ジェトロ・トピックス

第7回「ASEAN日本人商工会議所連合会(FJCCIA)とASEAN事務総長との対話」

2014年6月

6月24日(火曜)、フィリピン・マニラで開催された第7回「ASEAN日本人商工会議所連合会(FJCCIA)とASEAN事務総長との対話」に理事長が参加、またジェトロとして同対話実施に協力しました。この対話は、2008年、当時のASEANスリン事務総長が、「ASEANが抱える様々な問題を解決するには、ステークホルダーと良好なコミュニケーション関係を構築することが重要」であるとして、ASEAN地域におけるわが国産業界とASEAN事務局との「対話」の場を設けることを提案したことに始まります。

第7回目となる今回の対話には、ASEAN事務局からミン事務総長、FJCCIA側は在ASEAN各国の日本人商工会議所会頭、ASEAN代表部から相星大使が出席したほか、ERIA西村事務総長、日本商工会議所中村専務理事、ジェトロからは石毛理事長が出席しました。

FTAAP実現に向け、高い水準のAEC構築を

石毛理事長

開会挨拶に立った石毛理事長は、ASEANで10カ所目となるジェトロ・ビエンチャン事務所が今年7月にサービスを開始することを紹介、ジェトロが今後ともASEAN地域にコミットすることを約束しました。また、「アジア太平洋ではメガFTA競争が起こっている。高い水準のRCEPをめざすには、まず2015年末に迫るASEAN経済共同体(AEC)の構築が不可欠。AECで出来ないことはRCEPでもできない」として、AECをアジア太平洋大のFTA「FTAAP」をめざす上で重要な推進力であると指摘しました。

本対話の中でFJCCIA冨野議長は、本対話が「ASEAN市民によるASEANの事業環境整備のための取り組みであり、グローバル企業の生産・販売拠点の立地先としてのASEAN地域の競争力強化を促す枠組み」であるとした上で、「FJCCIA はASAENとともに課題克服に取り組み、経済統合へ最大限の貢献を果たす」と抱負を述べました。

ビジネス実態に即した具体的な要望をASEAN側に提示

レ・ルオン・ミンASEAN事務総長

FJCCIAがASEAN事務局に提示した今回の要望書では、AEC実現の最終ステージとなる2014年から2015年の2年間を対象に、税関手続きの円滑化、非関税措置・障壁の削減、サービス自由化等、ASEAN側に優先的に取り組んで欲しい項目が盛り込まれています。

これに対しミン事務総長は、要望書にはASEANシングル・ウィンドウ(ASW)の構築やそれに関連する税関手続き、自己証明制度の導入などの継続的な項目に加え、アンチ・ダンピング等の非関税障壁や競争政策などの新たな分野も含まれ、いずれも「ビジネスの実態に即した具体的なものであり、ASEAN統合に向けた有益なインプットである」と評価しました。

FTA利用の円滑化措置等で成果

(左)レ・ルオン・ミンASEAN事務総長
(右)ASEAN日本人商工会議所連合会(FJCCIA)冨野議長

本対話を通じ、例えば、税関手続きでは、ASEANでは事前教示制度の「ベスト・プラクテイス・ガイド」が作成されたり、ASEAN物品貿易協定(ATIGA)フォームDのFOB価格不記載に関する要望については2014年1月から施行されるなど、要望の進捗が確認出来ました。