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日本のお米をパックライスで中国へ ‐発想の転換で市場を開拓‐

2017年09月13日

世界最大のコメ消費国、中国。しかし、日本の精米はほとんど輸出されていない。その背景には、中国の検疫制度がある。輸出する精米は指定された精米所と、くん蒸処理施設を通さなければならないが、日本国内にそれぞれ1ヵ所と2ヵ所しかなく、処理や運送に余分なコストや時間がかかってしまうのだ。これに対し、中国へのコメ輸出の手法として考えられているのが「パックライス」だ。これなら、指定施設を通す必要がない。発想を転換して、日本のお米を中国市場に広めようとする動きを追った。

(9分30秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル 世界のさまざまな都市の映像が続き、やがていくつもの道のようになり 立ち並ぶビルのイメージの間(あいだ)を通り抜け、地球に続く。 日本列島が輝き、光を放つ。 「世界は今ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。木目調のテーブルに女性キャスターが座っている。ベージュのワンピース姿。

テロップ: 馬場 典子

馬場キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 おコメの輸出は年々伸びているものの、コメ消費大国である中国への輸出は、まだ僅かな量にとどまっています。 そうしたなか、日本のおコメを精米ではなく、パックライスで中国に広めようとする取り組みが始まっています。

タイトル: 日本のおコメをパックライスで中国へ ‐発想の転換で市場を開拓‐

映像説明: 四角い枠内に地図のイラスト。中国の東側、海に面している上海市。 超高層ビルが立ち並ぶ街。中国国旗のイラスト。

ナレーション: 中国、上海。

映像説明: イベント会場。プレゼンをしている女性。 多くの女性客が、写真を撮ったり、スマホを操作したりしている。 試食をしている女性客に、マイクを向けるプレゼンター。笑顔でご飯を食べている女性客。

テロップ: 2017年5月19日 日本産包装米飯ステーションオープニング メディア向け発表会 主催:ジェトロ

ナレーション: 5月。日本のおコメを紹介するイベントが行われた。 中国の有名 食ブロガーやメディアを招き、日本のおコメの特徴、おいしい食べ方などを伝える。

映像説明: 台の上に陳列されたパックライス。その横に、調理方法をイラストで紹介したパネルが置かれている。

テロップ: パックライス

ナレーション: ここでプロモーションされているのは、パックライスだ。 手軽で便利、日本のおコメの味をそのまま味わえるなど、その特徴を紹介した。

映像説明: ピンセットを使い、キャラ弁を作る女性。 ご飯とのりで作ったくまモンやパンダが入ったお弁当の写真。 数種類のご飯が試食用に盛られたお皿をスマホで撮る男性客。 パックライスが電子レンジで温められている。

ナレーション: 試食をはじめ、中国のキャラ弁の講師なども登場し、注目を集めた。

映像説明: 陳列されたパックライス。「北アルプスの天然水仕立て(てんねんすいじたて)」や「白い発芽米」と書かれたものがある。 プロモーション用のポスター。うえ側に湯気が立っているパックライスのご飯の写真。下側は3分割され、左から清流、稲の苗を抱えている生産者たち、パックライス製造ラインの写真にそれぞれ「みず」「たくみ」「わざ」の文字。

ナレーション: なぜ、日本のコメをパックライスとして、中国でPRするのか。

映像説明: 上海のビジネス街。高層ビルの間に串団子のようなデザインの上海タワー。

テロップ: コメ年間消費量(2016年) 中国 約1.4億トン 日本 約850万トン 中国は日本の17倍 出所:米国農務省「PS&D」

ナレーション: コメの最大消費国である中国。その消費量は日本の17倍。 巨大なマーケットだが、簡単に参入できない理由がある。

映像説明: インタビューに答えるメガネの男性。白のYシャツを着ている。

テロップ: ジェトロ 農林水産・食品部 農林産品支援課長 田雑 征治(たぞう せいじ)

