主な活動

取り組み方針

STRATEGY

日本産食品を海外において販売していくためには、現地の消費者起点で様々な活動を行うことで、市場を創っていくことが必要です。
このためJFOODOでは、年度ごとのプロモーションの実施に先立ち、インターネットや文献、現地からの情報、業界団体などとの意見交換、継続したテーマであれば前年度のプロモーションの実施を通じて得た情報などを踏まえて、マーケティング戦略を策定しています。
プロモーションは、この戦略を元に組み立てています。

アクションプラン

PROMOTION

広告宣伝、広報

日本産食品を喫食・購入してもらいたいターゲットに対して、日本産食品を認知してもらうためのものです。
デジタル広告やインフルエンサーによる発信を通じて、消費者の日本産食品に対する認知を高める、プロモーション品目のアイコンを作成して広告や販促活動の中で一貫して使用することで、プロモーションが商品選択に対し影響を与えるようにする、現地で馴染みのある料理と絡めて紹介することで、喫食意向を高めるようにするなどが該当します。

事例紹介

  • 日本産ホタテ・ブリ(ハマチ)・タイを縁起の良い「日本開運魚」として訴求した動画・バナーを制作して夏からデジタル広告を配信し、旧正月の時期に新たにテレビCMの放映も行うことで、「日本開運魚」の認知を高め、興味関心を喚起しました。
    (2020年度、香港)
  • 香港の人気シェフ監修のもと日本産ホタテ・ブリ(ハマチ)・タイを使った「開運」レシピを開発し、香港の人気サイトやテレビ番組で紹介することで、「日本開運魚」の話題化を図り、喫食意向を高めました。
    (2020年度、香港)
  • 日本和牛こそが他国産WAGYU(豪州産・米国産)とは異なる「本物の和牛」である点を分かりやすく訴求するため、タレントの照英さんが日本和牛の産地を巡り、生産に携わる方々の秘密に迫る、動画コンテンツ「和牛100%.TV」を発信しました。
    (2020年度、香港・台湾)
  • 日本和牛のサシが生み出す視覚に訴える特長を訴求するため、直観的に「美味しそう」と感じさせるキービジュアルと、「THE ART OF MARBLING」というキャッチコピーを開発して訴求しました。
    (2020年度、米国)

イベント、見本市・展示会への出展

消費者、事業者などに対する日本産食品の認知度と理解度を向上させるために、展示会への出展、イベントの実施などを行っています。

事例紹介

  • 香港にて、酒類見本市International Wine & Spiritsに日本ワインブースを設置して、ワイン業界関係者に対して日本ワインを訴求しました。
    (2019年度、香港)
  • 香港のソムリエやレストラン関係者を対象にオンラインセミナーを開催した後、現地飲食店に設置した、期間限定の試飲スポットに参加者を誘導して、マスカット・ベーリ―A種や甲州種を中心に、日本ワインについての更なる理解の促進と取扱意向の拡大を図りました。
    (2020年度、香港)
  • 北米のIT企業オフィス・ヨガスタジオにて、消費者イベントを実施し、日本茶を飲むことで手軽にマインドフルネスになれることを実感してもらいました。
    (2019年度、米国)
  • ニューヨークでメディアイベント“Tea in the Moment with Sophia Amoruso”を開催。起業家であるSophia Amoruso氏をスポークスパーソンとして迎え、日本茶がもたらすマインドフルネス効果を紹介、出席者に試飲の機会を提供しました。
    (2019年度、米国)

キャンペーン

外食店・小売店などで、消費者に向けて喫食や購買の直接的な働きかけを行います。キャンペーンの内容はJFOODOが企画し、キャンペーン実施事業者を募り店頭用ツールをJFOODOにて制作し、実施店舗にて使用します。

