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419詐欺について

ジェトロに寄せられる詐欺相談の中で最も多いものが、通称「419詐欺事件(ナイジェリア刑法419条に抵触する犯罪)」と呼ばれるものです。
典型的な例としては、海外の政府関係者・軍の高官やその親戚を名乗る人物から、賄賂や資金流用、遺産相続等で得た秘密資金の送金のために貴方の銀行口座を貸してくれれば、資金の一部を謝礼として渡す旨持ちかけられ、手数料等と称して言葉巧みに金品を騙し取ろうとする手口です。以下、419詐欺の代表的な事例を紹介します。

419詐欺事件の代表的ケース

  1. マネーロンダリング型 (前渡し金詐取)
    • 各国の政府・軍・公社の高官、元高官やその親族と名乗る人物が、秘密資金の海外送金のために、貴方の口座を貸してほしいと持ちかける。謝礼として、送金資金の一部を提供すると続く。
    • コンタクトの理由は、過去の先方国でのビジネス実績、自社を知る知人の紹介など。
    • 手数料等と称して、資金(1回につき数千~数万ドル)を先方の指定する口座に振り込むよう繰り返し指示され、数回~十数回振り込むと連絡を絶つ。
  2. 貿易取引型(商品/前渡し金詐取)
    • Webやダイレクトリーで会社概要や製品を見た、人づてに貴社の評判を聞いたなどとして接触し、通常の貿易取引を装いつつ多種多様な製品の大量発注を持ちかける。
    • インターネットオークションの質問欄からの連絡や応札を通して商品購入を持ちかける事例も増えている。
    • 決済手段としては、政府の為替規制を言い立て現金(電信為替)後払い、または先方国や欧米系の大手銀行の小切手を用いる。後者については商品発送前に輸出業者に届くが、 商品発送後に銀行に持ち込むと、偽造・盗難小切手と判明、決済不能に。荷足の速い国際宅配便利用を条件に、その送り状(Airway Bill)コピーをFAXすれば24時間以内に電信為替送金するとし、実際には送金せずに商品を詐取する事例も増加している。
    • あるいは、大型商談であることをエサに、輸入手続や決済外貨の準備、契約書作成時の印紙代等で当座の資金が必要と、前渡し金を要求。先方指定口座に数回~十数回振り込むと連絡を絶つ。
    • 近年は、資源価格の高騰等の社会情勢を悪用し、政府機関による中古レール(くず鉄)等の払下げ品の輸出を装い、実際には商品を送らず代金を詐取しようとする事件も多発している。相手を信用させるため、実際の払下げ広告を用い(但し実際に商品は入手しておらず、払下げ品の輸出も政府から禁止されている)相手を信用させるなどの工夫がされている場合もあり注意が必要である。
  3. 貿易取引型(サンプル詐取)
    • 引き合いに際し、「大量注文を検討したいので」、「見本市に出品するため」、「政府の外貨割り当てを受けるため」などと称して、サンプルの送付を要求する。対象となる商材は小型の高額商品(高級家電等)が多い。
    • 自社へのコンタクトはWebやダイレクトリーを見た、人から紹介されたと説明。
    • 政府当局の為替規制を盾とした代金後払い、あるいは偽造・盗難小切手決済でサンプルを詐取する。
  4. 遺産相続型 (前渡し金詐取)
    • 先方国に在住していた現地有力者(時に日本人)が死亡し、死亡人の遺志により貴団体(NGO・学校・宗教団体等)や個人に相当額の遺産を相続したい、との旨の書簡が、先方国の相続人や代理人を名乗るものから届く。
    • 故人は自社・団体の関係者と懇意にしていた、信頼できるパートナーと日本の知人から紹介されたなどと語る。
    • 「手数料」や「税金」と称して、先方に資金を振り込ませ、その後連絡を絶つ。
  5. 政府調達型(前渡し金/商品詐取)
    • 先方国の官庁高官を装い、公的機関のレターヘッド入り書簡やFAX、メールで大量の製品納入の随意契約オファーが来る。 あるいは「入札」に勧誘してくる。
    • 接触理由は過去の先方国でのビジネス実績、自社を知る上司、同僚、コンサルタントの紹介、国際的な評価など。
    • 財源やスペック等を問い合わせると、かなり専門的かつ現実的な回答が寄せられる。 場合によっては、「入札」が行われる旨の「偽官報」まで送付されてくる。
    • 最終的には、高額な「入札手数料」や多数の名目での契約手続き料の振り込み、これらを持参しての現地入札会への参加(実際に偽入札会が開催された例も)を要求される。
    • 随意契約あるいは競争入札で落札し、政府(公的機関)調達であることを担保に、代金後払いとした商品の大量詐取も発生している。
  6. 不正取得財産返還型 (前渡し金詐取)
    • 官庁、議会、不正調査委員会などを装い、レターヘッド付の書簡やFAX、メールでお詫びがくる。内容は、前政権時代に発注した業務の代金が水増し請求されていた、あるいは過去の詐欺被害金を回収したなど。 後者は、被害者から資金を詐取した同一犯である可能性が高い。
    • 返還の事務手続のために指定の口座に各種名目での手数料や税金を振り込むよう要求する。
    • 本人証明や証言のために現地に来るように要請されることもある。 渡航した場合、現地で身ぐるみ略奪されたり身代金を要求されたりする事例もある。
  7. 黒紙幣<ブラック・マネー>型 (前渡し金詐取)
    • 自分は政府関係者、もしくは内戦等で死亡した某国有力者の亡命家族などと名乗り、多額の裏資金を極秘に持ち出したと近寄る。
    • 海外渡航時、あるいは日本国内で直接対面して話を持ちかけるパターンが多い。
    • 黒く塗りつぶされた「米ドル紙幣(黒紙幣)」が詰まっているというケースを見せる。
    • 任意の一枚を抜き出し、「特殊溶液」なる液体をかけて塗料を落とし、本物の紙幣であることを実演する。 最近は洗浄紙幣を市内で換金し信用させる手口が横行。過去は見せ金の大半が白紙であったが近年は精巧な偽札も多く、上記手口が可能。
    • 全ての紙幣の洗浄には大量の液体が必要として、購入資金を持参・振り込ませる。購入先は欧米諸国の現地(あるいは在日)大使館、欧米系技術者、諜報機関などを列挙。その「担当者」なる人物が現れることもある。数回の資金授受の後、連絡が途絶える。
    • 海外渡航時に、「黒紙幣」ではなく精巧な「偽紙幣」を見せ金とし、帰国後、その送金のための手数料や管轄官庁・機関への工作費、諸税の支払いを名目に前渡し金を指定口座に振り込ませる手口もある。
  8. インターネット宝くじ型(前渡し金詐取)
    • 欧米諸国の公認宝くじ機関などから、世界のインターネット利用者からの任意抽選で高額のくじに当選したとのメール通知が来る。
    • 返信すると、送金手続き料などの名目で、1回につき数百~数千ドルを先方の指定する口座に振り込むよう繰り返し指示され、最終的には連絡が取れなくなる。

その他、国際詐欺の事例と対策については、「 国際的詐欺事件について(注意喚起) 」も参照ください。