ロシアの産業総合博覧会に「ジャパン・パビリオン」開設 ‐プーチン大統領も来訪‐
2017年7月
「イノプロム2017」に過去最大級の出展
2017年7月10日~13日、ロシア中部の工業都市・エカテリンブルクで開催された産業総合博覧会「イノプロム2017」において、日露首脳間での合意に基づき、日本はパートナー・カントリーになるとともに、ジェトロが「ジャパン・パビリオン」を開設しました。同展への日本企業の出展は、これまでは一桁台でしたが、今回、4,000平方メートル(全会場面積の約1割)を占めた「ジャパン・パビリオン」には、168企業・団体等(うち、中小企業は89社)が出展しました。
「イノプロム」開会当日、プーチン大統領、マントゥロフ産業商務大臣をはじめとするロシア側要人が「ジャパン・パビリオン」を視察、世耕経済産業大臣とともに石毛理事長が案内役を務めました。日本の食や観光などをPRするブースも設けられた「ジャパン・パビリオン」には、家族連れの一般来場者も多く訪れ、工作機械や産業用ロボットをはじめ、環境・エネルギー、インフラ、宇宙、バーチャル・リアリティー(VR)や人工知能(AI)、植物工場など、幅広い日本製品・サービスに関心が寄せられました。
ジェトロ「ロシア展開支援事業」の一環として、「イノプロム」にはロシアデスクの専門家3名が支援企業に同行、会場内で商談支援を行ったほか、潜在的パートナー企業の発掘に取り組みました。さらに、在ロシア日系企業が地場サプライヤーから部品などの調達を目的とする調達見本市(逆見本市)も、「ジャパン・パビリオン」内で開催されました。
イノプロムの開場に先立ち世耕経済産業大臣と共にプーチン大統領を案内する石毛理事長
(出所:ロシア連邦大統領府)
ジャパン・パビリオン開館式でのテープカット
ジャパン・パビリオンでの商談風景
来場者でにぎわうジャパン・パビリオン
日露間のビジネス交流深化に向けて
「ジャパン・パビリオン」のほか、「イノプロム」では一般社団法人・ロシアNIS貿易会(ROTOBO)主催による日ロ産業フォーラム「産業高度化に向けた日ロ協力」が開催され、「産業効率化分野における協力」「環境・省エネ分野における協力」(いずれもROTOBO主催)、「中小企業チャレンジ」(ジェトロ主催)などの分科会をはじめ、日露間の経済・ビジネス交流深化に向けた様々な催しが行われました。
ジェトロの田中総括審議役(国際展開支援担当)がモデレーターを務めた「中小企業チャレンジ」分科会では、中小企業基盤整備機構の高田理事長とロシア技術発展庁のアブラモフ副長官が基調講演を行ったほか、日露双方から計6名が登壇して行われたパネルディスカッションでは、各社・機関の事業プレゼンテーションのほか、ロシアにおける中堅・中小企業間の産業連携の可能性について議論が行われました。
イノプロム2017 ジャパン・パビリオン概要
開催日時 | 2017年7月10日~13日 |
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会場 | ロシア連邦エカテリンブルク市 エカテリンブルク・エクスポ |
参加企業数 | (ジャパン・パビリオン):168社・機関 |
面積 | (ジャパン・パビリオン):4,000平方メートル |
イノプロム2017 「中小企業チャレンジ分科会」開催概要
開催日時 | 2017年7月11日 10時~11時30分 |
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会場 | ロシア連邦エカテリンブルク市 エカテリンブルク・エクスポ |
モデレーター | 田中 一史 ジェトロ 総括審議役(国際展開支援担当) |
基調講演 |
高田 坦史 独立行政法人中小企業基盤整備機構理事長 「日本の中小企業の魅力と今後の日露ビジネスへの期待」
ユーリ・アブラモフ ロシア技術発展庁副長官(パートナー協力担当) |
パネリスト |
(日本側) 柴崎 一正 株式会社富士機工 代表取締役 中田 充 株式会社中田製作所 代表取締役社長 牧野 英一 アフトワズ・ルノー・ニッサン パーチェシングオーガニゼーション 現地化/ものづくりゼネラルマネージャー
(ロシア側) |