外資の対日投資成功事例 - サクセススト-リ-グローバル・タックスフリー株式会社

産業:サービス/その他

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アジア最大の免税サービス代行会社である韓国のグローバル・タックスフリーが、2015年7月、東京に引き続き福岡に事務所を設立した。2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定をきっかけに急増する訪日外国人観光客をターゲットに、自社サービスの普及に取り組む。


2005年12月、グローバル・タックスフリー株式会社はアジア初の免税サービス代行会社として、韓国・ソウルで設立された。ヨーロッパ等の競合他社が免税システムの開発・販売のみを手がける中、同社は免税カウンター運営の一括請負まで、ビジネスとして展開している。従来、店舗が免税カウンター設置にあたって負担していた導入コストや手間を、全て同社が請け負うことで、店舗の負担を一切なくした。また、免税に付随する各種サービスも手がけることで競合他社と差別化を図り、韓国国内で急速にシェアを拡大。韓国で6,000店舗の導入実績があるほか、2011年にシンガポール、2012年に東京、2015年には福岡に進出し、現在ではアジア最大手へと成長を遂げている。

日本進出の経緯

グローバル・タックスフリー日本法人代表取締役の李 珍鎬氏は、同社の日本進出の理由として、日本が観光立国として広く認識され始めていることを挙げた。「つい最近まで、日本を訪れる外国人観光客は決して多くなかった。しかし、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定をきっかけに、外国人観光客は確実に増えており、開催後も、観光客数は一定の伸びを見せるだろう。」と李氏は説明する。また、「彼らが日本に来る目的の一つはショッピングだ。日本では、どんな製品であっても豊富なバリエーションがあり、それを楽しみに日本を訪れる観光客は多い。」と話す。同社はそうしたインバウンドの消費拡大を見据え、今後免税サービスの需要が高まっていくと考え、日本進出を決めた。現在では、日本市場は、本社を構える韓国以上の売上を見込める有望市場として位置づけられているという。

独自の免税サービスの強み

従来、大規模商業施設等で免税カウンターを設置・運営するには、免税システムの導入からカウンターの人材採用まで、施設運営者が多岐にわたる課題を解決する必要があった。グローバル・タックスフリー社の一括請負サービスでは、免税カウンターにかかるシステムや人材はもちろん、資金に至るまで全てを同社で負担し、施設運営者の負担を一切なくした。また、免税手続きにおいては、各テナントでの複雑な処理は不要で、テナントは通常通りにレシートを発行し、グローバル・タックスフリー社の免税カウンターを案内するのみで良い。
免税に付随する各種サービスでも差別化している。例えば、加盟店のマーケティング支援として、免税手続きで得られる詳細な購買データを基に、店舗の売上傾向を分析できるマーケティングレポートを無料で提供している。また、物流業者と提携することで、免税カウンター利用者の購入商品を宿泊先ホテルまで宅配するサービス等も展開している。
日本ではまだ導入していないものの、韓国、中国人観光客向けに、中国で最も流通しているクレジットカード「銀聯(ぎんれん)カード」に免税額分を還付するサービスや、電子マネーに還付するサービスを実施している。帰国直前に外貨を受け取りたくないという外国人観光客のニーズを掴んでいる。

日本でのビジネス戦略

グローバル・タックスフリー社が日本戦略で重視しているのが、アウトレットやショッピングモールへの営業だ。免税システム会社と既存の繋がりが強い百貨店に比べて、アウトレットやショッピングモールには免税サービスの導入が進んでいない。「そうした商業施設には免税条件の異なる一般物品・消耗品を販売する様々なテナントが入居している上、レシートの形式もばらばら。免税カウンターには複雑な処理が要求されるが、弊社にはアジア最大手としての実績・ノウハウがある。」と李氏は語る。2015年7月には、福岡県のショッピングモール キャナルシティ博多に免税カウンターを設置し、免税代行サービスを開始した。不動産デベロッパーとの連携を図り、今後オープンするショッピングモールへの同社サービスの導入も決まっている。
また、グローバル・タックスフリー社は地方への展開にも力を入れている。外国人観光客の関心が地方へも向き始めたことで、地場の商業施設・商店街にも免税サービスの必要性が認識され始めている。しかし、免税システムの導入や、カウンターの人材採用など、地方にはノウハウがないのが実情だ。そうした理由から、グローバル・タックスフリー社の一括請負サービスについての問い合わせが増えており、地方での商談機会も多いという。従来の都心部に加え、日本全国で同社の免税サービス導入に向け具体的な話が進んでいる。

ジェトロのサポート

日本法人設立に際し、ジェトロ対日投資・ビジネスサポートセンター(IBSC)は、登記、ビザ、税務等に関するコンサルテーションを行った。また、2015年12月、ジェトロが福岡県で開催した「【観光】外資系企業とのビジネス提携交流会」に李氏が登壇。地場企業とのネットワーキングにも参加した。「新しい国・地域に進出する際には、韓国では何でもなかったことでも、スムーズに進まないことが多い。そうした中で、ジェトロに会社設立の手ほどきをいただけたのは、大変ありがたかった。また、交流会では、福岡をはじめとした九州地方の企業とネットワークをつくれ、その後の営業活動にも効果的だった。今後も、引き続きサポートをお願いしたい。」と語った。

グローバル・タックスフリー株式会社
日本法人代表取締役 李 珍鎬氏

(2016年6月取材)


同社沿革

2005年12月 韓国・ソウルにグローバル・タックスフリー株式会社を設立
2012年7月 東京都港区に日本法人を設立
2015年7月 福岡県福岡市に事務所を設立

グローバル・タックスフリー株式会社(日本法人)

設立 2012年7月
事業概要 免税カウンターの一括請負、免税システムの開発・販売、及び免税に付随するサービス
親会社 グローバル・タックスフリー株式会社
住所 東京オフィス 〒107-0052 東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル6階
福岡オフィス 〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2-20-15 第7岡部ビル8階
URL http://www.global-taxfree.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

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