事例紹介

  • 大手外食チェーンをはじめ、400店舗近くの現地外食・小売店でキャッチコピー「日本開運魚」の店頭用ツール(ポスター、ミニのぼり、パック用ステッカーなど)を掲出し、さらに一部の店舗では、「日本開運魚」を使用した期間限定メニューの提供などの特別キャンペーンを実施することで、コロナ禍でも日本産ホタテ・ブリ(ハマチ)・タイの売上増を実現しました。
    (2020年度、台湾)
  • 魚介類と日本酒の相性の良さを、寿司や刺身をはじめとした和食以外の料理にも広げるために、2019年度に作成した「SEAFOOD LOVES SAKE」というキャッチコピーを、『「広東料理名」LOVES SAKE』へと変えて、広東魚介料理との相性の良さを訴求しました。
    (2020年度、香港)
  • 日系大手小売店とタイアップし、「SEAFOOD LOVES SAKE」キャンペーンを展開し、日本酒にまだ馴染みのない消費者から熟知している消費者まで、幅広い層に「広東魚介料理と日本酒の美味しさ」を提案しました。
    (2020年度、香港)
  • 日本和牛に関しては、旧正月前に香港・台湾計117の飲食店でキャンペーンを開催しました。各店舗による日本和牛の独自メニューの提供、JFOODO作成の店頭用ツール(ポスター、三角POPなど)の掲出を通じて、消費者の喫食意欲向上を図りました
    (2020年度、香港・台湾)

プロモーションサイト・SNS

プロモーション対象品目・国地域ごとに、現地消費者向けのプロモーションサイトを作成し、商品に関する情報発信など行っています。またプッシュ型の情報発信として、対象国・地域における著名なインフルエンサーを活用し、インスタグラムなどのSNSを利用した情報発信などを行っています。

事例紹介

  • 日本茶ではプロモーションサイトにおいて、国内の様々な茶農家・茶商に焦点を当てて、日本茶にかける想いやストーリー、匠の技術を記事化して定期的に発信し、商品のバックグラウンドへの関心が高いミレニアル世代(ターゲット)の日本茶への興味関心を喚起しました。
    またインスタグラムのアカウントを開設し、フォロワーの反応を見ながら工夫して情報発信をすることでプロモ―ションサイトやECサイトに誘導して、商品購入に繋げました。
    (2019年度、米国)

輸出者サポート

SUPPORT

販促グッズ提供、プロモーションの中での商品紹介など

キャンペーン実施に際して必要となるPOPや印刷物などを作成し、輸出者が商談の際に使用できるようにしたり、動画などにご出演いただき商品を紹介するなどを行っています。
※個社支援のスキームはございませんので、あくまでもJFOODOとしてのプロモーション材料の一環としての制作物になります。

事例紹介

  • 「バーチャル蔵トリップ」と銘打ったYouTube動画を作成し、10の蔵元を取り上げました。
    (2019年度)
  • JFOODO作成、日本産米粉の特長をまとめたリーフレット、日本産米粉を使用したグルテンフリーベーカリー製品のレシピブックをJFOODO日本産米粉プロモーション登録事業者にも無償提供し、自社の商談等でも活用頂きました。
    (2017年度)
  • 従来の日本酒の裏ラベルが持つ「選びにくい」という課題を解決し、海外の消費者へ日本酒の選びやすさを提供することを目的として「標準的裏ラベル」をフォーマットとして整備しました。さらに、パソコン1台で簡単にそのフォーマットでラベルを制作できる、標準的裏ラベルデータ制作システムを提供しています。
    (2020年度)

現地での営業同伴、現地飲食店や小売店への営業支援

現地フィールドマーケターが事業者の方の営業に同伴し、JFOODOが実施するキャンペーンやその効果について現地でご説明します。(現地にフィールドマーケターがいる国・地域に限られます。)


海外市場などの情報提供

報告書を作成し、事業者の皆様等に情報提供を行います。

主な成果

ACHIEVEMENTS

プロモーション対象品目・国地域への輸出実績の推移

JFOODOがプロモーションを実施した品目・国地域の輸出額は、農水産物全体の輸出を上回る伸びを示しています。
(グラフ実線:JFOODOがプロモーションを実施した品目・国地域の輸出額)

