三陸・常磐地域にオランダ水産バイヤーを招聘
―EUの食品輸入規制撤廃の機を捉えて―
2023年7月
ジェトロは7月下旬にオランダから水産バイヤーを招聘し、昨年度に続き2度目となる三陸・常磐地域における商談会を実施しました。
Hokkai Suisan社はオランダに拠点があり、自社ECサイトを通じて欧州15か国以上、約1万の顧客に対して水産品、加工品等を販売しています。また、消費者向けだけではなく、欧州のスーパーマーケット、レストランにも販売している企業です。Hokkai Suisan社のマリナスCEOは、欧州での販売を通じた日本産水産物の輸出拡大に貢献したことが評価され、農林水産省「日本食普及の親善大使」に任命されています。
今回の招聘では、EUにおいて東京電力福島第一原子力発電所の事故後、福島等10県に課していた食品への輸入規制が撤廃される機を捉えて、福島県、宮城県、岩手県の水産系企業を中心に訪問し、商談を実施しました。また、水産企業以外にもプライベートブランドの商品開発に向けた日本でのOEM 委託先開拓のため、日本各地の日本酒、調味料等の企業にも訪問し、商談を実施しています。
マリナスCEOは欧州には無い、日本の高品質な水産物等の商品に高い評価をしており、EUの輸入規制解除を機に多くの商品で成約が見込まれています。
企業訪問の様子
企業訪問の様子
EU地域やそれ以外の国・地域においても日本の水産物の需要は引き続き高いことから、ジェトロでは、今後もバイヤー招聘事業等を実施することにより、三陸・常磐産の水産物も含め、日本産食品の輸出拡大に繋げて参ります。