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欧州最大のエコシステム

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エコシステムの特徴・トレンド

  • 2023年の英国のスタートアップ投資額は213億ドルと、米中に次ぐ世界3位かつ、同じ欧州の独・仏の合計額を上回る。首都ロンドンおよび学術都市として名高い近郊のオックスフォード、ケンブリッジを囲む「ゴールデントライアングル」に世界トップクラスのスタートアップ・エコシステムが形成されている。
  • 主な形成要因としては、以下4点が挙げられる。（1）国際言語である英語が母国語であり、歴史的経緯から国籍・人種・宗教の面で多様なバックグラウンドを持つ人々が混在している。（2）ロンドンは世界有数の国際金融都市として、世界中の金・情報の交差点となっている。（3）オックスフォード、ケンブリッジ、インペリアル、UCL等世界大学ランキングトップ10の常連校が集積。世界から優れた学生・研究者を惹きつけ、技術や知の創出源となっている。（4）世界に先駆け英国で初めて導入された規制のサンドボックス制度や、EISやSEIS等エンジェル投資優遇制度等、イノベーション創出に向け政府機関も積極的にサポートを行っている。
  • スタートアップセクターとしては、従来からの基盤産業を活かしたフィンテックやライフサイエンス分野が先行して発展した。これらも引き続き熱い分野であるが、近年では、2050年までのネットゼロ達成に向けた政府による規制やインフラプロジェクトの施行により、クリーンテック・サステナビリティ分野へのスタートアップ投資が成長している他、次世代の産業基盤技術となりうるAI、量子、核融合、宇宙分野でも多数のスタートアップが誕生している。
  • 日系スタートアップの拠点数も近年増加しており、15社強が英国で活動している。日本の技術力の水準の高さは英国でも広く認められており、日本のDeeptechスタートアップにとって、英国の民間企業、大学、政府機関との協業連携等の事業機会は十分に見込める。Day1から欧州市場に挑戦したい日本人起業家にとって創業の地としてロンドンは有力な候補先となる。

エコシステムレポート

提携先

Frenger

  • 1983年にイギリスのロンドンで設立され、ヨーロッパにおいて企業や政府機関向けに事業開発・投資サービスを提供するコンサルティング企業。ロンドン、ミュンヘン、パリ、リールを拠点に活動。
  • 各社のニーズに応じ、欧州におけるターゲット企業リストの作成と個別商談アレンジを行う。必要に応じ、ピッチへのアドバイス等商談準備支援や、商談結果を踏まえたネクストステップに対するアドバイスも行う。
  • 欧州の大手企業から、ニッチ分野の企業、大学まで、幅広く商談獲得の実績があり、利用企業からも高い評価を得ている。

メンター例

Ms. Pauline Bourcet, Managing Consultant- FDI & Trade Division
フランス及びイギリスで大学卒業後、Frenger社にてコンサルタントとして従事。貿易及び海外直接投資での支援に強みがあり、これまでにも日系企業の欧州進出支援やビジネスマッチングアレンジを行う。フランス出身・ロンドン在住であり、欧州全域を広くカバー可能。

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ジェトロ担当者

伊藤 吉彦
ジェトロ本部で約2年半J-Startup等日系スタートアップのグローバル展開支援を担当した後、2020年8月よりロンドンに駐在。英国と北欧諸国を管轄し、日本と同地域間のスタートアップの事業展開を双方向で支援しています。

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E-mail: JHUB@jetro.go.jp