1. サイトトップ
  2. ジェトロ活用事例
  3. 大分県椎茸農業協同組合:原木乾しいたけを世界へ輸出!

大分県椎茸農業協同組合
原木乾しいたけを世界へ輸出!

農林水産物・食品

大分県椎茸農業協同組合は、大分県下の椎茸生産者や関係者により設立。県内椎茸の一元集荷と販売の円滑化、また生産指導の推進を担う乾しいたけ専門農協。同組合が扱う「大分乾しいたけ」は、主に原木(くぬぎ)で栽培し、農薬の使用を一切禁じた大分県産の椎茸を使用することで、「安心・安全」な乾しいたけを提供している。

大分県大分市ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

有機JAS認証を取得した乾しいたけ

国内シェアトップの大分県産乾しいたけを世界へ

大分県は、乾しいたけの生産量が国内の半分を占める一大産地です。大分県椎茸農業協同組合(県椎茸農協)では、「大分乾しいたけ」のブランド化に努めてきました。全国乾しいたけ品評会で数々の受賞実績があり、品質の高さに自信を持っています。

県椎茸農協は1907年設立。設立100周年となる2007年を機に組合内の輸出機運が高まったことから、本格的に輸出に力を入れ始めました。まず香港、台湾、タイといった乾しいたけの需要が見込まれるアジア市場をターゲットとし、 2014年には輸出担当者を設定し組織体制を整えました。海外市場情報の収集や実際に海外の食品展示会へ出展する段階になり、ジェトロ大分との接点が生まれ(※)、県椎茸農協の海外販路開拓活動が一気に加速することになりました。

(※)ジェトロでは、各都道府県における輸出成功事例創出のための「一県一支援プログラム」を推進しており、ジェトロ大分では、2013-2016年度にかけて県椎茸農協による大分県産乾しいたけの海外販路開拓を支援。

海外販路開拓の課題は「価格」と「差別化」

ジェトロからは、海外展示商談会情報等を中心に案内があり、県椎茸農協は積極的にジェトロが出展支援している海外展示商談会に参加しました。海外バイヤーとの交渉の機会には積極的に参加し、海外バイヤーとの人脈、貿易に係る知識・ノウハウも着実に蓄積することができました。

県椎茸農協は、香港、台湾、タイといったアジア市場に参入する上で、ジェトロが実施する海外での展示商談会等も利用しながら確実に実績を積み上げてきました。2014年度に輸出量1.3トン、2015年度に1.7トン、2016年度に2.1トンと年々輸出実績を伸ばしており、現在の主な輸出先は、香港です。

輸出実績を生み出すなかで最初に直面した課題が「価格」でした。海外では既に安価な中国産の乾しいたけが流通しており、県産乾しいたけの1/3程度の価格で販売されています。価格では中国産に全く勝負できないため、販売先のターゲットを高級スーパー等ハイエンドに絞り「安全安心な高級品」という位置づけで中国産との違いを打ち出し、実績を生むことに成功しました。


ジェトロ主催商談会参加の様子

また、欧州ではオーガニック食品への関心が強いことから、付加価値を高め、他国産との差別化に繋がる新たな試みとして、2014年に「有機JAS認証」の取得に踏み切りました(日本とEUでは互いの有機制度の同等性を認めており、有機JAS認証取得によりEUへ有機食品として輸出可能)。アジアに比べれば輸出量は少ないですが、欧州向けの市場開拓でも実績が徐々に生まれています。2014年10月、ジェトロが出展支援したフランスの国際総合食品見本市「SIAL」に参加し、フランスとイギリスの企業と取引がまとまり現地の小売店で販売が始まりました。2015年10月にはイタリア・ミラノで開かれた万国博覧会の日本館でも県産乾しいたけの展示・PR活動を展開しました。この機会を活用して、更にローマにも立ち寄り、ジェトロ関係者と共に現地の輸入業者と商談の機会も得ることができました。

2016年に入り、新たに北米向けの販路開拓活動も開始しました。10月に「大分県食品輸出商談会inロサンゼルス」、11月に「大分県食品輸出商談会inバンクーバー」に参加。この機会を活用しジェトロ関係者と共に米国の現地企業4社と個別商談することで、日系スーパーと成約し、輸出実績を生むことができました。米国への販路開拓についてはジェトロ輸出有望案件支援サービスを活用しました。これは食品輸出の専門家による継続的な支援(2年間を上限)を受けられる支援制度で、米国での商談先企業のアポイント取得から現地での行程のアレンジも含めて手配してもらい助かりました。また、専門家による商談前後の細やかなフォローも米国向け輸出実績を生む上で役立ちました。

国内市場が縮小していく局面において海外需要を取り込むことは、安定した供給量を確保することに繋がり、生産者を守ることにもなるため、今後も積極的に海外市場を開拓していきたいと考えています。

ジェトロ活用のメリット

海外展開を一貫支援するジェトロ輸出有望案件支援サービスでは、専門家による新規海外市場開拓(米国)への支援が役立ちました。具体的には、米国渡航に際して米国食品バイヤー4社とのアポイント取得や、商談前後のフォローアップ等の支援を受けました。同サービスの活用で、新規市場(米国)での輸出実績を生むことができました。

ジェトロ大分 杉野浩史から

大分県椎茸農業協同組合は海外販路開拓に積極的であり、今後は特に「有機」のマーケットへの更なる海外販路開拓を目指しています。大分県産原木乾しいたけが海外で広まるお手伝いをしていきたいです。

写真 ジェトロ大分 杉野浩史

大分県椎茸農業協同組合 代表理事組合長 阿部良秀

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 輸出有望案件支援サービス
    輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。
  • 新輸出大国コンソーシアム
    日本企業の海外展開を支援する全国のあらゆる支援機関が結集し、海外展開にご関心をお持ちの中堅・中小企業の皆様へワンストップの支援サービスを提供します。

大分県椎茸農業協同組合

大分県大分市勢家字春日浦843番地の69
Tel:097-532-9141
URL:http://osk-shiitake.or.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:代表理事組合長 阿部 良秀

職員数:57名
事業内容:乾しいたけの集荷、市場の開設、販売等
目的 :輸出
対象国・地域:欧米、香港等

2018年7月

関連情報

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。