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「ジェトロ対日投資報告2017」発行 ―外資発の技術が日本社会のイノベーションに貢献―

2017年12月05日

ジェトロは、対日投資に関する包括的な報告書「ジェトロ対日投資報告2017」をまとめましたので、そのポイントおよび今後のジェトロの取組の方向性について以下のとおり発表します。

ポイント

対日直接投資は大幅に拡大 ―残高、フローともに過去最高

  • 2016年末の対日直接投資残高は前年末から12.4%増の27.8兆円で過去最高額を更新し、存在感を増すアジアからの投資残高は2000年比で約10倍(5,170億円→5兆179億円)に拡大。
  • 2016年の対日直接投資額(フロー、ネット)は3兆8,307億円(前年比で約6倍)となり、比較可能な96年以降で過去最大。対日M&Aの主要案件は、仏ヴァンシエアポート、オリックス等による関西国際空港・大阪国際空港の運営権取得と、鴻海精密工業によるシャープ買収など。
  • 2016年度のジェトロの対日投資誘致成功件数は174件(2003年度からの累計1,579社)で、過去5年で2.5倍増。
  • ジェトロが実施した在日外資系企業へのアンケート調査では、外資系企業の業況感は高く、約7割の在日外資系企業が投資拡大・雇用拡大に意欲的。追加投資先として東京以外の国内地域を挙げた回答は66%。今後の積極的な投資が期待される。

対日投資の新たな動向 ―外資発の技術が日本社会のイノベーションに貢献

  • 対日投資を巡る新たな動向として、「課題先進国」日本に商機を見出し、第4次産業革命の技術(IoT、AI等)を駆使して日本企業と協働しながら、日本社会の課題解決に貢献する外資系企業の動きが活発化。また、外資系EC企業が日本に調達拠点を設置する動きは、今後の日本企業の海外販路拡大への貢献が期待される。このほか、日本人のライフスタイルが多様化する中、シェアリングエコノミー型のビジネスモデルで新たな価値を創出する動きもあり、外資発の技術やビジネスモデルが日本社会のイノベーションに貢献する姿が浮き彫りになった。
  • ジェトロのアンケート調査では、4割超の外資系企業が過去1~2年で生産性が向上したと回答し、そのために実施した取組として、「仕事の進め方の見直し」(34.9%)、「多様な働き方の導入」(29.4%)などをあげた。外資系企業のこうした取組は、「生産性向上」や「働き方改革」が重要課題となっている日本企業・社会に示唆的。

世界で一番企業が活動しやすい国を目指して

  • 日本政府や産業界に対する外資系企業からの改善要望は、「グローバル人材(日本人)の育成」が最多。労働需給が逼迫する中、「人材確保の難しさ」は在日外資系企業にとっての深刻な経営課題。外資系企業が求めているのは、「外国語でコミュニケーションがとれる技術者」。ジェトロのアンケート調査では、約6割の在日外資系企業が外国人留学生の採用に前向きで、ジェトロが初めて開催した「留学生・グローバル人材&外資系企業交流会」(2017年10月18日)には外国人留学生など約240名と60社を超える外資系企業が参加した。
  • また、「行政手続き・許認可制度の厳しさ・複雑さ」に関しては、「税務」、「労務」、「在留資格」、「製品の安全基準」などについて「手続きや窓口が多い、分かりにくい」との声や「規制・許認可制度の国際的不調和」を指摘する声が多い。
  • 「世界で一番企業が活動しやすい国」を目指し、規制・行政手続きの簡素化を着実に進めながら、グローバルビジネスの場で活躍できる人材を育成することが重要。

今後のジェトロの取組の方向性

1.対日投資の促進を通じた日本の社会課題解決とイノベーション推進に貢献

  • ジェトロは革新的技術や新たなビジネスモデルを有する外資の日本進出支援を強化し、新たなイノベーションの取込みを通じて日本社会における労働力不足などの課題解決にしっかりと貢献していく。

2.外国・外資系企業が直面する課題解決への貢献

  • 新たに整備した「外国企業パーソナルアドバイザー制」の下、外国・外資系企業約1,000社を対象に、企業のニーズや要望を積極的に聞き取り、政策提言を含め、様々な課題解決に貢献する。
  • とくに、外資系企業の深刻な経営課題の一つである人材確保については、「留学生・グローバル人材&外資系企業交流会」を国内地方に拡大して開催する。地元の大学と連携して企業ニーズが高い理系の学生へのアプローチを強化するなど、企業とともに解決策を考えていく。

※(参考)ジェトロ実施:日本の投資環境に関する在日外資系企業アンケート調査2017
2017年5~6月、日本の投資環境について、在日外資系企業にアンケート調査を実施。外資系企業260社より入手した回答をもとに分析。

ジェトロ対日投資課(担当:坪井、山田)
Tel:03-3582-5234