぞれサインをする。

テロップ: 日本(にほん)ビジネスフォーラム 設立

ナレーション: 両国が協力して経済交流を進めていこうと、「日本(にほん)ビジネスフォーラム」設立文書へ署名も行われた。

映像説明: 国旗の前で横一列に並んだドンチェフ副首相ら、4人の男性にフラッシュがたかれる。署名をした2人もいる。

ナレーション: 参加した経済副大臣も、日本とのビジネス交流と今後の日EU(にちいーゆー)経済連携協定に期待をかける。

映像説明: 施設内のオープンスペースで、スーツを着て紺のネクタイをした男性が話す。

テロップ: アレクサンダー・マノレフ 経済副大臣

マノレフ経済副大臣・英語: 日本はブルガリアにとってアジアの重要なパートナー。 FTA(日EU(にちいーゆー)経済連携協定)への署名は両国経済にとって有益な効果をもたらす。

映像説明: 大型機械が置かれた広い部屋。機械が作動する横で白衣を着た女性が書類に目を通している。 モニター付きの機械の前。白いポロシャツの男性が操作ボタンを押す。 別の作業室。工作機械が置かれた机が並ぶ。橙色のポロシャツを着た男性従業員が作業する。奥では製品を点検する男性従業員たちもいる。

テロップ: 一人当たりのGDP(2017年推計値(すいけいち)) 8,064ドル 出所:IMF

ナレーション: 海外企業から見たブルガリア投資の大きな魅力は、EU(いーゆー)にありながらも人件費などのコストが低いこと。一人当たりGDPをみると、およそ8,000ドルで、日本の5分(ぶん)の1ほど。

映像説明: 作業机で、白衣を着た女性がライト付きのスタンドルーペで基板をのぞく。 視察団がガラス越しに見つめる作業部屋(べや)。一列に並んだ机で、白衣を着た女性たちが小型部品を組み込む。 ライト付きの小型ルーペで基板の検査をするポロシャツの男性。

テロップ: 法人税 個人所得税 税率10%

ナレーション: 法人税と個人所得税の税率は共に10%であり、これらの税率はEU(いーゆー)域内で低い水準だ。

映像説明: 長机(ながづくえ)が並ぶ教室。私服姿の女子生徒たちが授業を受けている。女性教師がテキストを見ながら日本語で話しかける。 隣同士で教科書を共有する女子生徒たち。栗色の髪の女子生徒がすらすらと日本語の教科書を読みあげる。 続いて、隣に座る眼鏡をかけた女子生徒がゆっくりと音読する。

ナレーション: また、人材面では外国語教育にも熱心で、市内では小中高(しょうちゅうこう)一貫して日本語が学べる学校もある。

映像説明: 栗色の髪の女子生徒が話す。

テロップ: 日本語を学ぶ高校2年生

女子生徒: 私はアニメの文化で日本語に興味を持ったので、6年生からずっと日本語を勉強しています。

映像説明: ポニーテールの女子生徒が教科書を音読する。

ナレーション: ブルガリアでは、日本語や日本の文化への理解も進んでいた。 将来は、日本企業をサポートしてくれる人材が育ってくれそうだ。

映像説明: 視察団が移動するバスの中。携帯電話で話す外国人や、話し込むビジネスマンもいる。

ナレーション: 移動中、視察の感触を渡部(わたべ)社長に聞いてみると…。

映像説明: バスの座席で渡部(わたべ)社長が話す。

テロップ: 電気鉄芯(てっしん)工業(こうぎょう) 渡部(わたべ) 忠利 社長

渡部(わたべ)社長: (生産拠点設立の決心は)まだそこまで答えは出てないんですけれども、前向きに真剣に考えたいなというふうには思ってます。

映像説明: 赤い屋根の住宅が並ぶ風景をバックに、ブルガリアの地図が表示される。ソフィアの南東に位置するプロブディフが星印(ほしじるし)で示される。 通りに、PLOVDIV(プロブディフ)と書かれた看板。

ナレーション: 視察団が向かったのはソフィアから南東へ125キロ、第2の都市プロブディフ。

映像説明: 広大な敷地に建つ巨大工場。建屋の前に、青や白の輸送用資材が大量に積まれている。

テロップ: トラキア経済地区

テロップ: 面積 1,070万平方メートル(東京ドーム約230個分)

テロップ: 外資系企業が多い 操業数140社以上 就業者3万人以上

ナレーション: ブルガリア最大級の敷地を持つ「トラキア経済地区」。 広さは、東京ドームおよそ230個分。 外資系企業が多いのが特徴だ。

映像説明: 別の区画の工場建屋。奥には住宅街が広がり、遠くに山の稜線が霞んで見える。

テロップ: 交通の便(べん)が良い 最大貿易港ブルガスへ高速道路一本でアクセス可能

ナレーション: 交通の便(べん)が良いのも強み。 黒海に面する最大の貿易港へは、高速道路一本でダイレクトにアクセス可能だ。

映像説明: バスを降りる視察団。渡部(わたべ)社長と黒髪の女性が、出迎えた現地の男性担当者たちと笑顔で握手を交わす。 玄関脇のパンフレットが置かれたコーナー。工場の写真が印刷されたリーフレットに「LIEBHERR(りーぷへる)」の文字。 天井の高い工場内。マイクを装着したあご髭の担当者が視察団に説明する。 整然とした工場内を進む視察団。資材を載せたキャスター付きのラックが通路に並ぶ。

