更新情報分散型台帳技術のプラットフォームを提供するグローバル企業Hedera Hashgraphがメインネットを公開

2019年12月18日

Hedera HashgraphのロゴHedera Hashgraph(ヘデラ・ハッシュグラフ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、分散型アプリケーションを作る企業・団体向けの公開分散型台帳プラットフォームを提供する。ブロックチェーン第一世代と言われるビットコイン、第二世代のイーサリアムに続き、同社は第三世代と言われている。ビットコインとイーサリアムの基盤技術(プラットフォーム)はブロックチェーン(コンセンサスアルゴリズム)であるが、ヘデラ・ハッシュグラフのプラットフォームはハッシュグラフ(分散型台帳技術)である。

企業及び開発者がブロックチェーンを活用するには、以下の4つの問題があると言われている。
(ブロックチェーンの問題点)

  • パフォーマンスの問題(1秒に10件未満の取引しかできない、平均取引手数料が0.2ドル、取引承認速度が10~60分と遅い)
  • セキュリティの問題(決済の確定性(ファイナリティ)がない、つまり、技術的に取引が100%の確率で承認されるということがない)
  • ガバナンスの問題(誰がどのような基準でプラットフォームを運営しているのか、不明確で透明性がない)
  • 安定性の問題(ブロックチェーンは技術的に台帳がフォーク(分裂)するため安定しない)

それに対して、ヘデラ・ハッシュグラフは、企業がより分散型アプリケーションを作りやすくするための要素が含まれており、上記4つの問題を以下の通り解決することができる。
(ヘデラ・ハッシュグラフの技術)

  • パフォーマンス(1秒に数万件以上取引できる、平均取引手数料が0.0001ドル、取引承認速度が3~5秒と超高速)
  • セキュリティ(業界で最高レベルのセキュリティABFT(非同期ビザンチンフォールトトラレンス)が証明されており、DDos攻撃やシビル攻撃に耐えることができ、ファイナリティがある)
  • ガバナンス(世界5大陸、18業種に渡る39の大企業が、最長6年の任期で透明性の高いガバナンスを行う運営審議会を組織)
  • 安定性(技術的制御と法的保護でフォークを阻止することが可能)

ガバナンスは、2019年12月現在、以下の10社により構成される「ヘデラ運営審議会」という組織によって運営している。

  • 世界最大の航空宇宙機器開発製造会社である米Boeing
  • 米金融サービス大手のFIS
  • インド通信会社最大手のTata Communications
  • 米IBM
  • 欧州通信最大手のDeutsche Telekom
  • 野村ホールディングス株式会社
  • 30ヵ国以上に弁護士を擁する国際法律事務所のDLA Piper
  • ブラジル最大の小売企業のMagazine Luiza
  • スイスの電気通信業者及びブロックチェーン・システムインテグレーター(SIer)のSwisscom Blockchain AG
  • ハッシュグラフの特許所有およびヘデラの発案者のSwirlds

ヘデラ・ハッシュグラフは2019年9月16日に、メインネットベータ版のオープンアクセスを行うことを決定。オープンアクセスで3つのサービス(価値交換、スマート・コントラクト、ファイルサービス)をリリースした。現在、世界で33社が公開型分散アプリを公開し、数百社が開発途中である。

「ヘデラ・コンセンサスサービス」が2020年にリリースされる予定であり、これは、第三者によるプライベートレッジャー(許可型台帳)と、ヘデラ・ハッシュグラフ(パブリックレッジャー:非許可型台帳)を融合する業界初の取り組みである。今後、日本の大手企業と共にプラットフォームの普及を目指していく狙いだ。オープンアクセス以降、分散型アプリは既に2,000万以上もの取引が行われており、日本を代表する企業が、世界の企業と共にこの技術の普及をけん引する機会が増えていくことが期待される。

ジェトロ対日投資・ビジネスサポートセンター(IBSC)は、IBSCホールの貸与、情報提供(市場)、コンサルテーション(登記)、ビジネスマッチング、サービスプロバイダ(PR会社)の紹介を行った。

ヘデラハッシュグラフ・プラットフォーム

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