ジェトロ・トピックス

「パキスタン BOP/ボリュームゾーンビジネス・ミッション」派遣 - 知られざるその新興市場を解き明かす

2013年9月

ジェトロは2013年9月28日(土曜)~10月3日(木曜)の6日間、パキスタンのカラチ、ラホールへ「パキスタン BOP/ボリュームゾーンビジネス・ミッション」を派遣、14企業・団体から合計17名が参加しました。多国籍企業のプロジェクトサイト訪問、先行事例の把握等を通じ、パキスタン市場を実際に見ることで、同国でのBOP/ボリュームゾーンの消費市場を見据えたビジネスの潜在性を感じたミッションとなりました。

パキスタン−その真の姿とは?

パキスタンはBRICSに続く新興経済国家グループ「Next11」に名を連ね、世界第6位の人口規模である約1億8,000万人の人口のうち、35歳未満の比率が72%(2010年時点)と若く、成長市場として注目されており、BOP/ボリュームゾーンの成長・拡大が期待されています。

ジェトロは、BOP/ボリュームゾーンビジネス促進を目的としてパキスタンにミッションを派遣、同国における社会・市場の理解を通じ、具体的な事業イメージやビジネス検討材料を得る機会を提供しました。

現場視察を通じて、パキスタン市場の実態を学ぶ

本ミッションのプログラムは、1.BOP層・中間層・富裕層向け小売市場の視察、2.家庭訪問を通じた都市や農村におけるBOP層~中間層の生活実態視察、3.多国籍企業・進出日系企業等訪問を通じた現地BOPビジネス、ボリュームゾーンビジネス事例の情報収集、4.現地パートナー候補とのネットワーキングから構成されました。

1.小売市場の視察

BOP/ボリュームゾーン市場の把握のため、カラチではBOP層向けローカルマーケットから中間層及び富裕層向け近代的ショッピングモールまで視察し、それぞれの比較を行いました。特に単独ではなかなか行けないローカルマーケットを現地の人の解説付きで視察し、生鮮食品から日用雑貨まで様々な商品を確認しました。行き交う人々の活気からは現地の消費意欲の高さが感じられ、拡大する消費市場の魅力を体感する機会となりました。

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ガイドによる解説

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マーケット内の様子

2.生活実態視察(家庭訪問)

ラホールでは都市部中間層の家庭及び農村部BOP層の家庭を訪問し、保有している家電製品や電気・水の供給状況などを確認しました。月収や消費活動に関して住民と直接対話を行ったことで、参加者は自社の製品開発に役立つ現地の消費者ニーズを得ることができました。農村家庭の一部では冷蔵庫を所有するものの、自給自足が中心で、食材を保存する習慣はほとんどないことから、冷蔵庫では牛乳などの飲料が多く貯蔵されていたことを発見しました。

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農村部でのBOP層の家庭訪問

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冷蔵庫の中を調べる参加者

3.多国籍企業などの先行事例

ラホールでは、訪問が難しいネスレ及びユニリーバのプロジェクトサイトを訪問しました。ネスレでは現地で自社の高品質の牛乳製造に向けて、農村部の酪農家をどのようにトレーニングしているのか、またユニリーバでは、1.農村部の女性に対する就業機会の提供、2.農村部の衛生水準の向上、3.ユニリーバ製品の販売促進、という3本柱でBOP層を生産・流通過程に組み込んだビジネスの具体事例を学びました。参加者からは、「多国籍企業のBOPビジネスに対する考え方を理解できた」、「戦略をここまで開示いただき、素晴らしい」との声が寄せられました。

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ネスレ社の酪農家の牛舎訪問

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農村で広く普及されているユニリーバ社の製品

ミッション参加者は日本では入手しにくいパキスタンの実態を見ることで、消費市場の可能性を実感し、ビジネスを展開する上でのアイディアを得ることができました。ジェトロでは引き続き、日本企業によるBOP/ボリュームゾーンビジネスへの支援に、今後力を入れていきます。

ミッション 概要 

派遣期間 2013年9月28日(土曜)~10月3日(木曜) (6日間)
派遣先 パキスタン(カラチ、ラホール)
参加者 14企業・団体 計17名 
事業目的 次のプログラムを通じた日本企業によるBOP/ボリュームゾーンビジネス参入の促進
1.BOP層・中間層・富裕層向け小売市場の視察
2.都市や農村におけるBOP層~中間層の生活実態視察(家庭訪問)
3.現地BOPビジネス、ボリュームゾーンビジネス事例の情報収集
4.現地パートナー候補とのネットワーキング

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