中国大手EC京東(JD.com)内に日本全国の日本酒を販売する「京東日本酒館」を新設

2019年12月19日

2020年度中に、1県1品以上の形で全国47都道府県の日本酒の取り扱いを実現

ジェトロは、中国大手イーコマース(EC)の京東(JD.com)と、京東からの出資を受ける唯一の日本法人である株式会社フランクジャパン(以下、フランクジャパン)と連携し、JD.com内で全国の日本酒を販売する「京東日本酒館」を、12月20日にオープンします。

「京東日本酒館」は、ジェトロの「JapanMall事業」の一環として、全国の日本酒の中国EC市場開拓を目的に開設するもので、JD.comが特定の国と品目を結び付けた販売プラットフォームの新設することは初めてです。ジェトロはフランクジャパンとともに「京東日本酒館」の全体プロデュースを行うほか、商品の発掘と販促プロモーションをサポートします。JD.comは販売プラットフォームの提供とビックデータを活用した販促面の支援を行い、フランクジャパンは商品の買い取りと「京東日本酒館」の運営等を行います。

これまでに16自治体42社の酒造会社と商談しており、うち先行して「京東日本酒館」では、金滴酒造(北海道)、佐々木酒造・松井酒造(京都)、剣菱酒造・白鶴酒造(兵庫)、窓乃梅酒造・宗政酒造・光武酒造場(佐賀)等の商品を取り扱い、2020年度中には1県1品以上の形で全都道府県(輸入規制地域を除く)の日本酒の取り扱いを実現し、2025年度までに売り上げ50億円を目指します。今後「京東日本酒館」では、既に中国で認知されているブランドから、中国での認知度がまだ低い地方の優れた地酒ブランドに至るまで幅広い商品ラインナップを揃え、ヒット商品を創出します。

訪日中国人観光客や中国国内の日本料理店急増に伴い、中国人消費者の間で日本酒に触れる機会が増えており、認知度が向上しています。また、中国では近年の健康志向により、これまで親しまれていた白酒(穀物原料の蒸留酒)はアルコール度数が高いために敬遠される傾向で、代わりに度数が低く、健康的なイメージを持つ日本酒が好まれるようになっています。輸出統計上でも日本酒の対中国輸出額は、ここ5年間(2013~2018年)で7倍以上に急増しており、2019年には輸出金額で香港を抜き、米国に次ぐ世界第二位の輸出先となる見込みです。

【補足1】ジェトロ「JapanMall事業」

海外主要ECと連携して、日本商品(食品、酒類、日用品、化粧品等)の販売を促進する取り組み。
https://www.jetro.go.jp/services/japan_mall/

【補足2】京東(JD.com)

中国EC売上シェア第2位。男性ユーザーの割合が高く、酒類販売を得意とするのが特徴。

【補足3】株式会社フランクジャパン

京東(JD.com)から出資を受けている唯一の日本法人で、日本商品のEC販売を手掛ける。
http://www.frankinter.jp/company.html外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

デジタル貿易・新産業部 EC・流通ビジネス課 (担当:高山、尾崎)
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広報課 (担当:山口)
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