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第2章 日本の廃棄物の再資源化技術

2.5 再資源化 (カテゴリー R)

"再資源化"の処理によって得られるプロダクトの価値は、そこに至る収集、中間処理を含む一連の再資源化ビジネスの成否を左右するものである。どのようなものに再資源化できるかは、産業廃棄物や資源の回収段階での対象物、その後の"分離・分解・選別"の処理方法で異なる。

(1)肥料化(堆肥化、コンポスト化)

"肥料化"の処理は、汚泥、生ごみ等の有機性廃棄物のリサイクル技術の一つで、微生物による発酵プロセスにより、廃棄物の分解・減量化とともに、有機肥料の製造もできる技術である。

下水汚泥処理プラントのような1件当たりの処理規模が大きな案件もあれば、分散して発生する家庭、宿泊施設、飲食店、食品工場等を対象とする小規模な案件もある。

(2)飼料化

"飼料化"の処理は、食品廃棄物のリサイクル技術の一つで、豚や鶏等の家畜の餌として再利用を図るものである。収集した食品廃棄物は、異物を除去した後、破砕され、廃食用油と混合し、減圧化乾燥機の中で殺菌乾燥される。その後、廃食用油を油分離装置やスクリュープレスで脱油し、ハンマーミルで粉砕後、篩で不純物が除去される。

こうした処理工程を経て、食品廃棄物は配合飼料原料になり、養豚・養鶏の配合飼料メーカーによってタンパク調整がなされた後、最終的な配合飼料となる。

国内では、『飼料安全法』に基づき、食品廃棄物は豚や鶏用の飼料原料としての再利用が認められているものの、牛用の再利用は禁止されている。

(3)炭化

"炭化"の処理は、生ごみ、コーヒー粕、剪定枝*、脱水汚泥等の廃棄物を燃焼させることなく、低酸素雰囲気で間接的に加熱することにより、固定炭素分を炭化物として回収し、ペレット状に造粒する技術である。

*剪定枝(せんていし): 公園の樹木や街路樹、庭木等の生育や樹形の管理を目的に、切り揃えられる枝の切りくず。

炭化炉の温度は400-800℃の範囲である。加熱方式には、炉の中で加熱する"内燃式"と炉の外から加熱する"外燃式"とがある。さらに、廃棄物が投入される床の状態によって、 "移動床"と"固定床"に分類される。

一般的には、"移動床"は加熱効率が良く、炭化時間も短いことから、大規模処理に適用されることが多い。一方、"固定床"は安価で、操作も比較的簡単で、小規模処理向けであるが、炉への処理対象物の出し入れを必要とし、また加熱と冷却に時間がかかる。

"炭化"の利点は減容・減量・減臭とともに、その用途にも多様性がある。再資源化された炭化物はコークス燃料の代替品、練炭や豆炭、土壌改良材、育苗・園芸肥料、コンポスト添加剤、脱臭剤、吸着剤、除湿・調湿剤、水質浄化剤、ろ過剤、保温材等に利用される。

(4)燃料化

"燃料化"の処理は、廃棄物を利用しやすい形態の燃料に転換する技術で、例えば、次のような技術がある。なお、前述の"炭化"処理も、生成物の利用の仕方によっては"燃料化"技術の一つである。

  1. @ 廃材を単純にチップ(バイオマスボイラー燃料)にする。
  2. A 有機性廃棄物の嫌気性発酵により、メタンガス化する。
  3. B プラスチックの熱分解反応あるいは触媒反応により、液体燃料化する。(例<廃プラスチック接触分解油化装置>)
  4. C 可燃性ごみやプラスチックを破砕した後、a)ペレット状に圧縮・成形固化するRDF(Refuse Derived Fuel)、b)RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)(例<RPF製造装置>)、c)フィルム状に破砕した後、圧縮・梱包してキューブ状にするCPF (Cubu Plastic Fuel)等の燃料化がある。

<廃プラスチック接触分解油化装置>

廃プラスチック接触分解油化装置

<廃プラ・古紙からのRPF製造装置>

廃プラ・古紙からのRPF製造装置

(5)成形固化

"成形固化"の処理は、廃棄物を物理的(破砕・混合等)、あるいは化学的手段で処理し、製品として販売可能な形に成形する技術で、例えば、次のような技術がある。なお、燃料化のRDFやRPFの製造装置は"成形固化"技術の一つでもある。

  1. @ 焼却灰や汚泥を混連焼成し、タイルや路盤材にする。(下図参照)
  2. A 焼却灰を造粒焼成し、軽量骨材にする。
  3. B 廃材を粉砕・圧縮成形し、パーティクルボードにする。
  4. C 廃プラスチック(PETボトル、家電筐体、自動車部品、包装用フィルム等)を各種容器、シート、衣料繊維などに成形加工する。

<汚泥の成形固化の例>

[ 固化設備フロー ]

固化設備フロー

[ 重金属封じ込めの原理 ]

重金属封じ込めの原理

[ 製品例(路盤材) ]

製品例(路盤材)

(6)再生原料化

"再生原料化"の処理は、廃棄物を物理的(破砕・選別等)、化学的手段で処理し、その廃棄物から目的とする物質を分離・回収する技術で、例えば、次のような技術がある。

  1. @ 廃プラスチックを化学的に分解して、原料のモノマーに戻す(ケミカルリサイクル)。
  2. A 金属素材を含む廃プラスチックから、目的の金属を分離する(配電線から銅線を分離、タイヤからスチールワイヤを分離、他)。
  3. B "色選別"による透明又は茶色のガラス瓶の分別も、"再生原料化"の一つと言える。
  4. C 古紙(新聞・雑誌・段ボール・紙パック)から再生紙を製造するための原料調整工程。

次に示す<雑電線の粉砕選別システム>は、極細線や太線の種類に関係なく、電線を投入するだけで、ビニールくずと銅とを選別し、純良銅の回収率は99〜100%である。

<雑電線粉砕選別システム>

雑電線粉砕選別システム

以上"再生原料化"に挙げた例は、1企業が保有する単一技術だけで処理が可能なものを挙げたが、日本国内で行われている大きな枠組みでのトータルプロセスとしての"再生原料化"には、次の例がある。そこには、様々な日本の得意とする中間処理技術が組み込まれている。

  1. @ 自動車からの金属、プラスチックの回収
  2. A 家電・パソコンからの貴金属・ベースメタル*の回収、プラスチック回収
    *ベースメタル: 鉄、銅、アルミなど埋蔵量・産出量が多く、精錬が簡単な金属。
  3. B 都市ゴミ焼却炉から発生する焼却灰のセメント原料化
  4. C がれき類の骨材としての原料化
  5. D 二次電池・自動車用蓄電池からの有用金属(Co、Ni、Li、Mn等)の回収

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