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株式会社丸松銘木店
ALMAJIRO(伝統の技 網代編み)を欧州へ

デザイン(伝統産品)

主に天井板や天然木化粧板を製造するなか、古くから天井板の一つとして使用されている伝統技法「網代編み」を独自に応用した、天然木編込化粧板「ALMAJIRO(アルマジロ)」を開発。「秋田県発の日本ブランド」を合言葉に、日本が誇る伝統技術を世界へ発信すべく、海外展示会に出展を続けている。

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伝統の技が光る「網代編み(ALMAJIRO)」

国内市場の先細り感を踏まえて

秋田県能代市はかつて「木都」と呼ばれるほど木材関連の企業や工場が集積した地域でした。しかしながら、時代とともに日本の住宅の洋風化が進んだことで、国内の木材市場規模は縮小し、当社の経営も苦しくなりました。とはいえ、もうひと踏ん張り頑張ろうと心に決めて、新たな打開策の1つとして網代編みの化粧板を改良した新たな製品開発に取り組み、試行錯誤を繰り返し、従来の網代とは異なる改良製品「Almajiro」を生み出しました。新製品「Almajiro」の販路開拓を模索していたところ、ジェトロ秋田に相談する機会があり、その時、輸出戦略の策定から契約締結までの一貫した支援を専門家から受けられる輸出有望案件支援サービスの紹介も受けました。

今後、木材の国内需要の先細りが予想されるなか、海外販路を視野に入れることは必要であると考え、同サービスの利用を希望し、2013年1月に採択。丸2年間、専門家による指導を受けることになりました。「ALMAJIRO」は、秋田杉やヒバなどを厚さ0.25ミリに薄く削り、細い帯状にした板材を、職人の手によって丁寧に交互に編み込み、表面が平らになるように全面接着した天然木化粧板です。丸めても編み目が崩れず頑丈な素材で、更に塗装や切断加工が容易であるため、天井板だけではなく、壁板やテーブルの天板、家具など幅広い用途に利用できます。

商品名の「ALMAJIRO」は、網代(あじろ)の語感と網目の幾何学模様が動物のアルマジロの甲羅に似ていることから名付けました。伝統的な手法で作っているので、温かいぬくもりを感じることができ、日本人にとっては、懐かしい感じと同時に癒しを与えてくれる商品です。地元では、秋田空港の出発ロビーの壁面装飾としても採用されています。

初めての海外販路開拓に向けた取り組みを始めるにあたっては、輸出する際に必要な知識(国際法務、貿易実務、知的財産等)を習得する必要があると考え、ジェトロのセミナーや相談会に参加しました。

「ALMAJIRO」欧州へ

専門家のマンツーマン支援では、まずは目標を欧州の海外展示会に出展することとし、2014年1月に「メゾン・エ・オブジェ」に初出展を果たしました。

「メゾン・エ・オブジェ」はフランス・パリで開催される世界最高峰のインテリアとデザイン関連の見本市で、インテリア業界の「パリコレ」とも称されています。この見本市への出展で、日本の伝統技術に基づきながらも、どのようなシーンにも応用できる「ALMAJIRO」の柔軟性は高く評価され、2018年1月で5年連続の出展を果たすことができました。

出展前には、ジェトロによる助言のもと、ブース訪問者のヒアリングシートや海外営業用の資料作成など、商談につなげるための準備を進めました。また、実際の見本市ではジェトロ専門家もブースアテンドしてくれ、来場者への対応などのサポートをしてくれたので、とても心強かったです。

初回出展は、ブースへの来場者が多かったものの、出展終了後にフォローする際の英語対応に苦慮し、なかなか商談には結び付きませんでした。その反省を踏まえ、英語対応が可能な人材を採用し、 2回目の出展からはフォロー対応できる体制を整えました。

その甲斐あって、3回目の出展の際に毎回ブースを訪問してくれたフランスの企業と正式に現地代理店契約を結び、「ALMAJIRO」の欧州進出を果たすことに成功。欧州では、古い建物をリフォームするために内装を変えるケースが多いので、内装材や家具、建具用として、あるいは、インテリアとしての需要拡大が見込まれます。今後は売上に占める海外販売比率を増やしたいと考えています。

海外への出展は、日本が誇る伝統技術の素晴らしさを発信する機会となりますが、現代の技術を融合させた新しい日本文化を発信する機会ともなります。また、海外へ踏み出すことは、次世代の若い職人を育て、技術をつなぐことにもなるとも思っています。

「ALMAJIRO」という商品を通して、秋田発の日本ブランドを世界に届けていきたい、それがこれからの目標です。そのためにも、ジェトロの持つネットワークやノウハウをこれからも活用させてもらい、新たな商品の開発にも挑戦したいと考えています。

ジェトロ活用のメリット

 「メゾン・エ・オブジェ」では、ジェトロが運営するジャパンパビリオンでの出展機会を得ることができました。海外向けの営業資料を充実させ、自社の強みや戦略策定の仕方を確認するなど、専門家から適切な出展のアドバイスを受けることができました。展示会終了後も、顧客へのフォローや海外企業との交渉のスタンスなどについて、アドバイスを受けることができました。

ジェトロ秋田 所長 大山明裕から

5年連続の出展で“ALMAJIRO”は既に「メゾン・エ・オブジェ」の「顔」となっています。多様な用途に応用できるので今後の世界市場 展開にも期待できます。

写真 ジェトロ秋田 所長 大山明裕

株式会社丸松銘木店 代表取締役社長 上村茂

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 輸出有望案件支援サービス
    輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。

株式会社丸松銘木店

秋田県能代市花園町7-11
Tel:0185-52-5514
URL:http://www.akita-marumatu.co.jp外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:代表取締役社長 上村 茂

従業員:10名(パート4名含む)
資本金:1,000万円
事業内容:網代編み化粧板・化粧シートの製造販売
目的:輸出
対象国・地域:欧州

2018年7月

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