外資の対日投資成功事例 - サクセススト-リ-

順豊エクスプレス株式会社

産業:サービス/その他

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国際宅配便事業を展開する中国の顺丰速运は、東京に法人を設立後、国を越えたEコマースビジネスの発達や、訪日旅行者の日本における商品購入機会の増加を追い風に、日本でのビジネスを順調に拡大している。日本法人の代表取締役社長を務める田中茂幸氏に同社の日本ビジネスについて話を聞いた。


国際宅配事業を展開する中国の顺丰速运(以下、SFエクスプレス社)が、対日ビジネス拡大に積極的に取り組んでいる。同社日本法人の順豊エクスプレス社は、国を越えたEコマースビジネスの発達や、訪日旅行者の日本における商品購入機会の増加を追い風に日本でのビジネスを順調に拡大している。

日本進出の経緯と対日ビジネス拡大の背景

SFエクスプレス社は、1993年に広東省の順徳で事業を開始して以来、設備投資や、業務の自動化を実現するためのIT技術や機器を積極的に開発・導入することで、そのサービスの質を向上させ続けている。同社は、中国の国内外に支店を設置し、情報収集、市場開発、物流、速達サービスをサポートするためのサービスネットワークを提供。中国国内のほぼ全土を配送地域としてカバーしている。2010年からは海外でのプレゼンス強化に取り組んでおり、米国やASEAN、韓国、オーストラリア、モンゴル等でもサービスを展開している。

同社は、2011年東京都に日本法人として順豊エクスプレス株式会社を設立、翌2012年には大阪府に支店を設立した。日本から中国やアメリカ、アジア各地へ貨物を配送する国際宅配便事業を展開している。

日本進出の経緯と対日ビジネス拡大の背景について、日本法人の代表取締役社長を務める田中茂幸氏は、「日本の市場規模と拡大する日中間の貿易額」、「外国人によるオンラインや訪日旅行を通じた日本の商品購入機会の増加」を挙げる。

まず日本に拠点を持つに至った大きな理由の一つとして、経済規模や日中間の経済関係が挙げられる。日本は国内総生産(GDP)世界第3位という大きな市場を有している(2015年10月現在)。さらに日本の貿易総額相手国を国別にみると、中国が2007年から2014年まで連続して第1位となっており、日中間の貿易総額は高いレベルで推移していることから、対日ビジネスに大きな成長ポテンシャルがあると考えたという。

また同社の対日ビジネス拡大を後押しする要因として、近年海外の消費者が日本から商品を購入する機会が増えており、それに伴い国際宅配便へのニーズが拡大していることが挙げられる。Eコマースビジネスの発達に伴い、近年では外国人消費者をターゲットとしてインターネット上で商品を販売する日本企業も多い。

さらに訪日旅行者数が増加する中で、旅行先で購入した商品を母国に輸送する機会が増えていることも同社のビジネス拡大を後押ししている。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて日本への更なる観光客数の増加も期待されており、同社もこれを大きなビジネスチャンスと捉えているという。

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SFエクスプレスの強み

自社の強みについて、田中氏は、「市場への対応力」を挙げる。同社は他社との差別化のため、国際宅配便事業のみならず、新事業創出に積極的に取り組んでいる。例えば同社の発送代行サービスでは、日本の顧客に代わって出荷の手続きを受託し、中国に住所を持つ消費者へ荷物を送付するというサービスを提供している。「我々は市場や顧客のニーズの変化に迅速に対応することで、より容易に新しいビジネスモデルを生み出すことができる」と田中氏は語る。

今後の取り組み

田中氏は今後の日本での事業展開について「更なるビジネスの拡大に向け、取り組んでいく」と強調する。日本は成熟市場の一つであり、消費者のサービス業に対する要求レベルは高い。そのため、一層の営業活動やブランド認知度の向上が鍵となるが、さらなるインフラ投資を行い、他国の拠点で得たノウハウを共有することで、サービスレベルの向上に貢献したいという。

また同社はビジネスパートナーの発掘・提携にも積極的に取り組んでいく方針だ。2015年10月にはEコマース事業における効率化に向け協働すべく、楽天株式会社との提携を発表した。今後は、取扱貨物量を増やし、配送地域を拡大させ、サービス全体の質の向上により事業能力を最適化させることにより、価格競争力の向上に取り組んでいく考えだ。

ジェトロのサポート

日本法人設立に際し、ジェトロ対日投資・ビジネスサポートセンター(IBSC)は、テンポラリーオフィスを貸与したほか、会社設立に係る登記や許認可、ビザ、税務、労務等に関するコンサルテーション、人材紹介会社や不動産斡旋会社の紹介、マーケット情報の提供等の支援を行った。ジェトロのサービスについて、田中氏は「テンポラリーオフィスの貸与だけでなく、人材紹介会社や会計事務所等、パートナー企業とのミーティングをアレンジしていただき、大変助かった。進出前は、日本市場への参入は非常に難しいと考えていた。だがジェトロのサポートにより、スムーズに日本進出を果たせた。担当者の皆様に感謝したい」と語った。

(2015年10月作成)


同社沿革

1993年 中国・広東順徳で順豊エクスプレス社創立
2011年 東京に順豊エクスプレス株式会社を設立
2012年 大阪に同社支店を設立
2015年 楽天との戦略提携を締結

順豊エクスプレス株式会社(日本拠点)

設立 2011年2月
事業概要 国際宅配業務
親会社 顺丰速运(中国)
住所 (東京事務所)〒135-0043 東京都江東区塩浜2-2-10 MKビル
(大阪事務所)〒550-0021 大阪府大阪市西区川口1-4-16
URL http://www.sf-express.com/jp/ja/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

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