ジェトロ・トピックス

スリランカにビジネスミッションを派遣

「チャイナ+1」としてのポテンシャルを実感

2013年10月

ジェトロは、2013年10月14日から17日にかけての4日間、総勢30名からなるビジネス・ミッションを、スリランカへ派遣しました。これは、安倍総理が2013年3月、スリランカのラージャパクサ大統領との共同声明で約束したミッション派遣を実現したものです。

スリランカは、8つの世界遺産を有するなど観光地としての知名度は高いものの、投資先としての魅力については広く知られていません。2009年の内戦終了以降、同国の潜在的経済成長可能性は高まっており、質の高い労働力とインド洋の中心に位置する同国のロケーションから、輸出加工拠点としての可能性も秘めています。

労働力の質の高さを実感

ミッションは、スリランカ政府が管轄する2つの輸出加工区(EPZ)で、日系製造業を中心とする複数の製造現場を視察しました。視察した工場では、大半が女性からなる工員ワーカーの手先の器用さやまじめな就労態度、日本式の生産方式がしっかり実行されている様子など、労働力の質の高さを肌で実感しました。

工場訪問先の日系企業駐在員とは、工場視察とは別にじっくり意見交換を行いましたが、日系企業が長くスリランカで操業を続けている理由としては、(1)若い女性工員の仕事の速さと正確さ、(2)近隣諸国と比較して安定した電力供給がある、などが挙げられました。中国を含めた他のアジア地域の拠点との比較では、(1)スリランカの人件費が安い、(2)スリランカ人管理職の能力の高さが勝っている、などの点が指摘されました。デメリットとしては、今般の電力料金の値上げなどが挙げられました。

また、ミッションはバジル・ラージャパクサ・スリランカ経済開発大臣を表敬訪問し、スリランカ政府の産業人材育成の強化、産業政策の充実を進める方針を確認しましたが、わが国からの投資に対するスリランカ政府の期待感の高さを、改めて実感しました。


想像以上のポテンシャル

ミッションを終え、参加者からは「スリランカの労働力の質が高いことの裏付けが取れた」「想像以上にポテンシャルが高くて驚いた。ビジネスチャンスがあると感じた」「スリランカのマーケットに対する誤った理解を正すことができた。本格的に参入しようと、考えを改めた」などの声がありました。今回のミッションは、質の高い労働力、労働コストの安さ、安定した電力供給など、スリランカが「チャイナ+1」の候補先となるポテンシャルを有する国であることを、参加企業に実感いただく機会になったのではないでしょうか。

スリランカ・ビジネスミッション 概要
派遣期間
2013年10月14日(月曜)~17日(木曜) 4日間(現地集合・現地解散)
訪問都市
コロンボ、ゴール
参加者
30名(25社・団体、団長を除く)
日本23名、インド4名、シンガポール3名
<団長>ジェトロ理事 吉村 宗一
プログラム
日程 訪問先
10月14日
コロンボ
オリエンテーション・セミナー
セミナー講師、BOI関係者との交流昼食会
スリランカ日本経済委員会企業とのビジネス・ミーティング
生活環境視察
スリランカ政府、スリランカ企業関係者との交流夕食会
10月15日
コロンボ
カトナヤケEPZ入居日系企業の工場視察訪問
カトナヤケEPZ訪問視察
カトナヤケEPZ敷地内の入居可能な土地の見学
カトナヤケEPZ入居日系企業との意見交換会
在スリランカ日系企業関係者との交流夕食会
10月16日
ゴール
コッガラ輸出加工区(EPZ)視察訪問
コッガラEPZ入居外資企業の工場視察訪問
コッガラEPZ敷地内の入居可能な土地の見学
10月17日
コロンボ
コロンボ港訪問視察
日系企業訪問視察
バジル・ラージャパクサ・スリランカ経済開発大臣表敬訪問
解団式