地域貢献プロジェクトおよび地域間交流支援(RIT)事業で15件を新規採択

―地域主導の海外展開プロジェクトで地方創生に寄与―

2017年03月30日

ジェトロは、海外展開支援に向けて地域主導で取り組む事業として「地域貢献プロジェクト」および「地域間交流支援事業(Regional Industry Tie-Up Program:以下、RIT事業)」を実施しています。2017年度の新規事業として、両事業合わせ15案件(地域貢献プロジェクト:11件、RIT事業:4件)を採択します。

「地域貢献プロジェクト」は、自治体や地域の関係機関と連携し、海外販路拡大やインバウンド促進、知名度・ブランド構築等のため、バイヤー・業界関係者の招へい、海外でのBtoB、BtoC向けイベント等、自由な発想でパッケージ支援するパイロットプロジェクトです。今年度は、新たに11案件(北海道:1件、東北:1件、関東:1件、関西:4件、中部:2件、中国:1件、九州:1件)を採択、2016年度からの継続支援案件10件と合わせ、2017年度は倍増の合計21プロジェクトを支援します。

「RIT事業」は、主にものづくり産業クラスター間でのビジネス交流促進事業です。海外の特定地域と最大3年間の密な交流を行うことを支援し、より精度の高い商談機会を継続的に提供するものです。今年度、新たに4件(中部:2件、九州:2件、事前調査案件 ※1 は含まず)を採択、2016年度からの継続支援案件10件と合わせ、2017年度の支援案件は合計14件となります。
(※1)事業採択前の準備段階として、地域間のビジネス交流が可能かどうかを単年度で調査する事前調査。

ジェトロは、両事業を通じ国際化による地域おこし、輸出・調達や委託・受託製造のみならず、外国企業との共同開発や技術交流までを見据えたビジネス交流支援に加え、東北、熊本の復興支援、国内45拠点を有するジェトロのネットワークを活用した地域の広域連携による取り組みを進めます。

2017年度 支援の特徴

1.農林水産食品の輸出に向けた取り組みの多くはインバウンド誘致向け活動と連動

地域貢献プロジェクト21案件のうち、過半数11件が農林水産品・食品分野の輸出に取り組むものとなり、うち8件は輸出と共に外国人観光客や外国企業(ホテル等)誘致などのインバウンド向け活動と連動しながら地域の魅力を総合的に発信し効果を高めるものです。ジェトロはインバウンド拡大に向けた取り組みや戦略策定そのものを支援し、地域の魅力を総合的に発信することで国際化による地域おこしにも貢献します。

【例:地域貢献PJ】羊蹄地域の輸出拡大、海外経済交流(北海道)

北海道の羊蹄地域はスキー旅行客を中心に、冬期インバウンドが盛んな地域だが、夏期の観光客の呼び込みが課題。シーズンを問わず外国人観光客が訪れるような外国人向けレジャーやサービスの開発、インバウンドを活用した輸出促進を狙い、地元の取り組みや戦略策定を支援するとともに、有望事業者の発掘や外国企業への紹介等を行う。

2.ものづくり分野においては高度技術・IoT分野の支援を強化

地域貢献プロジェクトの10件、RIT事業の14件(全て)をあわせると、ものづくり分野の海外展開支援が最多となります。鯖江(福井)の眼鏡、燕・三条(新潟)の金属加工など、各地の強みである地場産業や、佐賀の化粧品、長崎の洋上発電といった地域の重点育成分野で、研究会や招聘・ミッション派遣を通じたビジネスマッチング等を行い、海外販路開拓に加え、ブランド力向上や外国企業との協業を進めます。
ものづくり分野における2017年度の新規採択案件の11件のうち、航空宇宙産業やライフサイエンスといった先端分野やIoT分野が8件を占め、輸出や調達、委託/受託製造のみならず、外国企業との共同開発や技術交流までを見据えたビジネス交流支援を行います。

【例:RIT事業】東海・北陸地域-ドイツ・ニーダーザクセン州等(複合材料分野)

炭素繊維を主な材料とする複合材料の中間財製造が集積する東海・北陸地域と、複合材料の広範な産業分野への展開が進む欧州の代表的な炭素繊維クラスター機関「CFKバレー」との間でビジネス交流。共同開発や、材料、装置の輸出等を狙う。

3.復興の加速に貢献

東日本大震災のあった東北と熊本について、復興を支援するべく3件の地域貢献プロジェクトと2件のRIT事業を実施します。被災地が本来持つ地力を引き出せるよう、ジェトロのネットワークやノウハウを最大限活用し復興の加速に貢献します。

【例:地域貢献PJ】復興から発展へ、東北地域連携輸出支援(仙台)

東日本大震災からの復興支援と経済活性化を図るため、東北食材の魅力発信や認知度向上、観光誘致を狙う。2015年度から米国トーランス(ロサンゼルス近郊)の日系スーパーでの東北県庁所在6都市の合同出展に併せ、BtoB商談会や観光パレードのアレンジ、商品モニタリング等で支援。2017年度はASEAN市場に向け、6市、6県の商工会議所、東北経産局、ジェトロ、地元商社等が連携し、店頭販売に加えてジェトロがBtoB商談会や東北の食材を使った料理のデモンストレーション等を複合的に実施すると共に、LAに続き東北の夏祭りPRに協力する。

4.国内の広域連携による効果に期待

海外展開を目指すにあたり、国内地域が広域に連携することで海外のバイヤーや事業相手となる地域に対し、単独地域の場合よりも強力なアピールが可能となり、より効率的な成果を得ることが期待されます。「東北の食品」「九州の酒」など、地方にくまなくネットワークを持つジェトロのメリットを活かし、取り組みます。

【広域連携プロジェクト】
  • 地域貢献プロジェクト(東北6県)復興から発展へ、東北共同輸出計画
  • RIT事業 東海・北陸地域-ドイツ (ニーダーザクセン州等)【複合材料分野】
  • 地域貢献プロジェクト 中部モノづくり海外路開拓支援プロジェクト
  • RIT事業 グレーター・ナゴヤ地域-スイス(西部地域)【マイクロ・ナノテクノロジー】
  • 地域貢献プロジェクト 地域資源を活用した九州の酒類(焼酎・日本酒等)の海外プロモーション

ジェトロ地方創生推進課(担当:豊田、鎌田)
Tel:03-3582-5314