中国・四川省人民政府と業務協力に関する覚書(MOU)に更新調印

2017年8月

2017年8月1日(火曜)、ジェトロの石毛理事長は、中国・四川省の成都市において、同省人民政府の尹力省長と会談しました。
この会談で石毛理事長は、四川省が目指す「イノベーションに基づく環境にやさしい経済発展」および中国政府が掲げる「五大幸福産業」*の実現に貢献すべく、ジェトロとしては四川省との間で、(1)外食・食品産業等のサービス業の発展、(2)高齢者介護・ヘルスケア分野の連携強化、(3)自動車関連企業のマッチング促進、(4)企業間交流の促進と投資の相互拡大、の4分野で共同事業を進めたいとの提案を行いました。また、同省に進出している日系企業から四川省政府に対し、「四川省の投資環境や魅力について日本への発信を強化してほしい」との要望が挙げられていることを伝え、ジェトロと四川省がさらに関係を強化することが重要であると強調しました。
これに対して尹省長は、四川省と日本との経済協力によって生み出される潜在的な経済成長力は大きく、共同事業を通じて潜在的な成長力を現実の発展につなげていきたいとして、4つの共同事業に賛意を示すとともに高く評価しました。

* 旅行、文化、スポーツ、健康、養老の各産業を指し、国民が生活に幸福感を持つことができる、生活の質の向上が重視される時代の成長産業と位置づけ。

会談後、石毛理事長と尹力省長は、ジェトロと四川省政府の業務協力に関する覚書(MOU)の更新調印を行いました。ジェトロは、12年5月に締結した四川省との覚書を14年7月に更新、わが国と同省間の貿易・投資の拡大に向けて協力関係を強化させてきました。今回の再度の覚書更新を契機として、ジェトロは、わが国と四川省との経済・産業振興のさらなる推進と協力関係の拡大に取り組んでまいります。

なお、今次覚書による主な合意事項は次の通り。

  • サービス産業(小売・流通、医療・福祉、観光産業などの分野)における交流と協力の強化
  • 双方向での投資交流の促進
  • 四川省における低炭素社会と循環経済の実現に向け、環境保護、省エネルギー・排出削減及び新エネルギー導入等において協力
  • 消費財や農林水産物・食品の双方向での市場参入を、相互協力により推進
  • イノベーションに基づく経済発展にとって重要な、知的財産権分野での協力の推進