メキシコ経済の基礎知識(第3版)(オンデマンド版)
ジェトロ オンデマンド出版
2018年に世界第6位の自動車生産大国となり、自動車産業を中心に日系進出企業の進出が1,200社を超えたメキシコ。平均年齢27歳と若く、世界第10位となる1億2,650万人の人口を有し、巨大な消費市場としてのポテンシャルも有する。
しかし、過去10年間の経済成長率は年平均2%程度と低迷し、ポテンシャルを生かしきれていない。メキシコ経済の現状と課題について、メキシコ担当歴連続20年の著者が贈るメキシコ・ビジネス関係者必携の一冊。
中畑 貴雄 著
2020年03月31日
A5 / 306ページ
価格(税込): 3,190円
目次
メキシコの概況
序章 政治体制の概要とAMLO 政権の誕生
- メキシコの政治体制
- AMLO政権の誕生と第4次変革
第1章 安定したマクロ経済
- 2度の経済危機の苦い経験
- 徹底した均衡財政と適切な債務運営
- 多様化した輸出品目
- 潤沢な対内直接投資に支えられた国際収支
- インフレの安定と金利の低下
第2章 変化する消費市場
- 国内消費規模はロシアに迫る
- 依然として大きな所得格差
- 自動車・家電・生活関連サービスの世帯普及率
- 消費者金融の普及で購買層が拡大
- 所得水準に合わせたマーケティングが重要
- 伝統的消費スタイル、流通網の変化
- インターネットとスマホの普及が消費スタイルを変革
第3章 米州全域に向けた生産拠点として成長した輸出産業
- 対米輸出加工拠点としての魅力と緩やかに進む輸出先の多角化
- 自動車産業 ―製造業GDP の20%を占めるリーディング産業―
- 電気・電子産業 ―日系企業はテレビ生産から撤退―
- 航空機産業 ―自動車産業を上回るスピードで成長―
- 農牧業 ―米国、日本向けの野菜・果実供給国―
- 食品・飲料製造業 ―メキシコが世界に誇るビールとテキーラ―
第4章 外資系と財閥の影響力が強いメキシコ市場
- 安定した推移を見せる外国直接投資
- 外資の影響力が強い金融・保険部門
- 国内市場で強い財閥の影響力
- 自動車市場でプレゼンスが高い日系企業と追い上げる韓国勢
- ラテンアメリカを中心に活躍する多国籍メキシコ企業
第5章 通商政策の重点地域は米州からアジア太平洋へ
- NAFTA以降急速に進んだFTA交渉
- 産業界と二人三脚のFTA交渉
- 南米二大国の保護主義に苦慮する自動車産業
- NAFTAの重要性と米国との通商紛争
- トランプ政権の誕生とNAFTA再交渉
- 一定の成果を上げた日墨EPA
- アジア太平洋地域に目を向けるメキシコ政府
第6章 経済成長を加速させるための中長期的課題
- 極度の対米依存
- 脆弱な歳入構造
- 大きなインフォーマルセクターと柔軟性のない正規労働市場
- 再開が強く求められる炭化水素資源の鉱区解放
- アジアとの競争に打ち勝つための国際競争力の強化
第7章 ビジネスアプローチに必要な実務知識
- メキシコの税務・会計
- メキシコの労務
- 企業設立の手順
- 保税加工(IMMEX)制度と生産者関税優遇(PROSEC)制度
- FTA、特恵貿易協定の活用と原産地規則
- 産業財産権関連手続きの概要
[コラム]
- 東京オリンピック開催に合わせてExpo Japónを開催
- 地ビールとワインの消費広がる
- 世界無形文化遺産のメキシコ料理と日本料理
- 車上狙いと交通事故に注意
関連情報
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