アフリカビジネスの成功を通じた持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、ジェトロ・JICA・UNDPが業務協力覚書を締結

2019年08月30日

ジェトロ、独立行政法人国際協力機構(JICA)、国連開発計画(UNDP)は、アフリカにおける持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目的に、日本・アフリカの民間セクターの連携とビジネスを通じた課題解決を促進すべく、業務協力覚書を8月30日に締結しました。

これまで、公的ビジネス支援機関であるジェトロ は60年にわたって蓄積されたノウハウと、日本国内を広くカバーするネットワーク(48拠点)を強みに、日本企業のアフリカ進出を支援してきました。開発援助機関であるJICAはアフリカにおいて現地課題の解決に貢献するビジネスの調査・実証事業を中心とする豊富で手厚い支援メニューと、援助機関として蓄積してきた政府関係機関等とのつながりを強みとしています。国際機関であるUNDPはアフリカ全土をカバーするネットワーク(53拠点)を通じた現地政府機関や商工会等との強力なコネクションや現地情報と専門的知見を用いて、アフリカビジネスの促進と成功を支援してきました。

このたび、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)を契機に業務協力覚書を締結した三機関は、各機関の有する支援制度やネットワークを繋ぎ合わせ、中小企業を含む日本企業のニーズをよりきめ細かく汲み取り、ビジネス機会の発掘から事業拡大まで幅広いサポートを切れ目なくに提供できる体制を整えました。国内の市場環境の変化によって海外市場への期待が増す日本企業によるアフリカ進出支援を通じて、アフリカの経済・社会開発に寄与します。

連携により期待される効果

  1. 中小企業を中心とした日本企業の進出によるアフリカの民間セクター開発への貢献
  2. イノベーションやスタートアップ企業支援の促進によるアフリカの経済・社会開発への貢献

業務協力覚書の主な内容

  1. アフリカにおける開発課題やビジネス機会を日本の中小企業を中心とした企業の有する技術・サービスと結びつける
  2. アフリカと日本の起業家・スタートアップ企業によるイノベーションを推進し、ビジネスを通じたアフリカの社会課題の解決に貢献する
  3. アフリカビジネスの促進に関するセミナーやシンポジウムを共催する
  4. 連携促進に関する定期的な協議や情報共有を行う

本連携の一環として、6月~7月、三機関はTICAD7に向けて全国5か所でアフリカビジネスセミナーを共催しました。また、TICAD7会期中の8月30日に公式サイドイベント「アフリカ・日本スタートアップピッチ:イノベーション推進&パートナー発掘」を実施します。ここではスタートアップ企業(アフリカ17社・日本7社)が、テクノロジーを駆使して社会課題を革新的に解決するビジネスアイデアを披露し、日本企業がパートナー候補や投資先の情報を得る機会を提供します。

今後も三機関は、それぞれが提供する企業支援メニューのパンフレットを共に作成・展開し、アフリカ進出企業の裾野拡大に向けたビジネスセミナーの地方開催や、アフリカビジネスの成功事例の増加に向けた個社支援強化を行っていく予定です。さらに、アフリカにおけるイノベーションを推進し、現地スタートアップ企業と日本企業とのパートナーシップを促進すべく、各機関が実施するプログラムを通じて連携していきます。


会見の様子


覚書署名

ジェトロ企画課 海外地域戦略班 (担当:松村、堀田)
Tel:03-3582-5196