ハノイ貿易大学「ジェトロ講座」 ―84名が修了―

2022年6月

ジェトロ・ハノイ事務所は2022年6月6日、ハノイ貿易大学にて「日本企業に学ぶビジネスモデル概論(ジェトロ講座)」の修了証書授与式を開催しました。本講座は、ジェトロとハノイ貿易大学の協力合意書に基づき2018年度に開設し、ジェトロが正規の単位認定となる授業を行う取組です。今年度の講座は4月に講義、5月にプレゼンテーション試験を実施し、日本語学部3年生84名が修了しました。

講義は、初めの2回はオンラインで、以後は対面形式で実施しました。講師陣は、中島丈雄ジェトロ・ハノイ事務所長、Eloviベトナム(乳業)、Canonベトナム(印刷機)、ミスミベトナム(金属部品)、ナガセベトナム(化学系商社)、ロジテムベトナムホールディング(物流)、日商エレクトロニクスベトナム(ソフトウェア開発)、三井住友海上(保険)の現地日系企業計7社の各代表で、進出目的や活動状況、望まれる人材、今後の展望等について講義していただきました。講義後には、学生から質問の手が多数上がり、中には講師が回答に困る質問もありました。プレゼンテーション試験では、学生らが講義内容を踏まえアイデアを提案するなどのグループ発表を行い、講師が学生の日本語能力や発表内容を評価しました。

オンライン開催

対面授業

講義後の質疑応答

修了式で冒頭、ブイ・アン・トゥアン学長は「学生はこの講座を通して日本企業の経営理念、ビジネスモデルに対する理解を充実させ、深めることができた。それと同時に、日本企業の皆様も学生に接することによって、彼らの考え、能力、ポテンシャルをご理解いただけたのではないか」と述べました。

中島丈雄ジェトロ・ハノイ事務所長は「本講座は、5年目を迎え、さらに授業のレベルが上がった。中間試験の学生のプレゼンを聞くと、その企業を深く理解したことがよくわかった。来年、ベトナムと日本は外交関係樹立50周年を迎え、年々両国の関係は緊密になっている。修了生のみなさんは、ぜひ今後の日越関係の発展に貢献して欲しい」と学生に伝えました。

修了生代表のレイ・マイ・ホアンさんは「企業の成功には人材が重要な要素だと思う。プレゼンテーションを通じて、求められる能力や身に付けるべきスキルがわかった。将来、卒業して働くときには、先生や企業の期待を裏切らないように、本講座から学んだことを将来の仕事に生かしたい」と力強く抱負を述べました。 ジェトロは今後とも、優れたベトナム人材と日系企業をつなぐ取組を通じ、日越経済関係の強化を担う中核人材の育成に貢献していきます。

(ハノイ貿易大学は1960年に創設されたハノイ市内にある公立大学。学生数は約15,000名。ビジネス日本語教育に注力しており日本語学部生は約400名。)

修了式

修了式