ナレーション: 中国事情についてジェトロ担当者はこう言う。

田雑(たぞう ジェトロ農林産品支援課長): 生のコメを中国に輸出する際には、まず(中国の)植物検疫の上特別な条件を満たす必要があります。

映像説明: 精米を中国へ輸出するための4工程をイラストで表現。 それぞれにコメ、中国指定の精米所1ヵ所(日本)、中国指定のくん蒸処理施設2ヵ所(日本)、中国市場の文字。

ナレーション: 日本から中国へ精米を輸出する場合、中国側に許可された国内の精米所での精米と、指定された場所でのくん蒸処理が必要だ。 そうした条件をクリアしてから、中国へ輸出され、市場に出る。 指定された少ない施設などを通さなければならない。 そのため、運送や処理に余分なコストや時間がかかってしまう。

映像説明: パックライスを中国へ輸出するための3工程をイラストで表現。 それぞれにコメ、パックライス、中国市場の文字。

ナレーション: 一方、パックライスの場合、おコメを日本で加工処理し、中国へ出荷する。 精米の輸出に比べて、条件は緩やかだ。

映像説明: パックライス製造ライン。パックにコメが入れられ、次に水が注がれる。

ナレーション: さらに、日本国内の水で炊くため、日本ならではのおいしさを届けることができる。

映像説明: インタビューに答える ジェトロ農林産品支援課 田雑(たぞう)課長。 パックライス製造ライン。パックライスが次々とベルトコンベアで運ばれていく。 製造ラインが見える別室で、2人のクリーンウェアを着た人がパソコンで作業をしている。 X線検査機を通過するパックライス。上部のモニターにパックライス内のご飯の映像とOKの文字が表示されている。

テロップ: ジェトロ 農林水産・食品部 農林産品支援課長 田雑 征治(たぞう せいじ)

田雑(たぞう ジェトロ農林産品支援課長): コメは炊く水の影響を大きく受ける食品で、(日本米(にほんまい)は)炊くには軟水が適しているんですが、中国の水の多くは硬水でして、日本のコメを同じように炊くことが難しい条件にあります。 日本で炊いたパックライスを中国に持っていくのであれば、そのような問題もなく、日本と同じおいしさのコメを中国で食べることができます。

映像説明: 製造ラインで加工されていくパックライス。 ふたを少しあけたパックライスが電子レンジに入れられる。

テロップ: 賞味期限も長く 輸出向き

ナレーション: パックライスにすれば賞味期限も10ヵ月ほどと長いため、時間がかかる輸出に適している。

映像説明: 温められたパックライス。ふたを全部はがすと、湯気が立ち昇る。 3分割された画面。左から水田に植えられた苗、製造ラインで水が注がれるパックライス、流れる川の水の映像が表示されている。

テロップ: 中国へ 発想を転換して売り込む

ナレーション: コメの消費大国、中国へ発想を転換して売り込む。 その巨大な市場に、精米ではなく、パックライスとして輸出するメリットは大きい。

映像説明: 陳列されたさまざまな種類のパックライス。

テロップ: パックライス中国輸出の課題 中国ではパックライスがあまり認知されていない

ナレーション: しかし、課題もある。 実は中国では、そもそもパックライスがあまり認知されていないのだ。

映像説明: インタビューに答える ジェトロ農林水産・食品部農林産品支援課 田雑課長 田雑(たぞう ジェトロ農林産品支援課長): 日本産というだけでなく、パックライス自体の便利さやおいしさなどをアピールしていく必要があります。

映像説明: ショッピングモールの外観。食品売り場の一角に、パックライスが山積みされている。

テロップ: APITA 金虹橋店(じんほんちゃおてん) 大手スーパー

ナレーション: 6月。 上海の日系大手スーパーの食品売り場で、日本産パックライスのキャンペーンが行われた。

映像説明: 買い物客に説明をしている法被を着た男性。 パックライスの横に、わさびやのりたまごのふりかけ、さけフレークの瓶詰が置かれている。 パックライスのご飯にふりかけをかける法被の男性。 さまざまな買い物客が、説明を受けたり、パックライスやふりかけを手に取ったり、試食したりしている。

