ニューデリーで初の「大型対日投資シンポジウム」開催
2017年2月
2017年2月7日(水曜)、ジェトロはインドのニューデリーにおいて、初となる大型対日投資シンポジウムを開催しました。インドで3度目となる今回の大型対日投資シンポジウム(2016年2月ムンバイ、バンガロールで開催)では、日印両国のさらなる経済連携強化を目的としてインド最大の経済団体であるインド工業連盟(CII)と共催し、在インド日本国大使館特命全権大使、インド外務省東アジア局長、日本進出済みのインド企業2社(IT企業・自動車関連企業)の幹部らが登壇し、投資先としての日本の魅力や日本進出のメリットについて情報発信しました。131名が参加した本シンポジウムは、多くの現地メディアが取り上げて報道するなど、対日本ビジネスに対するインド側の関心の高さを伺わせました。
外国企業が日本に抱く「3つの誤解」に反論
シンポジウムで基調講演に立ったジェトロの前田理事は、安倍首相とモディ首相の親密な関係を例に挙げて日印両国の良好な関係を強調した上で、外国企業が日本に対して抱いている3つの誤解について反証しました。その中で前田理事は、多くの外国企業が持つ「日本経済は停滞しているのではないか」「日本はコスト高の国ではないか」「日本は外国企業に対して閉鎖的ではないか」という古い認識に対し、アベノミクスによって日本経済が好転していることやオフィスの賃料が他のアジア諸国と比較しても高くないことなどを強調して反論しました。また、対日直接投資残高が年々伸びている点や、ビザ要件の緩和や世界最速レベルで永住権を認める「日本版グリーンカード制度」の導入など、政府による積極的な対日投資誘致の取り組みを紹介しました。
ジェトロ前田理事による基調講演
IT・自動車関連分野のインド企業が日本進出のメリットを紹介
続いて、インド企業にとって日本での参入チャンスが大きいITおよび自動車関連の両分野で日本進出を果たしているインド企業2社の幹部らが登壇し、日本進出のメリットを紹介しました。IT企業HCL社のラジーブ・シェッシュ副社長は、「人材や環境面から見て、日本はR&Dやエンジニアリングセンターの拠点設立に適している」としたほか、自動車部品メーカーMindaグループのジェイケイ・メノン常務取締役 兼 CEOは、「新製品の製作やASEAN市場攻略の足がかりとして、品質・デザイン面で優れた日本にデザインセンターを持つことは必要不可欠だ」と強調しました。
HCLのラジーブ・シェッシュ副社長による講演
MINDAグループのジェイケイ・メノン常務取締役 兼 CEOによる講演
横浜市と大阪が、それぞれの魅力について情報発信
さらに、日本の地方への投資を呼び込むため、横浜市と大阪(大阪府・大阪市・大阪商工会議所)がそれぞれプレゼンテーションを実施するとともに、シンポジウム後のネットワーキング・レセプションにおいても自治体PRコーナーを設置して両地域の魅力や投資インセンティブを紹介しました。ジェトロも個別相談コーナーを設置し、インド企業から寄せられた相談に対応しました。
ジェトロ個別相談コーナー
インド対日投資シンポジウム(ニューデリー)概要
日時 | 2017年2月7日(火曜) 14時30分~17時30分 |
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会場 | ザタージマハルホテル 「ディワニアム」 |
主催 | ジェトロ |
共催 | 経済産業省、インド工業連盟(CII) |
来場者 | 131名(うち報道関係者15社15名) |
プログラム概要 |
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