ASEANビジネス諮問委員会との間で3件のMOUを締結しました

2023年06月06日

ジェトロ（理事長：石黒憲彦）は、日ASEANビジネスウィークにおいてASEANビジネス諮問委員会（会長：アルシャド・ラシッド）との間で、日本とASEANとの協力関係を一層強化する新たな取組に係る以下3件のMOUを締結しました。
ジェトロでは、日ASEAN友好協力50周年である本年を契機に、今後策定される日ASEAN経済共創ビジョンの下、これらの取組を通じて新しい時代における日本とASEANとの協力関係の構築を推進していきます。

ジェトロ、経済産業省及びASEANビジネス諮問委員会は、日本とASEANの次代を担う新たな「つながり」を創るため、本年12月に日ASEANヤングビジネスリーダーズサミット及びZ世代ビジネスリーダーズサミットを共同で主催します。両サミット開催に向けて、ジェトロと日ASEANビジネス諮問委員会との間で、緊密に協力していくことに合意をしました。
両サミットは、日本とASEANにおける将来のビジネスリーダーとなることが期待される人材同士が、両地域における社会課題に対して、共同で解決策を議論・提言することにより、相互の理解・信頼関係の構築・強化を図ることを目的としています。
日ASEANビジネスウィークでは、日ASEANヤングビジネスリーダーズサミットの企画運営委員会の共同委員長を務める新浪剛史経済同友会代表幹事・サントリーホールディングス株式会社代表取締役社長及びアルシャド・ラシードASEANビジネス諮問委員会会長・インディカエナジー取締役会長より、開催に向けた期待を込めた挨拶を頂戴しました。また、両サミットの開催に向けて日本とASEANの若手経営者・Z世代ビジネスリーダーによるパネルディスカッションを実施しました。

ジェトロ及び経済産業省では、日ASEAN友好協力50周年となる本年に、各国政府系機関と共同で、日ASEAN双方のスタートアップと大企業との協業によるオープンイノベーション創出を後押しする施策を「日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブ」として開始しました。
日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブを通じて、日ASEANのスタートアップにとっては、（１）ジェトロ等の日本の関係機関だけでなくASEANの政府系機関による支援機会が得られるとともに、（２）日本の大企業だけでなく在ASEANの大企業も含む幅広いスタートアップ・エコシステムへのアクセス機会が得られます。
更に、ファイナリストに選出されたスタートアップによる実証事業については、日ASEANにおけるアジアDX促進事業の審査において加点がされます（詳細は同事業ウェブサイト参照）。

ジェトロは、日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブを通じて、日ASEAN相互の成長に向けたオープンイノベーションを促進し、グローバルなイノベーション創出をリードしていきます。

【シンガポール】4月20日

シンガポールにおいては、貿易産業省、シンガポール経済開発庁、シンガポール企業庁等との共催で、第1回「日シンガポール・ファストトラック・ピッチ」を4月20日に開催しました。
日シンガポール・ファストトラック・ピッチの模様、チャレンジ内容等は、以下のジェトロ・トピックス及び特設ウェブサイトを参照ください。

日シンガポール・ファストトラック・ピッチイベントレポート
日シンガポール・ファストトラック・ピッチ特設ウェブサイト

日本政府は今年の３月に、ASEAN主要国及び豪州の関係閣僚等を招き、東京にてアジア・ゼロエミッション共同体（AZEC）閣僚会合を開催。(1)「脱炭素」と「エネルギー安全保障」との両立を図ること、(2)「経済成長」を実現しながら、「脱炭素」を進めること、(3)カーボンニュートラルに向けた道筋は、各国の実情に応じた「多様かつ現実的」なものであるべきこと、という3つの共通認識を含む共同声明に合意し、「アジア・ゼロエミッション共同体」を枠組みとして立ち上げました。
また、ASEANビジネス諮問委員会も、ASEAN地域に立地する民間企業のネットゼロ達成を、脱炭素化計画の策定や、グリーンファイナンスの活用などで支援するとともに、そうした取組を通じて得た知見等を関係者に共有することを目指し、本年のレガシープロジェクトとして立ち上げ、今後推進していくこととなっています。
こうした日本及びASEANの双方で立ち上がった脱炭素化に向けたイニシアティブを推進していくべく、ジェトロと日ASEANビジネス諮問委員会との間で、緊密に連携していくことに合意をしました。具体的な協力項目としては、(1)民間企業における脱炭素計画の策定や、省エネや再エネなどの脱炭素技術の実装支援、(2)ASEAN各国及びASEAN大での関連する調査研究やビジネスマッチング等での連携、及び(3)ベストプラクティスなどの共有のためのプラットフォームの設置・運営等を想定しています。