外資の対日投資成功事例 - サクセススト-リ-

株式会社ヴァレオジャパン(齋藤 隆次氏)

産業:自動車関連

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株式会社ヴァレオジャパン代表取締役社長 齋藤隆次氏

株式会社ヴァレオジャパンは、フランスの独立系自動車部品メーカーヴァレオグループの日本法人であり、自動車部品、システム、モジュールの設計開発、生産、販売を行っている。日本におけるビジネスについて、株式会社ヴァレオジャパン代表取締役社長の齋藤 隆次氏に聞いた。

フランスの独立系自動車部品メーカーであるヴァレオグループは、世界29カ国、78,600名の従業員を擁するグローバルサプライヤーである。日本におけるビジネスにについてどのように捉えているのか、同グループ日本法人株式会社ヴァレオジャパン代表取締役社長の齋藤 隆次氏に聞いた。

日本におけるビジネスの現状について

当社は、1985年の日本法人設立以来、順調にビジネスを拡大してきた。日本では、ヴァレオグループ2社(株式会社ヴァレオジャパンおよびヴァレオユニシアトランスミッション株式会社)で9カ所の生産拠点、3カ所の研究開発センターおよび、約2 ,800名の従業員を擁し、事業を展開している。

現在、日系自動車メーカーの生産量は、世界全体の自動車生産のうち、約3割を占める。一方、ヴァレオの日系自動車メーカー向けビジネスは売上全体の20パーセント程度であり、市場シェアと比して低い水準にあることから、今後も成長の余地があると考えている。

ヴァレオグループの強みは何か?

まず、独立系のサプライヤーとして、系列に関係なくお客様第一でサービスを提供できることが挙げられる。当社はこれまで蓄積してきた高い技術力と研究開発能力を基に、多数の自動車メーカーと共同開発を行っている。当社は系列に関わらず、お客様最優先で新技術を開発・提供できる。競合他社より一歩先の技術を開発するため、ヴァレオでは OEM売上の10%強という決して低くない水準の研究開発投資をを行っている。

また、グローバルな製品供給体制を有していることも当社の強みである。現在、自動車産業では部品のモジュール化が進んでおり、サプライヤーもグローバルに製品を生産・供給できる体制が求められている。その点、世界29カ国・123箇所の生産拠点をを有する当社はこうしたニーズに応えられるサプライヤーといえる。

日本でビジネスを行うメリットは?

日本でビジネスを展開する理由として、日系自動車メーカーの存在が挙げられる。主要自動車メーカーはグローバルな生産体制を構築し、海外に生産拠点を移している企業も多いが、日系自動車メーカーの多くは海外展開の基本となるコアユニットの研究開発を依然として国内で行っている。近年、日系自動車メーカーの中で「良い製品・技術であれば系列にに関係なく導入したい」という機運が高まっており、今後より多くのビジネスチャンスがあると考えている。

さらに日本発のイノベーションにも注目している。ハイブリット車や軽自動車、さらには今後世界的な普及が予想される燃料電池自動車(FFCV)関連技術など、日本発のイノベーションがグローバル市場全体に与える影響は大きい。ASEANやインドでニーズが高まっているコンパクトカーについていえば、日本で開発された軽自動車向けの技術や製品を基に現地化を進めた結果、現在では日系自動車メーカーが市場で大きな存在感をを示している。当社は、国内の研究センターで、主に「二酸化炭素の排出量削減」や「直感的ドライビング」に貢献する技術の研究・開発を行い、自動車メーカーのニーズに対応している。

日本で開発した製品・サービスを他国の市場に展開した事例は?

研究開発を行う分野については、グループ内で細かな取り決めがある。例えばヴァレオの主力製品の一つである車載センサーについては欧州市場が先行しているため、欧州で研究開発した製品を日本で展開している。一方、車室内の空気のクオリティについては、日本の消費者がよりセンシティブな感覚を持っていることから、日本で研究開発した製品を全世界へ展開している。実際にわさびの抗菌成分でエアコンの空気を清浄する「わさび d'air」という製品は日本で開発され、各国の市場に展開されている。

グループ内における日本拠点の役割・位置づけは?

ヴァレオでは、「コンフォート&ドライビングアシスタンスシステム」、「パワートレインシステム」、「サーマルシステム」、「ビジビリティシステム」という 4つのビジネスグループが事業の柱になっている。このうち、「コンフォート&ドライビングアシスタンスシステム」および「サーマルシステム」については、中国を除くアジア地域の統括機能を日本拠点が担っている。

日本の地方におけるビジネスについて

現在当社が地方に有している拠点は、ビジネスを拡大する中で経営統合した企業の地方拠点など、顧客により近い場所で技術開発を行うという当社の方針に基づき、リソースを配分した結果として、全国16ヶ所に拠点を構えるに至った。先日も重要顧客のサポート体制を強化するため、栃木県宇都宮市内の事務所を移転・拡大し、新たに「宇都宮オフィス」を開設した。

今後のビジネス展開について

ヴァレオでは日本を最重要市場の一つとして捉えている。日本市場に長期的にコミットすべく、最近では国内の新卒採用を開始したほか、日本経済団体連合会(経団連)および経済同友会に加入した。

さらに日本におけるイノベーションは、当社にとって今後も大きな関心事項である。日本における研究開発やビジネスの拡大に向け、ヴァレオとして積極的に投資を拡大していきたいと考えている。

(2015年1月)

同社沿革

1923年 ブレーキライニングメーカーであるフェドロ社のフランス代表、ウジェーヌ・ビュイソンがサントゥアンに工場を開設、Valeoの起源となる
1980年 並立していたさまざまなブランドを統合し、ラテン語で「元気です」という意味の「Valeo」を社名にする
1985年 ヴァレオジャパン(株)設立(※2011年に(株)ヴァレオジャパンに社名変更)
2000年 ヴァレオユニシアトランスミッション(株)設立
2014年 栃木県宇都宮市に新オフィスを開設

株式会社ヴァレオジャパン(日本法人)

設立: 1985年
事業概要: 自動車用システムおよび関連部品の研究開発・製造・販売、自動車メーカー向け純正補修部品販売 (OES)
親会社: Valeo
住所: (本社)東京都渋谷区千駄ヶ谷5-23-13 南新宿星野ビル
URL: http://www.valeo.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

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