台湾でIoT分野の「対日投資シンポジウム」を開催

2017年1月

2017年1月18日(水曜)、ジェトロはIoT分野を対象とする大型の対日投資シンポジウムを、台湾の台北で開催しました。これまで15年12月には台北で、16年8月には高雄および台中で開催され、今回で台湾における4度目となる本シンポジウムは、台湾が強みを有するIoT分野に特化し、日本企業との連携や日本でのビジネス展開の可能性が高い案件発掘を目指して開催されました。116名が参加した本シンポジウムには、日本でのIoT市場に詳しい専門家や既に日本に進出しているIoT分野の台湾企業2社の幹部の他、ジェトロの高島対日投資部長らが登壇し、投資先としての日本の魅力や日本におけるビジネスのメリットについて、それぞれの立場から情報を発信しました。特定産業分野に絞った台湾でのシンポジウムは今回が初めてでしたが、多くの台湾企業がIoT分野における対日ビジネスに高い関心を寄せており、こうした試みの有効性が実証されたと考えています。

対日ビジネスの魅力を説明

基調講演に立ったジェトロの高島対日投資部長は、観光面や経済面において日台関係は深化しており、日台が「少子高齢化」「社会保障の増大」「環境・エネルギー問題」といった共通課題について、協力して解決していくことの重要性を強調しました。また日本におけるビジネスの魅力について、「巨大な消費市場」「技術力の高さ」「規制緩和」という3つの観点から説明するとともに、具体的事例を引用しつつ台湾企業の日本市場への参入チャンスを紹介し、対日投資を呼びかけました。

ジェトロ高島対日投資部長による基調講演

IoT分野における対日ビジネス事例を紹介

メイン・テーマであるIoT分野については、一般社団法人・組込みシステム技術協会の清水徹理事が登壇し、日本におけるIoT分野での具体的なビジネスチャンスを紹介しました。続いて登壇したアドバンテック株式会社のマイク小池社長・日本地区最高責任者とNext Drive Inc. の顔哲淵CEOの両氏は、それぞれの立場から、IoT分野における台湾企業の対日ビジネス展開の具体的事例について説明しました。また台湾企業による対日投資を支援するチームに属する陳職員は、ジェトロの対日投資支援サービスや支援体制を紹介しました。最後に、日本の自治体を代表して参加した大阪外国企業誘致センター(大阪府・大阪市・大阪商工会議所)、京都府、愛知県、名古屋市が、それぞれIoT分野での取り組みについてプレゼンテーションを行いました。

アドバンテック株式会社 マイク小池社長・日本地区最高責任者による講演

レセプション会場には地方自治体のPRコーナーを設置

シンポジウム後のネットワーキング・レセプション会場では、プレゼンテーションを行った各自治体に加え、北海道がPRコーナーを設置し、それぞれの地域の魅力や企業誘致インセンティブについて情報提供を行いました。ジェトロも個別相談コーナーを設置し、寄せられた相談に対応しました。そうした情報提供活動を通じ、多くの台湾企業がIoT分野での対日ビジネス展開に高い関心を有していることが明らかとなりました。

ジェトロ個別相談ブース

台湾対日投資シンポジウム(台北)概要

日時 2017年1月18日(水曜)14時00分~17時30分
会場 台北喜来登大飯店
主催 ジェトロ、日本台湾交流協会
共催 中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)、台北市電脳商業同業公會(TCA)、台湾区電機電子工業同業公会(TEEMA)、経済部台日産業合作推動弁公室(TJPO)
来場者 116名(うち報道関係者15社18名)
プログラム概要
  • 主催者挨拶:花木出 日本台湾交流協会副代表
  • 共催者挨拶:邱揮立 TAITRA市場拓展処処長
  • 基調講演:高島大浩 ジェトロ対日投資部長
  • IoT産業の日本での具体的ビジネスチャンス:清水徹 一般社団法人 組込みシステム技術協会理事
  • IoT分野での台湾企業の日本でのビジネス展開に向けた取り組み:
    • マイク小池 アドバンテック株式会社 社長・日本地区最高責任者
    • 顏哲淵 Next Drive Inc. CEO
  • ジェトロの対日投資支援サービス: 陳敬文 ジェトロ外資系企業支援課 台湾企業対日投資支援チーム職員
  • IoT分野での各自治体の取り組みプレゼンテーション(大阪外国企業誘致センター、京都府、愛知県、名古屋市)
  • ネットワーキング・レセプション
    ※PRコーナー設置:大阪外国企業誘致センター、京都府、愛知県、名古屋市、北海道