藤田金属株式会社
国内での成功をもとに、海外での新たな挑戦を進行中
当社は1951 年に家庭金物の製造販売を開始し、1971年に八尾市に移転しました。大阪製ブランド、「はばたく中小企業・小規模事業者300 社」に認証され、国内での実績を確立しました。この成功を背景に海外市場へ展開、日本製品の高い評価を実感しました。2021年からはハンズオン支援を受け、コロナ禍を経た2023 年には「メゾン・エ・オブジェ」に再出展しました。海外展開の課題として、高額な輸送料や貿易手続きの複雑さが挙げられます。これらの課題に対し、専門家のアドバイスを取り入れながら、適切な対応策を模索しています。また欧米ではサイズの大きい製品への問い合わせがあり、その後のサイズ展開の参考になりました。
ハンズオン支援初年度には、専門家の指導の下、SWOT分析を実施。自社の強み・弱みを明確にし、どの点を重視するかを共同で検討しました。また、海外企業との商談の際の準備や英語での伝え方についての具体的なアドバイスを受け、商談の質を向上させることができました。これらの取り組みを通じて海外展開の成功のための細やかな対応が重要であることを再認識しました。また、中小企業海外展開現地支援プラットフォームを通じて海外企業のリストアップを実施しました。TAKUMI NEXT では3年連続で採択され、2021 年度には7 〜8カ国からの引き合いを得ることができました。他にも大阪産業局などと連携し海外展開を進めています。
「フライパン ジュウ」の独自性が海外でのブランド力向上に寄与
当社の「フライパン ジュウ」は、独特のデザインと機能で海外から高い評価を受けています。取っ手が脱着可能なこのフライパンは、スタイリッシュな外観で、食卓にそのまま置ける利便性を持ち合わせています。鉄を素材として使用しているため、サステナブルな製品としての注目も。海外展開を進める中で、特に感じるメリットはブランド力の向上です。海外の展示会へ出展しているという箔が付き、製品への見方が大きく変わり、当社の価値が世界中で浸透している実感があります。これから海外展開を考えるなら、展示会を訪れ、各国の文化や需要を学ぶことをおすすめします。肩の力を抜いて、まずは世界への扉を開けるところから始めてみてください。
専門家からのポイント
「フライパン ジュウ」を始めとした同社の商品力が輸出成功の鍵だと思います。フライパンジュウはそのスタイリッシュなデザイン、使い勝手の良さに加えてサステナブルで地球環境に優しい、と現代の消費者が求めているものを具現化しています。藤田社長が信念を持ち差別化できるフライパンを研究し苦労して開発、成し遂げた結果、輸出成約、成功につながったと思います。
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- 新輸出大国コンソーシアム
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藤田金属株式会社
大阪府八尾市
http://www.fujita-kinzoku.jp/
代表取締役社長:藤田 盛一郎
設立年:1951年
従業員:17名
事業内容:アルミニウム・スチール製家庭用品・家庭金物製造販売
2023年12月