テロップ: リープヘル LIEBHERR(りーぷへる)

ナレーション: 訪れたのは、ドイツ系企業「リープヘル社」。 広大な工場をまわる。

映像説明: 作動中の大型機械の前。「LIEBHERR(りーぷへる)」のロゴ入りTシャツを着た男性従業員が、すりガラスの天板を作業台にセットする。視察団が作動中の大型機械を通路からのぞき込む。 梱包材の製造工程。男性従業員が、レールの金具に、成型済みの梱包材を引っ掛ける。いくつもの梱包材がレールからぶら下がり、天井近くを移動していく。 レール横の機械の前。男性従業員が、上からぶら下がっている電動工具を手に待機する。

ナレーション: 創業60年。12ヵ国に生産販売・サービス拠点を置く世界的なメーカーだ。

映像説明: コンベヤーを流れていくツードアの白い冷蔵庫。脇の通路を歩く視察参加者たちが製造ラインを見つめる。 白物(しろもの)家電の製造ラインが並ぶ。 通路に展示された赤、黄色(きいろ)、スモーキーブルーなどの冷蔵庫。視察団が製品に目をやりながら、やって来る。

ナレーション: 建設機械と重機分野を主体とする大企業であるが、冷蔵庫やワインクーラーなど、冷却家電の製造も評価が高い。

映像説明: 大きなリボンがかけられたシルバーの冷蔵庫の前。あご髭をたくわえた担当者が説明する。隣の冷蔵庫には、赤い電話ボックスのデザインが施されている。 工場内。男性参加者があご髭をたくわえた担当者から話を聞く。

ナレーション: ここブルガリアでは、低価格モデルの製造を行っている。

映像説明: コンベヤーを冷蔵庫が流れてくる。渡部(わたべ)社長が製造ラインを見つめる。

ナレーション: 渡部(わたべ)社長は、ブルガリアで成功している外国企業があることを確認した。

映像説明: 建物の入り口にブルガリア語の文字と、「InvestBulgaria Agency」の表示。ホームページのURLが添えてある。

ナレーション: ブルガリアへの投資について、投資庁長官も、国を挙げてのバックアップを約束する。

映像説明: オフィスで話す、紺色のスーツを着て眼鏡をかけた男性。

テロップ: スタメン・ヤネフ 投資庁長官

ヤネフ投資庁長官・英語: ブルガリアに投資してもらえれば、投資庁が必要なインセンティブを用意してサポートする。

映像説明: 山のすそ野に広がる赤い屋根の街並み。 工場内。あご髭をたくわえた担当者が視察団を案内する。 会議室で耳を傾ける参加者たち。

ナレーション: 参加者は視察を経て、ブルガリア投資へどんな手応えを感じているのだろうか?

映像説明: 屋内の一角。西洋系の顔立ちをした男性参加者が日本語で話す。

テロップ: 視察参加者(IT(アイティー)企業)

視察参加者: (ブルガリアは)エンジニアもそれなりにいて、人件費もそんなに高くないので、ブルガリアのエンジニア、またブルガリアのIT(アイティー)会社とコラボレーションしてですね、EU(いーゆー)のお客の開発のお手伝いもできるかなと。

映像説明: 空港の自動回転扉の前で、渡部(わたべ)社長が話す。

テロップ: 電気鉄芯(てっしん)工業 渡部(わたべ) 忠利 社長

ナレーション: 渡部(わたべ)社長は、ブルガリアでの生産投資を後押しする材料は得られたのだろうか?

渡部(わたべ)社長: 物価は安いし、実際の現場を見せていただいて、ワーカーの動きとか、素養とか、あと器用さ、そういうところもありますのでね、私どもがやりたい生産はできるだろうと、こんな確信を得ましたね。

映像説明: 自動回転扉の前で、渡部(わたべ)社長がたたずむ。

ナレーション: 渡部(わたべ)社長、ブルガリアでの生産投資に自信を深めることができたようだ。

映像説明: 視察団がガラス越しに見つめる作業部屋(べや)。白衣を着た女性たちが小型部品を組み込む。 ライト付きの小型ルーペで基板の検査をするポロシャツを着た男性。 Tシャツを着て工作機械を操作する男性。 大型機械が置かれた広い部屋。白衣を着た女性が機械の脇に立つ。

ナレーション: ブルガリアには、われわれが知らないビジネスチャンスが眠っている。 EU(いーゆー)市場も含めた可能性に期待が持てる。

映像説明: 冷蔵庫の製造ラインを見つめる渡部(わたべ)社長。 工場内。男性参加者が真剣な表情で視察を続ける。 資材倉庫の通路を視察団が歩く。

ナレーション: 視察団の参加者は、それぞれの目でこの国のEU(いーゆー)へ広がる可能性を確かめ、次のステップへと思いを巡らせていた。

映像説明: 動く世界地図をバックに、中が空洞になった地球儀がゆっくり回転する。

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