外資の対日投資成功事例 - サクセススト-リ-

ダウ・ケミカル日本株式会社

産業:その他製造業

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世界最大規模の総合化学品メーカーである米国のダウ・ケミカルは、各種化学製品の製造・輸入販売や研究開発、技術サービス提供等、多岐にわたるビジネスを展開している。日本でのビジネス状況や今後の展望について、日本法人代表取締役社長のPeter M. Jennings 氏に聞いた。

ダウ・ケミカルは、世界180 の国で事業展開し、約53,000 名の従業員を有する、世界最大規模の総合化学品メーカーである。日本での歴史は古く、日本のパートナー企業と1952 年に合弁会社を設立し、本格的なビジネスを開始した。1974 年にはダウ・ケミカル日本株式会社を設立。以来、各種化学製品の製造・輸入販売、技術サービス提供ならびに関連研究開発など多岐にわたるビジネスを手掛けてきた。同社の日本でのビジネス状況や今後の展望について、日本法人代表取締役社長のPeter M. Jennings 氏に聞いた。

日本でのビジネス開始から現在に至るまで

当社の対日ビジネスの歴史は長く、今年で62 年目である。当社はこれまで日本において「最も信頼の置けるベストな素材・化学メーカーであること」を目標に掲げてきた。1973 年に外国企業として初めて東京証券取引所への上場を果たすなど、輝かしい歴史がある。
ダウ・ケミカルのビジネスモデルは、日本拠点設立当時から大きく変貌している。約10 年前まではプラスチックや化学品等、コモディティ商品を扱うメーカーだったが、今日では化学とテクノロジーをベースとしたイノベーション重視の企業へと変貌を遂げた。水資源や再生可能エネルギー、作物の生産性改善など、世界が抱える様々な問題にソリューションを提供し、真に持続可能な世界の実現に向け取り組んでいる。

ダウの強み

当社の強みとしては、まず規模の大きさが挙げられる。
ダウは、世界180 の国と地域において約53,000 名の従業員を有するグローバル企業である。各地に強力な研究開発チームを擁しており、積極的に研究開発投資を行っている。昨年は17 億ドルを研究開発費として投資した。
また、1つの製品に依存せず、多様な製品ポートフォリオを有していることは、当社の特徴の一つだ。従来のビジネスモデルでは、コモディティ(汎用品)製品を主力としていたため、資源価格の変動に大きな影響を受けたが、今日では革新的なプラスチック素材ほか、電子素材、水処理事業、コーティング等、多種多様な製品ポートフォリオを擁している。そのお陰で、資源価格変動の影響はより小さくなっている。

日本市場の魅力とポテンシャル

日本は戦後、高度経済成長を実現し、世界経済をリードする存在となった。日本には優秀な人材が存在し、多くのイノベーションを実現した社会がある。継続的な「カイゼン」活動を通じて、世界をリードする存在となった日本の自動車産業は、その証左の一つだろう。
今後日本が新たな成長を実現し、投資立地先として競争力を維持・向上するためには、産学官が一致団結してイノベーションを起こすことが不可欠だ。私は、今後の取り組み次第で、日本が多くの外国企業にとって魅力的な投資先になると信じているし、当社もまた、そのプロジェクトの一員になりたいと考えている。

日本における研究開発について

今日のグローバル市場において常に競争力を維持するための唯一の手段は、イノベーションを起こし続けることだ。ダウ日本でも「ダウ日本開発センター」(横浜市)において、多くの研究者が日々新たなイノベーションを起こすべく、研究開発活動に取り組んでいる。同センターの研究・テクニカルサービスは豊富な経験と高い技術力を有しており、彼らの存在は日本市場で更なる成功を勝ち取るための鍵といえる。
日本の顧客の要求レベルは間違いなく世界で最も高い。彼らのニーズに応え、新たな製品や技術を生み出すために、日本におけるイノベーションのために投資していくことは必要不可欠である。現在センターには、35 名の技術者がいるが、今後はさらに規模を拡大していきたいと考えている。

日本での事業展開と進出先地域との関わり方

当社は、「ダウ2015 年持続性目標」の中で「地域社会繁栄への貢献」を基本理念の1 つとして定めるなど、進出先での地域貢献を重視している。当社は、自社工場が所在する国内各地域で、寄贈プロジェクトを長年にわたって続けている。
これまでの代表的な取り組み事例の一つとして、福島県相馬市の例を挙げたい。2013 年に操業20 周年を迎えた相馬工場では、半導体、発電所、電子材料業界に向けた水処理技術である特殊イオン交換樹脂を生産している。当社は、「ダウ2015 年持続性目標」の一環として、相馬市に太陽光発電型LED 外灯を寄贈するなど、市や地元の皆様と友好な関係を構築している。
2011 年3 月の東日本大震災発生時には、相馬工場も津波による甚大な被害を受けた。当社は自社工場の迅速な復旧に努める一方、災害義援金として200 万ドルを相馬市に寄付。さらに避難生活を余儀なくされた高齢者の孤独死を防ぐため、「ダウ相馬井戸端長屋」という集合住宅を建設し、相馬市に寄贈した。
今年4月には、「2025 年サステナビリティ・ゴール」を発表した。当社はグローバル企業として、引き続き、持続可能な社会の確立に向け、積極的に取り組んでいく。

今後の日本での展開

当社は日本への投資を継続する。持続的な成長を 実現するためには、ベストな人材を確保し、我々の日 本での事業拡大に向け、高いモチベーションを持って 日々挑戦しなければならない。今後も引き続き日本で 高品質な商品の製造を行い、よりよいソリューションプロ バイダ、よりよいケミカルカンパニー、そして化学品業界 のリーダーであるために一日一日を大切に、そして一期 一会の精神を持って、日々精進していきたい。

(2015年4月取材)


同社沿革

1897 年 米国ミシガン州に漂白剤と臭化カリウムの製造会社として設立
1952 年 旭化成工業(株)との合弁会社である旭ダウ株式会社を設立
1973 年 ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーが外国法人では初の東京証券取引所上場
1974 年 ダウ・ケミカル日本株式会社を設立
2007 年 ダウ日本開発センターを川崎市に設立
2014 年 ダウ日本開発センターを横浜市に移転

ダウ・ケミカル日本株式会社

設立 1974 年8 月
事業概要: 各種化学製品の製造・輸入販売、および技術サービス提供ならびに関連研究開発
親会社: ダウ・アグロサイエンス・ビー・ヴィ
住所: (本社)〒140-8617 東京都品川区東品川2 丁目2 番24 号 天王洲セントラルタワー
URL(親会社): http://www.dow.com/japan/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

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