半導体投資の波、北海道を新たな成長拠点へ

2025年01月27日

Rapidus社の工場完成予想図

日本北部に半導体投資の波が押し寄せる

豊かな自然と海の幸で国内外からの観光客を魅了する北海道では現在、次世代半導体エコシステムを形成する大規模なプロジェクトが進行しており、政策的な支援と大規模な補助金を通じて半導体への投資を促進し、安定供給の強化を図っています。Rapidusが北海道千歳市に新たな製造拠点の建設を発表するなど、日本最北の地が半導体業界の大きな注目を集める中、投資の波が押し寄せ続けています。北海道 経済部 次世代半導体戦略室 主幹の早坂 優氏に、北海道の可能性とグローバル投資家にとってのメリットについて聞きました。

「Rapidusプロジェクトへの投資総額は5兆円に達すると予想され、すでに1兆円近くが実施されています。これは、今後行われる可能性のある多くの投資の始まりに過ぎません」と早坂氏は語ります。

早坂優氏(北海道 経済部 次世代半導体戦略室 主幹)

多数の新規投資家を惹きつける北海道

政府や自治体からの大規模な支援により、日本の北の大地での明るい未来への期待が高まっています。「北海道は、この次世代半導体プロジェクトを成功させる指針となる戦略として『北海道半導体・デジタル関連産業振興ビジョン』を策定しました。その中ではプロジェクトの効果を全道に波及させる計画についても言及しています。このビジョンに沿って、関係機関と連携し、北海道における半導体産業の集積を図り、地域の発展と経済成長を牽引していきます」と早坂氏は話します。

北海道がなぜ日本の半導体産業をリードできるのか、早坂氏はその理由として「豊富な水資源、広大な工業用地、冷涼な気候など、北海道は半導体製造に理想的な条件を備えています。また、風力発電、太陽光発電、中小水力発電など、再生可能エネルギーのポテンシャルでも日本をリードしています。これらの要素により、北海道は投資家にとって非常に魅力的な場所になっています」と説明しています。

外国資本で拡大する半導体エコシステム

早坂氏はまた次のように述べています。「国際的な企業や研究機関もこの地域に進出の動きがあります。オランダの半導体製造装置メーカーのASML、米国の大手半導体製造装置メーカーであるApplied Materials社とLam Research社はすでにこの地に拠点を構えています。さらに、ベルギーの研究機関imecも、北海道に拠点の開設を検討しています。」

新たな国際的パートナーの参入により、北海道は半導体産業の総合拠点として急速に発展しています。「将来的には、半導体の製造、研究、人材育成の複合拠点を実現し、北海道の半導体エコシステム構築を加速させたいと考えています」と早坂氏は語ります。「地元企業とのビジネスマッチングや業界展示会での情報発信を通じて、国内外のプレイヤーの誘致に積極的に取り組み、北海道の地域経済活性化を推進していきます。」

ジェトロ北海道は、北海道庁との連携により、半導体産業に携わる海外企業やグローバル投資家の皆様に、強力なネットワークとビジネス支援リソースを提供しています。ぜひ、ジェトロ北海道にご相談ください。

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