外資の対日投資成功事例 - サクセススト-リ-Hinduja Tech Limited 日本支店

産業:自動車関連

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Hinduja Tech(ヒンドゥジア・テック)は、インドを本拠地とする大手多国籍企業Hindujaのグループ企業として、主に自動車産業や一般製造業向けに、エンジニアリングやITのオフショアサービスを提供している。同社は2015年6月、顧客である日本企業へのサポート体制を強化するため、横浜に支店を開設。今後、日本でのビジネスを軌道に乗せ、更なる顧客の拡大を目指す。


Hinduja Tech(ヒンドゥジア・テック)は、インドを本拠地とする大手多国籍企業Hindujaのグループ企業として、2009年にインド・チェンナイで設立された。主に自動車産業や一般製造業向けに、エンジニアリングやITのオフショアサービスを提供する。エンジニアリング部門では、自動車の車体や部品の設計・開発のほか、製品に組み込むソフトウェアの提供などを行っている。IT部門では、製造・販売・財務など社内のあらゆる業務を効率的に管理するERPパッケージサービスの提供や、顧客向け基幹システムの開発や運用を実施している。国内2ヶ所(チェンナイ、プネ)、海外5ヵ所(米国、英国、ドイツ、フランス、日本)の拠点に、800人を超える従業員を擁する。
近年、自動車産業は、激しいグローバル競争の中、革新的な技術や高い品質が求められており、それに伴う、開発業務量とコストが増加している。インドは、安価なコストと高い技術力を持つ豊富な人材を提供するオフショア大国であり、中でもHinduja Techはその厳しいコスト管理と、高い技術力、多様なサービスを武器に、フォーチュン誌グローバルトップ500に入る世界の名だたる企業を顧客に持つ。

日本進出の背景

Hinduja Techが日本進出を決めた背景として、日本には国内外の市場で活躍するグローバル企業がひしめく、巨大な自動車関連産業が存在していることが大きい。大手自動車メーカー(OEM)だけでなく、OEM向けに高品質な自動車部品を開発・製造する多くのサプライヤーも日本に拠点を置いている。
Hinduja Techは、日本に先立ち、既にドイツと米国に拠点を設け、OEMやサプライヤーへサービスを提供していた。しかし、自動車産業における日本の影響力の大きさを正確に理解し、日本企業とより良い関係を実現するためには、日本国内にも拠点が必要であると感じるようになったという。こうして2015年6月、Hinduja Techは自動車産業中心地の1つである神奈川県横浜市に日本支店を設立した。
日本にオフィスを構えることで、日本のデザインや製造、ビジネス慣習をより理解できるようになっただけでなく、これらのOEMやサプライヤーからの期待にこたえる機会を得ることができるようになった。また、ターゲット顧客とより深いコミュニケーションもとれるようになったという。

日本支店の役割

現在の日本支店の主な業務は、既存顧客へのフォローサービス提供が中心となっており、目標としていた日本国内でのビジネス開拓はまだ発展途上だ。しかし、支店ができたことで、日印双方のコミュニケーションがよりスムーズになり、日本の顧客からの評判は非常に良いという。「どの国でも同じような問題が発生するかと思うが、日本と海外とでは、ビジネスに対する考え方が違う。例えば、99%の品質の製品ができた際、海外では高いレベルのものができたと考えるが、日本はあと1%足りないと考える傾向がある」と日本支店の代表を務める犬塚大資氏は語る。「一般的に、日本の品質へのこだわりが、高い技術の製品を生み出してきたが、グローバルに見ると柔軟性に欠けるところもある。どちらが良い、悪いということではなく、互いの良い部分を上手く結びつけていくことで、新しいサービスやイノベーションを生み出していくことが必要だと思う。日本とインド双方の強みを上手く結びつけていくのが、日本支店の役割です。」
国同士のビジネス文化の違いは、決して『ゼロ』にすることはできないが、その違いを少しでも埋めていく地道な作業を大切にしていかなければならないという。

バイスプレジデント兼クライアントパートナー 犬塚 大資 氏

同社の強みと今後の展望

同社の強みは、顧客の持つ様々なビジネス課題に対して、エンジニアリングとITの双方向から様々なソリューションを提供できることである。今後は日本国内での受注を増やしていくべく、営業拠点としての機能を更に強化させていきたいという。
今年2月にはHinduja Techインド本社の経営陣が変わり、同社のビジネス戦略は大きく変わりつつある。取引相手としての日本の重要度は、これから更に高まる見込みだ。犬塚氏は「日本の自動車産業は大きく、常により良い製品を生み出すために発展し続けている。パワートレインや車両の設計、組み込みソフトウェア開発やデジタルテクノロジーソリューションをはじめとする「プロダクトエンジニアリング」と「IT サービス」の双方を提供する当社が、日本市場への比重を高めていくのは当然のこと。最近は、我々のサービスに関して様々な日本企業から問い合わせが入るようになってきた。インド本社も、日本は非常に投資効果のある国だと考えており、今後日本支店の業務はさらに拡大していくだろう」と意気込む。

ジェトロのサポート

同社の日本法人設立に際し、ジェトロ対日投資・ビジネスサポートセンター(IBSC)かながわは、テンポラリーオフィスの貸与、会社設立手続き支援、士業によるコンサルテーションの提供等を行った。
ジェトロのサポートに対して、犬塚氏は「現在入居している横浜のオフィスはジェトロから紹介していただいた。日本支店設立の手続きにあたって、様々な支援をいただき、非常に感謝している。今後も多くのジェトロのサービスを活用できるよう、日本での事業拡大に力を入れていきたい」と述べた。

(2017年4月取材)


同社沿革

2009年 インド・チェンナイにてDefiance Technologies Limited設立
2014年 Defiance Technologies LimitedからHinduja Tech Limitedへ社名変更
2015年  横浜に支店を設立

Hinduja Tech Limited 日本支店

設立 2015年6月
事業概要 自動車産業・一般製造業向けエンジニアリング及びITサービスの提供
親会社(グループ) Hinduja Tech Limited
住所 〒231-0001 神奈川県横浜市中区新港2丁目2番1号横浜ワールドポーターズ6階
URL http://www.hindujatech.com/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

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