世界最大の医療機器展示会MEDICA/COMPAMEDで対日投資セミナーを開催(ドイツ・デュッセルドルフ)
2019年11月
ジェトロは2019年11月21日、ドイツのデュッセルドルフで毎年行われる世界最大の医療機器展示会MEDICA/COMPAMEDの会場内にて、対日投資セミナーを開催しました。外科治療、臨床治療、リハビリ分野等の最新技術を開発する企業が世界各国から集結する当展示会の機会を捉えて、来場した医療機器関連企業に対し、日本企業や研究機関等との協業や日本の地域への投資を呼びかけました。
主催者挨拶では、ジェトロ・デュッセルドルフ事務所の渡邊所長が登壇し、近年の技術発展によってオープンイノベーションの必要性が高まっている現状に言及し、ジェトロでは企業や研究・教育機関等などの国際的な連携を支援していくことを宣言しました。
同セミナーは、3つのテーマ「(1)大学を中心とした産学連携の取り組み」、「(2)オープンイノベーションの取り組みと日独企業提携の可能性」、「(3)ケース・スタディ:対日投資経験談と地域の魅力」を通して6自治体とその地域の関連大学や企業等がセットで登壇し、地域のビジネス環境の魅力を総合的に発信しました。
セミナー会場
テーマ(1)では、千葉県、茨城県、宮城県が大学や企業と組んで登壇しました。千葉大学の森予防医学センター長は、日独間交流、中でも千葉大学とシャリテ医科大学の学術交流の長い歴史や、千葉大学の産学連携の取り組みであるWell Active Community(WACo)を紹介。ジェトロ千葉事務所の佐藤所長は、ビジネス拠点先として柏の葉エリアの魅力をアピールしました。茨城県の桔梗谷係長は、国家戦略特区を持つ同県の魅力を補助金等のインセンティブと共に説明。筑波大学の熊田准教授が登壇し、次世代がん治療機器i-BNCTの研究を解説し、将来的な医療ビジネスパートナーシップの展望を語りました。宮城県の成田課長は、東北大学と連携して取り組んでいるライフサイエンス分野の欧州企業誘致の取り組み等について述べ、外国企業に選ばれる県の魅力を発信。その後、同大学発のスタートアップAZUL Energyの伊藤代表取締役社長が登壇し、同社の空気電池の研究とウェアラブル端末等との協業可能性を説明。東北大学大学院の宮本准教授は、胆嚢炎治療のための新しい超音波内視鏡用デバイス「KOEDA」について自身の研究内容をPRしました。
テーマ(2)では、神戸市と神戸医療産業都市が登壇。神戸市の杉迫氏は、バイオメディカル産業を始めとする同市の産業集積の魅力を紹介し、充実した住環境とインセンティブ情報を発信。神戸医療産業都市推進機構の東シニア・コーディネーターは、医療機器、医薬、再生医療分野を中心とした300団体超の企業・大学による地域クラスターの強みをアピールしました。また、オープンイノベーションを推進するドイツ企業やスイス企業の同市への進出実績や、日本企業との協業事例を紹介しました。
テーマ(3)では、神奈川県、横浜市が同県同市に進出したドイツ企業のフエスト株式会社が登壇しました。神奈川県の樋口グループリーダーと横浜市の玉井フランクフルト事務所長は、外国企業に選ばれる充実したビジネス環境や各々のインセンティブを紹介しました。フエスト株式会社のベック氏は、同社の空気圧機器を使ったライフテック事業について説明し、日本でのビジネス成功の秘訣として、質の高い技術と顧客との信頼関係が特に重要だと語りました。
セミナー後のネットワーキングでは、各登壇者、参加自治体、ジェトロがドイツ企業をはじめとする外国企業と交流しました。
ジェトロは、今後もライフサイエンス分野における日独連携の推進やドイツや欧州企業の日本進出に向け支援を行っていく予定です。
※本事業は経済産業省の委託事業にて実施しました。
自治体PR講演の様子
ネットワーキングの様子
ドイツ・デュッセルドルフ対日投資セミナー 概要
開催日時 | 2019年11月21日(木曜)13時40分~16時00分 |
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会場 | 展示会MEDICA/COMPAMED Hall 8a/G40 ”COMPAMED HIGH-TECH FORUM 2019 by IVAM” |
主催 | ジェトロ |
共催 | マイクロナノテクノロジー協会(IVAM) |
来場者 | 約30名~40名 |
プログラム概要 |
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