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2017年度「中東進出日系企業実態調査」の結果について

2018年01月25日

安定と不安定が混在する中東ビジネス

ジェトロは2017年9~10月にかけて、中東4カ国(アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、トルコ、カタール)に進出している日系企業に対し、経営実態に関するアンケート調査を実施しました。回答企業数は過去最多の254社となりました。調査結果を以下のとおり発表します。

調査実施時期 2017年9月11日~10月16日
アンケート送付先 426社(回答企業数254社(うち製造業68社、非製造業186社)、有効回答率59.6%)
質問項目 (1)経営状況、(2)今後1~2年の事業展開、(3)投資環境の魅力と課題など

調査結果要旨:

  1. 約半数の企業が「事業拡大」に意欲も、「現状維持」も同水準に迫る
  2. カタールは他国よりも慎重な見通しが大勢
  3. 投資環境上の最大の課題は「法制度の未整備・不透明性」

結果概要:

1.【営業利益見通し】全体では約半数が黒字。カタールは横ばいが多数

  • 対象国全体ではほぼ半数の企業が黒字と回答、赤字企業は2割弱。治安・政情問題や油価低迷などの影響を受けるが、ほぼ昨年と同比率。【資料6ページ】
  • 国別ではUAEとトルコは約6割が黒字、赤字企業は1割のみ。他方、サウジアラビアは黒字企業と赤字企業に両極化、サウジアラビア等との国交断絶問題を抱えるカタールは黒字企業が3割にとどまり、45.0%が「横ばい」。【資料6ページ】。
  • 2018年の営業利益は、全体では約4割が黒字と改善見込みも、5割が「現状維持」。特にカタールは改善見込みが25.0%にとどまり、横ばいが65.0%と多数。改善・悪化とも「現地市場での売上」が最も大きく影響を及ぼす。【資料7~11ページ】

2.【今後の事業展開】半数が事業拡大へ意欲も、「現状維持」が増加

  • 対象国全体ではほぼ半数の企業が「拡大」だが、「現状維持」もほぼ同数の5割。前年に比して「拡大」が減少し(57.1%から49.8%)、「横ばい」とする慎重な見通しが増加(40.0%から46.2%)。【資料12ページ】
  • 主な拡大する理由は「売上の増加」と「成長性」。拡大する機能は「販売機能」が多数(77.8%)。【資料13、14ページ】
  • 人員体制は従来通り、日本人従業員(駐在員)数はほぼ横ばい。今後は現地従業員を増やし、現地化を進める企業が多い。【資料15、16ページ】

3.【投資環境】法制度の不備が最大の課題。トルコやカタールは政情不安も上位

  • 対象国全体では、投資環境の魅力として「市場性」が最多(56.1%)、課題は「法制度の未整備・不透明性」がトップに(61.7%)。【資料17ページ】
  • 国別にみると、UAEはフリーゾーンや税制面でのメリットなど、充実した投資環境を指摘する声が多い。課題は法制度に加え、人件費・手数料などのコスト増。【資料18ページ】
  • サウジアラビアの魅力は「市場性」が圧倒的多数も(85.7%)、手続きの遅さ・法制度などの行政面や、人件費高騰・人材不足など労働面で多数の課題。【資料19ページ】
  • トルコは市場性や対日感情の良さを評価も、課題として「不安定な政治・社会情勢」が最多(82.6%)。【資料20ページ】
  • カタールは市場性や企業集積、対日感情の良さが魅力だが、課題は手続きの遅さや法制度など行政面に加え、「不安定な政治・社会情勢」も大きい(50.0%)。【資料21ページ】

海外調査部中東アフリカ課 (担当:米倉、小野)
Tel:03-3582-5180
E-mail:orh@jetro.go.jp