(2016年度=100として指数化)

JFOODOがプロモーションを実施した品目・国地域の輸出額は、農水産物全体の輸出を上回る伸びを示しています。これを説明するために、JFOODOがプロモーションを実施する和牛、日本酒、日本茶、水産物と、ベンチマークとする農水産物全体の輸出額の伸び率をJFOODO設立前(2016年度)とその後で指数化して比較してみます。(輸出額出典は、財務省貿易統計。)すると、2016年度を基準としたときの伸び率はJFOODOがプロモーションを実施した和牛、日本酒、日本茶、水産物について、2017年度、2018年度、2019年度、2020年度、2021年度、いずれの年度も、農水産物全体の伸び率を上回っています。 JFOODOがプロモーションを実施した品目・国地域の輸出額は、農水産物全体の輸出を上回る伸びを示しています。これを説明するために、JFOODOがプロモーションを実施する和牛、日本酒、日本茶、水産物と、ベンチマークとする農水産物全体の輸出額の伸び率をJFOODO設立前(2016年度)とその後で指数化して比較してみます。(輸出額出典は、財務省貿易統計。)すると、2016年度を基準としたときの伸び率はJFOODOがプロモーションを実施した和牛、日本酒、日本茶、水産物について、2017年度、2018年度、2019年度、2020年度、2021年度、いずれの年度も、農水産物全体の伸び率を上回っています。

※JFOODO設立年度
出所: 財務省貿易統計


プロモーションごとの成果(個別事例)※

ブリ

ブリ輸出金額

400 %

台湾大手寿司チェーン店Aが展開する約130店舗で店頭での販売促進を実施した結果、Aへブリを販売する日本の事業者Bのブリ輸出金額が前年同期比の約4倍に増加しました。

日本酒

日本酒売上金額

135 %

香港の日本酒プロモーションにおいて初の小売店タイアップを日系流通事業者Cと連携して実施した結果、実施店舗における日本酒売上金額が前年同期比で+35%増加しました。

日本和牛

日本和牛売上金額

140 %

香港の日本和牛の小売店キャンペーンでは、キャンペーン参加店舗の売上高が対前年同期比+40%以上の増加を記録しました。

日本茶

日本茶注文数

280 %

米国でミレニアル層をターゲットとしたオンラインプロモーションを実施。Amazon内JFOODO特設サイトでのオーダー数が前年同期比2.8倍となりました。

※成果の一例です
参照データ:2020年度プロモーション

2022年度の
プロモーション

PROJECTS IN 2022

JFOODOでは、品目ごとに国・地域を定め、消費者の認知や購入・喫食意向の向上等を目指して、現地でプロモーションを実施します。
(IMCとは、統合型マーケティングコミュニケーション(Integrated Marketing Communication)を指します。マーケティング活動全体を通じて一貫したコンセプトを、ターゲットの状況に応じて最適な手法でメッセージや価値を発信し、態度変容を促すマーケティングアプローチです。)

