WTO事務局長講演会を開催

2017年5月

2017年5月22日、ジェトロは来日されたロベルト・アゼベド世界貿易機関(WTO)事務局長を迎え、東京本部において「世界貿易の課題」をテーマとするセミナーを開催しました。セミナー開会挨拶に立った石毛ジェトロ理事長は、「世界的に保護主義的な風潮が見られる中、WTOがアゼベド事務局長のリーダーシップの下、どのように世界の貿易自由化をリードしていくのか注目している」と述べました。

アゼベド事務局長は、「グローバル経済は多くの課題に直面している」「貿易は構造的な雇用の喪失と関連して語られることもあるが、雇用への影響は技術の進歩・イノベーションのほうがはるかにが大きいという調査もある。しかし貿易もテクノロジーも、持続的な成長と発展に不可欠の要素である点は同じだ」と述べました。また、「グローバルな貿易課題を多国間貿易体制の外で解決することは不可能である」とし、紛争解決システムや13年に合意した貿易円滑化協定を例にとり、多国間の枠組みとしてのWTOの重要性を強調しました。さらに、17年末のブエノスアイレスでのWTO閣僚会合の成功に向けた決意、ならびに日本のリーダーシップへの期待を表明しました。

WTO事務局長講演会概要

名称 世界貿易の課題 ‐WTO事務局長講演会‐
日時 2017年5月22日(月曜)10時45分~11時35分
場所 ジェトロ5階展示場
出席者 140名
プログラム 開会挨拶:石毛博行ジェトロ理事長
講演:ロベルト・アゼベドWTO事務局長
質疑応答