ジェトロ・トピックス

「西アフリカ BOPビジネス・ミッション」派遣 - BOPビジネス現場・BOP層ライフスタイルを視察

2012年11月

ジェトロは2012年11月3日(土曜)~11日(日曜)の9日間、西アフリカのガーナ、ナイジェリアの2カ国を巡る「西アフリカBOPビジネス・ミッション」を実施しました。本ミッションには10企業・団体から11名が参加し、所得階層別の小売流通市場の視察や先行事例の学習による現地ビジネス環境の把握、BOP層や中間所得者層の家庭訪問を通じたライフスタイル調査などを行い、ガーナ、ナイジェリア両国のBOP層のニーズやBOP市場のビジネスチャンスを探りました。

マーケットの潜在力が注目されるガーナ・ナイジェリア

BOP(Base of the Economic Pyramid)層とは開発途上国における年間所得3,000ドル以下(購買力平価ベース)の低所得者層を指し、世界人口のうち約40億人が該当するといわれています。開発途上国の経済成長に伴いBOP層は将来的なボリュームゾーン市場となることが見込まれ、日本企業の関心も急速に高まっています。

2010年12月に石油の商業生産が開始され急激な経済成長を遂げているガーナと、約1億6,000万人とアフリカ最大の人口を擁するナイジェリアは、今後の経済成長とともに中間所得者層の拡大が期待され、投資先としてだけでなくマーケットとしても大きな潜在性を秘めています。そこでジェトロでは今回、両国でのBOP層や中間所得層を対象としたビジネスの可能性を検討する機会としてミッションを実施しました。

ガーナ・ナイジェリアBOP層のニーズ、ライフスタイルからビジネスを考える

本ミッションには、総合空調メーカー、オフィス機器メーカー、教育サービス業など多様な事業分野から10企業・団体11名が参加しました。

プログラムは、1.BOP層・中間所得者層向け小売流通市場の比較視察、2.BOP層・中間所得者層の生活実態の把握、3.BOP層・中間所得者層を対象に製品開発や販路開拓を行っている企業の先行事例学習、4.学生へのインタビューを通じた消費行動の把握(ガーナのみ)などから構成され、ガーナおよびナイジェリアでのBOPビジネスについて多角的なアプローチで検討するものとなりました。

1.小売流通市場の視察

ガーナ・ナイジェリアともにBOP層が利用する「青空市場」と主に中間所得者層以上が利用するスーパーマーケットやショッピングモールの視察を行いました。BOP層および中間所得者層が購入している商品の種類・サイズ・パッケージ・価格帯に関する情報を収集し、消費者の嗜好について概観することができました。

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ガーナの青空市場

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中間所得者層向けスーパーマーケット

2.BOP層および中間所得者層の生活実態の把握

ガーナではBOP層が暮らす集合住宅、ナイジェリアでは中間所得者層の一戸建て住宅を訪問し、保有している家電製品や水周りなどの住環境を観察しました。さらに、居住者との意見交換を通じて、彼らの月収、月々の教育費、インフラ環境などライフスタイルに関する情報を収集しつつ、BOP層・中間所得者層のニーズを探りました。

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ガーナ 集合住宅内観

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ナイジェリア 中間所得者層家庭の台所

3.日系企業による先行事例の学習

現地に進出している日系企業に彼らの進めているビジネスモデルを先行事例として紹介してもらいました。市場開拓における独自の手法や途上国ならではの苦労話など、現場担当者の生の声を聞くことができました。

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現地の日系企業による事業紹介プレゼンテーション

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4.学生へのインタビューを通じた消費行動の把握

ガーナ大学を訪問し、近い将来購買層の主役となる学生に対してインタビューを行いました。所有している携帯電話の機種や台数、パソコンやプリンターなどOA機器の使用状況、購買ニーズの高い家電やブランドのランキングなどを聞き取り、若い世代の消費行動を探りました。

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ガーナ大学生と消費行動についての意見交換の様子

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ミッション全体を通して、ガーナ・ナイジェリア両国のBOP層~中間所得者層の生活ニーズやライフスタイル、さらにはビジネスの先行事例に関する情報収集ができ、市場のポテンシャルを目の当たりにし、製品開発や事業戦略を構築するための情報収集ができました。

今回のミッションは、ガーナ・ナイジェリアの市場に参入することを念頭に置きながら、BOPビジネスの事業戦略や製品・サービスの開発プランの方向性を検討していくためのスタート・アップのミッションでした。ジェトロでは、日本企業の個別の関心やBOPビジネスの検討ステージに応じた支援に益々力を入れていきます。

ミッション 概要 

派遣期間 2012年11月3日(土曜)~11月11日(日曜)
派遣先 ガーナ(アクラ)、ナイジェリア(ラゴス)
参加者 10企業・団体 計11名
事業目的 次の活動を通じた日本企業によるBOPビジネス参入の促進
1.ガーナ・ナイジェリアの所得層別小売流通市場の実態視察
2.BOP層~中間所得者層の生活ニーズや消費行動の把握
3.BOP層~中間所得者層向けビジネス先行事例の学習

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