品目 実施エリア プロモーションの概要
和牛 米国、欧州 日本和牛のサシが生み出す五感(特に視覚、嗅覚、味覚)に訴える特長を、
動画やウェブサイト、 各種イベント等を通じて訴求する
日本産水産物
(ハマチ(ブリ)・
ホタテ・タイ)
香港・台湾・米国 【香港・台湾】日本産水産物を縁起物と位置付けて消費者の興味・関心を喚起し、
外食・小売店舗での消費拡大を図る。
【米国】日本産ブリ(ハマチ)の優位性を伝達するコンテンツを開発し、
情報発信・話題化させることで、消費者の日本産ブリの特長の認知向上・理解促進を図る。
日本茶 米国、欧州 オンラインを活用した消費者向け施策に加え、 現地飲食事業者をターゲットとし、
メニュー開発やキャンペーンを実施することで、現地消費を拡大する。
日本産米粉
および米粉製品 (米粉麺等)
米国 米国における日本産米粉 および米粉製品(米粉麺等)の認知の向上および
ディストリビューションの拡大のため、 現地の米粉・米粉製品取扱い事業者に向けて
テストマーケティング事業を実施する。
日本産コメ 香港 日本産コメと他の日本産食材を 組み合わせて特長を活かした象徴的なレシピを開発し、
話題化させることで、日本産コメの消費拡大を図る。
日本酒 中国、香港、米国等 日本酒の持つ、 魚介の生臭さを包み隠しうま味を増幅させる、という科学的根拠を活用しながら
「魚介類に最も合うアルコール飲料は日本酒である」というポジションの確立を目指す。
本格焼酎・泡盛 米国 世界の蒸留酒のトレンドがバーから 発信されることに着目し、
焼酎をバーで楽しむことができる 新しいタイプの蒸留酒であることを消費者に訴求することで、
焼酎の認知率向上と取扱い店舗数拡大を目指す。
日本ワイン 香港 外食市場における 取扱いおよび消費を拡大させることを目的として、
広東料理×マスカット・ベーリーA、寿司/刺身×甲州
というペアリングを中心に業界関係者、 外食店舗、消費者に向けて訴求する。

和牛

実施エリア
米国、欧州
プロモーションの概要
日本和牛のサシが生み出す五感(特に視覚、嗅覚、味覚)に訴える特長を、
動画やウェブサイト、各種イベント等を通じて訴求する。

日本産水産物(ハマチ(ブリ)・ホタテ・タイ)

実施エリア
香港、台湾、米国
ポジショニング・目標
【香港・台湾】日本産水産物を縁起物と位置付けて消費者の興味・関心を喚起し、
外食・小売店舗での消費拡大を図る。
【米国】日本産ブリ(ハマチ)の優位性を伝達するコンテンツを開発し、
情報発信・話題化させることで、消費者の日本産ブリの特長の認知向上・理解促進を図る。

日本茶

実施エリア
米国、欧州
プロモーションの概要
オンラインを活用した消費者向け施策に加え、現地飲食事業者をターゲットとし、
メニュー開発やキャンペーンを実施することで、現地消費を拡大する。

日本産米粉および米粉製品
(米粉麺等)

実施エリア
米国
プロモーションの概要
米国における日本産米粉および米粉製品(米粉麺等)の認知の向上および
ディストリビューションの拡大のため、現地の米粉・米粉製品取扱い事業者に向けて
テストマーケティング事業を実施する。

日本産コメ
(米粉麺等)

実施エリア
香港
プロモーションの概要
日本産コメと他の日本産食材を組み合わせて特長を活かした象徴的なレシピを開発し、
話題化させることで、日本産コメの消費拡大を図る。

日本酒

実施エリア
中国、香港、米国等
プロモーションの概要
日本酒の持つ、魚介の生臭さを包み隠しうま味を増幅させる、という科学的根拠を活用しながら
「魚介類に最も合うアルコール飲料は日本酒である」というポジションの確立を目指す。

焼酎・泡盛

実施エリア
米国
プロモーションの概要
世界の蒸留酒のトレンドがバーから発信されることに着目し、
焼酎をバーで楽しむことができる新しいタイプの蒸留酒であることを消費者に訴求することで、
焼酎の認知率向上と取扱い店舗数拡大を目指す。

日本ワイン

実施エリア
香港
プロモーションの概要
外食市場における取扱いおよび消費を拡大させることを目的として、
広東料理×マスカット・ベーリーA、寿司/刺身×甲州
というペアリングを中心に業界関係者、外食店舗、消費者に向けて訴求する。

※その他の品目・取組についても、関係省庁や品目団体等との協議を経て選定の上で実施予定です。

アドバイザリーボード

ADVISORY BOARD

JFOODOでは、海外プロモーション事業実施の活性化と効率化を図るため、事業の有効性・効率性に対する外部プロモーション実務者にの検証・助言を求める日本食品海外プロモーションアドバイザリーボードを開催しています。

助言内容は次年度の事業計画に反映していきます。