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逆風に負けるな-福島の食の安全性をPR

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株式会社宝来屋本店

福島の原発事故後、県内の加工食品会社でいち早く海外見本市に出展を果たし、福島の食の安全性を粘り強くPRした結果、米国への輸出を再開。福島県に明るいニュースをもたらした。

福島県郡山市 <輸出> 対象国・地域:米国、香港

創業100 周年-伝統の糀製法

明治創業の宝来屋本店は福島県郡山市で100年伝承の糀製法を使った味噌、あま酒、漬物調味料などを製造・販売する食品加工会社である。創業者が考案して看板商品となった「三五八漬けの素」をはじめ、ねり味噌タイプのインスタント味噌や「冷やしあま酒」などの“ 全国初” となる企画アイデア商品を世に送り出してきた。同社は、1993 年発売の「純米あま酒」がヒットしたことを機にあま酒商品の強化を図り、2008年には、販路拡大に伴い敷地内に新しいあま酒工場を建設した。

震災後、いち早く米国見本市に出展

海外販路の開拓に必要性を感じていた同社は、2005年にジェトロ福島が福島県とともに開催した「福島県香港物産フェア」に出展して以来、香港のスーパーに「あま酒」を定期的に出荷していたが、限定的な数量に留まっている。その後も食品フェアへの出展を通じて輸出事業に取り組んできたが、中国や台湾への輸出は単発の取引に終わった。このような状況から、同社はジェトロの「輸出有望案件発掘支援事業」を活用して海外販路開拓に乗り出し、インドネシアへの輸出を目標に2年間取り組んだが、ハラールフード(イスラム法で許可された食べ物)認証等の壁にぶつかり、実現には至らなかった。更なる飛躍を求めて活動していた2011年3月に東日本大震災が発生、福島は原発事故の影響に見舞われた。風評被害で輸出がストップするなど食品業界が窮地に立たされる中、同社はジェトロがサンフランシコで開催した食の展示会「WinterFancy Food Show 2012」(2012年1月)に、県内企業(加工食品関連)としていち早く出展を果たし、これを機に日系スーパーとの契約に向けた交渉も始まった。しかし、米国への輸出再開までには大きな壁が待ち受けていた。帰国後、輸出に向けて動いていた最中に流通関係者から「福島の商品は現地の通関で留め置かれるため扱えない」と言われ、交渉が中断しかけた。これに対し、ジェトロサンフランシスコの職員が通関に問い合わせて調査したところ、商品の留め置きなどの事実はなく比較的スムーズな通関が行われていることがわかった。同社はジェトロからの回答をもとに交渉を続けた結果、5ヵ月をかけてようやく契約にこぎつけた。2012年6月から貿易会社を通じてあま酒と味噌をシアトルのスーパーに毎月出荷しており、商品に放射線や産地の証明書を付けて安全性をPRし、信用の回復に努めている。

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県内業界関係者に明るいニュース

原発事故の影響で中国・台湾などアジア圏への輸出が困難となる中、“米国への輸出再開” という明るいニュースは地元新聞でも大きく取り上げられた。同社が内外に示した前向きな姿勢は、福島県の食品業界関係者を勇気づけたことは想像に難くない。これまではアジア圏に照準を定めて輸出に取り組んできた同社だが、米国市場の優位性を認識しており、まずは米国へ一極集中で取り組む。特にあま酒は砂糖を一切使用していないにも関わらず、しっかり甘さを感じられる点などが高く評価されており、今後も同商品の展示会への出展等を通じて米国市場をターゲットに販路を開拓していく計画だ。

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 輸出有望案件支援サービス
    輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。
  • 海外投資・ビジネスミッションへの参加
    日本企業の関心が高い国等に対し投資環境視察や市場調査を行うミッションを派遣しています。
  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。

株式会社 宝来屋本店

福島県郡山市田村町金屋字川久保54−2
024-943-2380
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2013年3月

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