テロップ: 食べ方の提案

ナレーション: パックライスを陳列するだけではなく、食べ方の提案もする。 横にふりかけなどを置いて、日本ならではの食べ方をアピール。 この取り組みは、上海など都市部を中心に中国各地で展開している。 パックライスを初めて知る人も多い。 しかし、日本を訪れたことがある人も増え、日本のコメは安心安全、高品質という認識から興味を示す人は多い。

映像説明: インタビューを受ける買い物客たち。

黒Tシャツの男性・中国語吹き替え: こういうパックライスは見たこともないし、買ったこともなかったですね。 日本に行った時に食べたおコメと似た味がしました。

家族同伴の女性・中国語吹き替え: 思ったよりおいしかったです。

赤ちゃんを抱っこした男性・中国語吹き替え: ご飯だけの値段としては、とても高いかなぁ。 でもご飯を炊く時間がない時には、パックライスが良いと思います。

映像説明: インタビューに答える男性販売担当者。 買い物客に試食を勧める法被を着た女性。パックライスをじっくり見ている買い物客。ふりかけをショッピングカートに入れる少女。

テロップ: APITA 食品部 谷井 将人 統括部長

ナレーション: スーパーの販売担当者はパックライスに手応えを感じたという。

谷井統括部長: 昨日まで(2週間)の売り上げで、大体1,000パックを超えました。実は目標を超えてしまって、さらにお客様においしいとか、あと簡単で便利だねっていうお声をいただいたので、今後も手応えがあるなというのは、自分なりには思っております。

映像説明: スタジオの馬場キャスター。テーブルに農樹と書かれたパックライスとお茶わんが置かれている。

馬場キャスター: 動き出したパックライスの中国への輸出。 こちらの商品も、その1つなんですけれども。ちょっといただきます。

映像説明: ご飯を食べる馬場キャスター。

馬場キャスター: うん。粒もしっかりしていますし、もちもちと。炊き立てのおいしさそのものです。

映像説明: 四角い枠内に地図のイラスト。 北は日本海、南は大阪府と接している京都府。その北部に綾部市がある。 住宅街と川のあいだに広がる田園地帯。奥には山の連なりが見える。

ナレーション: 京都府の北部に位置する綾部市。 田園地帯が広がるコメどころだ。

映像説明: 2階建ての瓦屋根の建物。農樹と書かれた旗が風に揺れている。 軽トラックの荷台に農機具を積み込む作業服を着た黒髪の男性。 室内でコメを袋詰めしている男性。その横で黒のポロシャツを着た白髪の男性が作業している。 食品売り場で撮られた3人の男性の写真。農樹と書かれたそろいの前掛けをしている。 段ボール箱に入れられた農樹の米袋。農樹のパックライス。

テロップ: 農樹 コメの生産・販売

ナレーション: この土地で「農樹」は、コメの生産から販売まで、一貫しておこなっている。 従業員1名、会長、社長あわせ、僅か3名で運営する小さな企業だ。 パックライスも販売し、近年、海外販売にも乗り出している。

映像説明: インタビューに答える黒のポロシャツを着た白髪の男性。

テロップ: 農樹 中津隈 俊久会長

中津隈会長: 海外の展開もある意味、夢持ってたけれども、夢半ばかなって諦めかけていた部分が、またつながったっていうところがありますから、もう嬉しい限りですね。

映像説明: 精米機に入れた玄米。精米されたコメが出てくる。袋詰めにされたコメを積み上げる。

テロップ: 輸出先 米国・台湾・香港・シンガポールなど

ナレーション: アメリカ、台湾、香港、シンガポールなどに輸出している。

映像説明: 農樹のパックライス。ショッピングモールのパックライスコーナーで、農樹のパックライスを持つ男性の写真。

テロップ: 中国へのパックライスの売り込みは 今年6月から開始

ナレーション: 中国へのパックライスの売り込みは、今年6月から始めた。

映像説明: 作業服を着た男性が、農樹の建物や室内のコンバインの説明をしている。

テロップ: 農樹 中津隈 一樹(なかつくま かずき)社長

ナレーション: 海外展開を主導しているのは、跡を継ぐ形で社長になった会長の息子である一樹さん。

映像説明: インタビューに答える中津隈社長。

中津隈社長: 中国本土に出せないのかなっていうのは、前の前からですね、ずっとこう思っていたことで、生米(なまごめ)(精米)については、施設のくん蒸であるとか色々規制がものすごくハードルが高いと。じゃあ包装米飯(パックライス)ならどうなんだろうと。それは加工食品なので全く問題はないだろうということで。

