シンガポールで「高速鉄道セミナーと展示会」を開催
2015年1月
セミナーの様子
2015年1月23日、ジェトロはシンガポールにおいて、 2014年11月のマレーシア・クアラルンプールでの開催 に続く「高速鉄道セミナーと展示会」を実施しました。マレーシア開催時の6団体(国土交通省・経済産業省・外務省・日本鉄道車両輸出組合(JORSA)・海外鉄道技術協力協会(JARTS)・ジェトロ)に日本観光局(JNTO)を加えた7団体を主催者とする本セミナーには、シンガポール側からジョセフィン・テオ上級国務大臣を始めとする政府関係者や民間企業関係者、報道関係者等、約200名が参加、セミナー会場向かいで開催された展示会には、23日・24日の両日で現地ビジネスマン、学生、家族連れ、さらには観光客など、幅広い層に亘る総勢4,500人が来場しました。
新幹線の安全性や信頼性の高さをアピール
挨拶に立つ加藤理事
テオ大臣と西村国交副大臣
シンガポール・クアラルンプール間約350kmを1時間半で結ぶ、総事業費400億リンギット(約1兆3千億円)に上ると言われる高速鉄道の2020年開業をめざす両国において新幹線の優位性をアピールする本セミナーを開催したことで、わが国は2015年内に予定される入札を前に激しさを増す受注競争の中、官民一体の日の丸体制で本案件に臨む姿勢を示しました。
セミナー冒頭、主催者を代表して挨拶に立った西村国交副大臣とジェトロ加藤理事は、わが国の経済成長を支えてきた「新幹線」のような高速鉄道が、シンガポール発展の上でも重要な役割を担うであろうこと、わが国の鉄道産業は都市開発を始めとする複合開発においてもノウハウや実績があることを紹介しました。続いて行われたJR東日本・住友商事・三菱総研・三菱重工で結成される日本連合のメンバーおよび日立によるプレゼンテーションでは、50年の歴史を通じて培ってきた技術力の高さ、安全性や正確性、周辺地域へのメリットなど、わが国新幹線の相対的な優位性について具体的に説明しました。
「技術的優位点や安全性の具体的な説明が聞けたことが、新幹線への理解を深めた」など、来場者からは多くのコメントが寄せられました。
人気を呼んだ新幹線のシミュレーター
セミナー当日・翌日の2日間に亘って併催された展示会は、週末にかけての開催であったことや家族連れ・学生にまでターゲットを広げたことから、延べ4,500人を超える来場者で賑わいました。
新幹線シミュレーターを体験するテオ大臣
新幹線グッズの展示
「技術ゾーン」と「文化ゾーン」に分けられた展示会場の「技術ゾーン」では、新幹線の50年の歴史を紹介するパネルや新幹線の運転が体験できるシミュレーターで新幹線の技術力をアピール、「文化ゾーン」では、新幹線のバーチャル乗車体験で日本の観光名所をめぐるツアー、新幹線に関するクイズを行う特設ステージや、新幹線グッズの展示、新幹線の折り紙や塗り絵を体験するコーナーなど、新幹線を身近に感じてもらう工夫が凝らされました。シミュレーターは3時間待ちの大行列を作るほどの人気で、出口に設置したE5系新幹線の大きなパネル前で記念写真を撮る来場者も目立ちました。
- 高速鉄道セミナー in シンガポール 概要
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- 主催
- 国土交通省、外務省、経済産業省、ジェトロ、日本鉄道車両輸出組合(JORSA)、海外鉄道技術協会(JARTS)、日本政府観光局(JNTO)
- 日時
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2015年1月23日(金曜)15:00~17:00
展示ブース開放:1月23日(金曜)10:00~20:00、24日(土曜)10:00~16:00 - 会場
- マリーナベイサンズ シンガポール
- 次第
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- 冒頭主催挨拶
西村 明宏 国土交通省 副大臣
加藤 庸之 ジェトロ 理事 - プレゼンテーション
志村 務 国土交通省 鉄道局審議官
深澤 祐二 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役副社長
平石 和昭 株式会社三菱総合研究所 政策・経済研究センター長
山田 稔 三菱重工業株式会社 交通・輸送ドメイン長代理
安田 治良 株式会社日立製作所 海外交通営業本部長
- 冒頭主催挨拶