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全社一丸で、海外市場の販路開拓に臨む

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代表取締役社長 松尾 將勝 氏

株式会社丸十

進出目的を明確化にすることで初年度黒字化に向けた投資計画を策定できました。

兵庫県加古川市 <海外進出> 対象国・地域:ベトナム

進出事業の第一歩は、目的と狙いを明確にすること

わが社の主力商品は、新幹線の座席フレームや高速道路のETCなどに用いられる製品ですが、国内市場は今後の伸び悩みが懸念されていました。そのような中、新興国進出を推進する安倍政権の方針を受けてジェトロが本サービスを開始したことが追い風となり、海外進出を決定しました。

進出先の選定は、人件費の安さと、国ごとに異なる法律や税制に対応できるかを重視しました。その中でも親日的で働き手となる若者が多く、競合となる板金メーカーが少ないのがベトナムでした。細かい溶接作業には、ベトナム人の手先の器用さが役立ち、技術の習得に必要な忍耐力があることも魅力でした。特にベトナム人の女性は優秀だと聞いており、採用予定の現地スタッフ30数名のうち、半数近くは女性を考えています。

小田専門家の支援が決定してわが社が最初に行ったのは、進出目的の明確化と事業計画の立案でした。わが社は板金加工から出荷までの一貫生産を強みに、省力化のノウハウをそのままベトナムに展開してコストダウンを図ります。また、多品種少ロット対応による競合他社との差別化で、より高度で精密な板金加工製品を提供するという狙いをはっきりさせました。もちろん、万が一の場合の撤退計画も十分に練ってあります。

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2005年に建設した国内の新工場

進出事業の第一歩は、目的と狙いを明確にすること

専門家の支援を受けた最大のメリットは、ビジネスモデルの構築だけではなく、投資計画やコストのシミュレーションを徹底的に行い、黒字化に向けた確実な布石を打てたことです。部材調達で製造原価をどこまで落とせるか、現地の人材活用で人件費はどれだけ削減できるかをシミュレーションし、並行して潜在顧客の掘り起こしや販路開拓を行うことで、確実な売り上げを見込んでいます。

専門家には法務、労務、税務のあらゆる面でアドバイスをいただきましたが、「とりあえず海外に」という中途半端な気持ちではなく、黒字化の目標を明確に描くことで、社員の意思統一をするのが最重要であると実感しています。ベトナムでも一人ひとりのモチベーションを高めるために相互評価の仕組みを取り入れ、新たな3K(行動、継続、希望)の実践で、進出を成功させたいと考えています。

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専門家 小田 重廣

大手総合商社出身。入社以来45年間一貫して海外ビジネスに関わり、うち26年間は海外に駐在。商社時代は主に繊維分野で北米や中南米を担当し、その後は精密機器メーカーの経営管理監査室にてM&A後の会社再建を手がけるなどの経歴を有する。

<ジェトロ専門家インタビュー>

「築城3年、落城3日」 当事者意識で臨むことが重要

海外進出を成功させるためには、明確な目的意識を持ち、操業前から販売先を確保して、初年度から黒字を目指すことが重要です。海外進出を志す多くの経営者が「初年度は赤字覚悟で」と言いますが、一方では「築城3年、落城3日」と言われるほど、海外進出は甘くはないことを肝に銘じるべきです。
現在、丸十社は現地視察や市場調査、レンタル工場の選定を始めたところですが、並行してベトナムに駐在する社員のOJTも開始しています。現地駐在員は最低限、英会話と英文の財務諸表を理解できなければなりません。また、専門家や現地スタッフに全て任せるのではなく、「当事者意識を持って臨む」心構えも重要です。
さらに現地スタッフとのコミュニケーションにも細心の注意を払う必要があります。たとえば駐在員が、現地スタッフと同じ食事、同じ生活ができるかどうか。日々の実践によって現地との信頼関係が生まれ、全社のベクトルを合わせていくことが可能になるのです。

進出段階と支援内容

投資検討段階 意思決定段階 拠点立ち上げ段階 拠点操業・開業拡張段階

  • 事業計画、収支概要や成果目標を明確にしたアクションプランの策定
  • 現地視察や市場調査、レンタル工場の選定にあたっての基礎調査

株式会社丸十

兵庫県加古川市
精密板金加工、各種筐体の組立、レーザー&パンチング加工が主軸。高速道路のETC、銀行のATM、新幹線のグランクラス座席のパーツを製造。近年では東京スカイツリーの投光器のケースも手がけた。1931年創業。
http://www.kk-marujyu.co.jp/

2014年3月

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