東京工業大学の留学生等グローバル人材約240名と外資系企業22社の交流会、初のオンライン開催

2020年12月02日

ジェトロは、東京工業大学イノベーション人材養成機構(IIDP)と協力し、「Career Talk ―Information Exchange Event with Foreign-Affiliated Companies(東京工業大学学生と外資系企業の交流会)」を11月25日に開催しました。ジェトロは2018年から同イベントに共催として参加するなか、本年度は、新型コロナウイルス感染症対策のため、オンライン(Zoom形式)での開催となりました。

ジェトロが毎年実施する「日本の投資環境に関するアンケート調査」では、日本で事業展開を行う外資系企業が日本でビジネスを行ううえでの阻害要因として「人材確保の難しさ」、また、人材確保について「特に困難」と感じることの理由に「外国語でコミュニケーションのとれる人材の不足」を挙げており、即戦力、特に外国語が堪能な理系人材の確保は大きな課題となっています。
一方、日本学生支援機構の調査では、外国人留学生全体のうち、卒業後の進路希望として日本での就職を希望すると回答した留学生6割以上を占めるなか、実際に日本で就職する留学生は4割弱に留まっています。また、コロナ禍において更に厳しい状況下となっています。日本で働きたい外国人留学生の就職率を引き上げることは、日本政府の課題にもなっていますが、留学生は日本特有の就活システムや日本語能力に阻まれ、その能力を活かしきれていないのが現状です。さらに、海外留学経験者や帰国子女等、グローバルにキャリアを考える日本人学生も、キャリア選択において多様な企業情報を求めています。

今回の交流会には、ケンブリッジ・コンサルタント(イギリス)、デュポン(アメリカ)、エリクソン・ジャパン(スウェーデン)、シーメンス(ドイツ)等、日本に拠点を持つ外資系企業22社が参加し、約4時間にわたって、次世代を担う東京工業大学生約240名(うち留学生約230名)と熱心に情報・意見交換を行いました。

参加した学生からは、「今まで知らなかった企業の話を聞けて有益だった」「企業が我々に何を期待しているかを知ることができた」「自分のキャリアについての視野を拡げることができた」といった感想が寄せられました。また企業からも「学生が知りたい情報を把握することができた」「人材採用のアプローチの観点から大変参考になった」といった声が聞かれ、初のオンラインでの交流会開催ではありましたが、双方にとって有意義なイベントとなりました。

ジェトロと東京工業大学は、2018年5月に「日本経済の発展と国際的に活躍する人材育成を目指した包括的連携推進協定」を締結しています。交流会の開催や、講義への講師派遣等を通じた同大学におけるグローバル人材の育成に向けて協力を行っています。

ジェトロ外国企業支援課
Tel:03-3582-8347