映像説明: 木々(きぎ)に囲まれた緑の田んぼ。 農樹のパンフレット。「農林水産省新ガイドラインによる表示」の下に、特別栽培米の文字。 雑草のない田んぼで、成長した苗。

ナレーション: 農樹のコメは、田植え前の1回しか除草剤を使わない特別栽培米。 会長が土作(づく)りからこだわり、国内でも大手百貨店で販売されるなど、その味はお墨付きだ。

映像説明: イベント会場。中国語で日本産食材試食等(にほんさんしょくざい ししょくとう)PRイベントと書かれたパネルの前、中央の演壇でスピーチする男性。会場のいたるところで展示や試食が行われ、大勢の人でにぎわっている。

テロップ: 2017年7月19日 日本産食材試食等(にほんさんしょくざい ししょくとう)PRイベント 主催:ジェトロ

ナレーション: 7月。 上海で行われた日本産の食材PRイベント。

映像説明: 壇上に並んでいるスーツ姿の男性たち。 三角すいのパックを2つ持ち、山本 有二農林水産大臣に説明をする女性スタッフ。

テロップ: 山本 有二 農林水産大臣(当時)

女性スタッフ: これと同じ形のおにぎりを今…。

映像説明: 色付けしたコメで作った海外における日本産食材サポーター店の認証ロゴマーク。円の中に、日本という漢字とJapanese Food Supporterのアルファベット。富士山と豊かな自然を表すデザイン。 魚を切り分け、舟盛りの作り方を実演。 納豆やパックに入った総菜が並んでいる。 来場者に説明しているスタッフ。 ブースをのぞく笑顔の女性。 試食していた男性がカメラに向かってポーズをとる。

ナレーション: オールジャパンで中国に向け販売促進を印象づける。

映像説明: さまざまなパックライスが並んでいる。 法被を着た女性から説明を受ける男性やスマホで試食用ご飯を撮る女性。 パックライスの前に、お団子のような試食品が置いてある。

ナレーション: そこには、もちろんパックライスコーナーも。 ここに農樹も出店。 パックライスを何度でも中国へアピールする。

映像説明: 農樹のパックライス。中国語で3パック55.0元と書かれた 値札。 窓がたくさんある優美なイギリス式建築の建物の写真。大きなオープンキッチンの写真。 商談している中津隈社長の写真。

テロップ: 上海の日本食レストランで 高級仕出し弁当のご飯として採用

ナレーション: 農樹は、こうした中国での取り組みの中で成約を獲得。 上海の日本食レストランで、高級仕出し弁当のご飯として採用された。

映像説明: 食品売り場で試食を勧める法被を着た女性。 売り場の棚に陳列されたパックライス。

ナレーション: 中国でのパックライスの売り込みは、まだ始まったばかり。 その挑戦は続く。

映像説明: インタビューに答える中津隈会長。

テロップ: 農樹 中津隈 俊久会長

中津隈会長: 食べていただきさえすれば、やはり、おいしさっていうのが分かってくださるんですけども。

映像説明: インタビューに答える中津隈社長。 スーパーの陳列棚の前で、中津隈社長が農樹のパックライスを持っている写真。 別のスーパーで、中津隈社長が農樹のパックライスを持っている写真。

テロップ: 農樹 中津隈 一樹(なかつくま かずき) 社長

中津隈社長: 弊社のほかの輸出規模から考えても、本当に(中国は)規模が大きい、スケールが大きいもので。 色々な飲食店のシェフさんとも協力してですね、メニュー開発とか色々とちょっと、その、工夫というか、戦略は今、練っている途中です。

スタジオの馬場キャスター: 精米の輸出はハードルが高い中、パックライスには日本のおコメの本当のおいしさを伝えるという役割もありそうですね。 それではまた次回をお楽しみに。

映像説明: 馬場キャスターがお辞儀をする。


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