カンボジア王国工業手工芸省上級大臣を迎え「日本カンボジア水分野ハイレベルセミナー」を開催
2019年11月
ジェトロは、11月26日、日本機械輸出組合との共催で、「日本カンボジア水分野ハイレベルセミナー」をジェトロ東京本部で開催し、60社以上の日本企業の方々の参加を得ました。
上水インフラ分野における日本企業のプレゼンス向上を、官民一体となったオールジャパンで実現
チャン・プラシッドカンボジア王国工業手工芸省上級大臣ご一行がカンボジアと北九州市の水道技術交流20周年で訪日した機会をとらえ開催された本セミナーの参加者は80名を超え、カンボジア側からは、チャン・プラシッド工業手工芸省上級大臣をはじめとし、プノンペン水道公社総裁など計6名が出席。日本側は、経済産業省の協力のもと日本機械輸出組合が組織する水インフラ国際展開タスクフォースから3社が、各社の質の高い上水インフラ技術を紹介しました。
冒頭、開会挨拶としてジェトロの佐々木理事長は、メコン流域におけるカンボジアの地理的重要性を改めて示すとともに、北九州市の協力によって実現したプノンペンにおける安定した水供給を例にあげながら、日本・カンボジア間の緊密な友好関係を説明しました。さらに、プノンペンのみならず、今後も、カンボジア政府の国家戦略開発計画「2025 年までに都市部の100%の住民が安全かつ入手可能な価格で、安定した水供給へのアクセスを実現する」達成に向けた日本の先進的な水関連技術・運営ノウハウ等の貢献の可能性を強調しました。
次に、基調講演として、カンボジア政府を代表したチャン・プラシッド工業手工芸省上級大臣が、水インフラ分野での省エネ技術を活用した効率的で大規模な施設運営や技術移転等への期待を表明。その後、シム・シタ―プノンペン水道公社総裁は、1993年からの造水量拡大、無収水削減を改めて強調し、SDGsのゴール6でもある「Water for All」実現に向けた今後のマスタープラン及び設備の拡張予定を紹介しました。
開会挨拶:ジェトロ佐々木理事長
基調講演:チャン・プラシッド工業手工芸省上級大臣
講演:シム・シタ―プノンペン水道公社総裁
日本企業プレゼンテーションでは、水インフラ国際展開タスクフォースから海外で上水ビジネスを行っている3社が登壇しました。(1)株式会社神鋼環境ソリューションは、小~大規模向けの浄水処理技術(開放型サイフォンフィルター、汚泥掻寄機、U-BCF等)、(2)メタウォーター株式会社は、車載式セラミック膜ろ過装置等のカンボジアへの納入実績に加え、傾斜管・UV-LED紫外線照射装置・Water Business Cloud等、(3)株式会社クボタは、カンボジアで進行中のプロジェクト及び施設運営に留まらない運転・維持管理のノウハウについて、カンボジア政府にアピールしました。
セミナーの様子
セミナー後は、カンボジア側要人と参加した日本企業による名刺交換会を実施。多くの参加企業が、自社の技術・製品に関して、政府要人と積極的に意見交換を行いました。参加企業からは、「同国における水処理事業が今後も伸びて行く分野であることが分かった」「同国政府の考え方が良く分かった」「他社動向情報が今後の海外展開に役立つ」といった好意的な意見が多く聞かれました。
ジェトロは、上水を含む水処理インフラ分野において、今後も、セミナーやミッション派遣等を通じて、日本企業の製品・技術の海外発信を行うと共に、海外の現地当局に対する日本企業からのプロジェクト提案・案件化の取組みを支援します。
上級大臣と日本企業との名刺交換
「日本カンボジア水分野ハイレベルセミナー」概要
セミナー名称 | 日本カンボジア水分野ハイレベルセミナー |
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開催日時 | 2019年11月26日(火曜)13時30分~15時30分(ネットワーキング含む) |
会場 | ジェトロ東京本部 |
主催 | ジェトロ、日本機械輸出組合 |
参加者 | 84名(67社・団体) |
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